ーボールリーグ戦が開幕した。これから2か月の長い戦いの始まり。「1部昇格」を目指し、戦いに挑む。開幕戦は新鮮を迎えての初の公式戦。
プレーに固さも見られたが危なげない試合運びで、開幕戦を白星で飾った。迫力のあるプレーで今後の成長に大きく期待が持てる試合となった。
4月8日(土)春季関東大学男子2部バレーボール第1戦 慶大×山梨大@大東文化大学東松山キャンパス総合体育館
得点 | ||
慶大 | セット | 山梨大 |
25 | 1 | 17 |
25 | 2 | 19 |
25 | 3 | 20 |
第1セット。初戦特有の緊張感が漂う中、レシーブから小さな乱れは見られたが、富澤太凱(経2)とマルキナシム(環2)の豪快なスパイクで流れを慶大のものに。黒田彪斗(環4)のサーブ時に6連続得点で試合の趨勢は決まった。小さなミスでの失点はあったが相手を寄せ付けることなく試合を運び、25-17でセットをものにした。
続く第2セット。開始直後から4連続得点を奪い、このセットも安泰かと思われたが、すぐに3連続失点をくらい、試合は簡単には運ばない。高いブロックによるプレッシャーをかけるが、ブロックを避けるスパイクをされ始めると攻撃がうまくつながらなくなってくる。相手のミスも重なり、決してリードは許さなかったが、課題の残るセットになった。
そして第3セット。迫力のあるプレーで試合を運んでいく慶大。相手がブロックをかわすことでリズムに乱れが見えミスもみられたが、攻撃的なバレーで反撃の隙を作らず相手を圧倒した。プレーも連携も精彩を欠く場面は多く、失点こそ多かったが、危なげのない試合運びで開幕初戦を勝利で収めた。
「30点もあげられない」(宗雲監督)、「出来が悪かった」(吉田)というように満足の出来からは程遠かった開幕戦。しかし、「初戦にしてはよかった」(黒田)、「少し手応えはあった」(増田)と、新体制としての駆け出しとしては悪くない出来だったことは確かだ。ネガティブなコメントも確実に高いレベルを知り実現できるからこその言葉である。
春季リーグ戦は始まったばかり。勝ちにこだわる為に必要なのは「自分たちのスタイルを貫くこと」。選手一人ひとりがいつも通りプレーすることが出来るようになるだけで、さらなるステップアップができるのは間違いない。1部昇格への長い旅路がここから始まった。
(記事:岩本弘之、写真:尾崎崚登)
宗雲監督
(新体制の様子は)
選手たちも納得はしていないと思うが、合宿で試合をしたチームと比較すると、30点も上げられない
(その要因は)
勝つことにはもちろんこだわるが、自分たちのスタイルを貫こうということが出来なかった。自分たちのスタイルや自分たちのスタイルが不十分だったので。勝ったが、合宿の時と比較すると30点に届かない、私の感覚ですけど。
(合宿で注力した点)
自分たちの強みがサーブとブロック。その土台には、ファーストレシーブがしっかり上がることが彼らの課題で、それは少しずつこなせて、かつ自分たちのスタイルがはまらない時でも我慢して、ブロックでワンタッチを取ってということもできてきていた。劣勢でも自分たちのスタイルにはめ込んでいくということが。今日は向こうの選手がブロックを外に出す打ち方をしていたこともあって、きれいなワンタッチが取れず、ワンタッチから切り返すブレイクのチャンスが少なかった。でも、型にははまらない時の我慢が甘かったかなと思います。
1発1発の重さや高さは相手と違うんですが、サーブも含めて非常に単発で、だから失点も多かったですね。
(次の試合に向けて)
今までやってきたスタイルを貫くこと。そうすれば相手に左右されず、自分たちのプレーができるので、明日またそこにチャレンジしてもらいたいと思います。
増田拓人(環4)
(今日の試合を振り返って)
序盤は硬さとあったんですけど、わりかし例年よりも安定して、初戦にしては硬さがなくやれたんじゃないかなと思います。
(戦い方は理想的にできましたか)
むこうが崩れてハーフボールで返してくるのをつなぎたかったです。それが全部うまくできたわけじゃないですけど少し手ごたえはあったのかなと思います。
(試合でのチームの雰囲気は)
初戦ということもあってちょっと硬いなと思うところもあったんですけど徐々に取り戻してくれて、練習でのいつも通りのプレーも出てきていいリーグの開幕になったんじゃないかなと思います。
(吉田選手はどんな選手ですか)
彼自身は全然満足していないと思うんですけど、もっといい選手なので今後リーグ通して良くなっていくと思います。期待しています。
(今後の戦い方は)
カウンターアタック中心なんですけど、上背がある分サーブとかブロックとかで連続得点を重ねられるようなチームになれるかなと思っています。その点は手ごたえが得られました。
(明日の試合に向けて一言)
勝ちます。
黒田彪斗(環4)
(試合を振り返って)
僕が4年生一人しか入っていなくて、みんなすごい選手なんですけど、そんな選手たちでも初戦という何とも言えない緊張感の中で体の動きが悪いこともやりながら感じていて、僕は大学での経験がある分落ち着いて視野を広く持ちながらプレーをしていました。
(試合は)
良くはなかったけど、初戦にしてはよかったと思います。
(吉田選手は)
実力は凄いある選手なんで、ちょっと今日は乱れもありましたけど、自分のプレーが出来ていたかなと思います。
(明日に向けて)
相手の実力としては今日と同じくらいなので、その中で自分たちのバレーを追求しながら勝ちを取ることが出来ればいいんじゃないかなと思います。
吉田祝太郎(政1)
(今日の試合の感想は)
出来が悪かったなという感じですかね。
(初の公式試合・連携はどうでしたか)
全体的に1本目のパスが悪くて、それで自分もカバーできなかったので、それぞれでミスを出して1本目2本目がうまくいかなかったなというように感じます。
(試合はストレート勝ちでしたが満足はしてないですか)
そうですね
(初の公式戦で緊張はありましたか)
ないです。なかったです。
(これからの目標は)
今日ちょっと良くなかったので、チーム1人1人がもうちょっといつもどおりできるように意識して、リーグ戦終盤にしっかり自分たちのいいプレーが出せるようにしていけたらなと思います。
(明日の試合に向け一言)
1人1人修正するだけかなと思います。
サイド | マルキ ナシム(環2・川越東高) |
セッター | 吉田祝太郎(政1・慶應義塾高) |
センター | 佐藤康平(環4・桐蔭学園高) |
オポジット | 富澤太凱(経2・慶應義塾高) |
サイド | 黒田彪斗(環4・富山一高) |
センター | 伊藤祥樹(総3・清風高) |
リベロ | 長澤翔吾(環4・盛岡第一高) |
| 谷口聡(環2・韮山高) |
途中出場 | 立木智大(政4・慶應志木高) |
| 尾木将(政4・修道高) |