【競走】混成種目中心に若き力が躍動!秋に向け飛躍を誓う/第36回関東学生新人陸上競技選手権大会兼関東学生リレー競技会

競走

第36回関東新人選手権が神奈川県相模原市にて行われた。主に学生陸上競技の新人選手を対象とする今大会。慶大は、男子十種競技で高橋諒(商2・桐朋)が大会新記録で優勝、女子七種競技で浅見姫菜(商2・都立駒場)が3位に入るなど、計8種目で9人が入賞。1・2年生を中心に、多くの選手が来たる秋シーズンに弾みをつける大会となった。

開催日:9月26日(金)〜28日(日)
@相模原ギオンスタジアム

♢選手成績(入賞者のみ)♢

競技名

選手名

記録

順位

男子100m

藤井清雅(総2・渋谷教育幕張)

10秒62

10秒62

10秒64

決勝6位

準決勝1組2位

予選13組1位

 

金子晃司(環2・The British School of Madrid)

10秒64

10秒60

10秒51(PB)

決勝7位

準決勝2組3位

予選5組1位

男子200m

三宅陽立(環1・長田)

21秒14(参考)

20秒97(参考)

21秒19(PB)

決勝6位

準決勝2組4位

予選4組3位

男子800m

市村瞭太郎(経2・慶應志木)

1分52秒33

1分54秒58

1分54秒02

決勝5位

準決勝2組2位

予選5組1位

男子400mH

藤原聡大(商2・佐原)

54秒15

52秒66

52秒65(PB)

決勝7位

準決勝2組5位

予選3組2位

男子走幅跳

細萱颯生(政2・桐朋)

7m16

6位

男子十種競技

高橋諒(商2・桐朋)

11秒00(100m)

49秒90(400m)

7m04(走幅跳)

11m62(砲丸投)

1m88(走高跳)

15秒15(110mH)

4分37秒45(1500m)

36m22(PB)(円盤投)

3m90(棒高跳)

55m29(やり投)

総合1位

女子三段跳

喜久里彩吹(商1・那覇国際)

11m84

5位

 女子七種競技

浅見姫菜(商2・都立駒場)

15秒60(110mH)

26秒91(200m)

1m59(PB)(走高跳)

9m27(砲丸投)

2分30秒05(800m)

5m27(走幅跳)

42m20(やり投)

総合3位

 

関東新人選手権は、全国レベルの実績を持つ1~2年生や、公式戦での実践経験の浅い選手が中心となる大会。新人が経験を積む場であると同時に、関東インカレ標準突破を目指す選手も多く出場する。秋シーズン初戦の重要な大会として位置づけられている。慶大からは、1・2年生を中心に男女計16種目/27名が出場。それぞれが、記録更新や来年の関東インカレ/日本インカレの参加標準突破を目指しこの大会に臨んだ。

イチオシ!! 混成部門

十種競技優勝の高橋 (写真は砲丸投)

慶大選手の活躍が最も光ったのは混成種目。

男子十種競技では高橋諒(商2・桐朋)が大会記録で優勝した。今年の関東インカレで連覇を果たすなど、学生トップの実力を持つ高橋は、優勝候補筆頭としての力を安定して発揮した。

前半5種目では、3種目目の砲丸投で自己記録を更新するなど、2位に200点近い差をつけ1位で折り返す。後半5種目でも安定した記録を残し、7164点の大会新記録で優勝を果たした。

最後まで後続を寄せ付けなかった(写真は400m)

女子七種競技では浅見姫菜(商2・都立駒場)が自身初の3位表彰台を飾った。前半4種目を終えた段階では6位。それでも浅見は「2日目はこの半年間しっかり練習してきた種目が多かった」と自信を胸に後半3種目へ。

すると、走幅跳で5m27の自己記録を出すると、得意のやり投では全体1位となる42m台をマーク。この時点で暫定3位に浮上した。4位と23点の僅差の中、最終種目800mで4位以下を突き放す力走を見せ、3位を死守。4725点は塾歴代3位の好記録だった。

