【男子ラクロス】FINAL４へ格下相手に課題残る引き分け／関東学生リーグ　中大戦

明大を破り見事FINAL4進出を決めた慶大。リーグ戦最終戦を勝って締めたいところではあったが、格下の中大相手に先制を許し、序盤から苦戦を強いられる。台風接近により最悪のグラウンドコンディション、また試合中断などのアクシデントもあり、なかなか本来の実力を発揮できない。後半は持ち前の攻撃力で反撃を試みるも、攻めきれず引き分け。FINAL4を前に不安要素の残る一戦となった。

関東学生リーグ第４戦vs中大戦 2014/10/13(月)　15:20F.O. ＠大井ふ頭中央海浜公園スポーツの森第2球戯場

チーム名	1Q	2Q	3Q	4Q	計
慶大	1	1	3	3	8
中大	2	4	0	2	8

台風接近に伴い激しい雨が降る球技場。グラウンドには水が浮くなど試合を行うには最悪の環境だった。そんな中1Q開始4分、いきなり試合が動く。相手に素早くシュートを決められ早々に失点を喫したのだ。その後も攻撃陣が相手のミスに付け入ることができず、慶大にとって我慢の時間が続く。DF陣の踏ん張り、主将でもあるG安藤(商4)がスーパーセーブを連発してチームを鼓舞し、試合の流れを渡さない。しかし、無情にも再び試練の時が訪れた。シュートミスのボールを相手に奪われ、カウンターから追加点を取られてしまう。慶大が2点を先取されたのは、リーグ戦を通じて初めてのことだ。それでも攻撃陣は集中力を切らさなかった。ここまで全試合で先制点を決めていたMF木島(経4)が味方のパスに素早く反応しシュート。慶大の切り込み隊長がこの日も1点目を奪った。

絶対的守護神・安藤

続く2Q。開始から3分、攻撃陣をけん引してきたAT脇阪(経4)が同点シュートでゴールネットを揺らした。ここから流れを引き寄せたい慶大だったが、相手の堅い守りを崩しきれず、さらにはパスのミスを相手にカットされ立て続けに失点。降りしきる雨の中、気付けば点差は4点に広がっていた。それでも王者は諦めなかった。 3Qでは4年生が躍動。開始2分でAT大西(経4)がシュートをたたき込めば、木島がこの日2得点目を、さらにはMF伊藤(法4)が芸術的なシュートで追加点を取り、ようやく反撃ののろしを上げる。攻撃陣の活躍に呼応するかのように、守備陣も奮起した。何度となく狙われるゴールを安藤がナイスセーブで死守。この試合初めて失点を許さなかった。迎えた4Q。ここから流れに乗りたい慶大は、MF居塚(政4)のシュートでついに同点に追いつく。ところがここでアクシデントが発生する。周囲が暗くなったため球技場の照明がついたが、何と電源が落ちてしまい試合中断。真っ暗な中体が冷えないように気を付けながら選手たちは試合再開を待った。

果敢に攻める伊藤

4Q開始から10分、ようやく試合が再開。間髪入れず味方のパスに反応した立石(経3)がゴール前に飛び出しシュートを放った。ボールは相手Gのセーブをかわしてネットに吸い込まれる。この試合初めて慶大がリードを奪った瞬間だった。しかし、悪夢はここから始まる。視界が悪い中転がるボールを見失った隙に2店を奪われ、再び相手に突き放されてしまう。試合終了まであと6分。王者の連勝はここで止まってしまうのか。誰もがそう思った矢先、ゴール前に飛び出したのは先程初得点を決めた立石だった。味方のパスを上手くすくい上げ貴重な同点シュートを決めた。崖っぷちの試合展開から何とか引き分けへと持ち込んだ慶大。一時は4点差まで広がったリードを奪い返した集中力には素晴らしいものがあった。この時点でブロック1位通過も決定し、総括すれば王者の意地を見せつけたリーグ戦だったといえよう。それでも残された課題は多い。目立ったのは、パスのミスを相手にカットされての失点。これから戦っていくFINAL4では、こういった小さなミスが命取りになりかねない。安藤主将も「チームは危機的な状況にある」と警鐘を鳴らす。昨季味わった屈辱、そして歴代の先輩たちが屈した日本一への高い壁、それらに打ち勝つには何が必要なのか。FINAL4まであと3週間。選手1人1人そしてチームのレベルアップが勝利への道標となる。

（記事　河合美紀）

安藤圭祐主将(商4)

(今日の試合を振り返って)勝ててないですし、言うことはないですね。次のFINAL4で引退するのかなってくらい今チームは危機的な状況にありますね。(前半良くなかった理由とは)ターンオーバーされたときのリアクションが遅いことと、相手のキーマンを抑えることが出来ませんでした。(自身のプレーを振り返って)あまり悪くはないと思っていますが、不用意なミスがありました。(アメリカ遠征について)収穫だらけで、向こうの選手の方が基本に忠実なプレーをしてきますし、身体能力も高くいつもとは違うステージでラクロスができました。(FINAL4に向けて)今日の結果を真摯に受け止めて、今まで学んできたことや全部員の努力を試合で出してFINAL4に進みたいです。

立石悠(経3)

(試合を振り返って)勝ちたかったです。(リーグ初得点について)決められて良かったです。(台風の影響は)ボールのバウンドが変わったりするので難しかったですし、体が冷えないように気を付けてプレーしました。(試合中断もあったが)体が冷えてしまうかもしれなかったので、試合を続けて欲しいなと思っていました。(FINAL4へ向けて)試合に出て活躍できるように頑張ります。 立石悠(経3) (試合を振り返って)勝ちたかったです。(リーグ初得点について)決められて良かったです。(台風の影響は)ボールのバウンドが変わったりするので難しかったですし、体が冷えないように気を付けてプレーしました。(試合中断もあったが)体が冷えてしまうかもしれなかったので、試合を続けて欲しいなと思っていました。(FINAL4へ向けて)試合に出て活躍できるように頑張ります。