慶應スポーツ新聞会

【男子ラクロス】強豪相手に苦しみながらもライバル相手に貴重な勝利 日体大戦

「徳俵に足がかかる」とは相撲から派生した慣用句である。土俵の四隅にある徳俵に足がかかった力士たちは、あと一歩も後退できないギリギリの状態でのプレイを要求される。そして、今まさにその「徳俵」状態なのが慶大男子ラクロス部だ。昨年は学生優勝、そして全日本選手権準優勝と輝かしい結果を収めた彼らが見据える目標はただ一つ、果たすことの出来なかった全日本制覇に他ならない。だが、秋リーグ開始早々早大に惨敗を喫した慶大は、今回の日体大戦を手に入れないとFinal 4へ上がることなく事実上のリーグ戦敗退が決定してしまう。土俵際で踏ん張りを見せられるか。

関東学生リーグ  第3戦 vs日体大戦

2013/9/8 13:30FO @日吉競技場

チーム 1Q 2Q 3Q 4Q
慶大 10
日体大
今までは立ち上がりの悪さを課題としてきた慶大だったが、この試合はテンポ良く日体大ゴールを攻めたてていく。開始早々前田翔太(経3)のパスを受けた林貴人(経3)がショットを決め幸先よく先制点をあげると、守っても安藤圭祐(商3)のファインセ-ブで相手に点を与えさせない。その後も石黒啓介(商4)のスタンディングシュートや中村大樹(経4)のゴールで次々と点を追加し、守備ではゴーリー安藤が好セーブを見せていく。1Qを失点0に抑え、攻撃面でも3得点を挙げるなどこのクオーターで慶大はゲームの流れを一気に引き寄せる。

2Q開始後も慶大の勢いは止まらない。開始から、脇坂俊樹(経3)、大西博也(経3)を中心に攻め立てていく。日体大のディフェンスを前に、中々ゴールを奪えない慶大だったが16分、このQ初ゴールを奪う。岡本遼也主将(経4)が、自陣でグランドボールを拾うと、そのまま日体大ゴールへと猛進。脇坂へとパスを出すと、脇坂が細かいステップで相手を翻弄する。最後は、脇坂からのパスを受けた前田が落ち着いてショットを決める。終了間際にも、脇坂のパスから得点が生まれ、5-1と日体大を突き放して力の差を見せつける。

前半からの勢いを維持したい慶大だったが、試合は思いもよらない方向へと傾き始める。開始6分に大西がフリーのショットを決め、このまま波に乗りたいところだったが、日体大に攻めたてられる。岡本を中心とした守備陣が踏ん張り切れず、一挙に3失点。「試合を勝ち切るメンタルが終始保てなかった」と岡本主将が振り返るように、得点を重ねられてしまう。対する攻撃陣も単調なパス回しに終始し、日体大ゴールを脅かすことが出来ない。終始相手のペースに乗せられたまま6-4、2点差で3Qを終える。 日体大に傾いていた試合の波を取り戻したい慶大は運命の最終Qを迎える。

4Q開始早々、日体大に得点を許し、1点差と詰め寄られてしまう。しかし、「追い込まれてからはしっかり足を動かして負けないという気持ちを保てた」(MF石黒)という言葉通り、日体大を再び突き放しにかかる。6分木島薫(経3)のパスを受けた前田がショットを放つと、そこから攻撃陣が勢いに乗り、石黒、大西、猪野慎太郎(経3)と次々と得点。クオーター終了間際に日体大が怒涛の追い上げを見せ3点を追加されるも、10-8と慶大が見事に勝利を収めた。

2点差と辛勝だった慶大。強豪相手に勝ちを収めた彼らだが、「満足できる内容ではないですね」(中村副将)と、中々自分たちの試合が出来ず相手の勢いに押されしまうことが多かった。常からの課題であった試合の入り方に関しては1Q終了時に3得点、0失点と「一発目からしっかりと行く」(MF石黒)ことが出来た。その一方で3Qか4Q開始直後にかけて追い上げを許してしまうなど、集中力を一試合を通じて維持できないという課題も見られた。

徳俵に足がかかった状態で相手の寄りをぎりぎりに堪え、そこから一気に一発逆転のうっちゃりをかけるのが相撲の醍醐味であるという。見事に土俵際で堪えた慶大男子ラクロス部もまた、ここから「本当の意味で日本一になる」(岡本主将)ためにリーグ優勝へ向かって突き進んでいって欲しい。観客は皆、日本一に歓喜の座布団が舞い散る光景を楽しみにしているのだから。 (記事 宮坂美帆子)

以下慶大選手コメント

DF岡本遼也(経4)

(今日の試合を振り返って)

今までの課題だった、”試合の入り”というところは多少改善されたと思うのですが、試合を勝ち切るメンタルを終始持つことが出来ず終始試合の流れが悪かったり、本来もっと点差をつけられる相手だったのに点差をつけられなかったりしたことを、しっかり僕らの弱みとして認めて次に進まなければならないと思いました。

(失点を5以内に抑えたいという以前の目標に少しは近づけたか)

