【ラグビー】 王者に健闘するも、2度の逆転のチャンスをものにできず/関東大学対抗戦Aグループ④ VS帝京大

ラグビー

見せ場を作った丹治 この日は帝京大から1トライを奪った

早くも中盤に差し掛かり、上位校同士の対戦が始まろうとする対抗戦。慶大が最初に迎えた上位校との対戦が大学選手権10連覇を目指す帝京大。帝京大に勝利し、今後の明大戦、早大戦に向けて弾みをつけたいところであったが、ラインアウトと勝負所でのミスに苦しみ、対抗戦で初めての黒星を喫した。しかし、スクラムとブレイクダウンでは、帝京大と互角に渡り合い、手応えを感じた一戦でもあった。

 

 

得点

慶大

 

帝京大

前半

後半

 

前半

後半

1

2

T

3

0

1

1

G

3

0

0

0

PG

1

0

0

0

DG

0

0

7

12

小計

24

0

19

合計

24

 

得点者(慶大のみ)

T=川合、宮本瑛、丹治

G=古田2

慶大

ポジション

 先発メンバー

 交代選手

1.PR

渡邊悠貴(経4・慶應)

→後半22分 有賀光生(総3・國學院久我山)

2.HO

中本慶太郎(経4・慶應)

 

3.PR

菅公平(政4・慶應)

 

4.LO

相部開哉(政2・慶應)

 

5.LO

辻雄康(文4・慶應)

 

6.FL

川合秀和(総3・國學院久我山)

 

7.FL

山本凱(経1・慶應)

 

8.No8

山中侃(商4・慶應)

 

9.SH

江嵜真悟(商4・小倉)

 

10.SO

古田京(医4・慶應)

 

11.WTB

宮本瑛介(経4・慶應)

→後半24分 豊田康平(総4・國學院久我山)

12.CTB

栗原由太(環3・桐蔭学園)

 

13.CTB

三木亮弥(総2・京都成章)

→後半31分 阿部直孝(政1・國學院久我山)

14.WTB

丹治辰碩(政4・慶應)

 

15.FB

宮本恭右(環2・慶應)

 

 

日本一に向けてどうしても乗り越えなければいけない帝京大との一戦。去年は3点差まで追い詰めた。今年こそ押しも押されもせぬ王者に勝利し、黒黄の強さを全国のラグビーファンに証明したい。

 

試合開始直後、いきなり慶大にチャンスが訪れる。ブレイクダウンで帝京大の反則を誘発すると、インゴール前の左サイドのマイボールラインアウトを獲得。ラインアウトからトライにつなげたいところであったが、ノットストレートを取られ、チャンスを生かせず。その後も、慶大はフォワード陣を中心としたアタックで敵陣に攻め続ける。すると、前半6分、右サイド22メートルライン付近のラックから「フォワードの流れを変えようかなと思って出たら、目の前が開いていた」というFL川合秀和(総3・國學院久我山)が相手のディフェンスのギャップをくぐり抜き、ゲインを切ると、インゴールに飛び込み、幸先よく先制のトライを上げる。

先制トライを決め、試合の入りは良かった

しかし、大学選手権9連覇の王者は黙っていない。慶大は22メートルライン付近のラインアウトから右に展開。再び川合にボールが渡るが、相手の低いタックルを食らう。川合はCTB栗原由太(環3・桐蔭学園)にオフロードパスを試みるが、中途半端なパスとなり、この試合のMOMに選ばれた帝京大のCTB尾﨑泰雅(帝京大2年・伏見工業)がすかさずインターセプト。慶大はトップスピードに入った相手CTBに追いつけず。独走を許し、失トライ。直後、キッカーのFB竹山晃暉(帝京4年・御所実業)がコンバージョンキックを成功させ、試合を振り出しに戻される。

 

