【ラグビー】念願の仲宗根組初勝利!/同志社大戦

試合後、スタンドに勝利の報告をする選手たち

大雨の敗戦から1週間。長野・伊那市陸上競技場で招待試合・同大戦が行われた。強い風が吹く中での一戦は36-29で新チームになってから念願の初勝利を挙げた。ディフェンス面に課題を多く残したものの、前戦の敗戦から得た「縦の突破」の意識が勝利をもたらした。

招待試合

2011/06/05(日)13:00K・O@長野県伊那市陸上競技場

得点
慶大 チーム 同大
前半 後半 VS 前半 後半
3 3 T 2 3
2 1 G 0 2
0 0 PG 0 0
0 0 DG 0 0
19 17 小計 10 19
36 合計 29
【得点者】(慶大のみ)

T=前17分伊藤、前23分新甫、前34分中村、後18分宮川、後26分鹿児島、後30分鹿児島

G=中村2、瀧口1

出場選手
ポジション 名前(学部学年) 交代選手
1.PR 三谷 俊介(総2) →後26分16. 土岐 昇平(総4)
2.HO 高橋 浩平(経4)  
3.PR 平野 裕馬(環3) →後0分17.山田 亮介(環3)
4.LO 熊倉 悠太(政4) →後0分18.南 善晴(環4)
5.LO 伊藤 悠(商4)  
6.FL 明本 大樹(総4) →後8分19.石田 悠貴(経3)
7.FL 三輪谷 悟士(総4)  
8.NO8 鹿児島 昌平(経3)  
9.SH 猪狩 有智(経2) →後0分20.渡辺 諒介(経2)
10.SO 宮川 尚之(環2)  
11.WTB 瀧口 晃太郎(文3)  
12.CTB 仲宗根 健太(総4)  
13.CTB 中村 圭介(総4) →後0分21.柚木 大佑(商3)→後分13.中村 圭介
14.WTB 武藤 拓也(総2) →後8分位田 陸(法2)
15.FB 新甫 拓(経3)  
 

ボールキャリアーとして高い能力をもつ伊藤

前半、慶大は自陣でのペナルティをきっかけにトライを決められ、先制を許してしまう。しかし、慶大もすかさず反撃。風上に立った慶大はSO宮川(環2)などのキックを使いながらアタック。敵陣でのプレーを展開していくと、17分にLO伊藤悠(商4)がラックサイドから押し込んでトライを挙げて7-5とした。その後、ディフェンスの寄りの遅さなどを原因に1つトライを決められ再びビハインドに陥る。だが、23分にハーフラインでラックをターンオーバーすると、同大にラインを整える時間を与えずに速攻。抜け出したCTB中村圭(総4)が並走してきたFB新甫(経3)とつないで14-10と再びリードを奪った。さらに34分には相手のパスを読み切ってインターセプトしたCTB中村圭がトライを決めて19-10。今春の対外試合で初めてリードして前半を折り返した。

攻守に渡る貢献が光る新甫

後半はサイドが替わり風下に立った。すると、立ち上がりは厳しい展開になる。同大にキックで自陣に入ってこられ、5分に22m付近でマイボールスクラムとなると、ここでまさかのターンオーバー。外に振られてトライを決められた。さらに13分にも同大WTBの個人技にやられてトライを献上。前半から課題となっていたディフェンスでも再三同大NO8に突破を許してしまい、自陣でディフェンスする時間が増えて19-22と劣勢に立たされた。しかし、同大の足が止まり始めると慶大も反撃。「3次攻撃までに得点をとる」(NO8鹿児島・経3)ことを意識して両CTBやFwdが積極的にボールを前に運び、敵陣22m内でプレー。まずは18分にFB新甫のゲインをきっかけにSO宮川がトライを挙げて24-22と逆転に成功。26分にはこの日「100%」(HO高橋浩・経4)の成功率だったラインアウトを起点にNO8鹿児島がラックサイドから押し込んでトライ。続く30分にもNO8鹿児島がゴール前マイボールスクラムからエイトアタックでトライを決めて36-22とリードを広げた。その後、同大にトライを1本決められるが、最後はボールをキープしてノーサイド。36-29でAチームの対外試合初白星を飾った。