やはり、自分たちの気持ちが大きい時は、最近にしては珍しく良いディフェンスを出来たのかなとは思うんですけど、流れが悪くなった時にやっぱりチームを立て直すのはディフェンスだと思うので、そこで立て直しきれなかったということはまだ、点数を抑えられるようになったとは言っても勝てるディフェンスにはなっていないのかなと感じました。

(選手の守備位置の配置転換が見られたが)

まだまだ手探りで、一人ひとりの出来ることを増やそう、その結果がチームとして強くなると思っています。結局、ディフェンスは組織がしっかりしたら強くなると思うのですが、その前に僕は個人の能力があって、それがその上で結集することで強いディフェンスができると思っています。正直今は負けられない試合が続きますが、本当の意味で日本一になるためには、今は個人の能力を上げることが先決だと考えていて、手探りでできることを考えている状態です。

(次の成蹊大にむけて)

全体として、勝ち切るメンタルを作ることが僕らには必要だと思っています。終始相手を圧倒する、やるべきことをやる。ずっと慶応はそうなんですが、相手に合わせてしまって自分たちのやるべきことを徹底できないというのが弱点で、それが今年は如実に現れてきてしまっているので、多少格下の相手にはなると思うのですが、その相手でも自分たちのベストを尽くすことを目標にやっていきたいです。

MF中村大樹副将(経4)

(10-8と辛勝でしたが、いかがでしたか)

勝つには勝ったという感じですね。僕らの目指しているのは、もっと圧勝できるような内容を目指していたので、満足できるような内容ではないですね。

(試合序盤で流れを失う試合が続いていました。その点、この試合では改善できていたと思いますが、いかがですか)

最近の練習でも試合の入りの所は意識していたので、そこを少し出すことが出来たのかなと思います。

(早大に完敗してからのチームの雰囲気はいかがでしょう)

負けた後は確かに、難しい雰囲気もあったんですけど、逆に負けてよかったのかなと。負けたことで、もう一敗もできない状況に追い込まれ、更なる緊張感がチームに生まれたので。そういう意味では、いい雰囲気かなと思います。

(中村選手自身がチームの雰囲気作りに意識していること)

試合中には、ミスが絶対できないという状況が当たり前にあります。大事なのは、その状況を練習中も維持できるかというところだと思っているので、軽いプレーは許さない、大きい声を出してやっています。

(あと2試合に向けて)

今日のような接戦ではなく、圧勝できるように慶應らしいラクロスをしていきたいです。

MF石黒啓介(商4)

(今日の試合の感想)

今するべきというか、この段階でやる試合ではなかったと思います。

(勝因は)

追い込まれてからはしっかり足を動かして負けないという気持ちを保てたので、勝ちという結果につながったと思います。

(前節の結果を受けて試合中意識したことは)

僕らは入りが悪いので、そこの強さというか、一発目からしっかり行くことはすごく意識していました。

(今日見つかった課題は)

少し余裕を持ってしまうと、チーム全体として見下すではないですけど、動きが悪くなってしまうのでずっと80分通して動き続ける、怖い攻撃をするというのが課題だと思います。

(今後に向けて一言)

今日の試合で悪いところは全て出て、でも時間がないので僕らは、それを一つ一つ潰して早く強いチームになれるように頑張りたいと思います。

G安藤圭祐(3)

(今日の試合を振り返って)

チームとしては全然ダメでした。よかったことは勝てたーってことくらいです。個人としては、もうちょっと精度を高めて、もうちょっと僕自身で何かできるようにもっとうまくなっていきたいなと思います。

(1点差の場面でピッチに戻ったときの心境は)

特に点差は気になりませんでした。とにかくディフェンスがやることやって、今日ゲーム通して全然自分たちがやろうと思っていたことできなかったのでしっかりと立て直して、オフェンスにパスを供給するということだけを考えていました。

(今日の試合に対するチームとしてのコンセプトは)

今までやってきたことをしっかり出すことだけだったんですけど、全然出せずに内容は最悪に近い形になってしまった。

(次の試合に向けて)

修正して自分たちのやってきたことを出す、当たり前のことを当たり前にやるだけだと思います。

AT大西博也(3)

(試合を振り返って)

試合に勝てたことは良かったですが、全体的にミスが多く納得できませんでした。

(2得点決めたが)

自分のミスが絡んで失点してしまったので、何としてでも点を取りたいと思っていました。

(良かった点)

ありません。

(反省点)

全体的にミスが多かったので修正していかなければいけないと思います。うまくコントロールしていきたいです。

(次の試合に向けて)

今日上手くできなかったので、何とか点を奪っていきたいと思います。

AT脇阪俊樹(経3)

(今日を振り返って)

ふがいない試合をしてしまった。自分もチームもあまり良くなかったと思う。今日の試合はパスの精度がとても低かったですね。

(得点につながる好アシストが多かったことについて)

自分では、特別良かったとは思っていないです。

(今日の反省をどう次に活かすか)

まずは、パスの精度を修正していきたと思います。

(次の試合にむけて)

次は、必ず大差で勝つので、応援よろしくお願いします。

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