慶應スポーツ新聞会

【野球】立大に倍返し!白熱したシーソーゲームは劇的な幕切れ 立大③

9月18日(水) 慶大-立大 3回戦

サヨナラ勝ちで勝ち点奪取!

サヨナラ勝ちで勝ち点奪取!

勝ち点奪取に勝利が求められる慶大の先発は加嶋(商2)。5回を1失点にまとめたものの先制を許してしまったが、7回に横尾(総2)のタイムリー二塁打で同点に追いつく。しかし直後の8回にリリーフしたエースの白村(商4)がスクイズを決められて再び逆転されてしまう。1点を追う9回、無死二、三塁とした横尾の打席で立大にミスが飛び出し、まさかの逆転サヨナラ振り逃げで慶大は勝ち点を手にした。  

 

 

立大

慶大

2×

慶大:加嶋、加藤、○白村-小笠原 立大:澤田圭、●齋藤-平本 慶大出場選手

 

ポジション

選手名(学部学年・出身高校)

[8]

佐藤旭(商3・慶應)

[6]

山本泰(環2・慶應)

[3]

松本大(環4・桐光学園)

 

R

手錢(環4・大社)

[9]

谷田(商2・慶應)

[5]

横尾(総2・日大三)

[7]

渡邊暁(商4・慶應)

[2]

小笠原(環2・智弁和歌山)

[1]

加嶋(商2・慶應志木)

 

H

竹内惇(商3・慶應)

 

加藤(政1・慶應)

 

H1

白村(商4・慶應)

[4]

堀野(理4・掛川西)

 

R4

牧野(商4・千葉東)

 

H

高馬(総4・関西学院)

 

近藤(環3・國學院久我山)

 

きっちりと試合を作った加嶋

きっちりと試合を作った加嶋

昨季5位という屈辱的とも言える順位からの再起を期す慶大。今季を占う意味でもある開幕カードは是が非でも勝ち点を奪い取りたいところ。土曜日の1回戦は大敗したが、そんな鬱屈は日本列島を襲った記録的な台風が日程とともに吹き飛ばし、火曜日の2回戦は本来の力を如何なく発揮し延長戦を制した。そして命運を握る3回戦の先発を任されたのは1回戦、2回戦とどちらも救援登板を果たしている加嶋(商2)。2試合とも本塁打を浴びていたが、上り調子であることを買われてのマウンドとなった。

加嶋は初回、立大打線を難なく三者凡退に打ち取る。続く2回もこの日4番に入った先頭打者の岡部に二塁への内野安打を許すが、後続の我如古を併殺崩れとなったものの遊ゴロ、佐藤拓を二ゴロで今度こそ併殺に打ち取り結果的にはこの回も三者凡退。3回は再び先頭の平原に左翼への安打を浴びるが、後続をしっかりと打ち取り3回までを無失点と快調な滑り出しを見せる。

一方の打線は加嶋を盛り上げたいところだったが、その前に立ちはだかったのは1回戦で6回1失点と抑え込まれた立大先発の澤田圭。この

江藤監督の言葉が慶大に力を与える

江藤監督の言葉が慶大に力を与える

日も初回、2回とあっさり三者凡退に打ち取られ、3回は先頭の小笠原(環2)の中前への安打を皮切りに、佐藤旭(商3)の四球と暴投で二死ながら二、三塁と絶好のチャンスを作るものの、続く山本泰(環2)が空振り三振に倒れ澤田圭を攻略するに至らない。チャンスの後にはピンチありとは言ったもので4回に試合が動く。加嶋はまたしても先頭の安田に中前への安打を許すと、盗塁と続く大城の遊ゴロで走者を三塁まで進められる。ここで2回にも内野安打を放っている岡部に簡単に中前に運ばれ、慶大は3試合連続で先制点を与えることとなってしまった。

追いつきたい打線だったが澤田圭の前に本塁が遠く4回は三者凡退、続く5回も好投の加嶋に代えて竹内惇(商3)を打席に送るが一ゴロでまたしても三者凡退に終わってしまう。

6回からは前日6回2失点と好投の加藤(政1)を連日のマウンドへ。疲労が心配されたが好調は変わらず6回、7回の2イニングを無失点3奪三振と立大打線を2日続けてねじ伏せて見せた。

加藤の好投は打線にも力を与えた。7回裏、先頭の谷田(商2)が四球をもぎ取ると打席に立つのは5番の横尾(総2)。鳴り物入りで日大

慶大の勝利には横尾のバットが必要だ

慶大の勝利には横尾のバットが必要だ

三高から慶大の門を叩いたスターも、昨季は打率1割台と不振を極めていた。復活を誰もが期する慶大の長距離砲が放った打球は皆の期待とともに、甲子園での活躍を彷彿とさせる横尾らしい力強さで左中間を鋭く割って行った。この間に一塁走者の谷田が一気に本塁を駆け抜け、慶大は打ちあぐねていた澤田圭からようやく1点をもぎ取った。

