第88回関東大学バスケットボールリーグ戦2部 6日目 国士館大戦
若きチームに突き付けられた厳しい現実――。リーグ6戦目。2勝3敗と負け越して迎えた慶大は、国士舘大と対戦した。試合は前半を同点で折り返すが、後半に入り一気に突き放されてしまう。結果は20点差をつけられての完敗。一部昇格を狙うチームにとっては、まさに痛恨の一敗となった。
2012/9/16(日)@東洋大学総合スポーツセンター | |||||
第88回関東大学バスケットボールリーグ戦 6日目 国士館大戦 | |||||
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | |
慶大 | 22 | 18 | 12 | 19 | 71 |
国士舘大 | 22 | 18 | 29 | 25 | 94 |
◆慶大スターティングメンバー | |||||
選手名(#背番号・学部・学年・出身校) | |||||
PG | #16 伊藤良太(環2・洛南高) | ||||
SG | #13 大元孝文(環1・洛南高) | ||||
SF | #21 真木達(環1・国学院久我山高) | ||||
PF | #6 権田隆人(政2・慶應高) | ||||
C | #23 黒木亮(環1・延岡学園高) |
試合序盤、慶大は試合の入りに失敗し、0-5とリードを奪われる。その後も常に先行される苦しい展開になるが、慶大は伊藤の得点で食らいついていく。中盤、伊藤の連続得点で13-13の同点に追い付くことに成功した慶大だったが、相手の中国人センターとマッチアップしていた黒木が2つ目のファウルでベンチに下がってしまう。嫌な空気が漂うが、ここで投入された桂竜馬主将(政4・国立高)が奮起。本橋とのハイローからゴール下を決めると、コーナーからのミドルシュートで連続得点。主将がその役割をしっかりと果たすと、ラストプレーでは伊藤がスリーポイントを決め、22-22の同点で1Qを終える。続く2Qは、終始互角の展開となる。相手の中国人センターのポストプレーに対しては、本橋がしっかりと対応。オフェンスでも本橋がフックシュートを決めるなど、慶大にいい流れが来る。その後、慶大は伊藤の得点が止まるが、途中出場の中村滉平(理2・慶應高)がオフェンスリバウンドに飛び込むなど、繋ぎとしての役割をしっかりと果たす。するとその中村が、リバウンドからゴール下を決めるとベンチも盛り上がりを見せる。この得点で38-34と慶大が少し抜けだすが、終盤、国士大に走られて40-40の同点で前半を終える。
後半、クロスゲームから抜け出したのは国士大だった。慶大が開始から3分半あまりの間無得点でいると、その間に40-49と大きく離されてしまう。その後、ゾーンディフェンスを敷く相手に対し、伊藤のスリーポイント、コーナーからの黒木のミドルシュートとアウトサイドが決まり47-52と詰め寄る。ただ、再びシュートが落ち始めると流れは完全に国士大へ。立て続けに失点し、49-60となった所でたまらず慶大はタイムアウトを請求。だがその後も悪い流れは止まらず。リバウンドを拾われて速攻を許すと気付けば点差はひらき、52-67とリードを許して最終Qへ。なんとか追い上げたい慶大だが、4Qに入っても国士大の勢いを止めることが出来ない。権田、伊藤を中心に徹底してスリーポイントを打ち続けるが、確率は低いまま。逆にリバウンドを拾われて走られてしまう。終盤にはオールコートプレスで追い上げを図るが、最後まで点差は縮まらず。71-94で敗れることとなった。
ディフェンス、リバウンド、ルーズボールという慶大のバスケットの柱となる部分が機能しない状況となっている。これらは伝統として積み重なってきたはずの部分だが、それを体現すべき上級生に怪我人が相次いていることが問題に拍車をかけてしまっている。今後は駒大、白鴎大、中大と強豪との対戦が続く。これまで以上に苦しい戦いが予想されるが、下級生中心のチームにとってみれば成長の大きなチャンスでもある。これまでの慶大バスケ部の歴史においても、こうした苦しい時期は幾度となくあったが、その度にそれを乗り越えて栄光を掴んできた。今回も例外ではないはずだ。この苦境を乗り越えた時、必ず大きな成長が待っている。それを掴むために今は、気持ちを切らすことなく、一つ一つのプレーに全力で取り組んでいってほしい。
(記事・岡田 洋介)
コメント