【野球】1点を守りきり勝利 ようやく得た勝ち点 東大②

5月5日(日)慶大―東大 2回戦

 

初先発初勝利をあげた山田

初先発初勝利をあげた山田

1回戦では11得点と東大を圧倒し、このまま勢いに乗りたい慶大。初回に谷田(商2)の適時打で先制したものの、その後は東大先発・辰亥をはじめとする投手陣の前に打線が沈黙。一方で投手陣は、先発・山田(環4)が7回無失点の好投。1点を守りきり、最後は明(政3)がしっかり締めて今季初の勝ち点を手にした。

 

東大
慶大 ×
 

慶大:〇山田、明―小笠原

東大:●辰亥、嘉藤、白砂―笠原

 

 

ポジション

選手名(学部学年・出身高校)

[7]87

佐藤旭(商3・慶應)

[4]

北村(商2・丸亀)

 

H7

渡邊暁(商4・慶應)

 

高馬(総4・関西学院)

[9]

谷田(商2・慶應)

[8]

藤本知(環3・慶應)

 

荒川(商4・慶應)

 

近藤(環3・国学院久我山)

[5]

横尾(総2・日大三高)

[2]

小笠原(環2・智辯和歌山)

[3]

植田(商4・慶應)

 

H3

松本大(環4・桐光学園)

[6]

山本泰(環2・慶應)

[1]

山田(環4・中京大中京)

 

明(政3・慶應)

 

谷田の先制適時打が決勝点となった

谷田の先制適時打が決勝点となった

風薫る神宮球場にて行われた東大戦2回戦。昨日は11得点の大勝だったとはいえ、油断はできない重要なカードだ。

 

勝ち点がかかる重要な2回戦のマウンドには神宮初先発の山田(環4)が上がる。1年時から期待されていたものの、神宮初出場は昨秋のシーズン。最終学年にかける思いは人一倍強い。「すごい緊張する方なので、前日からすごく緊張していた」と語るも意気込んでマウンドに上がった。

東大の先頭打者・澤田に死球を与えてしまい、得点圏に走者を背負ったが、その後は冷静に打者を打ち取った。試合が動いたのは1回裏の慶大の攻撃。東大先発・辰亥から先頭打者佐藤旭(商3)が中安を放ち、一死二塁の好機で打撃好調の谷田(商2)に打席がまわる。甘い球を見逃さず、バットを思い切り振り抜いた二塁打。慶大打線が貴重な先制点を挙げた。

 

味方の援護をもらってマウンドに上がった山田。クリーンアップを順調に抑えていたが、8番西木を四球で出塁させると、盗塁で揺さぶりをかけられてしまう。それでも動じることなく続く打者を空振り三振に仕留めた。

一方、東大先発の辰亥も負けてはいない。続く打者小笠原(環2)、植田(商4)、山本泰(環2)を三者凡退に抑えて出塁を許さない。続く3回裏の慶大の攻撃では、再びチャンスが訪れる。打席に立った山田が冷静に球を見極めて出塁すると、相手投手の暴投、送球ミス、死球で二死一塁三塁という場面で打者は4番・藤本知(環3)。追加点が欲しい慶大だったが、ここは三ゴロに打ち取られてしまう。

山田は7回無失点と好投し、慶大に勝ち点をもたらした

山田は7回無失点と好投し、慶大に勝ち点をもたらした

続く4回の東大の攻撃では、山田にピンチが訪れる。3番4番に連打を浴びて無死一塁二塁のピンチ。しかし、山田は落ち着いていた。5番打者を投直に打ち取り、さらに一塁走者を封殺。先ほど出塁を許した西木にも空振り三振と、圧巻のピッチングを見せた。

山田を援護したい打線だったがうまくかみ合うことができず前半を終える。

 

5回表にも山田は二死から四球、安打で走者を背負うが動じなかった。緩急をつけたピッチングで続く打者に出塁を許さず0点に抑えた。しかしその裏の慶大の攻撃は辰亥をとらえきれず、得点どころか出塁すらできない苦しい展開となる。6回には代打渡邊暁(商4)がようやく安打を放つも、併殺に打ち取られ7回は三者凡退。好投する山田に対して、打線は辰亥に代わりマウンドに上がった嘉藤の前に冷え切ってしまう。

その一方、投手陣は好投が光った。8回の東大の攻撃からマウンドに上がったのは、今季から抑えを任されている明(政3)。8回9回を4奪三振という完璧なピッチングで東大打線をねじ伏せた。

 

投打がかみ合わなかった試合内容。それでも、ここまで勝ち点なしの慶大にとっては弾みになる勝ち点1だ。新たな戦力が次々に台頭し、それぞれに試合の中で収穫を得ていることは心強い。待ち受ける強敵・明大、早大を前に、改善すべき点は見えた。「塾野球力」の強さを見せつけるためにも、前だけを向いて走り続ける。

 

(記事 河合美紀)

 

堀野 真主将(理4)