反撃の糸口を探りたい慶大であったが、それ以降、「相手が風上の時に相手がうまく風にキックを乗せて、うまく陣地を取られた」(HO中本慶太郎=経4・慶應)という帝京大のエリアマネジメントと規律のあるディフェンスに苦しめられ、アタックが停滞。帝京大に手薄である左サイドのディフェンスラインを攻められると、WTB木村朋也(帝京大2年・伏見工業)と尾﨑の狭いスペースの中での巧みなパス回しに翻弄される。最後は、絶妙なポジショニングを取っていたSH小畑健太郎(帝京大4年・伏見工業)にトライを決められ、逆転を許してしまう。

 

さらに、竹山に左サイドのディフェンスラインのわずかなギャップを突かれ、裏をかいたキックを仕掛けられると、さらに前へ蹴り出され、インゴール前付近でボールを竹山がキャッチ。その竹山からパスをもらったSO北村将大(帝京大2年・御所実業)にトライを献上。さらに前半終了間際にペナルティーキックを許し、7-24と前半を折り返す。

 

風上であった後半。最初の数分はキックによる陣地の取り合いとなったが、後半8分、挽回を図る慶大は右サイドのラインアウトからのボールをかろうじてキープすると、左に展開。そこから中本とLO辻雄康(文4・慶應)の体の張ったボールキャリーなどで敵陣奥深くまで攻め上がると、FB宮本恭右(環2・慶應)が狭いスペースを突破。しかし、後一歩のところでインゴールに届かず。

帝京大がインゴールの前に立ちはだかった

直後、慶大がターンオーバーに成功すると、着実にフェーズを重ねる。マイボールをキープすると、12分、FL山本凱(経1・慶應)がインゴールまで約1メートルというところまでボールキャリー。SH江嵜真悟(商4・小倉)からボールをもらったSO古田京(医4・慶應)がカットパス。それを左サイドの大外で待っていたWTB宮本瑛介(経4・慶應)がキャッチし、ようやくインゴールを割った。コンバージョンキックを成功したいところであったが、難しい角度を成功させることができない。これで12点差。

 

その後も、慶大は依然攻撃の手を緩めず、果敢に攻め続ける。20分、江嵜の相手の裏を狙ったキックで敵陣奥深くまで前進する。そして、マイボールスクラムからバックス陣を絡めたアタックで右に展開して、インゴール前までたどり着く。そこから執拗にラックサイドを突き、トライを狙うが、ことごとく帝京大の堅牢なディフェンスに跳ね返され、千載一遇のチャンスを逃す。

 

それでも、敵陣でのプレーが続き、32分、「あのスペースがあれば1対1で振り切れる自信があった」という丹治が右サイドの22メートルライン付近からインゴールに向かって、走り抜き、グラウンディング。ワントライ差まで詰め寄る。

逆転に向けてもう1トライ奪いたい慶大だが、近場を突くアタックで帝京大にじわりじわりと時間を減らされていく。

ラインアウトのチャンスを生かしきれない

だが、ここは冷静な慶大。「どんどんプレッシャーをかけて必ずマイボールにする」(辻)という言葉通り、ブレイクダウンで激しくプレッシャーをかけ、ターンオーバーを狙った。それが功を奏し、帝京大がオーバーザトップの反則を犯し、慶大ボールに。ラインアウトを選択し、このチャンスを生かしたいところであったが、中本が投げたボールは帝京大に拾われてしまう。

試合はロスタイムに突入し、慶大は再びディフェンスラインを整え、最後の逆転のチャンスを伺う。帝京大もアタックラインを整え、近場を突くアタックで慶大陣内で時間を使うが、またも慶大の粘りのディフェンスでノットリリースザボールを勝ち取る。先ほどに続き、この局面でも慶大はラインアウトを選択。今度こそ決めたいところだったが、「サインミス等や相手に完全にサインを読まれてしまったところがあって、そこでどういうサインを出すかという心理戦で負けてしまった」と中本が言うように、またしてもマイボールラインアウトのキープに失敗。逆転のチャンスは2度あったが、それをものにできず。最後は小畑のタッチキックで、ノーサイドを迎えた。

 

