8月19日(土)全早慶野球戦西条大会@西条市ひうち球場
愛媛県西条では通算3度目の開催となった全早慶戦。前半に全慶大打線が爆発し7点をリードするも、後半は全早大の長打攻勢にさらされる。2点差まで詰め寄られたがなんとか逃げ切って全早慶戦連勝を果たした。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
早大 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 2 | 2 | 0 | 0 | 6 |
慶大 | 0 | 2 | 1 | 5 | 0 | 0 | 0 | 0 | × | 8 |
慶大:菊地、前田、○山形、佐藤、関根、髙橋佑―三枝、植田響、郡司
早大:●小島、藤井寛、早川、柳澤―小藤
早大:小藤ソロ(3回)、三倉ソロ(6回)
◆慶大出場選手
ポジション | 選手名(学部学年・出身高校) | |
1 | [7] | 河合大樹(総3・関西学院) |
7 | 中村健人(総2・中京大中京) | |
2 | [5]6 | 瀬尾翼(理4・早稲田佐賀) |
3 | [8] | 柳町達(商2・慶應義塾) |
8 | 大串亮太(法1・慶應義塾) | |
4 | [3] | 明渡稜(政4・桐蔭) |
R9 | 杉本京平(理2・中央中等教育) | |
5 | [D] | 藤本知輝(H27卒・JFE西日本) |
6 | [9]3 | 清水翔太(総4・桐蔭学園) |
7 | [4] | 倉田直幸(法4・浜松西) |
4 | 小原和樹(環2・盛岡三) | |
8 | [6] | 照屋塁(環4・沖縄尚学) |
5 | 内田蓮(総3・三重) | |
9 | [2] | 三枝遼太郎(商3・慶應義塾) |
2 | 植田響介(総1・高松商業) | |
2 | 郡司裕也(環2・仙台育英) | |
P | 菊地恭志郎(政3・慶應志木) | |
前田和真(商3・津西) | ||
山形晃平(H26卒・日本生命) | ||
佐藤宏樹(環1・大館鳳鳴) | ||
関根智輝(環1・城東) | ||
髙橋佑樹(環2・川越東) |
暑い真夏の日差しが照りつけた愛媛は西条。熊本大会では自慢の打線が猛攻を見せ大勝した全慶大。ライバルを返り討ちにして勝負の秋へ勢いづけるか。
試合が動いたのは2回裏。初回は相手先発のエース小島の前に三者三振に切って取られたが、先頭の4番・明渡稜(政4)が四球を選ぶとOBの5番・藤本知輝(H27環卒・現JFE西日本)がレフト線へのツーベースで無死二、三塁のチャンスを作る。ここで6番清水翔太(総4)がきっちりセンター返しのタイムリーヒット。全慶大2点を先制する。
しかし3回表にソロホームランを許し、なおも2死一、二塁のピンチ。ここでOB山形晃平(H26法卒・現日本生命)が登板する。相手は同僚の宇髙だったが、「楽しんでやろう」と投げ込んだ初球で見事ライトフライに打ち取った。
その裏1死から3番・柳町達(商2)の鮮やかなレフト前ヒットと四球からチャンスを作り再び清水翔がセンターへタイムリーツーベースを放ち1点を追加。4回には先頭の8番・照屋塁(環4)のレフト前ヒットから9番・三枝遼太郎(商3)の左中間へのタイムリーツーベースが生まれて4−1。ここで小島をノックアウトする。それでも慶大打線がとまらない。1番に返って河合大樹(総3)がライト線に連続タイムリーツーベースで5点目。犠打を挟んで柳町はライトオーバーのタイムリースリーベース。さらに明渡もレフト線へタイムリーツーベースを放つ。この後藤本と7番倉田直幸(法4)にもヒットが出て4回で12安打8得点と勝利はほぼ手中にあると思われた。
しかし5回に1失点すると、6回は先頭にソロホームランを被弾した直後に二塁打とバッテリーミスが絡んでもう1点を失う。7回には死球と長打などで2点を取られて2点差まで迫られる。慶大打線が5回以降1安打と抑えられて迎えた9回。8回からマウンドに上がった高橋佑樹(環2)がエラーとヒットで2死一、三塁と一発逆転のピンチを招いてしまう。しかし、最後は気迫でライトフライに仕留めて全慶大が逃げ切った。
ここまで通算で分が悪い全早慶戦で連勝を収めたことは秋に向けて自信になったに違いない。特に大学日本代表として台湾へ発った主砲・岩見雅樹(総4)を欠いて13安打8得点の結果は申し分ない。
一方で下級生中心の投手陣はまだまだ課題山積だ。その分これからの伸びしろにも期待せずにいられない。
東大戦まであと1か月。迫ってきた秋でも慶大ナインはきっと躍動してくれるだろう。
【This is YOUR day!!】故郷四国で見事な火消し 山形晃平
現役では通算27試合に登板し、3勝を挙げた右腕が再びKEIOの選手として帰ってきた。2年前に福井で開かれた全早慶戦にOBとして参加したが、負け投手。そのリベンジを出身地である四国の地で果たしてみせた。速球と落ちる球を武器にイニングを上回る三振を奪うなど先輩の意地を見せてくれた。
記事:尾崎崚登
◆打撃成績
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | |||
[7] | 河合 | 空三振 | 空三振 | 右2① | 逃三振 | 捕邪飛併 | ||||
