【バスケ】連戦の中で見えた収穫と課題 vs明大・日大戦

厳しい角度からのシュートもきっちり決め、勝利に貢献した真木

厳しい角度からのシュートもきっちり決め、勝利に貢献した真木

2連敗で幕を開けた京王電鉄杯。1週間の練習期間を経て迎えたのは、明治大との一戦である。新体制となってから初めての対戦となった先日の六大学リーグでは、勝利をあげた相手だ。試合を通して、攻守にわたる活躍を見せたのが真木だった。要所でスティールや3ポイントを決め、京王電鉄杯での初勝利に貢献。攻撃力のある明大相手に、慶大のバスケットを展開し、見応えのある好試合となった。

2015/04/18(土)@トヨタ府中スポーツセンター
第31回 京王電鉄杯 vs明大
1Q 2Q 3Q 4Q 合計
慶大 18 17 21 24 80
明大 14 16 11 15 56
◆慶大スターティングメンバー◆
PG 真木達(環4・國學院久我山高)
SG 大元孝文(環4・洛南高)
SF 西戸良(総3・洛南高)
PF 黒木亮(環4・延岡学園)
C 山崎哲(環4・秋田高)

冷静に攻めた木村

冷静に攻めた木村

1Q、怪我で離脱している福元に代わりチームを牽引する大元が、バスケットカウントを獲得。フリースローも決め、幸先よく3点を先取。さらに西戸のナイスアシストから山崎がゴール下を決めるなど、先週の試合で敗因とされたアップ不足をしっかり改善したと見られるリズムの良さを感じさせた。しかし明大も#2斎藤を中心に反撃の狼煙をあげる。慶大はミスが続き、相手に速攻などでリードを奪われてしまう。そんな中、慶大はサワがリバウンドで奮闘し、ここから渡しかけた流れを引き戻す。真木が3ポイントを決めると、サワはスティールから速攻。終盤には真木がスティールを奪うなど、スティールから効果的に得点を重ね、再び勢いに乗る。18-12と6点のリードで1Qを終えた。

2Q、このQも真木が好ディフェンスやスティールを見せる。立ち上がりから黒木が連続で得点を重ね、着実にリードを広めた。ここで明大がタイムアウトを要求すると、流れが明大に傾きかける。2連続で3ポイントを決められるなど、最大12点あったリードが4点差にまで縮められてしまう。しかし、開始5分を過ぎると、真木がスティールから速攻を決め、さらにバスケットカウントを獲得するなど頼もしい活躍。明大のこのQ4本目の3ポイントにより、1点差にまで詰め寄られる拮抗した試合展開となるも、前半終了間際に貴重な得点をあげたのが途中出場の清家だった。オフェンスリバウンドからバスケットカウントを取り、フリースローも着実に決めた。このプレーで慶大はリードを4点とし、34-30で2Qを終えた。

今季プレイングタイムが増えている中島

今季プレイングタイムが増えている中島

リードを広げたい3Q、序盤から大元が3ポイントを決めると、その後も大元はブロックやディフェンスリバウンドなど攻守にわたる活躍を見せる。ところが、明大の3ポイントを含む連続得点で逆転されてしまう。相手のテンポ良い攻撃を断ち切るべく、サワの連続得点で一進一退の展開となる。終盤、西戸がレイアップ、3ポイントを決め、54-47と点差を広げて最終Qへ向かう。

最終Q、大元がクロスオーバーから速攻を決めると、黒木も続き得点を重ねる。明大も3ポイントやバスケットカウントなど食らいつき、緊迫した試合展開が続く。慶大が一桁得点のリードで試合が進む中、このQでも真木が活躍を見せる。相手を突き放す3ポイントを決めると、終盤ファウルゲームを仕掛けられる。サワ、中島のフリースローで2桁得点差をつけるが、残り1分となったところで明大が怒涛の勢いで反撃を仕掛けてくる。慶大のオールコートプレスに対するミスも目立ち、一挙7得点を奪われてしまう。嫌な流れになったが、真木がスティールを奪うと、桑原はフリースローを着実に決めきり、なんとか逃げ切りに成功。76-71で京王電鉄杯初勝利を飾った。

(記事:近藤祐未)

 2試合目の相手は日大。現在は2部に所属しているが、高身長のタレントを揃えたチーム実力校である。インカレで対戦する可能性もあるため、着実に勝利し良いイメージを残しておきたいところだ。
2015/04/18(土)@トヨタ府中スポーツセンター
第31回 京王電鉄杯 vs日大
1Q 2Q 3Q 4Q 合計
慶大 21 16 14 14 65
日大 19 22 33 17 91
◆慶大スターティングメンバー◆
PG 真木達(環4・國學院久我山高)
SG 大元孝文(環4・洛南高)
SF 西戸良(総3・洛南高)
PF 黒木亮(環4・延岡学園)
C 山崎哲(環4・秋田高)
1Q、山崎がゴール下で連続得点を奪い、まずは慶大が6点をリード。しかし日大もここで離されることなく食い下がる。その後は互いにディフェンスで粘る時間帯が続いた。残り3分を切った時点からは試合がアップテンポになり、打ち合いの展開に。日大が3ポイントを中心に攻め立てると、慶大は大元や真木のスクリーンを利用したミドルシュートで得点。最後のプレーでは真木がスティールからブーザービーターを沈め、慶大のリードで第2Qへ。

