【アイスホッケー】突きつけられた現実!ライバル相手に屈辱の大敗!早慶戦

健闘を誓う両主将

6月9日(土)新横浜スケートセンターにて、第58回早慶アイスホッケー定期戦が行われた。1月の早慶戦では1点差で惜敗した慶大。厳しい練習を乗り越え今度こそは勝利をと臨んだこの一戦であったが、試合は第1ピリオドで7点を奪われると終わってみれば1-12の大敗。「OBの方やマネージャー達がこの日のために準備してくださったのに申し訳ない」。(山本・環2)周囲の人々の尽力・期待に応えたかった慶大にとっては厳しい結果となった。

 

 

 2012年6月9日(土)@新横浜スケートセンター

 慶應義塾大学 1ー12 早稲田大学

 得点者(慶大のみ):小坂

 

 

慶大のホーム新横浜で多くの観客が見守る中始まったこの試合。慶大のファーストシュートはFW東内(経2)であった。自陣でパックを拾うと右サイドを駆け上がりそのままシュート。相手GKに阻まれはしたが、この試合に対する気合を感じさせた。7分には敵陣左でFW江口(環1)がパックを奪い中央へパス、それを受けたFW金村恵主将(経4)がシュートを放つ。しかしこれも得点とはならない。シュートこそ放つが決定的な崩しまでは至ることができないでいると流れは途端に早大へ。8分、自陣から逆サイドへ長いパスを通され数的同数を作られると、最後は巧みなパス交換から抜け出され失点。無失点で終盤での勝負に持ち込みたい慶大にとっては痛い失点となってしまう。ここで踏ん張り最少失点で耐えたい慶大であったが早大の勢いは止められない。30秒後にバックドアに入ってきた選手を捕まえきれず2点目を奪われると、その直後にも3点目4点目と立て続けに決められてしまう。4失点したところで慶大はGKを横尾(商4)に変え流れを取り戻しにかかるが早大は止まらない。結局、慶大は第1ピリオドで大量7失点。「前半で大量点をとられたのが痛かった」。(金村知・政1)悔やんでも悔やみきれない第1ピリオドとなってしまった。

 

唯一の得点を決めた小坂副将

少しでも点差をつめたい第2ピリオド。パワープレーのチャンスからDF小川(環4)の強烈なシュートで相手ゴールを脅かす。5分にはこの日最初の決定機が訪れる。ゴール裏で粘ったFW真鍋(環3)が相手を引きつけラストパス。GKの正対をずらすことに成功した決定的チャンスであったが、FW小守谷(経4)のバックハンドでのシュートは惜しくも枠外へ。このチャンスを決めることができない。すると6分、早大にGKと1対1の場面を冷静に肩口に決められ8点目を奪われる。その直後にはパスミスから2対1の場面を作られ9点目。9分にはキルプレーからリバウンドを押し込まれ0-10とされてしまう。終了間際に自陣からの縦パスで2対1の場面を作りこの日2度目の決定機をむかえるが、小守谷のシュートは枠を捉えきれず。慶大はこのピリオドも無得点で点差を広げられて最終ピリオドへ向かうこととなった。

集まった観客のためにも少しでも意地を見せたい最終第3ピリオド。しかし12分までに2失点。早大のスピードに終始翻弄される慶大。このまま終わってしまうのか。慶大の得点がみたい。そんな観客の願いが届いたのが最終ピリオドも残り5分となった時であった。山本のシュートが相手DFに当たって跳ね返ったところをFW小坂副将(商4)が押し込み待望の得点が入る。歓喜に包まれた慶大応援席。厳しい展開となった今試合であるがこの1点を未来へとつなげる得点として欲しい。

得点後喜ぶ選手たち

最終結果は1-12の大敗。「良かったところは今日の試合ではない」(浅沼監督)との言葉通り、慶大には厳しい現実が突きつけられた。しかし、ここを這い上がらないと次はない。「一からやり直していかないとといけない」。(江口)秋のリーグ戦、そして冬の早慶戦に向けて選手たちはやるべきことを分かっている。この日受けた屈辱を胸に、もう一回り大きくなった慶大を見せて欲しい。ここで立ち止まるチームではないと信じたい。               (文:安田峻 写真:黒瀬健太郎)

 

