【ソッカー男子】第17節 理想的な形で2得点!優勝に向け、大きく前進 神大戦

FKから頭で合わせて先制点をあげた宮地

FKから頭で合わせて先制点をあげた宮地

小雨の中、後期無敗が続く慶大の勢いは止まらない。前半開始早々のFKから宮地元貴(総3・東京ヴェルディユース)がヘディングで決め、先制点をあげる。神大も巻き返しを図りチャンスを奪いにかかるが、宮原隆志(経4・武蔵高)のファインセーブもあり、得点を譲らない。そして75分、前節2得点をあげた山本哲平(政3・國學院久我山高)が角度のないところからシュートを決め、2-0で勝利を飾った。優勝へまた1歩近づく大きな連勝となった。

 

第89関東大学サッカーリーグ 第17

2015/10/11(日)11:30KO @川越運動公園陸上競技場

 

慶應義塾大学 2―0神奈川大学

 

【得点者(アシスト者)】

[慶]4分 宮地 元貴(井上 大)

[慶]75分 山本 哲平

 

◆慶大出場選手

GK宮原隆志(経4・武蔵高)

DF溝渕雄志(環3・流通経済大学付属柏高)

DF久保飛翔(環4・済美高)

DF望月大知(環3・静岡学園高)

DF井上大 (総3・國學院久我山高)

MF山田融(総4・横浜F・マリノスユース)

MF宮地元貴(総3・東京ヴェルディユース)

MF渡辺夏彦(総2・國學院久我山高)→67松木駿之介(総1・青森山田高)

MF手塚朋克(環2・静岡学園高)

FW田中健太(法2・横浜F・マリノスユース)→89豊川功治(総3・千葉U-18

FW山本哲平(政3・國學院久我山高)→86黄将健(総4・近大付属高)

 

スターティングメンバーは前節同様、田中健太(法2・横浜Fマリノスユース)と山本をトップに置き4-4-2で戦う。

出場を重ね得点を狙う田中

出場を重ね得点を狙う田中

開始早々、慶大が試合を動かす。前半4分、すでに2回目となるFKを獲得。キッカー井上大(総3・國學院久我山高)のボールは、ゴール前で待っていた宮地の頭にピタリと合い、見事先制した。セットプレーが得点のカギとなっていただけに、理想通りの得点となった。その後も田中が続けてシュートを放ち、慶大主導の滑り出しとなる。しかし、22分、相手選手のシュートでピンチを迎える。これは、久保飛翔(環4・済美高)と井上を中心に対処するも、特に16番武田と9番鈴木に警戒しながら油断ならない状況となった。その後もセットプレーやシュートのチャンスを与えてしまい、厳しい時間帯が続く。1点を守り切る形で、前半を終えた。

 

渡辺の得点にも期待がかかる

渡辺の得点にも期待がかかる

後半は、「相手にフリーな状態をつくらせない」ために、「20番奥田にボランチを一人つけ、トップの選手が1人戻る」(須田芳正監督)ことで神大に仕事をさせないよう安定を図った。神大に押し込まれる場面では、慶大の守護神宮原のファインセーブが炸裂する。46分に神大のFK、54分にはゴール目の前の力強いシュートを続けて抑え、得点を渡さない。また、前節中大戦で2得点をあげた山本も、積極的に相手ゴールへ迫る。すると61分、慶大にチャンスが訪れる。セカンドボールを拾うと、渡辺夏彦(総2・國學院久我山高)がサイドを駆け抜け田中へパス。シュートの跳ね返りを再び蹴り込み、その際PA内で相手のハンドを取ったように見られたが、これはPKにならず試合は続行した。67分、渡辺に代わり松木駿之介(総1・青森山田高)が入り、追加点を狙う。そして75分、好調の山本が魅せた。コーナー付近から相手選手をかわしボールを奪うと、そのまま右足を振り抜く。角度のない場所から直接放たれたボールは見事ネットへ吸い込まれていき、追加点となった。「彼の個人能力」(須田監督)から生み出された得点に歓喜の声があがった。86分に山本に代わり黄将健(総4・近畿大学附属高)が、89分に田中に代わり豊川功治(総3・千葉U-18)が入り、攻守ともに集中する。しかし、互いに譲らず試合は終了。慶大は無失点で連勝を飾った。

2試合連続ゴールで勝利に導いた山本

2試合連続ゴールで勝利に導いた山本

得点も失点も、カギはセットプレーにあることを選手全員が自覚していた。そこで生まれた今節の先制点。今後、国士大や早大のような上位校との直接対決が待ち受ける慶大では、この「セットプレー」、そして2得点目となった「個人の能力」をどれだけ発揮できるかが重要となる。早大が今節同会場の第2試合で桐蔭大に引き分けたため、現在国士大と慶大の2校が勝ち点で首位に並んだ。リーグ戦も残すところあと5節。「1人ひとり優勝に向けて強い気持ちを持って」(久保主将)、関東リーグのトップへと突き進みたいところだ。

 

(記事 池田麻里子)

 試合後コメント

須田芳正監督

(今日の試合を振り返って)非常に厳しい試合でしたが、ものにできて選手たちはよく頑張ったと思います。今日のポイントは、非常に相手チームの調子が良くて、特に9番と16番がかなりいい選手だったので、そこをつぶそうと。それと、もう一つはセットプレー。恐らく厳しい試合になると思ったので、この1週間はセットプレーのトレーニングに時間をかけてやってきたので、1点目はでかかったです。(2点目は2試合連続ゴールの山本選手でしたが)あれは、彼の個人能力ですね。こういう試合はセットプレーと個人の能力というところで話していました。彼の場合は毎日シュート練習をやっているので、そういった成果がこの大事な試合で1本取れて、毎日コツコツ努力するということは本当に大切なことだと思います。あの時間帯に決めてくれたので、楽になったと思います。 (上位校との直接対決が続きますが)いつもと変わらずに、我々は分析というのが1つの特徴だと思うので相手を分析するということと、今年の後期から始めている自チームの分析で、自チームの中でいいところと悪いところの分析をしてもう一回みんなで確認をして、しっかりとトレーニングするということを続けたいと思います。今は個人の選手の調子が非常にいいので、調子のいい選手を順に使っていこうと思っています。

 

久保飛翔(環4・済美高)

(今日の試合を振り返って)危ない場面をありましたが体を張って守れたので、結果として2-0と失点せずに終われたのが大きかったと思います。(前節は引き分け、今節も押し込まれる場面が多かったですが、相手の印象は)ヘディングや球際も強くきて、なおかつ奪われたときも切り替えが早くできていて、自分たちのやるサッカーが徹底されていて、全員が真面目に献身的にやってくるチームだなという印象がありました。(後期始まって特に失点は抑えられているが、守備として評価や課題は)今日も結果としては0で抑えられましたが、失点してもおかしくない場面がたくさんあったので、そこは運がよかったのかなと思います。まだまだ満足できるような守備の内容ではないので、そこは毎試合しっかり調整、修正をして、なるべく改善していきたいなと思います。(上位校対決も始まるが、どう準備していきたいか)いつもと変わらずに、相手に合わせてどこを狙うかだったり、自分たちのやるサッカーを徹底する必要はあると思いますが、それ以上に1試合1試合気持ちの勝負が大事になってくると思うので、1人ひとり優勝に向けて強い気持ちを持って試合に臨むのが大事だと思います。

 

山田融(総4・横浜F・マリノスユース)

(今日の試合いかがでしたか?)点も決まったし、勝たなければいけない試合だったので、勝てて良かったです。(最近の試合でかなりスカウティングが勝利につながっている部分があると思うが、今日はどんなところを突いていこうという話だったか?)まず、セットプレーの部分ですね。早い段階で得点を決められたので良かったです。あと、セカンドボールが重要になると思っていたんですけど、うまくできたかなと思います。(後期から宮地選手とボランチを組むようになって、役割は変わってきましたか)セカンドボールを拾うということは継続して、あとは前に絡んでいくことですね。元貴がバランスを取ってくれるので、前期よりは前にチャンスに絡むことが多くなってきたかなと思います。(次節に向けて)ここまで来たら優勝を狙う上で落とせない試合が続くので、自分たちのサッカーをやることですね。専大には全然勝っていないので120%出して臨みたいと思います。

 

宮原隆志(経4・武蔵高)

(今日の試合を振り返って)立ち上がりに宮地が得点して、そのあと苦しい時間もありましたがしっかり守りきれたかなと思います。(今節への意気込みは)私事なのですが、明日誕生日なので、良い誕生日が迎えられるように勝ちたいと思っていました(笑)(危ない場面をしのぐプレーも見られましたが)DFが体張ってくれていたので、自分は締めるところは締めるという形で、対応できたかなと思います。(好調ですがチームの雰囲気は)練習から良い雰囲気で取り組むことができていて、それが良い結果にもつながっているし、良い循環になっていると思います。(次節に向けて意気込みを)専修は前期勝てなかった相手なので、その借りを返すという意味でも、必ず勝って優勝争いに絡めるように頑張りたいと思います。

 

山本哲平(政3・國學院久我山高)

(角度のないところからのゴールを振り返って)前期の流経大戦でもああいう形で相手から奪ってシュートしたのですが、ぼてぼてになっちゃったので、今日は同じシーンで「あ、あったな」という感じで、置きにいくというより思いっきり振ったら入ったという感じです。(2試合3得点で調子は上がっているか)今までも調子悪かったわけではないのですが、自分が点を取る機会がなかったので、今はゴールという結果が生まれていて嬉しいです。(周りの選手との関係はよくなってきているか)前期と違って、速攻を狙っているのですが無理ならば後ろで回すという形になっていて、周りとの連携も自然とよくなってきていて、今は速攻が無理ならば回して崩すということができているので、連携としてはいいと思います。(次節に向けて)前期は調子が良かったのに専大戦のところでこけてしまったので、リベンジできるように頑張りたいと思います。

 

宮地元貴(総3・東京ヴェルディユース)

(今日の試合を振り返って)関東リーグの優勝を目指している中でも一試合一試合を大事に戦う意識がしっかりあって、チーム全体で本気でぶつかるということが体現できたかなと思います。(ご自身のゴールで先制しましたね)決めたこと自体は単純に嬉しかったですけど、セットプレーを獲得するまでの過程だったり、ドンピシャのボールを上げてくれた(井上)大であったり、周りの力があってこその得点だと思うので、時間も早かったですし切り替えてその後のプレーに集中しました。(その後は守備に回る時間が長くなったが)相手のキーマンが前にも後ろにもいて、どちらも気にしながらやらないといけない状況でした。相手にボールを収められた部分はあったんですけど、しのげた結果最後の(山本)哲平の得点シーンにつながったと思います。守備面はチームとして評価できる部分だと感じています。(次節に向けて)自分たちはグラウンドで戦っているだけですけど、それ以外にも各々の立場で皆が頑張ってくれていて応援の声なども力になりますし、この後の2試合目で審判をやってくれている同期もいますし。常に感謝の気持ちを持ちながら一戦一戦戦っていきたいなと思います。

 

井上大(総3・國學院久我山高)

(試合を振り返って)前期勝てていなかったチームだったので、まず絶対に勝ちたいと思っていました。スカウティングの段階から相手の9番と16番がキーマンというのは分かっていたので、それをチーム全体でどうやって見るのかというのを意識して試合に臨んで、それを徹底できたので良かったと思います。(絶妙なクロスで宮地選手のゴールをアシストしたが、あのシーンを振り返って)練習からあの形は何回もやっていたので、本番でうまくいってくれてほっとしてます。(途中相手に押し込まれる時間帯があったが、体を張って守り切った。堅守の要因は)夏休みから中を締めて最後にシュートを打たせないという練習をずっとやっていたので、その意識をチーム全体として徹底できているのかなと思います。(次の専大戦に向けて意気込みを)専大は今季だけでなく僕が入学してからまだ一度も勝ったことがないチームです。優勝争いに踏みとどまるためにも絶対に勝ち点3が欲しいので、いつも通りしっかりスカウティングをして相手を分析して試合に臨みたいと思います。

 

望月大知(環3・静岡学園高)

(今日の試合を振り返って)前期の神大戦は結構苦しめられていて、優勝を目指す上でも負けられない試合だったので、今日はこうした形で終われて良かったです。(早めに先制してからの戦い方は)始めに点を取って、その後も自分たちのやることは変わらないので、しっかり守備から入って、良い奪い方をして、攻撃をするというのを徹底しようという話はしました。(終盤に失点した前節とは異なり、今節は守り切れましたが)常に練習でも失点をしないことにこだわってやっていて、後期が始まり前期に比べて失点が減っているというのは良いことですし、前節ああいう形で失点してしまったというのは皆自分たちで反省して、今日も終盤CKがあったが皆で良い声を出していたので、一つずつ試合を経験していく上で、失点を減らしていければ良いかなと思います。(比較的上位との戦いが続く次節以降に向けて)これから前期ほとんど勝てなかったチームとの試合で、専大には自分が入学してからまだ1度も勝っていません。優勝を目指す上でも負けられないですし、勝たなければいけないと思うので、しっかり勝ちたいと思います。

 

手塚朋克(環2・静岡学園高)

(今日の試合いかがでしたか?)自分は中大戦を見られて研究されてありドリブルするときもすごい縦を切られたんですけど、そういう時に自分がどういう仕事をするのかっていうのを考えました。(左サイドからのロングボールでの展開が多いが、張っていろという指示があるのか?)基本的に今日の狙いとしては、左から自分が中の裏を取ることでした。ただ、それを読まれていたので逆に自分の判断で外に張ってみたらボールが来るようになったので、前回と同じ狙いでできたので良かったです。(相手がクロスを多用してくるチームだったが、守備の負担は?)前半は自分のペースで攻撃で押し込めたが、後半は相手のペースになってしまったので、みぞくん(溝渕)と連携してどうやって守備するかを意識してやりました。ただ、逆にカウンターのスペースがあったのでそこを狙う意識を持ってできたのは良かったと思います。(次節に向けて)まだ自分がアシストや得点で結果を出せていないので、まずはチームの勝利のためにやることが大事だと思っていますし、結果にもこだわっていきたいです。あとは今週も練習からしっかり自分をアピールしてスタメンで出られるように頑張ります。

 

田中健太(法2・横浜F・マリノスユース)

(今日の試合を振り返り)1番良かったのは試合への入りが良くて、早い時間にセットプレーで点が取れたことです。(今日の試合で意識したこと、求められたこと)意識したのはゴール前の動きです。クロスを中で貰う機会があまり無かったのですが、チャンスをなかなか作れない時に足元でボールを貰う時の動きなどをもう少し改善したいです。(チームの調子が良いが、自分の調子は)調子は悪くは無いのですが、細かいところでのミスがあって、そこが点を取れていないことに繋がっていると思うので、そこを突き詰めたいです。(次節に向けての意気込み)スタンドで応援した前期の専修戦は負けているので、同じ相手に二度も負けたくないので、絶対に勝ちたいです。

 

 

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