【野球】　強力な明大投手陣に苦戦勝ち点奪えず　明大③

５月２１日（火）慶大－明大３回戦

善戦するも得点できず完封負け

貴重な勝ち点を得るためには何としてもこの試合を落としたくなかった慶大だったが、４回に先制を許してしまうと、山崎－関谷の継投リレーの前に打線が奮わず、点を奪うことができずに敗戦。１つでも上の順位を狙う慶大にとって、非常に痛い負けとなった。

	１	２	３	４	５	６	７	８	９
慶大	０	０	０	０	０	０	０	０	０	０
明大	０	０	０	１	０	０	１	０	×	２

慶大:●白村、加嶋、明、加藤－小笠原

明大:○山崎、関谷－坂本

	ポジション	選手名（学部学年・出身高校）
１	［７］	佐藤旭（商３・慶應）
	７	渡邊暁（商４・慶應）
２	［４］	北村（商２・丸亀）
	Ｈ	沓掛（商１・慶應）
	４	牧野（商４・千葉東）
	Ｈ	稲垣（商４・慶應湘南藤沢）
	４	近藤（環３・國學院久我山）
３	［９］	谷田（商２・慶應）
４	［５］	横尾（総２・日大三）
５	［８］	藤本知（環３・慶應）
６	［３］	植田（商４・慶應）
	３	松本大（環４・桐光学園）
７	［６］	山本泰（環２・慶應）
８	［２］	小笠原（環２・智弁和歌山）
９	［１］	白村（商４・慶應）
	１	加嶋（商２・慶應志木）
	１	明（政３・慶應）
	Ｈ	大坪（総４・佐賀西）
	１	加藤（政１・慶應）

早慶戦では本領発揮してくれるだろう

現在リーグ２位の明大相手に先勝しながらも連勝できずに、勝ち点をかけて挑んだ明大３回戦。慶大のマウンドには明大１回戦で完投した白村（商４）が送り込まれる。対する明大の先発は、今季リーグ最多の投球回を投げており、１回戦でも先発した左腕・山崎。だが雨により試合が１日順延した影響により、山崎に疲れは見えず、好投手同士による投手戦になることが予測された試合だった。

先制して流れを掴みたい慶大は２回、ここ最近調子が良く、１回戦で山崎から本塁打を放った藤本知（環３）が、好調を象徴するかのような三塁線を破る二塁打を放ち、続く６番・植田（商４）が粘った末に四球を選びチャンスを広げる。次の打者は１回戦でタイムリーを打った山本泰（環２）なだけに先制点が期待されたが、ここは打ち上げ、一邪飛に倒れてしまう。後続の打者も凡退し、無死からの走者を活かすことはできなかった。この後もランナーは出すものの、あと一歩で適時打が出せず、なかなか点を取ることができない。

「調子自体はそれほど良くなかった」と試合後振り返った慶大先発の白村は、ランナーを出しピンチを背負いながらも、要所を打たせて取る粘りのピッチングで、３回まで無失点でゲームを進める。しかし４回、好調の山崎に安打を許すと、次打者に四球を出してしまい、２死ながらも一，二塁とまたしてもピンチを迎えてしまう。ここが勝負所と見た明大は頼れる代打・宮武を送る。ここを何とか抑えたい白村だったが、制球が定まらずカウントを悪くしてしまうと、カウントを取りにいった５球目をセンター前に打ち返されてしまい、明大が１点を先制する。

打線も守備も流れが掴めぬまま６回、谷田（商２）が四球で出塁し、２回以来となる無死からの走者を出したが、４番・横尾（総２）がサード

主将も声でチームをけん引する

正面の併殺打に倒れ、打線がなかなか機能しない。その裏、６回に白村から交代していた加嶋（商２）が明大打線に捕まり、３番・菅野に、必死に飛び込んだ佐藤旭（商３）の横を抜ける二塁打を打たれ、痛い追加点を与えてしまう。その悪い流れの中で、８回に守備で途中出場していた渡邊暁（商４）が左中間に二塁打を打ち、４回以来のチャンスを迎えたものの、２回戦で慶大打線を完封した、防御率リーグトップの関谷がリリーフで登板し、後続を危なげなく抑えられてしまう。

そのまま追いつくことができずにゲームセット。終わってみれば慶大は三塁を踏むことができずに、完敗を喫した。この敗戦により、３位に上がれる可能性は無くなってしまい、４位と５位をかけて早大との最終戦に挑むこととなった。早慶戦に向けて繋がる試合運びをすることはできなかったが、「負けられない試合」（堀野・理４）である早慶戦に向けて、選手たちの気合はこもっている。早慶戦で選手たちがベストプレーを尽くせるように期待したい。（記事・中田　健太）

選手のコメント

堀野　真主将（理４）

（今日を振り返って）２試合完封負けっていうのは、完全に力負けですね。（チャンスはあったが、なかなか打ち崩せなかった）みんな振っているんですけどなかなか上手くいかないですね。正直分からないです。（今日の敗戦によって、勝率は上回っていますが早慶戦は勝ち点１同士の対決になりました）４位、５位ですね。早慶戦は、本当は優勝決定戦にしたかったですけど、早慶戦はまた別の順位にかかわらず、負けられない試合なのでなんとか秋につなげられるように良い試合にしたいです。（ここまでのリーグ戦振り返って）個人的にもチームとしても不完全燃焼で、監督が一番悔しい思いしていると思います。この悔しさを忘れず強くなって戻ってきたいです。（最後に早慶戦にむけて一言）上手くいっていない状況ですけど、少し変えて良い試合をみなさんに見せられるように頑張りたいと思います。

渡邊　暁眞（商４）

（今の気持ちは）優勝はありませんが、せめて勝ち点は取りたかったので残念です。（相手の印象は）しっかりした良い野球をしているという印象ですね。絶対勝てない相手ではありませんでした。（今日の良かったところは）個人的にはいつでも行く準備はできていたので、途中でいきなり出てもヒットを打てたので良かったです。（チームとして反省すべきところは）今季を通して勝ち点を取れていないことです。チームとして足りない部分があるのではないかと常に考えているんですが、まだ見つからないので苦しいところではあります。（ヒットを放ったが）しっかり準備をしていたので、個人的には良かったと思います。（早慶戦に向けて）早慶戦はやはり別物なので、何が何でも勝ち点を取れるように頑張ります。

白村　明弘（商４）

（今日の試合を振り返って）調子自体はそんなに良くなかったんですけれど、粘って投げようと思ってずっと投げていて、ああいう形で大事な所で２アウトから点を取られてしまって、詰めが甘いなというだけですね。（今日の試合を通して見つかった課題は）チーム全体、僕自身もそうですけれど、チーム全体が、点を取れないっていうのもありますし、僕自身の問題じゃなくてチーム的にも問題があると思うので、個人個人がしっかりそこを考えてやっていければいいんじゃないかと思います。（早慶戦への意気込み）順位はもう４位か５位なので、自分自身が頑張れるように、それだけ考えてやりたいと思います。

沓掛　祥和（商１）

（初ベンチ入りとなりましたが）緊張していて、打席に立ったらフルスイングしようと思っていました。結果は良くなかったのですが、これをバネにして練習していきたいと思います。（初打席の印象は）リーグ戦の洗礼をうけた、という感じです。（自身の今後の目標は）リーグ戦で、自分が少しでもチームに貢献できるように頑張りたいです。