【野球】終盤もつれるも、延長戦を制し今季初勝利 立大②

9月17日(火) 慶大-立大 2回戦

 

試合を決めたのは4番の一振り

試合を決めたのは4番の一振り

 悪天候で2日順延しようやく迎えた立大2回戦。初回、大学初先発となった加藤(政1)が1点を失う。4回表、谷田(商2)の適時打で同点にすると、5回表には山本泰(環2)の適時三塁打など3連打で逆転し2点リード。その後1点を返され3-2で迎えた9回裏、2番手加嶋が先頭・我如古にソロ本塁打を浴び試合は振り出しに。しかし直後の10回表、谷田が一塁線を破る三塁打を放ち、再び勝ち越しに成功。最後は9回途中から登板した白村(商4)が締め、慶大は今季初勝利を手にした。

 

 

10

 計

慶大

立大

 

慶大:加藤、加嶋、○白村-小笠原

立大:大澤、齋藤、●小林昌-平本、鈴木貴

 

 慶大出場選手

 

ポジション

選手名(学部学年・出身高校)

[8]7

佐藤旭(商3・慶應)

[6]

山本泰(環2・慶應)

[3]

松本大(環4・桐光学園)

[9]

谷田(商2・慶應)

[5]

横尾(総2・日大三)

[7]

渡邊暁(商4・慶應)

 

高馬(総4・関西学院)

[2]

小笠原(環2・智弁和歌山)

[1]

加嶋(商2・慶應志木)

 

加藤(政1・慶應)

 

白村(商4・慶應)

[4]

堀野(理4・掛川西)

 

R4

牧野(商4・千葉東)

 

 

 

 

1年生ながら堂々とした投球を見せた加藤

1年生ながら堂々とした投球を見せた加藤

 14日土曜日に行われた秋季リーグ開幕戦は先発・白村(商4)の不調が響き1-9と完敗した慶大。春の屈辱を晴らすために、もう後がないこの試合の先発マウンドを任されたのは加藤(政1)だ。150キロを超える速球が武器の加藤は、今日が大学初先発となった。フレッシュな魅力のある投球で、慶大の今季初勝利を引き寄せたい。

 

しかし加藤は初回から神宮の洗礼を受ける。先頭の小尾に四球を与えると、次の安田に初球で犠打を決められ1死2塁とされるいきなりのピンチ。さらに4番・平原の安打を浴び2死1、3塁とすると、連打となる岡部の右前安打で1点を失う。何としても負けられない慶大にとっては手痛い先制点を初回に与える結果となったが、加藤は後続を抑え1失点にとどめる。

 

一方の打線は、春にも慶大戦に登板した立大先発・大澤からなかなかチャンスを作ることができない。2回表には横尾(総2)が左前安打で出塁するものの無得点。3回までに4つの三振を奪われるなど、苦しい展開に。

 

大澤の好投に負けじと加藤も奮起し、2回裏、3回裏を6人で切り立大打線を完璧に封じ、味方の反撃を待つ。

 

すると4回表、慶大に好機が訪れる。先頭打者の山本泰(環2)の打球が左中間に飛び一気に2塁を陥れる。続く松本大(環4)はフルカウ

今日は打線がつながる

今日は打線がつながる

ントから二ゴロ。この間に山本泰が進塁し、1死3塁の同点のチャンス。次打者は、開幕戦で3打数無安打と不甲斐ない思いをした2年生4番・谷田(商2)。ますます盛り上がる慶大スタンドの応援を背に、谷田は3球目を逆らわずにきちんと流し打ち。左前適時打となり、同点に追いつく。

 

さらに5回表、昨季はけがで長期離脱していた主将・堀野(理4)が、疲れが見えてきた大澤から四球をもぎ取る。2死2塁から、前打席でチャンスを生み出した山本泰が今度は右越の適時三塁打を放ち、待望の勝ち越しとなる。松本大の内野安打でさらに1点を追加し、谷田にも2安打目が出て大澤をノックアウト。

 

その裏も加藤が無失点で切り抜け、この勢いを維持し慶大ペースで試合終了かと思われた。しかし投球数が80球を超えたあたりから加藤にも疲れが出たのか、6回裏には暴投も絡み立大に反撃を許し一点差に追い込まれる。

 

7回裏、先頭の平本に四球を与えると、加藤は降板。大学初先発初勝利の権利を手にしたまま、マウンドを1学年先輩の加嶋(商2)に譲る。失策もあり同点の危機となるが、加嶋はしっかりと後を抑えこの回無失点。8回裏も加嶋が3人で抑え慶大の勝利は目前となる。

 

ところが9回裏、最高潮となった慶大スタンドの熱気は、一挙に冷めることとなる。先頭・我如古が打ち上げた打球が、ふわりふわりと風に乗りレフトスタンドへ吸い込まれていく。同点本塁打となり、土壇場で慶大の今季初勝利は露と消えてしまう。

 

だがここで終わらないのが今日の慶大だ。延長10回表、この回から登板した小林昌から松本大が中前安打で出塁すると、再び勝ち越しのチャンスにはまたも谷田。追い込まれてから振りぬいた痛烈な打球は一塁手のグラブの下を抜ける適時三塁打。勝利を確実にする1点をつかみ取った。

 

