小熊は下級生の頃からレギュラーを張るCB。25年は、内定先のプロチームでの活動により欠場した1試合を除く全試合でスタメンフル出場を果たした。
後方からの組み立てではスピードのある正確なパスで起点となり、時折見せるロングフィードも抜群。チームのスタイルであるパスサッカーを支えた。
さらに、セットプレーでは高さを活かした強烈なヘディングを突き刺す場面も見られる。後期第8節では、1点リードの27分にコーナーからヘディングで追加点を挙げると、さらに41分にも頭で合わせて得点。勝ち点3に貢献した。
守備では対人の強さ、ハイボールへの対応もさることながら、カバーリング能力に秀でる。慶大は3バックを採用していたが、リベロの小熊の被カウンター時のカバーエリアの広さにより、左右CBの積極的な攻撃参加が実現。人数をかけて攻め続け、リーグトップの63得点を記録した。
DFリーダーとして、主将としてチームをけん引し、1年生のころから目標としていた1部昇格を達成した小熊。慶應の大黒柱は、プロの舞台でも活躍を見せられるか。
【インタビュー】
(このインタビューは2025年12月にメールで行いました)
ーー受賞した気持ちを教えてください。
今シーズンは主将として、私がチームを引っ張るという強い覚悟でシーズンに臨み、目に見える形で貢献することを目標にしていました。その点を達成できたことを嬉しく思っています。
ーーシーズンを振り返ってください。
正直、こんなにも勝ちを積み重ねられるとは思っていませんでした。3年間3連勝以上したことがなく、連勝の難しさを知っていたので、勝てば勝つほど「油断してはダメだ。」「次負けたらどうしよう」などと不安でいっぱいでした(笑)。ですが、後輩達が「次の試合楽しみだなー」「負ける気しなーい」などと頼もしい後輩達ばかりだったので自分の不安がかき消されてよかったと思います。8連勝ぐらいしてからは自分も負ける気がしないと思ってました(笑)。
ーープロの練習に参加したことで、どのように進化できましたか。
本当に大事な時期に行かせてもらえてチームにも監督にも感謝しています。
プロと大学ではプレースピードが全く違い、いつもの立ち位置では自分のプレーが出せなかったり、ボールを失ってしまったりしてしまいました。そこから立ち位置を常にこだわりながらプレーするようになり、大学リーグでは余裕を持ってプレーできるようになりました。あとは、フィジカルの差をとても感じたので今年からは週3日必ず筋トレを行いました。今はシーズンイン前から自分的には二回りぐらい大きくなりました。多分なったと思います(笑)。
ーー改めて、優勝と昇格を達成したことを振り返って、どんな想いですか。
まず一番に浮かぶのは「私は本当に恵まれているな」という想いです。
最後に優勝と昇格という結果だけを見れば華やかに聞こえるかもしれませんが、そこに辿り着くまでの道のりは決して簡単なものではありませんでした。うまくいかない時期もあれば、結果が出ずに苦しんだ時間ばかりでした。
それでもここまで来ることができたのは、間違いなく仲間の存在があったからです。
主将としてチームの先頭に立たせてもらいましたが、実際には私が引っ張るというより、何度も仲間に支えられ、背中を押してもらっていました。どんな状況でも同じ方向を向いて戦ってくれる仲間がいて、真剣に向き合ってくれるスタッフがいて、応援してくださる方々が沢山いらっしゃいました。その環境に身を置けたこと自体が、何よりの幸せだったと思います。
この優勝と昇格は、誰か一人の力で成し遂げたものではありません。
みんなで悩み、みんなで苦しみ、みんなで乗り越えてきたからこそ掴めた結果です。主将としてこのチームを率いることができたこと、そしてこの仲間と一緒に戦えたことを、心から誇りに思います。
ーープロでの抱負をお願いします。
プロの世界では、これまで以上に厳しい競争が待っていると思います。
だからこそ、特別なことをしようとは思っていません。
目の前の練習に全力で取り組み、当たり前のことを誰よりも徹底し、泥臭く戦い続ける。
その積み重ねの先にしか、プロとして生き残る道はないと思っています。
感謝の気持ちを忘れず、プレーで恩返しができる選手になりたいです。