「プレーしている間はあまり相手との差を感じなかった」(栗原)。この言葉通り、慶大は互角に帝京大と渡り合った。特にスクラムでは「重かったが、低さはなかったので自分たちが低いスクラムを組んでいれば問題なかった」とPR菅公平(政4・慶應)が話すように、随所で、平均体重と平均身長ともに上回る強力なフォワード陣を擁する帝京大と互角に組み合う場面が見られ、簡単に主導権を渡さなかった。また、この試合のポイントであったブレイクダウンでの攻防では、慶大がターンオーバーを4回決めたのに対して、帝京大はわずかに1回。慶大は接点で十分にプレッシャーをかけ、帝京大に引けを取らなかったと言えるだろう。

帝京大にもプレッシャーをかけたブレイクダウンでの攻防

「自信が持てた」(中本)。多くの選手が手応えを感じた帝京大との一戦。しかし、同時にこれからの明大戦、早大戦、そして選手権に出場する強豪校との戦いに向けて克服しなければならない課題もあった。まずはラインアウト。一回目のラインアウトからミスが目立ち、特に試合終了間際の二つのマイボールラインアウトの失敗は勝敗に直結した。さらに、今後の試合では、チャンスの局面で冷静なプレーが求められる。「取れるときに取らないとこの先強いチームには勝てないと思う」と江嵜が話すように、1つ1つのチャンスを生かせるかどうかで勝敗が大きく変わってくるだろう。

 

 次戦の相手は4連勝と波に乗っている明大。「重戦車」という異名を持つフォワード陣と大学ラグビー界屈指のWTB山村知也(明大3年・報徳学園)を含む強力なバックス陣を擁し、春と夏に帝京大から白星を上げている。慶大も春季大会で12-45と完敗。日本一に近いチームであり、強敵だ。しかし、帝京大戦の反省を生かし、慶應ラグビーを貫徹すれば、決して勝てない相手ではない。そのために、万全な準備で慶明戦に臨みたい。そして、18年ぶりの日本一に向けての希望をつなげたい。

(記事:萬代理人/写真:田中壱規)

 

 

 

帝大

明大

慶大

早大

筑大

日体大

青学大

成蹊大

勝敗数

帝大

 

11/18

@秩父宮

 

〇24-19

11/4

@秩父宮

12/1

@熊谷

 

〇90-7

 

〇141-7

 

〇113-7

4勝

明大

11/18

@秩父宮

 

11/4

@秩父宮

12/2

@秩父宮

〇66-21

 

〇31-17

 

〇88-0

〇110-0

4勝

慶大

●19-24

11/4

@秩父宮

 

11/23

@秩父宮

 

〇35-24

 

〇84-17

12/1

@熊谷

〇68-14

3勝1敗

早大

 

11/4

@秩父宮

 

 

12/2

@秩父宮

 

 

11/23

@秩父宮

 

 

〇55-10

 

〇68-10

 

 

〇123-0

〇99-5

4勝

筑大

12/1

@熊谷

●21-66

 

●24-35

 

●10-55

 

11/18

@前橋敷島

〇73-31

11/3

@上柚木

1勝3敗

日体大

●7-90

 

●17-31

 

 

●17-84

 

●10-68

11/18

@前橋敷島

 

11/3

@上柚木

12/2

@熊谷B

4敗

青学大

 

●7-141

 

●0-88

12/1

@熊谷

 

 

●0-123

 

●31-73

11/3

@上柚木

 

 

11/18

@前橋敷島

4敗

成蹊大

 

●7-113

 

●0-110

 

●14-68

 

●5-99

 

11/3

@上柚木

12/2

@熊谷B

11/18

@前橋敷島

 

4敗

 

 

次戦 11月4日@秩父宮ラグビー場

VS明治大

11:30K .O .