一気に逆転と誰もが思ったがそのムードもつかの間、昨季3位の立大はそう簡単には終わらない。7回に代打として出場し、そのまま8回のマウンドに上がったのはエースの白村(商4)。前日は無失点の好投を見せていたが、この日は立大打線に隙を突かれてしまう。失策と安打で一死一、三塁とピンチを広げると、ここで立大が取った作戦は誰もが予想し得ないスクイズだった。不意を突かれた慶大はなす術もなくスクイズを許し、またしても追いかける苦しい展開は続くことになる。

8回裏、9回表は両軍とも三者凡退に終わり残すは9回の裏のみ。敗色濃厚の中、9回裏にこんなドラマが待ち受けているとは誰が予想できただろうか。

この三振が慶大に勝利をもたらすとは誰も予想できなかった展開だろう

この三振が慶大に勝利をもたらすとは誰も予想できなかった展開だろう

9回裏、先頭の松本大(環4)が執念のヘッドスライディングを見せ二塁への内野安打をもぎ取ると、今季から慶大の4番を務める頼れる男、谷田成吾の放った打球は一塁線を痛烈に破る値千金の二塁打。無死二、三塁という一打サヨナラの場面、今日チームで唯一のタイムリーを放っている横尾を打席に迎え慶大ファンのボルテージは一気に最高潮を迎えた。2ストライクと追い込まれ、立大2番手齋藤の手から放たれたラストボール。昨季、最優秀防御率を獲得した齋藤のボールの前に、横尾のバットは無情にも空を切った。しかし、相手捕手である平本のミットからボールが小さくこぼれていた。一塁に向かって懸命に走る横尾。平本は素早く捕球し直し一塁へと送球する。これでワンアウト。球場の誰もがそう思った次の瞬間、平本の送球は一塁手の横を抜けて外野へと転がる悪送球になっていた。この間に松本大、谷田の2人が生還し慶大の逆転サヨナラ勝ち。白熱した立大とのシーソーゲームは誰もが予想しない幕切れとなった。   見事勝利の女神が微笑み勝ち点を手にした慶大。しかし素直に勝ったと言える試合内容で無いことはナインの誰もが自覚しているはずだ。今日という日の1勝に満足することなく、勝利に向けてまい進することで、初めて「優勝」の二文字が見えてくることだろう。

(記事 中嶋 紘希)

 

選手のコメント

 

堀野 真主将(理4)

(今日の試合を振り返って)粘って勝った試合だったんで凄く嬉しいです。(先制されて追いかける試合展開でした)今日の目標はここ2試合先制点取れてなかったんで取れずに、ピッチャーに助けてもらった試合だったんで何とか勝ちたかったです。(立大にせり勝てた要因は)守備をしっかりやるとか、最後も横尾が全力疾走したから立大捕手・平本がエラーしたんでできることをやったということがせり勝てた要因だったと思います。(今日の勝ちでチームの雰囲気は最高潮か)そうですね。立大だけには負けたくないという思いだったので勝てて良かったです。(次戦は法大戦に向けて)法政は誰が見ても強いですし、厳しい戦いにはなると 思うんですけどチームの雰囲気も良いので、「勝って兜の緒を締めよ」というものなのでもう一回引き締めてやっていきたいです。

 

松本 大希(環4)

(勝ちました!)はい(今の気持ちをお聞かせください)本当に嬉しいです。その一言です。(今日の試合を振り返って)先制されて、追いついて、また引き離される、という本当に苦しい試合だったんですが、僕たち春に5位だったということもあって、夏の間相当きつい練習を積んできていて、そういう部分で、こんだけやってきたんだという自信があったので、もう焦ることなく試合をすることができました。(雨で日程が長引いたが)逆に、初戦に大敗していたので、良いリフレッシュになって切り替えていくことができました。(先発の加嶋は5回1失点の好投)投手もオープン戦のときから頑張ってくれていたので、あれくらいは投げてくれると信じていました。(9回裏1点ビハインドの場面、先頭打者として打席に立つ)もう緊張とか何もなくて、楽しんで打席に入れました。もう打てる気しかしなかったです。(次の相手は強敵法政)春は負けてしまいましたけど、完全な力負けだったとは僕たちはまったく感じていないので、このまま良い空気を継続し、この一週間しっかり調整して、来週の土曜日に備えたいと思います。

 

谷田 成吾(商2)

