【バスケ】京王電鉄杯最終日 宿敵早大を撃破!トーナメントに繋がる1勝

主将の家治が若いチームをどうまとめるか

京王電鉄杯        

2011/5/1(日)@明大和泉キャンパス   慶大‐早大      

震災の影響で3日間の短縮日程となった京王電鉄杯もいよいよ最終日。Bブロック4位の慶大は、7位決定戦に登場。相手は宿命のライバル早大。公式戦ではないが、どことなく流れる重たい空気。6月に行なわれる早慶戦の前哨戦がここで実現した。 

  1Q 2Q 3Q 4Q 合計
慶大 18 14 22 19 73
早大 24 16 15 16 71
  

 慶大のスタメンは家治主将(環4)、店橋(政4)、蛯名(法2)、中島(総2)、本橋(環2)。       

序盤、慶大の課題とするインサイドを起点に攻める早大にリードを許す。ただそこから慶大も反撃。本橋がミドルシュートを2本決めると、家治もジャンパーで続く。さらにポストプレーから中島がフックシュートをねじ込めば、蛯名もドライブからタフショットを決め同点。だが終盤、早大にインサイドを突かれ点差がひらき18-24で1Qを終える。

さらなる成長が期待される矢嶋

2Qに入ると、慶大のディフェンスが機能。そこから上手く攻撃に繋げ、桂(政3)のフックシュート、桂のスティールから家治の速攻が決まる。チームを支える上級生の2人が慶大のバスケットを体現。波に乗るかと思われた。だが、ここで家治を休ませた慶大は、逆転どころか相手のインサイドを止められずポストプレーから連続失点を喫する。32-40と点差を広げられ前半を終える。後半、苦しいチームを引っ張るべく家治が積極的な仕掛けを見せる。得意のターンからバスケットカウントを決めれば、ドライブインからのジャンパー、力強い速攻まで決めチームを鼓舞。チームは1点差まで詰め寄り3Qを終える。4Qでは、そんな主将の奮闘ぶりに応えようと2年生が奮闘。蛯名のドライブインからの合わせから、中島が立て続けにスリーポイントを沈めると、リバウンドにも飛び込みゴール下を決め連続8得点。一気にリードを奪うと、それに続いたのは矢嶋。蛯名の巧みなアリウープパスを押し込むと、速攻にも先陣を切って走り得点。蛯名も再三のアシストに加え、リバウンドにも飛び込みチームに貢献。終盤、ファウルゲームを仕掛ける相手に対し、蛯名、金子(環4)がスリースローをしっかりと決め試合を決めた。73-71で慶大が接戦を制した。

電鉄杯で確かな成長と課題が見えた本橋

この京王電鉄杯に向けて大きな課題とされていたのは、昨年の4年生3人の穴埋め。その課題に対し一定の成果が見られた。まずは佐々木HCも称賛したインサイド陣の充実ぶり。昨年のリーグ戦からスタメンに定着した中島は、インサイドでのプレーには課題を残したものの、試合を決めるスリーポイントを何本も沈めた。若きセンターの本橋は、持ち前のリバウンド力に加えここ一番での集中力に磨きがかかり、2日目の中大戦では試合終了間際に逆転となる得点を決めた。上級生として期待の大きい桂もシュートの安定感が増し、それぞれ確かな成長を見せた。ガードは、佐々木HCもキーマンに上げる蛯名を中心に、得点への意欲が感じられ「形になって来た」(佐々木HC)矢嶋、さらにはルーキー伊藤(環1)の強気のプレーが光った。そんな個人の成長もあり、初日は連敗だったチームも、試合を経るごとに成熟度を増し、2、3日目は2勝1分と結果を出した。 

トーナメントに向けては、チームとしてさらなる成長が求められる。特に苦しい時間帯で「ディフェンスやリバウンドを頑張っていかに速攻に繋げることが出来るか」(蛯名)が鍵となる。2年生が主軸の若いチームなだけに、電鉄杯を通しても勢いに乗れば一気に得点を重ねるが、悪い流れを断ち切れずに点差を離される場面も目立った。加えて重要となるのが、勝負所で1人で得点を決め続けた家治の負担をどれだけ減らせるかということ。その意味では、怪我で出遅れた金子の復調は不可欠。持ち前の得点力を発揮し、副将としてもチームを牽引したい所だ。メンバーが多く入れ替わっただけに伸びしろの多い今年の慶大。トーナメントでは、6月の早慶戦、さらには秋のリーグ戦に繋がる慶大らしい戦いを期待したい所だ。      

By Yosuke Okada       

  

佐々木HC      

ガードがいない中でも何とか繕うことが出来ないかなと思っていたんだけど、そういう意味で言えば、矢嶋がまだイマイチではあるんだけど形になってきたかなと思います。シュートを打たなきゃいけないという気持ちが出てきたし。あいつが少し得点を取るようにならないと、家治が無理しないといけなくなっちゃうので、矢嶋がそれをやってくれればプレッシャーが少なくなるかな。(早稲田対策は)対策はないです。対策は早慶戦の時に残しとかないと。でも早慶戦に向けてはダブルチーム、トリプルチームぐらいまではやらないといけないかなとは思ってます。(インサイド陣の出来は)3人共自分の役割を果たしたから、完璧ではないけど良いところだけを見てあげて褒めておきました。(リバウンドについて)リバウンドは明治戦よりはずっと良かったと思うし、専修戦みたいに大きいのが3人ぐらいゴリゴリ入って来るわけではないので少しは楽だったのかな。(金子の起用法、評価について)彼はディフェンスを頑張って自分のシュートを決めるのが仕事だから、まあそれが出来ればいいかなと思っています。今は練習もしていないのでほとんどああやってショートリリーフになってるけど、本番でもあんな感じじゃないかな(笑)。1年生を使ってあんないいゲームをやられたらね。まあ1年生を使うことでこういうことが起こるのは事前に心配していたことではあります。ただ、本当は矢嶋の所まで悪い影響が出るかなと思っていたんだけど、彼は彼で上手く気持ちを切り替えたようなので、そんなに悪影響は出てないかな。なので、9日までの練習で1年生を試してみて、チームがどうなるかを見たいと思います。(電鉄杯を通して出た課題と収穫)課題はBチームの子達がチームルールを徹底出来ていなかったのが非常に残念で、同じコートで同じ練習をしていながら出来なかったというのがちょっと残念。収穫はインサイド陣が良かったのと、1年生を使えば勝つんだよねという僕の感想が、的中したのでそれは良かったかな。(トーナメントに向けて)トーナメントはね、大東か順天だと思うんだけど、そこをきちっとした勝ち方で乗り越えて最終日まで残れるように頑張りますよ。        

家治主将

電鉄杯の最終戦で、相手が早稲田ということもあって絶対に勝ちたいという気持ちで試合に臨みました。昨日と同じ展開で前半リードされて後半に追いつくという展開だったんですけど、昨日と違って今日は勝てたのでそこはトーナメントに向けていいステップになったと思います。(自身は重要な場面で得点していたが点を取ることへの意識は)攻め手がなくなったときに点を取ることがお前の仕事だと惇志さん(2009年法卒、4年時に主将としてチームをインカレ優勝に導く。今季よりアシスタントコーチに就任)に言われていたし、自分としてもそういう時こそチームを救うために点を取ろうと思っていたのでそれが点に結びついてよかったです。(今日早稲田と試合してみて、次回の早慶戦で気を付けたいこと)やっぱり久保田の所でやられていたし、彼は毎年早慶戦で調子がいいんで去年までは岩下さんがいたからなんとかなったけど今年はチームとして対策をしなければいけないと思います。後はうちはマイボールになったら速攻をどんどん仕掛けていきたいんですが、相手もそれをやりたがると思うんで、それを防ぐために点を取ったあとにすぐディフェンスに集中するというのを徹底したいです。(電鉄杯を通して得た収穫と課題は、そしてそれをどうトーナメントにつなげたいか)1日目は2敗してしまってチームとしても機能しなかったんですけど、それを後ろ向きに考えるのではなくそこがスタート地点でそこからどれくらい成長できるかが勝負だと先生もおっしゃっていたし、チームとしても前向きに捉えていました。それで日を追うごとにいいプレーも出てきたし、このチームはまだまだ成長できると思うのでこれから1週間の練習でシュートの精度だったりチームプレーを正確にできるようにして、トーナメントでも1戦1戦戦い成長したいと思います。

本橋      

昨日もそうだったんですけど勝ちきれない課題があって、今日はみんなで勝ちきろうということで臨んで、結果勝てたので良かったです。(自身のスタミナについては)早い段階で下げられてしまう場面が多くて、先生から言わせるとまだ足りないと言われたんで、トーナメントまでにしっかり強化して自分の仕事をこなしたいです。(電鉄杯を通してスタメンだったが)僕の仕事としてリバウンドとディフェンスがあって、今年のチームの課題でもリバウンドが上がっているので、リバウンドをもっと取っていきたいですね。あとは集中力が切れてしまうのが課題だったので、最初から良い集中力を維持できるようにしていきたいです。(久保田選手を止めるために意識したことは)ビデオで久保田さんのプレイをスカウティングしたんですけど、久保田さんはかなり中で押し込んでくるので、そこで押しまけないことと、外のシュートをあまり試合中に選んでこないと思ったので中を守ること、体が強いのでリバウンドを取られないようにスクリーンアウトをすることを意識していました。(トーナメントに向けて)電鉄杯終わってトーナメントまで九日しかないので、勝つために特にセンター陣が成長出来るかが課題なので仕上げていきたいです。      

   

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