(今日の試合を振り返って)スミ1だったんですけど、山田が頑張って投げてくれたのでギリギリだったんですけど勝てて良かったです。(今季初の勝ち点を手にしたが)これでみんな何か変わって明治戦、早慶戦上手くいけば良いと思います。これをきっかけにまた頑張ります。(山田投手の好投について)初勝利らしいんですけども、結構あいつ不安症なんで、先発する時びびってたんですけど、これまでの練習の成果が上手く出て良かったと思います。(結果的には1-0で守り勝つという形になったが)監督が常々0に抑えろと言われているんで、それができたのは良かったです。けど正直あのレベルの投手に苦戦するのはふがいないと思いますし、もっと打撃の質を上げないと明治と早稲田の投手は打てないと思うので、この2週間でなんとか頑張ります。(次戦に向けて)絶対に勝ち点を取って、一つでも順位を上げたいです。

 

高馬 啓城(総4)

(試合を振り返って)昨日は点差があって勝ったんですけど、初回1点取ってからなかなか点が入らず、その中でピッチャーが粘って良く投げてくれたので、打撃陣がもう少し頑張れたらと感じました。(神宮初出場だが)本当に応援をいただいてむちゃくちゃ気持ち良いです。その中でチームの代表として戦っているので責任も感じます。(自身の長所は)守備が監督にも評価されてそこで入っているので、自分の与えられた場所、特に守備できっちりと役目を果たしたいと思います。(今後に向けて)チームはまだ5位と言う状況ですけど、僕は要所要所で与えられたことをこなして、少しでもチームが上に行けることに貢献できたらと思います。

 

 山田 貴大(環4)

(今日の試合を振り返って)投手戦でずっと1-0のままだったので、点を取られないようにという気持ちで投げていました。(先発を告げられたときの気持ち)すごい緊張する方なので、前日からすごく緊張していたのですが、試合になったら落ち着いて投げることができました。(初先発初勝利だったが)ここまで1勝するのに長かったのですが、監督が期待して大事な場面等で使ってもらっていて、結果を出せていなかったので、本当にこの一勝は嬉しいです。(調子は)調子は良くなってきたので、これから明治戦と早稲田戦の試合があるのですが、勝ちたいと思います。(次の試合に向けての意気込み)優勝の可能性は無くなったのかもしれないですけど、あとは全勝する気持ちで投げたいと思います。

 

佐藤 旭(商3)

(今日の試合を振り返って)先制できたことは良かったと思いますけど、中盤と終盤になかなか点が取れなくて重苦しい雰囲気だったですけど、ピッチャーが頑張ってくれて守備の面では0点に抑えることかできたので、そういう面では良かったと思います。(昨日の大量得点での勝利を受けてチームとして意識したことは)昨日はあれだけ点を取れましたけど、フライアウトが多かったので、今日は低い当たりを打とうということで臨んだんですけど、あまり結果には結びつかなかったですけど、その意識が今後に結びついてくれればいいなと思います。(先制の足掛かりとなった初回の二塁打について)何とか初回に塁に出て先制点を取りたかったので、出られて良かったです。(東大投手陣の印象は)フォアボールが減ったかなという風に感じました。(明大戦に向けて)やっと勝ち点を取ることができたので、東大だけから勝ち点を取って終わるということはできないので、明治戦に向けてまたしっかり練習していきたいと思います。

 

明 大貴(政3)

(今日の試合を終えて)今日投げるとは思っていなかったので、気持ちをオフからオンに切り替えることが大変でした。先発の山田さんが頑張っていたので、このまま完投するんじゃないかと思っていたので、気持ちの整理がつかないままマウンドに上がったという感じですね。(東大打線の印象)今日はアウトコース低めの制球が良かったので三振が取れたのですが、なめてはいけない相手だと思いました。(東大投手陣の印象)普段は遅いボールを打つ練習をあまりしていないので、他の大学に比べて遅い球を投げる東大の投手の対策としてそういう練習もしなければならないと思いました。(次回への反省点)今日は審判にも助けられた部分があったので、早めに追い込んでコントロールが甘くても勝負できるようなピッチングをしていきたいです。(次戦に向けて)優勝はないかもしれませんが、慶應の力はこんなものではないということを見せたいので、必ず勝ち点を取って早慶戦まで一戦も落とさないつもりで頑張ります。

 

谷田 成吾(商2)

(今日の試合を振り返って)昨日の終盤から打線がいい流れだったので、その勢いをそのまま出そうと思って、打席に入ったんですけれど、最初の打席は良かったんですが、その後、ちょっと打線が繋がらなくて、苦労したな、という感じです。(初回の適時二塁打の感触は)すごく良かったですね。もう少し弾道が上がってくれれば…という感じだったんですけれど、良い当たりが出たんで良かったです。(東大投手陣の印象は)低めを丁寧についてゴロを打たせたり、フライを打たせたり、という感じで、打ち損じを狙っていて、すごくいいピッチングだと思いました。(再来週の明大戦へ向けて)このままでは終われないので、次から2連勝を2回続けて、上位に進出していきたいなと思います。

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