得意のやり投では全体トップ。後半波に乗った

充実の大会を終えた後は、「全カレ(日本インカレ)の参加標準(4750点)が目前だったので、切れなくてすごく悔しい」と悔しさも口にしていた。

トラック部門

市村(写真は男子1500m予選)

トラック種目で今大会力走をみせたのは、男子800m1500mに出場した市村瞭太郎(経2・慶應志木)。六大学や関東インカレでも好成績を残すなど、今季成長を遂げた中距離ブロックのエースだ。

優勝を目指し臨んだ専門の800mでは、予選・準決勝とそれぞれ1着・2着と盤石のレース運びで決勝へ。決勝ではラスト200mのペースアップに対応できず5位に終わったが、「余裕をもって決勝には進めたので、そこは良かったかな」とレース後は手ごたえを口にした。

翌日の1500mでも予選を1着通過、決勝でも10位に入るなど、今大会3日間で2種目5レースを戦い抜くタフネスぶりも光った。

2種目5レースを戦い抜いた

男子100mでは、藤井清雅(総2・渋谷教育幕張)が6位、金子晃司(環2・The British School of Madrid)が7位に入るなど、2人の2年生が入賞。

男子100m6位入賞の藤井

藤井は、日本インカレの100mリレーで4走を務めるなど成長著しい2年生の1人。金子も、今大会の予選で10秒51の自己ベストをマークする好調ぶりを見せていた。決勝では両者ともに予選/準決勝より記録を伸ばせず表彰台は逃したが、10秒6台にまとめる走りを見せた。

男子100m7位入賞の金子

今大会、自己記録を更新して入賞を果たしたのは金子だけではない。男子200mでは1年生・三宅陽立(環1・長田)が6位入賞、男子400mHでは藤原聡大(商2・佐原)が7位入賞。

三宅は予選で21秒19の自己記録を更新すると、準決勝では追い風参考ながら20秒台をマークし、タイムで決勝進出。決勝で早大・水野琉之介(スポ2・立命館慶祥)ら実力者と並走した経験は今後に活きるか。

男子200m6位入賞の三宅

藤原も、予選で52秒65と自己記録を1秒以上更新。準決勝も52秒66と同等の記録を2本そろえ、タイムで決勝進出を決めていた。初日の110mHでも自己記録を更新しており、今大会飛躍を遂げた選手の1人である。

男子400mH7位入賞の藤原

フィールド部門

フィールド種目では、男子走幅跳細萱颯生(政2・桐朋)が6位、女子三段跳喜久里彩吹(商1・那覇国際)が5位入賞を果たした。

細萱も今季成長著しい2年生の1人。8月の早慶戦では7m22で優勝。直近に行われた慶大記録会でも7m30の自己記録を更新していた。5m近い追い風が吹いたこの試合、細萱は2本目に7m16を記録するも、3本目に記録を伸ばせず6位に終わった。来年の関東インカレ出場に向けて、参加標準記録「7m40」を超える跳躍が次の目標である。

男子走幅跳6位入賞の細萱

喜久里は、1年生ながら六大学陸上から日本インカレまで主要大会すべてに出場し、経験を積んできた。この試合では、3回目に11m84を記録したものの、5回目・6回目はともにファウル。12m台は持ち越しとなったが、今秋そして来季に向けて浮上のきっかけとなったか。

まとめ

今大会の結果、新たに5名の選手が自己記録を更新した。一方で、来年の関東インカレの参加標準記録を新たに突破した選手は、藤原(110mHと400mHの2種目)のみ。同大会での1部残留、更には今年以上の結果を残すためには、さらに多くの選手がこの標準を破り、本戦出場資格を得る必要がある。関東新人選手権をはじめ、秋からは個人の記録会が続く。来年に向けて、慶大競走部2025シーズンの後半戦が始まった。

 

試合後のインタビュー記事も併せてご覧ください!

(取材:吾妻志穂、竹腰環)

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