浅沼監督

(試合を振り返って)1月の前回の早慶戦からは大きく異なった試合になりましたが、これもチームの実力ですのでそれをしっかりと受け止めてどう秋に向けてやっていくかというのが我々の課題であり乗り越えるべきものだと思っています。(大差での敗戦となってしまったが)結果として12失点というのはそれだけゴール前を含めて守りが甘かったからでしょうし、キーパーの抑えが甘かったからでしょうし、それだけシュートをうたれているわけですから、それをうたせなければ、FWがシュートをうたせなければ、DFがゴール前を守れれば相手のスティックをおさえていれば、キーパーが最後キャッチしていればということがあるので、そこは当然まだまだであると思います。1得点という結果も、チャンスがあったにせよ決めきれなかったというのはシュートコースの甘さであったり、リバウンドに対しての反応の遅さだったりというのが勝負の大きな分かれ目だったと思います。まだまだ早稲田との差は大きいと思います。(良かった点、悪かった点を挙げるとすると)悪かった点は慶應のペースを取るべき形であるチェック、特に1番手のチェックが甘かったと。しつこいチェックができていなくて相手を自由にさせてしまったと。あとはゴール前ですね。ゴール前のパック、特にDF間の声の掛け合いなのか、キーパーとの間合いなのか、そこが結構フリーだったり、ワンタイムで合わされたりというのが多かったのでそこが悪かったですね。良かったところは今日の試合ではないですね。あえて挙げるのであれば無得点ではなかったことですかね。ただ、これを良いと思ってしまったら成長はないと思います。(監督にとって早慶戦とは)今年と一昨年にトップリーグでやらせてもらい、リーグ戦ではやらせてもらえるようになりましたが、慶應が実力のある早稲田と胸をかりて思いっ切り定期戦という中で、そして早慶のOBやOGの方々が来られて伝統の一戦という中で大きな舞台でやらせていただく素晴らしい舞台だと思っています。(今後に向けて)控え室で選手にもいいましたが、これを這い上がらないと我々はただのアイスホッケーごっこをしてきただけということになってしまうので、しっかり慶應義塾の體育會として、慶應の代表として戦っているという意識と、4年生は最高学年として後輩・チームを引っ張っていく覚悟と勇気と高い気持ちを持ってもう1回仕切りなおしてやっていこうと思います。

 山本

(早慶戦ということだったがどんな思いで挑んだか)OBの方やマネージャー達がこの日のためだけに準備してくださったので、そのためにも勝ちたい気持ちが大きかったのですが、結果が結果だったので申し訳ない気持ちでいっぱいです。(試合を振り返って)一応システムの確認とかは事前にしていて、そういった面が全然活きなかったのでああいう結果になってしまったと思うので、次回はそういうところを修正しながらも、もっと陸トレとかで走って、早稲田に勝ちたいと思います。(アシストも決めたが)あれももうたまたまだと思ってるんで、決めてくれた小坂さんのシュートコースが良かったなと思います。(今後に向けて)2年生という立場で、学年も1個上がって、立場上は主力としてやらせてもらってますけど、まだまだ下にも上手い選手いますし、全員で切磋琢磨して、早慶戦前のリーグ戦でしっかりと結果を残して、2回目の早慶戦では勝利をもぎ取りたいと思います。

金村知

(この試合、一年生としてどのような点を心掛けたか)相手は実力的に格上の早稲田だったので、二三四年生をサポートするために足を回してチームを盛り立てることが一年生としての自分の役割、と思い心掛けました。(大学入学後初の早慶戦であったが)観客や入場方法、催し物などのいつもと違う点が多々あったので、最初は緊張して自分の力を上手く発揮出来なかった。経験をこれからもっと積んで、大舞台に慣れていきたいです。(試合を振り返って)第一ピリオドに一分間に一点と立て続けに点を取られてしまい、一方的に試合が決まってしまった。慶應はプレッシャーを早くして簡単なホッケーで勝つチームで、観客もたくさん入っていたのでみんなが活き活きとしていたが、それが空回りして全体的に体が固かったです。リズムに乗って来たのが第三ピリオド以降だったので、前半に大量点を取られたのが痛かったです。

 江口

(今日の試合を振り返って)立ち上がりから早稲田のスピードに飲み込まれたというか、慶應のホッケーができなかった事が点差が開いた原因だったと思います。 (初めての早慶戦だったが)大舞台でずっと勝てていない慶應に勝利に貢献したいという一心で臨みました。 (今日の試合で見つかった課題は)全て足りなかったと言ったら簡単なんですけど、一からパワー、スピード、テクニックをやり直していかないといけないと自覚しました。 (今後に向けて)また一からチームを建て直していく訳ですけど、秋には早慶戦、リーグ戦もあるので、その時は絶対に早稲田に勝てるよう頑張っていきたいです。

 

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