オフェンスでは「縦に圧力のあるアタックを仕掛けること」(田中監督)を意識した結果、6トライを挙げて確かな成長を披露した。しかし、ディフェンスでは外に抜かれるシーンが多いことやブレイクダウンから内側に大きくゲインを切られてしまい課題が多く出た。「29点も取られてしまうことは今までの慶應ではありえない」(仲宗根主将・総4)と語る通り、本来の慶大の粘り強いディフェンスの形を作りたいところだ。

とはいえ、新チームになっての初勝利は「これを機にまた一歩一歩進んで行ければ」(CTB中村圭)と負けが込んでいたチームにとって良い転機となっただろう。次戦の相手は永遠のライバル・早大。「早稲田には負けられないので、理屈とかではなく体を張りたい」(仲宗根)と選手たちの気合いも十分だ。さらには、同日に日吉で行われた練習試合では栗原副将(総4)やエースWTB・児玉(環2)も復帰。昨季も活躍した頼もしい戦力が帰ってきて追い風は確実に吹いている。春シーズンの試合も残り4試合。初勝利を契機に上昇気流を掴みたいところだ。

 

果敢なアタックで2トライを挙げた鹿児島

【ケイスポ的MOM】飛躍する塾高戦士・鹿児島

 ダイヤの原石がまた輝かしい光を放った。今春、NO8として活躍する鹿児島昌平(経3)だ。慶應高時代は3年生時に田中監督の指導を受けている。

昨季まではC、Dチームといった下のグレードでプレーしていたが、部内マッチなどでの競争を勝ち抜いてレギュラーを奪取。同大戦では「コースが見えた」と2トライを挙げて、チームを勝利に導くなど。ここまで春のシニアチームの試合でも堂々とした活躍ぶりをみせている。

バックローは昨季レギュラーを務めた3選手が全員卒業し、競争が激しいポジションだけに、今後のさらなる活躍が期待される。

By Tomoki Kakizaki

 

監督・選手のコメント

田中監督

(試合を振り返って)先週の東海大学戦からの修正で今年目指す高速ラグビーを目指すのには横に大きくボールを回すのは大事なんだけれども、縦にボールを運ばなければならない。縦に圧力のあるアタックを仕掛けることで、外側にスペースや数的有利が生まれるので。今週は縦にアタックすることをして、コンタクトシチュエーションから足をかいて前に出る練習をしていきました。今日の試合ではその局面が多くでましたね。それから、負け慣れをしてはいけない。是が非でも勝とうと。勝利に対して執念を出そうと送りだしたところ、7点差でしたけれども勝つことができて良かったと思います。やってきたこと、フィットネスやフィジカル、ブレイクダウンなどといったところが少しずつできてきていると思います。トレーニングしてきたことをグラウンドでのパフォーマンスにつなげるためにメンタル面のことをやってきた結果、自信を持ってプレーできていと思います。コンタクトでも臆することなくやっていましたし。ただ、まだまだ寝過ぎること、つなぐところなどの改善・反省点はありますね。課題は沢山ありましたが、評価のできる良い試合だったと思います。(前半、風上に立っていた時にキックを多用していたのは選手の判断か)選手の判断と、試合前にトスで勝ったら風上を取ろうという話しはしていました。ここ2試合、自陣に釘付けになる試合が多かったので、今日はテリトリーを取って敵陣で戦おうということ言っていたので、そういったことでの選手の判断だと思います。(ディフェンスについては)ボールばかり見ていて、相手を良く見ていなかった。それによって、ディフェンスが寄ってしまいがちになってしまって外に抜かれてしまうシーンがありました。前に出ない、斜めに出てしまったことによって内側のスペースを突かれてしまったこともありますし、ブレイクダウン周辺の密集からゲインを切られたことが多かったので、そこは修正しないといけませんね。個々人の良いタックルもあったのでそこは評価しますが、チームとしての意識としてのディフェンスで約束事が守れていなかったことは修正していきたいと思います。(メンバー交代を早い段階からしていたが)同志社の宮本監督と相談をして、ファーストジャージーを着てやる招待試合だけれども、お互い春のシーズンでもあるので、メンバーの交代をフリーにする、という約束もありました。選手に機会を与えたい、というのもあって、代えていきました。僕らのチームで一番足りていないのは経験値なので、なるべく多くの選手に経験して欲しいというのもありましたね。(早大戦に向けて)慶應にとって早稲田は特に意識をしなければいけないライバルだと思います。まだ春の段階ですし、お互いに秋の11月23日への序章の部分に当たると思うんですけど、早稲田という相手は勝ちたい相手です、もちろん勝利を意識しますが、やってきたことをどれだけ出せるか。また、課題をどう修正して早稲田戦に臨めるか。早稲田と対戦するというよりも、今週の反省をいかに修正できるか、とうことに着目してやっていきたいと思います。