 

 

 

 

以下コメント

(共同記者会見)

——試合を振り返って

金沢HC:力の差はそんなに大きくないと思っています。ですが、自分たちのやろうとしていることがなかなかできない時間帯があり、こういう形になっている、最終的にそれが勝ち負けのところに響いてきているのかなと思いますが、選手は非常にいいパフォーマンスをしてくれたので、次につなげて、明大、早大、青学大とあるので勝ちきれるようにチームを作っていきたいなと思っています。

 

 

 

SO古田京主将(医4・慶應):結果が全てだと思います。負けて何を言ってもしょうがないという感じがします。

 

——最初のキックオフのペナルティーでショットではなく、トライを取りに行った理由は

古田:プレーを用意していたので使えるいいチャンスだと思いました。

 

——トライをとるプレーの準備はかなり自信を持っていたとということでしょうか

古田:はい。

 

——ラインアウトもそうでしょうか

古田:はい、ミスはありましたが。

——ラインアウトをいいところで全てミスしてしまいましたが、決め手はありましたか

古田:しっかり分析してこれから望みたいなと思います。

 

金沢:完全にスキルなのでそれを磨いていくしかないと思います。風とかそういうことではなくて、自分たちのミスです。帝京大のゴール前でのスクラムと最後の2回のラインアウト、逆転できるかもしれないというチャンスなのでクローズアップされますが、現実的にはそこまでの試合の運び方とかそういうものも含めてなので、そこはスローワーのミスでもないですし、単純に個人のスキルをこれからあげていくしかないなと思います。

 

——帝京大戦の前の準備の段階、あるいは試合に入ってから、気持ちの中でいつもと違った部分はありましたか

古田:相手は帝京大ですし、いつも全力で戦っていますが、いつも以上に気持ちをハイにして、ただ冷静になって戦えていたと思います。前半にそれができなかったのは自分たちの力です。

 

——前半、後半の苦しい時間帯にそれぞれどんな言葉をチームメイトにかけていましたか

古田:自分たちがアタックすれば前に出れることは前半の最初のトライで感じていたので、そこにいかにもっていくかということを皆で話していました。

 

——「力の差は大きくない」とおっしゃっていましたが、この試合を戦って手応えの部分が大きいのか、悔しいと感じるのかどちらの方が大きいですか

金沢HC:いい準備が春からできていますので、自分たちの力を出せば普通にできると思っています。

ただ、普通に自分たちの力を発揮することが相手もいますし難しいので、そういう意味では帝京大の方が力が上だったと思います。

 

——前半のトライ後、中盤から前の攻撃が手詰まりになっているような印象を受けましたが、後半の途中からキックを絡めたりしたのは、修正したからですか

古田:その通りです。

 

——帝京との力の差はどのくらい近づいた実感がありますか

古田:勝てる力はずっと持っていると思っているので、課題はいつも僅差になっている部分です。自分たちのスキルが足りない部分が、試合中にあったと思います。

 

 

LO辻雄康(文4・慶應)

——今日の試合を振り返って

チームとして慶應の時間にできる場面が後半特にありましたが、前半はあまり出せませんでした。帝京大のキックやエリア取りですごく圧倒されてしまった部分があり、その部分で80分間慶應のラグビーをするという目標を達成できませんでした。前半は敵陣でラグビーをしていくべきだったという反省と大事な場面でのセットプレーでミスをしてしまい、その部分は副将として、チームを引っ張れなかったのがすごく悔しいです。

 

——前半の帝京大ペースの試合展開はチームとして改善していけば、今後そういう場面があったときに慶大ペースに持っていくことはできるのでしょうか

BKのエリア取りと、自陣でも継続してディフェンスをして、帝京にアタックさせない2つ(ができれば可能)だと思います。

 

——帝京大戦に、チームとしてはどういった気持ちで向かわれていましたか

「自分たちのやっているラグビーを証明しよう」ということ、「日本一になるために帝京を倒そう」、とにかくそれだけです。

 

——スタンドからも慶應の部員の方々の声が聞こえたと思いますが

帝京大戦に向けて、本当に来週は大事な週だということで、チーム一丸となって帝京大を倒そうという気持ちで臨んだので、出場している部員もしていない部員も心から応援している、そしてその気持ちを僕たちは受け取りました。こういう結果になってしまったことがすごく悔しいです。

 

——後半の35分あたりから帝京大が時間を使い始めましたが、どういった心境でしたか

ロスタイムを考えて、あの時間帯からああいうプレーにしてきたというのが僕的には帝京大が守りに入っているなと思いました。以前の帝京大でしたら、攻めていたと思います。

 