このピリオドではベンチメンバーが活躍。桑原がフリースローや、西戸のアシストを受けてのレイアップで得点すると、中島はミドルシュートに加え、自身のスティールを速攻につなげる。さらに木村も長いウイングスパンを活かしたディフェンスでチームに貢献した。しかし、ここで慶大に立ちふさがったのは日大のエース#15高橋だった。昨年の2部3ポイント王は、このピリオドだけで15得点を荒稼ぎ。慶大のディフェンスも決して悪いわけではなかったが、その上から強引に決める得点力を見せつけられた。最終的には4点ビハインドで前半を折り返すことに。

3Q、慶大のオフェンスに陰りが見え始める。スクリーンを利用したセットオフェンスなどでフリーのプレイヤーは作れているものの、肝心のシュートがなかなか決まらない。特にアウトサイドからの決定力に欠いた。悪い流れの時間帯はディフェンスで粘り、反撃の機会を伺うのが普段の慶応のバスケットだが、この試合ではそれもかなわなかった。流れに乗る日大のオフェンスに対し、中外両面で対応しきれなかった慶大はこのピリオドで33失点。大量リードを許し最終Qへ。

逆転のためには攻め続けるしかない慶大だったが、ピリオドが変わってもシュートの確率はなかなかあがってこない。一時は点差を10点台に戻す場面も見られたが、その後のシュートが決まらず、もどかしい時間帯が続いた。日大がコンスタントに得点を重ねる中で、慶大のオフェンスは、点差もあってかやや淡白に。結局この差を埋めることができず、慶大にとっては悔しい大量得点差での敗戦となった。

勝敗を分けた後半を振り返ると、慶大は3ポイントを1本も決めることができなかった。「やっぱりシュートが入らないときはあるけど、その時にどうするか」という阪口HCの言葉にもあるように、流れが悪い時の対応が今後の課題と言える。先に控えるトーナメントのような一発勝負の大会では、この課題の克服がより重要になってくるだろう。

(記事:岩田亮)

 阪口HC

やっぱりセンターが課題かな、こうやって外から入らないとこうなっちゃうんだよね、外から入ったら勝つし、入らなかったら負けるみたいな感じだから。これから頑張らないといけないね。(電鉄杯では多くの選手を起用していたが)それはどのチームもそうだろうね、さっきの試合も緊張した状態で入って、それが丁度いいんだろうし。まあ日大戦もこんな試合になっちゃうんだっていうことをセンターがわかってくれれば。これで膿が出たってことなんじゃないかな。インカレでも連戦でこういう時は絶対来るからね、そういうときにどれだけ層が厚くなれるかだね。黒木に少し元気がないけど大黒柱だから頑張ってほしいです(真木の活躍が目立ったが)そうだね、この前大元がいない練習があって、そこからやる気になって調子も上がったんじゃないかな。5人で戦う気は全くないので、10人くらい出てこないと。インカレで優勝したければ10人はいないとだね。そう考えると明治戦はよかったんじゃない。最後まで控えを出して経験できたし。(日大戦の課題は)やっぱりシュートが入らないときはあるけど、その時にどうするかだよね。その時にどうするかをずっと見てたんだけど、大元とかはそのままいっちゃったからね。そこを考えて欲しいね。

 真木 達(環4・國學院久我山高)

明治に勝てたのは収穫だったと思うんですが、日大戦では3Qで20点差をつけられてしまって、そこから10点差まで追いつこうというところで僕も含めて皆も顔が沈んでしまいました。その結果、逆に30点差をつけられてしまった部分が今日の試合の一番良くなかった点だと思います。(一試合目での活躍が目立っていたように感じたが)先週の電鉄杯後から遠慮しないでプレーしようかなと思っていて、オフェンスでは1番点を取ってディフェンスでも1番スティールを決められるようにと練習してきました。なので、一試合目は自分がどのくらい通用するのかなと僕結構緊張していまして、明治には通用したと思うんですけど、やはりコンスタントに結果を出せないとダメだなと考えています。(2試合目大きな点差をつけられてしまう結果になったが、自分としての反省点はどこか)シュートが入らなくなった時に下を向いてしまったところですね。チーム全体も下を向いてしまったので、四年生という立場をもっと自覚して、自分の調子が出なくても他のところでもっと頑張ればよかったなと思います。チーム全体としても、もっと顔を上げてプレーできていればなと反省しています。(明日の試合に向けての意気込み)まだチーム全体の事を考えるというより、個人的な事を追求していきたくて東大相手でも自分がやるべきことっていうのは変わらないと思うので、コンスタントに自分のパフォーマンスができることと、4年生としての自覚をしっかり持ってやっていきたいです。

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