仲宗根主将 

(試合を振り返って)とにかく3試合負けていたので、対外試合で初勝利できたことがなによりだと思います。(勝因について)内容的には慶應もよくなかったんですが80分間集中を切らさずにできたことですね。プレーの基本スキルの中でなによりもよかった点だと思います。(フォーカスしていた点は)東海大学の時にブレイクダウンがすごい圧力をかけられていたので、2人目の寄りとブレイクダウンの圧力をアタックでもディフェンスでもかけていこうと思いました。(2人目の寄りは春シーズン始まってからの課題になっているが)ビデオを見てみないとわからないんですが、比較的今日はテンポが出ていた。相手がラックにプレッシャーをあまりかけていなかった点もあるのかもしれないですけど、よかったのかなと思いますね。(アタック面について)2、3本トライを取れたシーンがあったと思う。いらないところでパスをつないでしまってミスをしてしまったので、しっかりと次の早稲田戦は修正していきたいです。(ディフェンス面について)29点も取られてしまうことは今までの慶應ではありえない。タックル、ディフェンスが慶應の売りだと思うので、全員気持ちのどこかには持っていると思う。共通認識してまとまってディフェンスできればなと思います。(早慶戦に向けて)早稲田には負けられないので、理屈とかではなく体を張りたい。早稲田戦となればみんなもスイッチが入ると思うので楽しむですね。

高橋浩

(試合を振り返って)もっとできたと思います。ディフェンスで外に抜かれるシーンが多くて、Fwdも前を見ることは大切なんですけど、外からの声を出してもらいたいというのはありました。(フォーカスした点は)1対1で勝つことです。前回の東海戦の反省のミーティングでは相手の良い所も見て、当たるときのスピードがウチの選手は無かったけれども相手の選手にはあった。それで力強くゲインできていたので、そういったところを真似して1対1にこだわってやってました。最後の方、1対1で勝っていたシーンはありましたし、効果は出ていると思います。(勝因は)始まってまだ1回も勝っていないので、この流れを断ち切りたかったというのがみんな全面に出ていました。最後は気持ちだと思うので、練習でやってきたことは必ずできるはずですし、気持ちの部分で勝負できたんじゃないかと。ディフェンスでかなり取られてしまったので、良い形でアタックはできていたんじゃないかと思います。(セットプレーについては)ラインアウトは100%だったと思いますし、スクラムも一つゴール前でターンオーバーされてしまったんですけど、全体を通して勝っていたと思います。スクラムは出稽古にも行っていて、クボタとかトップイーストのチームにも負けていなくて、押し勝つことができたので、自信を持っていきたいですね。自分たちは強いということを言い聞かせて、スクラムに関しては自信を持っていきたいです。(三谷選手と平野選手のスクラムは)スクラムはその2人は強いですね。他の選手もすごく良いので、誰を使うのか分からない状況です。僕もうかうかしていられないので、頑張っていきます。(早大戦に向けて)去年10年ぶりに勝っていますし、良い形で秋につなげるためにも、春に勝っておきたいと思います。気持ちを前面に押し出していって、あとは練習でやったことしか出ないので、練習を一生懸命頑張って、気持ちの面で勝負したいと思います。