——それだけ脅威的だったと思われていたということですか

あのような作戦に走ったのはディフェンスにすごくプレッシャーを感じたからではないかと思います。

 

——帝京大が時間を使っていた時に、慶應の選手同士で話をしましたか

常にフィールドを見て、ディフェンスをするということを話しました。そこで、結構ポイントにフォワードが寄りがちですが、必ずコミュニケーションを意識して、今外側に脅威がないのでどんどんプレッシャーをかけて必ずマイボールにするという気持ちもありました。

また、ブレイクダウンのプレッシャーがよくて、結果的にターンオーバーを2回できたので、そういう部分では慶應のディフェンスが良かったのではないかと思います。

 

——辻さん自身の今日の試合の出来栄えは

フィールドプレーに関してはそんなに悪くなかったかなと思います。自分の仕事をできたのではないかと思います。反省としては、そんなにピンチにはなりませんでしたが、一回自分がボールセキュリティーをミスして、ボールをこぼしてしまったことがあり、1つ1つのプレーにこだわると話していたのに、あそこで見せてしまった自分のミスに反省しています。

そして、一番最後のセットプレーで相部を引っ張れなかった自分、冷静に判断できなかった自分がいます。そこはシチュエーションを想定すると言っていたにも関わらずできなかった自分の反省点だと思います。

 

——それを踏まえて、明大、早大、青学大戦に向けてどういった練習をしていきますか

何回もシチュエーションを想定してやるのが一番だと思います。特に、部員の中でもっといろいろなことを話し合うのが一番必要なことなのかなと思います。

 

 

HO中本慶太郎(経4・慶應)

——どういうことを意識して試合に臨んだか

僕としてはセットプレーの安定を意識して、試合に臨みました。

 

——今日の試合を振り返って

最初のラインアウトから立て続けに自分のミスが出てしまい、そこは非常にふがいなかったです。ただ、フィールドプレーだと、帝京大に対して低いディフェンスで入って、慶應のほうが優勢な流れが作れていたので、フォワードとして自信を持てました。

 

——スクラムは帝京大と互角に渡り合っていた印象があるが

基本的には互角に渡り合うことができました。相手のペナルティーも誘うことができました。しかし、敵陣ゴール前スクラムがキーになりましたが、そこでやはり相手に押されてしまったのが反省点です。

 

——ラインアウトの精度に関しては

今日はラインアウトの成功率が低かったです。こういう大舞台だと、普段起こらないミスが起こってしまって、フォワード全体としていろいろ認識のところでのミスやいろんな種類のミスが発生しました。基本的には取れるラインアウトを落としてしまって、すごく残念です。

 

——試合終了間際のラインアウトは普段よりプレッシャーがかかっていたのか

終了間際の2本に関してはサインミス等や相手に完全にサインを読まれてしまったところがあって、そこでどういうサインを出すかという心理戦で負けてしまいました。

 

——どういうところで帝京大との差を感じたか

前半、相手が風上の時に相手がうまく風にキックを乗せて、うまく陣地を取られました。前半は自陣に釘付けにされて、そこで帝京大に3本トライを取られたのが大きかったです。そこで精度の部分で帝京大と差を感じました。

 

——次の試合に向けての意気込み

帝京大に対してここまでできたというのは一つの自信になりました。今日の課題を克服すれば、明大、早大に勝てると思います。今日負けた分を絶対にリベンジして、大学選手権に臨めるように頑張りたいです。

 

 

SH江嵜真悟(商4・小倉)

——今日のゲームプラン

相手はフォワードから前に出てくるチームなのでタックルで止めて出させないようにしようということを意識してやっていました。

 

——試合を振り返って

決定力に違いがあったのが勝負の分かれ目だったかと思います。相手は少ないチャンスでトライを取って、うちはチャンスを作っていましたが、トライを取れませんでした。そこが勝ち負けを決めたのかなと思います。

 

——帝京大の印象

フォワードで前に出てくるのと、竹山選手のキックで陣地を取ってくるチームだと思いました。あとは細かい部分のプレーが上手いという印象でした。

 

