【競走】伝統の慶同戦―猛暑の中での戦い

梅雨の時期にもかかわらず、真夏のような暑さの中で行われることとなった第63回慶應義塾大学・同志社大学対抗陸上競技大会。男子部門では今回も男子100mで山縣亮太(総4)が10″30、小池祐貴(総1)が10″51と共に大会記録を更新し1,2フィニッシュを果たした。圧倒的な走りを見せつけた。また男子1500mでは村上昴輝(総2)が3′58″88の好タイムで見事優勝に輝いた。女子部門では女子100mでルーキー竹内爽香(環1)が12″50で優勝。他にも関東インカレでも100Hで表彰台に上りつめた荻原さや(総4)などの活躍も光った。男子部門の対抗戦では41対23で、女子部門では31対9と大差をつけて同志社大相手に勝利を収めた。

 

2014年6月15日 第63回慶應義塾大学・同志社大学対抗陸上競技大会@慶應大学日吉キャンパス陸上競技場

 

6月になり冴えない天気が続いた関東地方。しかしこの日は晴天に恵まれた。それは恵まれすぎたと言ってもいいだろう。真夏日となりまだ暑さに慣れていないであろう状況で、選手たちが自分の力を発揮し切れるかが鍵だった。

 

100mで疾走する竹内

100mで疾走する竹内

まず序盤に登場したのは竹内だった。竹内は浦和第一高校出身で、昨年の埼玉県総体の女子100mではロンドン五輪に出場した土井杏南(大東大)を破り優勝を果たしている。今回のレースでもいいスタートを切り中盤にうまく加速。しかしレース後本人が語ってくれたように最後の30メートルで減速してしまった。しかし結果は12″50で優勝。竹内にとって課題の残るレースとなってしまったが、レース後に「中盤の走り方をもっと練習してスムーズに走れるように頑張りたい」と次のレースに向けての意気込みを語ってくれた。

 

 

粘り強い走りを見せる村上

粘り強い走りを見せる村上

14時を越えた頃にはさらに日差しがきつくなってきた。そのような状況下で男子1500mは行われた。注目選手は何と言っても5月の関東インカレ男子二部800mで優勝を収めている村上だ。村上は名門須磨学園高校の出身。2012年のインターハイ800mでは2位に輝き、近畿高校記録を樹立している選手だ。そんな彼が臨んだ今回の1500m。レースが始めると暑さはそれほど気にならなかったと彼はレース後語ってくれた。村上は序盤からレースを引っ張り、最後まで粘り強い走りを見せつけ見事3′58″88で優勝を果たした。「一番好きな種目であるが正直1500は苦手」と本人はコメントしてくれたが、村上は1500mでも他大学の強豪と十分渡り合える選手だと思う。村上の結果を残している800m、未知なる可能性を持つ1500mにはこれからも期待したい。

 

今回の大会は選手一人一人が自分のレースの完成度はどれほどのものなのかを試すには本当に貴重な機会であったと思う。男子は今年関東1部に昇格しチームとしての士気も高めている慶大競走部。これからも彼らの活躍から目が離せない。

 

(記事:河合佳祐)

 

 

 

竹内爽香(環1)

(今日のレースを振り返って)100mはスタートはうまくいったんですが、途中がうまくできなくて、最後の30メートルで減速してしまったということがあったので、タイムはあまりよくないんですが、今の自分のレースとしては良かったかなと思います。(今大会はどのような課題を持ってレースに臨んだか?)今回は関カレでフォームとか加速が下手だったり、自分の走りができなかったのを関カレ終わってからちょっとずつ修正して、タイムというよりは1着を取って、練習してきた課題を実行するということを意識してやって来たという感じです。(次のレースに向けて)次のレースは4継は全カレの標準まであと0.1だったので、それを切れるようにしっかり走力を上げて、バトン練習も頑張り、100mのほうは中盤の走り方をもっと練習してスムーズに走れるように頑張りたいと思います。

 

村上昴輝(総2)

(今日のレースを振り返って)もともと僕のシーズンベストがチームで三番目だったので、とにかく対抗戦なので三番狙いをしていこうと思っていたんですが、最初先頭にポンと出たときに、最近引っ張るのが苦手だったので、4番になっちゃうかなと思ったんですが、すごく落ち着いてレースを進めることができたかなと思います。(今日のグランドコンディションは?)けっこう暑くて嫌だなと思って、アップのときから日陰で走るようにしていたんですが、やっぱり走り出すときには気にはなりませんでした。(関カレから今大会まで意識して練習していたことは?)関東インカレは二部でほぼイーブンペースで800m走り切ることができたんですけど、やっぱりスピード面とラストの局面で弱さが出てしまったので、特にスピード乗っていく加速の局面とラストスパートどう動かしていくか、中間走を楽にできるかというのがあったんですが、特に中間走を楽にできればラストが変わってくるかなと思ったので、そこを中心に少し長い距離も走りました。(800mと1500mの戦略上の違いとは?)僕はタイプ的には400寄りの800の選手で、正直一番好きな1500は少し苦手なので、とにかく落ち着いて力をためてっていうところだったので、ずる賢いレースができればというふうに思っていました。(次のレースに向けて)次は来週の個人選手権という全国大会があるんですが、そこは全日本インカレの前哨戦にもなると思うので、全国の選手たちとしっかり勝負してこれから先の大きな試合に向けてやっていければいいかなと思います。

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