鹿児島

(試合を振り返って)途中攻められて悪い雰囲気になった場面もあったんですが、そこでインゴールで戻って皆で結束して目の前のプレーをしようと意思統一した。それでまとまれてそこから流れが変わったかなと思います。(フォーカスしていた点は)今日は2人目の寄り。1人目の1対1で体重が軽いためにやられるかもしれない。だから走力を活かして2人目の寄りでどんどんついていってゲインしていこうと話しをしました。(勝因について)荒削りの中でずっとAチームは負けていた。昨日、一昨日くらいから皆の気持ちを高めて一体となろうと。ちゃんとしたゲームのかたちはまだ作れていないですが、相手が誰であれその先の勝利に向けて泥臭くラグビーをしようと仲宗根さんが言っていた。それに皆賛同してついていったことが勝因ですね。(意識が統一されていたことがアタック面の好調につながったと)そうですね。課題がいっぱいまだあるのでアタック面はかなりシンプルなんですが1対1で勝つ。2人目の寄りを早くして3次攻撃までに得点をとろうとフォーカスしてやっていた。その点でいえば途中で今日は抜けたりしてノックオンなどのミスを除けばアタック面はよかった。ディフェンス面は課題が残るかなと。同志社は陣地を取らないでけらないで、自陣から攻めてくる姿勢があった。あまり慶應が慣れてないのかはわからないが、回されて外が余ってゲインされてディフェンスがゴタゴタになったという感じがしますね。(3次攻撃までに決めるということはフェーズを重ねない攻撃の方がいいと)そうですね。シンプルに、どんどんフェーズを重ねるほど型にとらわれない自由なラグビーにはなるんですが、割とそこでコミュニケーションミスが起こってしまうので3次攻撃というフォーカスをしていました。ただ決められているわけじゃないですけど、人数ある程度作ってそこで取り切ろうというラグビーを目指しています。(今日の自身のトライを振り返って)コースが見えたということもありますが、気持ちが前に勝ったかなと思いますね。あれは僕がトライを取るサインではなくて、普通に3次につながるまでの攻撃だった。それでうまくトライを取れてよかったなと思います。(早慶戦に向けての意気込み)早慶戦は自分が物心つく前から見てきた。秋の早慶戦ではないですが、早慶戦は両校にとって負けられない戦いなので、慶應らしさの低いタックルと走り続ける気持ち、そして絶対に勝つという強い気持ちを持ってプレーしたいなと思います。

中村圭

(試合を振り返って)勝ったというのは大きいと思います。でも、ディフェンスでは取られ過ぎてしまった。来週は早稲田との試合なので、そこは修正していかなければいけないと思います。(ディフェンスで悪かったところは)最初にセットできなくて、エイトに行かれてしまい、外に流しきれずにビッグゲインを切られるっていう悪循環でしたね。最初のタックルを一番やっていかなければいけないと思います。(風が強い中でどのように攻めていこうとしたか)先週までは自陣でプレーすることが多かったので、宮川からのキックとかで前に出ていこうと。先週までよりは良いアタックができていたと思います。(勝ちが与えるチームへの影響は)今までずっと勝っていなくて、チームとしてもあまり良い雰囲気ではなかったんですけど、これを機にまた一歩一歩進んで行ければなと思います。(自身のトライシーンについては)あそこで一本とることができて、チームで流れに乗れたと思います。(早大戦に向けて)早稲田は負けてはいけない相手。良いアタックをして勝ちたいと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました