慶應スポーツ新聞会

【フェンシング】早慶戦、男女ともに優勝を逃す

2010年11月28日(日) 第63回早慶対抗フェンシング競技定期戦大会 @早稲田大学フェンシング場

開会式で選手宣誓を行う岸田主将(法4)

 

 12月の足音がもうすぐそこまで聞こえてくる中、63回を数えるフェンシングの早慶定期戦が、早稲田大学フェンシング場で行われた。多くの種目で2部に所属する慶大は、1部に所属する格上・早大に対し、善戦したものの、女子エペ以外は惜しくも早大に敗れ、男女ともに優勝を逃した。(試合のスコアについては一番下を参照)

 〝流れ〟という見えない要素が試合を大きく動かした。

相手よりも先に突きを入れる杉山

 まず、現役戦のトップを切って行われた男子フルーレ。1人目の杉山(総2)は、早大・北川に食らいつき、僅差で世界選手権銅メダリスト・エースの三宅(文2)につなぐと、その三宅が期待通り逆転し、序盤で3点のリードを奪うことに成功する。だが、〝流れ〟が慶大を苦しめる。続く小田(商2)、さらに2巡目に入って杉山、小田が1点も奪えず、一気に早大との差が広がっていく。終盤になり、小田・杉山もそれぞれ調子を取り戻し、また、三宅も最後の試合で8点を奪う意地を見せたものの、一度、手放した〝流れ〟を再び慶大に引き寄せることはできず、結果的には15点差で敗れた。

 その後、女子フルーレ、男子エペがそれぞれ行われ、いずれも序盤こそ僅差でついていくものの、中盤以降に地力に勝る早大に点差を離され、早大の背中が遠のいていく。

 今年は早大の全勝か、と思われた矢先、この日一番の歓喜を慶大にもたらしたのは、女子エペであった。

大活躍を見せた松島ら女子エペの選手たち

 1人目の松島(環4)が幸先良く5点を奪うと、その後は抜きつ抜かれつの激戦が続いていく。小林(理3)、鬼澤(総4)の二人も粘り強い戦いをみせ、勝負は同点のまま最後の試合へと持ちこされる。ここで、慶大は絶好調の松島が登場。そして今日、慶大を苦しめてきた〝流れ〟が初めて慶大へと味方する。松島は、試合の序盤から積極的な攻めを見せると、大量12点を奪い見事、慶大にこの日初勝利をもたらした。

 結局、慶大はこの女子エペでの勝利が、この日唯一の勝利となったが、格上にあたる早大に対してほとんどの種目で序盤は接戦を見せていただけに来年以降、中盤戦以降でどのように早大に食らいつけていけるかが早慶戦優勝のカギとなりそうだ。(詳細な結果については下記参照)

 さらに、現役戦に先だって行われた高校戦では、慶應義塾高校が早大学院を相手に出場した3人すべてが勝利をあげるなど、完勝しているだけに来年以降の戦いに大きな注目が集まる。来シーズンは新主将・杉山(総2)やエース三宅(文2)を中心に、創部75周年にふさわしい結果を残すことを期待したい。

By.Ryutaro Moto、Michio Ikezawa

Camera.Michio Ikezawa、Miki Takanezawa

コメント

井出監督

(今日の試合を振り返って)去年はもうちょっと接戦だったので、同じかそれ以上を期待していた。そういう意味では残念。(チームの課題は)今年の慶大の選手は若手が多い。そういう意味では経験不足もあってずっと押されていたと思う。それが来年再来年に上級生になると強くなるかなと思う。(1年間を振り返って)全体的には成績はいまいちだった。ただ若手が中心なので、これからが期待できると思う。

岸田主将

(今日の試合を振り返って)下馬評でみると、早稲田はインカレでも1部でも優勝している相当強いチーム。それに対して僕らは実績的には2部ということで、(早大の方が)格上というのはあったが、チーム一丸となって塾を代表してやってるということで、相当気合いを入れてやった。ただ、細かいミスや技というところで及ばなかった。チームワークという点では、うちはかなりまとまってできたと思う。夏から相当、走り込み等をやってきて実際、効果は出てると思う。去年よりはみんな動けるようになり、バテなくなり、そういうところで改善が見られている。来年は是非、いい練習を続けてもらって、男女両方とも勝って、創部75年に花をそえてもらいたい。(自身の出来について)今年、関カレやリーグ戦もあったが、僕自身、最後に慶早戦ということで、1番気合いを入れて、準備もして、やってやるぞという気持ちでいた。結果的に練習してきた技で点もとれたので、個人的にはよかったと思っている。ただ、結果は出ていないので、その点は喜ぶべきではないと思う。(団体戦全体で見た出来は)一人が良い悪いという問題ではなく、流れとかが重要になってくる。途中で流れを持っていかれたのを引き戻せなかったところがあるので、それは反省材料。(学生最後の試合となったが、4年間を振り返って)大学に進学した時は体育会を4年間やるのかな、という感じはあったが、実際にすごくいい仲間と一緒にやってこられた。特にうちの部の場合は高校と大学のつながりも深く、同じ道場でやっているので、内部進学者がやりやすい環境にある。その中で先輩にもすごく面倒を見て頂いて、4年生になり後輩の面倒もみるようになった。自分のチームになり、良くも悪くも自分で全部決めて、すごく責任がある中で1年間、主将として引っ張ってこられて自分自身、すごく成長できたと思っている。間違いなく4年間、フェンシングをやってきてよかったと思う。