最後は白村がしめて今季初勝利

最後は白村がしめて今季初勝利

10回裏、9回から加嶋の後を継いだ白村(商4)がきっちりと3人で抑え、慶大は今季初勝利。春同様、立大戦は1勝1敗で3戦目にもつれることとなった。

 

開幕戦では、自らの持つ力を発揮した野球ができたとは言えなかった。2回戦では先発が試合を作り、攻撃面でも進塁打で好機を広げるなど、落ち着いて試合を進められた。振り返れば開幕戦の9失点とは打って変わって3失点。またその失点もそれぞれ1イニングに1点のみと、粘って守ることができたというのも勝利の要因のひとつだろう。

 

春の立大戦は3回戦まで持ち込むも勝ち点を落とし、その後のカードでも不振が続いた。1、2年生の活躍が目立った今回の試合。明日こそは1、2年生に加え上級生の力も合わせ勝ち点を奪取し、陸の王者の逆襲への序章となることに期待したい。

 

 

(記事 山田 万里子)

 

 

堀野 真主将(理4)

(今日の試合を振り返って)接戦で勝つことができたということが大きいです。春の立大戦では終盤追いつかれたのでそれを意識して戦って追いつかれてしまったんですけど最後勝ちきることができて今後良い展開になると思います。(1勝1敗で春と同じ展開になりました)ここで僕らが夏に取り組んできた練習の成果が出てくると思うので頑張りたいと思います。(先発した加藤投手について)オープン戦から調子が良くて期待して、僕らも信頼して送り出していたのであれぐらいやってくれて当然かなと。ナイスピッチングでした。(明日にむけて)やっとスタートラインに立てたので明日は勝ち切ります。

 

松本 大希(環4)

 (試合を振り返って)苦しい試合でしたが最後勝ちきれて良かったです。(2安打したが)気持ちで持っていきました。(良かった点)負けたら勝ち点を落としてしまうという緊迫した場面で、落ち着いて自分のやるべきことができたところです。(雨で2日間試合がなかった影響は)初戦大敗して、2日間が良い切り替えの機会になって、みんながそれぞれ自分の課題を重点的に直した結果が今日の勝ちに繋がったと思います。(反省点)序盤3点取ってから中押し、だめ押しをしなければいけない場面で点が取れずに追いつかれてしまったので、取れる時に点をもっと取っておかないと今日のように苦しい展開になってしまうと思います。(次戦に向けて)自分たちは春季5位で、もうやるしかないというところまで来ているチャレンジャーの身なので、チーム一丸となってぶつかっていきたいと思います。

 

渡邊 暁眞(商4)

(今日の試合を振り返って)ここで負けたら春と同じ戦いというか、同じ感じになってしまうところで、なんとか勝てて良かったです。(今日の自身2安打という結果は)最低限というか、もっと打ちたかったですけど、最低限の結果かなと思います。(久々のスタメンだったが、どういう意気込みで試合に臨んだか)久しぶりだったんですけど、いつもスタメンで出る気持ちでいるので、特にいつもと変わらない感じで打席には入れました。(明日の試合で大切なことは)もうカッコよくやっても勝てないので、泥臭く一点ずつ積み重ねて、より少ない失点でやって、最終的に勝っていればいいかなと思います。(今シーズンがラストシーズンになるが意気込みは)本当にラストなので、最後のあの早慶戦の大観衆の前で優勝が決めれるように、そこまで全力で頑張りたいです。

 

白村 明弘(商4)

(今日を振り返って)1年生の加藤など下級生がすごく頑張っていたので、チームの勝ちに貢献したいなとずっと思っていて、1戦目ダメな形になってしまったので、こういう形で貢献できて本当に良かったと思います。(台風で順延したが、どのような調整を行っていたか)気持ち的に日曜日かなり苦しかったので、雨でこうやって2日間空いて、良い意味で切り替えもできましたし、昨日もピッチング200球くらいやって自信をつけてきたので、すごく良い休みだったと思います。(白星がついたが)加藤、加嶋がすごく頑張ってくれたので、勝ち星をもらったことは申し訳ないのですが、チームが勝ったので良かったと思います。(今年度初のリリーフ登板について)オープン戦でリリーフはずっとやっていたので、別に不安などはありませんでしたし、任せられたら投げる気持ちはずっと気持ち的に持っていたので。(今日はリリーフということは言われてたか)そうですね、普通に投げれば打たれないので、自信をもって投げられるかの問題なので、どこでも投げられます。(次の意気込み)やっと勝てたので、これからもチームの勝ちに貢献できるように頑張っていきます。

 

加藤 拓也(政1)

(今日の試合を振り返って)チームが試合に勝てたので、それに少しは貢献できたと思うので、良かったです。(大学初先発だが、どのような気持ちで臨んだか)チームが負けてから2日間試合が流れて、悪い流れを立ちきろうと思って、自分ができることを精一杯やろうと思って臨みました。(今シーズンに向けてどんな練習をしてきたか)自分の持ち球のなかで、とりあえずまっすぐをアウトコースの低めに投げ込むことを、走り込みと一緒にやっていました。(立ち上がりで失点するもののその後好投したが、どのような修正をしたか)初回、球は走っていたのですが、高めに抜ける球が多かったので、丁寧に低めにまっすぐを投げていこう、というイメージで修正しました。(次回登板への意気込み)チームの勝ちに貢献できるように、丁寧に一球一球に気持ちを込めて投げていきたいと思います。

 

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