7 | 中村 | |||||||||
[5]6 | 瀬尾 | 空三振 | 遊ゴロ | 投犠打 | 遊ゴロ | 左飛 | ||||
[8] | 柳町 | 空三振 | 左安 | 右3① | 二ゴロ | |||||
8 | 大串 | |||||||||
[3] | 明渡 | 四球 | 四球 | 左2① | ||||||
R9 | 杉本 | 逃三振 | ||||||||
[D] | 藤本 | 左2 | 遊飛 | 右安 | 三ゴロ | |||||
[9]3 | 清水翔 | 中安② | 中2① | 一ゴロ① | 三ゴロ | |||||
[4] | 倉田 | 左安 | 左飛 | 左安 | ||||||
4 | 小原和 | 二直 | ||||||||
[6] | 照屋 | 投犠打 | 右安 | 一邪飛 | ||||||
5 | 内田 | 二ゴロ | ||||||||
[2] | 三枝 | 遊ゴロ | 左中2① | 逃三振 | ||||||
2 | 植田響 | |||||||||
2 | 郡司 | 左安 |
◆投手成績
| 回 | 打者 | 球数 | 安打 | 三振 | 四死球 | 失点 | 自責点 | |
菊地 | 21/3 | 10 | 38 | 2 | 1 | 1 | 1 | 1 | |
前田 | 1/3 | 3 | 16 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | |
○ | 山形 | 21/3 | 10 | 43 | 3 | 3 | 0 | 1 | 1 |
佐藤 | 1/3 | 6 | 21 | 3 | 1 | 2 | 2 | 2 | |
関根 | 12/3 | 8 | 25 | 2 | 1 | 1 | 2 | 2 | |
髙橋佑 | 2 | 8 | 23 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 |
◆監督・選手コメント
山形晃平(H26卒・日本生命)
(試合を振り返って)久しぶりに慶應のユニフォームを着て、野球ができて楽しかったです。(登板した時の気持ちは)監督からこの打者で行くぞと言われていて、準備はできていたので落ち着いて投げれました。(相手は同僚の宇髙選手でしたが意識はしましたか)ありましたけど、楽しんでやろうと思って、そんな緊張はなかったです。(今の慶大というチームを見て感じたことは)元気もあるし、選手個人のレベルも高いと思うので、このまま細かいところを詰めていけば十分優勝を狙えると思います。(アドバイスされたことはありましたか)投手陣のちょっと四死球が多かったので、そういうところをなくしていけばもうちょっと失点は減らせるかなと思います。(ファンの方へメッセージを)現役の時もいっぱい神宮に応援に来てもらって本当にありがたかったんですけど、今の現役の子も皆さんの応援が力になっていると思うので、ぜひまた神宮で慶應を応援してほしいなと思います。
藤本知輝(H27卒・JFE西日本)
(試合を振り返って)久しぶりに慶應のユニフォームを着て野球できたことが一番嬉しかったです。これだけたくさんの人を集めるというのは、そう簡単にできることではないので、選手たちには誇りと自信と責任感を持ってしっかりプレーしてもらいたいです。(そんな久しぶりのユニフォームを着た感想は)やっぱり慶應のユニフォームが一番しっくりくるなと思いました。(ご自身のプレーを振り返って)初球からどんどん行こうと思っていたので、そこがちゃんとできてよかったです。(地方で試合をする意味はなんだと思うか)僕ら野球選手というのはワンプレーで人の心を動かすことができるので、そういうところを意識していればもっと良いプレーが生まれると思います。感動だったり、勇気だったりを全国で与えられる良い機会だったと思います。(最後に後輩たちへ一言)春は惜しいところで負けてしまったが、OBもみんな応援していて見ていて本当にかっこいいと思います。自信を持ってプレーすれば優勝できると思うので、遠くから応援しています!
清水翔太(総4)
(試合を振り返って)まずは早稲田に勝てたことが何よりよかったです。最後点差詰められましたが、序盤で点取れてよかったと思います。(本日は4打点の大活躍でした)チャンスで打てたのは本当によかったと思います。最近調子よくなかった中で自分の仕事や、打点をあげたり後ろに繋いだりとできたのが結果に出てよかったです。(オール早慶戦で地方の方々に与えられるものはなんでしょう)普段リーグ戦を見にこれない方に早慶戦を見てもらえるのは嬉しいです。自分もできるだけ精一杯のプレーを見せられたと思います。(秋のリーグ戦に向けて一言)絶対優勝します!
三枝遼太郎(商3)
(試合を振り返って)普段出てないんですけど、その中で最低限の仕事はできたので良かったです。(リード面で気を付けたことは)最近とにかくストライク先行をさせるということをどの投手でも意識しながらリードしました。(タイムリーツーベースの感触は)エンドランだったので、なんとか食らいついて当てようと思って、いい結果につながってよかったです。(秋のリーグ戦に向けて)春のリーグは1打席しか立ててないので、秋のリーグはもっとプレーで貢献できるように頑張りたいです。