鬼澤

(フルーレを振り返って)個人に差があったが、負けたことに関してはすごい悔しい。(早大の印象は)強いとは思ったが、負けたくない。

松島

(今日の試合を振り返って)総合優勝できなかったのですごい悔いが残る試合だったが、その中でもエペだけでも勝てて面目を保てたし、来年にもつながると思う。(女子エペで最終戦を同点で迎えたが心境は)自分が勝敗を分けることになるのですごい緊張した。仲間がいい思いするかどうかも自分にかかっているので心配だったが、やるしかないと思った。(勝った時の心境は)うれしい、としかいえない(笑)(4年間を振り返って)周りの学生と比べると体育会はつらいことが多いが、4年間厳しい環境で続けて、学ぶことも多かったし、よかったと思う。

杉山

(今日の試合を振り返って)結果が結果だったので、普段の練習が足りてないというよりは早稲田の実戦経験の豊富さにしてやられた。そういうところで差が出たと思う。(男子フルーレの1番手として出場、動きはよさそうに見えたが)調子は悪くなかったが、男子フルーレがやられてしまったのは、中盤の流れ。団体戦は流れ勝負で、流れでどこまででも行ってしまう。調子が良かっただけに(今日の試合は)中盤さえなければ、と思うと悔しい。(中盤で連続ポイントをとられた場面が)痛かった。(早大に勝つために必要だと感じたことは)技術の面ではもちろんだが、体力の面、さらには他大に行って練習したり、各地で行われているオープンの大会に出場して実戦経験を積む、ということが大事だと思う。(主将となる来シーズンに向けての抱負を)来年のシーズンは必ず今年よりもいい成績を収める。是非、期待して応援してください。

三宅
(今日の試合を振り返って)男子よりも女子の方が早大と勝負ができていたなと思う。フルーレに関しては僕の専門でもあるので頑張らせてもらったが、途中のスコアの展開がうまくいかなかった。エペもサーブルも経験値でいうと早大の方が上かなと思う。(今日早大と戦って三宅選手が感じる早大の強さは)まずは日本代表の選手が多いこと。それと流れの作り方がうまい。テンションが常に高い状態で試合を運んでいるが、慶大は途中で気持ちが抜けてしまうところがある。そういうところが違うかなと思う。(結果として30-45と開いたが、自身の出来は)本来だったら最後の試合(北川戦)でもパンパンと8点取れる選手ではなかったので、自分の中では自信になった。(今日から代替わりして新たなシーズンが始まるが来年のシーズンに向けての抱負を)勝ちを意識した練習を常にして、次の試合も勝ちたいと思う。

結果


男子フルーレ
慶應 突き数 スコア スコア 突き数 早稲田
杉山 3 3 5 5 北川
三宅 7 10 7 2 盛田
小田 0 10 15 8 鬼澤
杉山 0 10 20 5 盛田
小田 0 10 25 5 北川
三宅 5 15 30 5 鬼澤
小田 3 18 35 5 盛田
杉山 4 22 40 5 鬼澤
三宅 8 30 45 5 北川
女子フルーレ
慶應 突き数 スコア スコア 突き数 早稲田
松島 3 3 5 5 平石
鬼澤 6 9 10 5 鈴木
中林 1 10 15 5 佐々木
松島 2 12 20 5 鈴木
中林 4 16 25 5 平石
鬼澤 2 18 30 5 佐々木
中林 2 20 33 3 鈴木
松島 3 23 40 7 佐々木
鬼澤 1 24 45 5 平石
男子エペ
慶應 突き数 スコア スコア 突き数 早稲田
橋野 5 5 4 4 北川
岸田 3 8 10 6 盛田
三宅 2 10 13 3 鬼澤
岸田 4 14 20 7 盛田
橋野 6 20 23 3 北川
三宅 1 21 30 7 鬼澤
岸田 3 24 35 5 盛田
三宅 2 26 40 5 鬼澤
橋野 1 27 45 5 北川
女子エペ
慶應 突き数 スコア スコア 突き数 早稲田
松島 5 5 2 2
小林 2 7 8 6 田村
鬼澤 1 8 9 1 太田
小林 2 10 9 0 平石
松島 5 15 11 2 太田
鬼澤 2 17 16 5 田村
小林 6 23 24 8 太田
鬼澤 3 26 26 2 平石
松島 12 38 31 5 田村
女子サーブル
慶應 突き数 スコア スコア 突き数 早稲田
松島 3 3 5 5 弘瀬
中林 7 10 8 3 真所
鬼澤 4 14 15 7 佐々木
松島 6 20 17 2 真所
鬼澤 1 21 25 8 弘瀬
中林 4 25 30 5 佐々木
鬼澤 3 28 35 5 真所
松島 2 30 40 5 弘瀬
中林 5 35 45 5 佐々木
男子サーブル
慶應 突き数 スコア スコア 突き数 早稲田
0 0 5 5 山口
石川 2 2 10 5 樺沢
谷ヶ崎 2 4 15 5 佐藤
8 12 20 5 山口
谷ヶ崎 0 12 25 5 樺沢
石川 1 13 30 5 佐藤
谷ヶ崎 2 15 35 5 樺沢
4 19 40 5 佐藤
石川 0 19 45 5 山口
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