(今日の試合を振り返って一言お願いします)接戦をモノにできて良かったと思います。(サヨナラ勝ちを収めたが今の心境は)粘って、終盤ピッチャーが頑張ってくれていたので、絶対逆転できると信じて最後は打席に立ちました。(サヨナラのきっかけになるツーベース。手応えは)絶対つなごうと思って打席に立って、かなりいい当たりで抜けてくれたんで良かったです。(同点とサヨナラのホームを踏んでいるが、感想は)同点のときは横尾がすごくいい打球を打ってくれて、絶対にホームに帰るという気持ちで走っていました。サヨナラも、横尾が。あいつは今日かなり持っていたと思います。(昨日に引き続き4番の役割を果たした。要因は)昨日は3番の松本さんがすごくいい形で回してくれることが多くて。昨日は初ヒットが出なくて苦しかったんですけど、初ヒットも、松本さんがランナー2塁でしっかりセカンドゴロでランナーを3塁に送ってくれて、楽に打席に立てたことで出た、というのがあります。昨日の延長の打席も、松本さんが「つなぐから、しっかり頑張って打て」と声かけてくれたりとか、今日も、「絶対つなぐからお前も頼むぞ」と言ってもらえて、かなりいい形で打席に入れているのが要因だと思います。(春の立大戦のリベンジを果たしたが)8回ぐらいに、「これは昨季と逆のやつだ」と。昨季は最終回逆転されたんで、これは絶対逆転できると思っていました。でもこれは絶対口にしたらダメだなと思っていたんで、ずっと黙っていたんですけれど。やっぱりその通りになりました。(次戦は近年苦手にする法大戦だが、抱負は)しっかり準備して、夏の間にやってきたことを出せれば十分勝てると思うので、これからもしっかり準備して、法政戦に臨みたいと思います。

 

横尾 俊建(総2)

(今日の試合を振り返って)本当に勝てて良かったです。(春と同じ1勝1敗で迎えた立大三回戦だったが)今までと変わらずという感じで、気負わずに行きました(七回の三打席目の同点二塁打について)あれは本当に打てて良かったという感じで、今までいい打球が相手に取られていたのでフォームを変えずに打席に向かっていて、今日も変えずにいったら結果打球が抜けて良かったなと思います。(九回のサヨナラの場面について、結果は振り逃げだったが)いやもうチームが勝つことが一番なので、振り逃げだろうがヒットだろうが一緒なので勝てて良かったです。(これで波に乗っていけるのでは)そうですね。バッティングも僕だけじゃなくてみんなが打てるようになると思うので、波に乗っていけるよう頑張ります。(次は法大戦だが)法政は勝ちたいですね。本当にもうそれだけです。勝ち点を取れば優勝も見えてくるので、頑張ります。

 

小笠原 知弘(環2)

 (今日の試合を振り返って)苦しい戦いだったと思うのですが、ピッチャーが頑張ってくれて野手のみんなが守ってくれて最小失点に切り抜けたので、最後の回があったのかなと思います。(ご自身の2本のヒットについて)ヒットを打って嬉しいのですけど、キャッチャーなのでチームが勝てればそれでいいかなと思います。(キャッチャーの立場から見たピッチャーの調子について)今日投げた3人のピッチャーはよく頑張ってくれて、それなりに力を持った3人なので何とか次の試合もうまくリードしてそれなりの結果を残したいなと思います。(次の法大戦に向けて)強いのは分かっているので、何とかワンチャンスをモノにしていきたいなと思います。

 

加嶋 宏毅(商2)

(今日の試合を振り返って)先発が久しぶりだったので、一人一人アウトをとっていくことに努めました。(今季初先発でしたが)感覚はそれほど変わらないですけど、後ろに加藤も白村さんもいたので、自分が一つ一つアウトを積み重ねていきました。(勝ち点奪取となりましたが)とても嬉しいです。(今後の試合に向けて)まだ先発を勝ち取れてないので、白村さんと加藤にしっかり勝てるように、先発として頑張りたいと思います。

 

白村 明弘(商4)

(今日の試合を振り返って)いやーほんとによかったです、安心しました。自分が(8回の)あの場面で点を取られてしまったんですけど、自分の中ではなぜか落ち着いていました。ここで余分な点をやらなければチームが勝てるという思いがあったので、その中で1点で止められたのがとても大きかったと思います。(連投の疲れは?)それは全然ないです。朝起きたときには体も軽く感じましたし、スタミナ面ではまったく問題ないと思っているので今日もいくぞという思いでした。(サヨナラ勝ちを呼び込んだ9回の投球について)3人で片付けられれば打線のリズムもよくなるのは分かっていましたので、丁寧に、かつ勢いも乗せつつというように自分をコントロールして、結果的に良いリズムを作れたのでよかったと思います。(自身2連勝で勢いに乗っていけそうだが)この2勝は後輩からもらったものなので、次は自分が(先発として)しっかりとしたピッチングをしたいです。そしてもし今後リリーフでいくような場面があれば、いいピッチングをして後輩の勝ちを消さないよう手助けしたいと思います。(強敵・法政戦に向けて)春やられているので、10倍返しをしてやろうと思います。

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