——あと一歩及ばなかった原因

チャンスで取れなかった点だと思います。ゴールラインでノックオンをしてしまったり、ノットリリースザボールを取られてしまったりスクラムターンされたり、そういった部分をもっと詰めていって取れるときに取らないとこの先強いチームには勝てないと思っています。

 

——今日の試合で見つかったよかった点や課題

フォワードのフィジカルの部分では十分に通用していて、それをどう戦術に取り入れてうまく戦っていくかが今後の課題かなと思います。

 

——次戦に向けて一言

去年の対抗戦では勝って、(今年の)春は負けました。今年、明治は強いチームなので今日出た課題を直して勝っていきたいと思います。

 

 

WTB丹治辰碩(政4・慶應)

——今日の試合はどのような気持ちで臨みましたか

夏から自分たちがやってきたラグビー。あとは結果だけというところで、自信はありました。ようやく帝京大と戦えるかという感じでした。

 

——あと一歩及ばなかった原因は

ゴール前や、中盤のブレイクダウン、そしてキックミスなど細かい部分で流れが帝京大に行ってしまいました。そのようなところが5点という差に出てるのかなと思います。

 

——ご自身のトライについてはどうでしたか

前を見て行けるなと思ったので、内側にコールしました。あのスペースがあれば1対1で振り切れる自信があったので、自信を持って呼べました。

 

——次戦に向けての意気込みをお願いします

自分たちには力があると自信があるので、あとはそれを試合で出すだけです。期待しててください。

 

 

No.8山中侃(商4・慶應)

——全勝同士の対決でしたがどのように試合に臨みましたか

去年も帝京大には負けていますが、僕たちも準備はしているので勝つ自信はありました。今週のフォーカスがブレイクダウンの低さと速さで圧倒するというのと、そこからアタックのテンポを出すことでした。

 

——それを踏まえて今日の試合は

ブレイクダウンについてはよかったですが、ラインアウトやスクラムで優位に立てませんでした。最後にラインアウトで、連続でミスも出てしまいましたし、そこで流れを掴めなかった印象でした。他はよかったと思います。

 

——相手に及ばなかったところは

ラインアウトはコミュニケーションのミスです。スクラムは押せる場面もありましたが帝京大の重さにやられました。

 

——後半は無失点でした

慶應に流れがあったので。ミスさえなければ勝てた試合でした。

 

——今日見えた今後の課題は

スクラムやラインアウトのユニットを練習していたので、もっとそこの精度を高めていきたいです。

 

——次の明大戦に向けて

勝ちます。

 

 

PR菅公平(政4・慶應)

——今日の試合振り返って

ゴール前のチャンスの場面で、スクラムで押されたことがすごく悔いに残っています。

 

——相手のスクラムは

重たかったですが、低さはなかったので自分たちが低いスクラムを組んでいれば問題なかったかなと思います。そこを崩してしまったのが問題でした。

 

——慶大のスクラムの出来は

間合いが近かったですが、押されたスクラム以外はまあまあだったかなと思います。

 

——スクラム以外でこの試合のポイントは

バックス陣が低いタックルを決めてくれて、フォワードとしてディフェンスでもオフェンスでも前に出てプレッシャーを掛けられたかなと思います。

 

——帝京と戦ってみて手応えは

大きい相手ではありましたが、そこまで敵わない相手ではないと感じました。

 

——次戦に向けて

対抗戦は終わってないので、今日出た課題を克服して次に臨みたいと思います。

 

 

CTB栗原由太(環3・桐蔭学園)

——まず、率直な感想を

やっぱり悔しいです。正直、プレーしている間はあまり相手との差を感じませんでした。要所でこちらがミスをしてしまったことが敗因だと思います。

 

——ボールキャリーについては

相手のBK陣が若いということもあり、1対1の場面では積極的に相手に当たっていこうと思っていました。ボールを回すときはラインの深さを保つことを意識していました。自分なりにうまく工夫してできたかなと思います。

 

——連携面に関しては

丹治さんがFBからWTBに、恭右(宮本=環2・慶應)がWTBからFBにと普段とは違うポジションで臨みましたが、しっかり合わせてプレーすることができました。BK陣もファーストアタックで抜けたり、チャンスメイクすることができていたので、そこについては良かったと思います。

 

——今回感じた手応えは

相手は大学王者ですが、自分たちにフォーカスを当ててミスを減らしていけば全然戦っていけると思いました。

 

——最後に、次の明大戦に向けて意気込みを

古田さんと僕でしっかりゲームメイクできるようにしたいです。チャンスがあれば振って、なければ自分から当たってフィジカルで圧倒したいです。

 

 

FL川合秀和(総3・國學院久我山)

——今日の試合を振り返って

チームとして良い所も悪い所もあったと思います。前半の最初の10分は良い流れでしたが、ディフェンスのブラインドサイドが弱点だということに今回気づけたので、次につながる課題が見つかって良かったと思います。後半は自分たちの流れに持ち込めて、あとは取り切るだけなので、そこを詰めていけば今後に生かせると思います。

 

——どのような気持ちで今日の試合に臨みましたか

勝つ気でいましたし、圧倒する気持ちで行こうということをチーム全体で話していたので、それを後半出せたのは良かったかなと思います。

 

——最初のトライはどうでしたか

ちょっとフォワードの流れを変えようかなと思って出たら、目の前が開いていて、そこをつけたのは良かったと思います。

 

——あと一歩及ばなかった原因は

フォワードのラインアウトでの判断ミスですかね。そこがきっと日本一のチームと僕たちの違いなのかなと思います。2回3回ペナルティーをもらって取りきれないっていうのはやっぱり良くないので、そこだけだと思います。

 

——次戦に向けて意気込みを

明大戦は、帝京大戦よりももっと自分たちのラグビーを突き詰めて挑めば勝てる試合だと思うので、引き続き圧倒するという気持ちもそうですし、今回の課題を次に生かして勝ちたいと思います。

 

 

FL山本凱(経1・慶應)

——今日の試合を振り返って

フォワードのディフェンスで結構我慢できて戦えていましたが、エリア取りなどで一気にトライゾーンまで行かれてしまうことが多かったので、もっと我慢をしてターンオーバーしたかったです。

 

——後半は無失点でした

低く前に出るタックルがしっかりと出せていたのかなと思います。

 

——終盤はトライ目前の場面も多くありました

敵陣に入ってもセットプレーのミスでボールを失うシーンが多かったので、フォワードのセットプレーをもっと安定させなければいけないと思いました。

 

——セットプレーでのミスが出てしまった要因は

試合の終盤で疲れてきた中でも自分たちの持っている力を100%出せていなかったことだと思います。

 

——帝京大の攻撃への対応は

フォワードの勝負では負けていなかったと思うので、そこはかなり自信になったと思います。スクラムでは、一本ターンオーバーされましたが、それ以外は押せていたので、自分たちの本来の力を出し続けられれば勝てたと思います。

 

——これまでの3試合と比べて手応えなどは

勝ちきれなかったので、そこが本当に悔しいです。

 

——明大戦に向けて

チームとして成長してきているので、今日勝ち切ることができなかった分、明大に勝って早慶戦にいい流れを作りたいです。

 

 

CTB阿部直孝(政1・國學院久我山)

——後半からの出場となりましたが、どういう仕事をしようと心がけましたか

試合として負けていたので、自分の持ち味であるスピードを生かして、逆転に向けて何かできたらという気持ちでした。

 

——対戦して見て帝京の印象は

結果的に5点差ですし、前回王者といっても、自分たちにも勝てる見込みがあった試合でした。これから、この5点差を勝ちきるために、どういうことが必要か考えて頑張っていきたいです。

 

——ベンチから見て慶應の強みは

フォワードはスクラムやモールなどのセットプレーで帝京に押し込まれることもなく、いい勝負ができていましたし、バックスでもゲインを得ることができている場面も多かったので、両方とも帝京に全然負けていません。あとはディフェンスをして、もう少し前に出る時間があれば勝てた試合だったので、そこを磨いていきたいです。

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