慶應スポーツ新聞会

【アイスホッケー】入れ替え戦第2戦 まさかの逆転負けでグループA残留ならず 日体大戦

降格に下を向く選手たち

 第1戦を4-0で快勝し、グループA残留に王手をかけた慶大。第1戦からみても、残留はほぼ確実かと思われた。ところがこの日は悲願の昇格へ一丸となった日体大を前に苦戦。第2戦を逆転負けで終え、延長戦では0-0だったが、その後のGWS戦で0-1と惜敗。残留まであと一歩だった慶大にとっては、1年でグループB降格という受け入れ難い現実を突き付けられた結果となってしまった。

関東大学アイスホッケーリーグ戦 Division1 グループA,B入れ替え戦 

2010/11/28(日)14:57 FO@ダイドードリンコアイスアリーナ

慶應義塾大学3-4日本体育大学(第2戦)

慶應義塾大学0-0日本体育大学(延長戦)

慶應義塾大学0-1日本体育大学(GWS戦)

{得点者 慶大のみ} 氏橋×2、小川

いくつもチャンスを演出した金村

 第1ピリオド、前日の快勝の勢いを持続したい慶大は素早いチェックで日体大にチャンスを作らせない。一方、攻撃陣はフォローが遅く孤立してパックを奪われる場面が散見される展開に。そんな中、7分に日体大がカウンターを仕掛けシュート。これがゴール右隅に突き刺さり、先制を許してしまう。思わぬ失点をした慶大。反撃に転じる。すると11分、FW金村(経2)が左サイドで2人交わしチャンスを演出すると、最後はDF齋藤義(商3)がミドルシュート。しかしこれはGK正面を突いてしまう。その後も攻勢を仕掛ける慶大であったが、日体大DFの集中が途切れない。そしてそのまま0-1で第1ピリオドが終了。シュート数日体大5本に対し、慶大は倍の10本を放ったが、ゴールを奪うことはできなかった。

この日も得点を決めた小川

 第2ピリオド、まずは試合を振り出しに戻したい慶大。開始直後から日体大を攻め立てる。4分にはDF梅津(政3)が左から持ち込みGKと1対1となりシュート。股下を抜けたかと思われたシュートだったがGKにブロックされてしまう。しかし6分、DF小川(環2)のミドルシュートがゴールに突き刺さりついに同点。この勢いで試合をひっくり返したい慶大。ところが9分、一瞬の隙を突かれ失点を許し、再び追う展開に。だがこのまま引き下がるわけにはいかない慶大は、16分に決定的なチャンスを作る。金村がパックを奪い、FW似鳥(環3)の下へ。似鳥がGKと1対1となりシュートを放つも、ここはGKの好セーブでゴールならず。しかし直後の17分、FW松山(商3)が右から持ち込みシュート。これは左に外れるも、そのパックを逆サイドのFW氏橋(法4)がシュート。これが決まり試合は再び振り出しに。すると試合終了間際にも慶大にチャンス。GKのクリアパックをFW荒谷(経3)が見事なチェックで奪うと氏橋にパス。これを受けた氏橋がきっちりゴールを決め、試合をひっくり返し、第2ピリオドを終える。

リンクに出る氏橋主将。2得点を叩き出した

 第3ピリオドまで運動量が落ちないホッケーを展開してきた慶大。その慶大にとっては1点リードという理想的な展開で第3ピリオドを迎える。しかしこの日は後がない日体大を前に、パックを前線に運べず、自陣での戦いを強いられる。そんな中、3分には慶大ゴール前での混戦からシュートを放たれるも、ここはわずかにゴール左に外れる。しかしその後も6分、7分と立て続けにシュートを浴びる慶大。しかしいずれも枠を捉えておらず、失点にはつながらない。そんな中、試合を決定づける4点目を取りたい慶大も反撃。13分、松山が一人で相手陣内に持ちこむも、これはフォローがなくパックを奪われてしまう。そんな中、得点表示板に表示される残り時間は刻一刻と減り、慶大がこのまま守り抜くかに思われた。ところが勝利の女神はそう簡単に微笑まない。15分、慶大ゴール前でのFOのこぼれ球を押し込まれ同点とされてしまうと、16分にはゴール前で混戦となり。最後はパックを押し込まれまさかの逆転。土壇場で試合をひっくり返されてしまう。それでも前日勝利している慶大は同点でも残留が決まるこの一戦。あと1点取れば残留が決まる。そして残り1分となったところで慶大はGKをベンチに下げ、6人攻撃を仕掛ける。しかし日体大ゴールを揺らすことはできず、第2戦を3-4で落としてしまった。 

延長戦でも躍動した荒谷。だが得点は遠かった

 2試合の結果で1勝1敗でタイとなった入れ替え戦。大会規定に基づき、4対4のサドンビクトリー方式による5分間の延長戦となった。そして延長戦のFOからチャンスを掴んだのは慶大だった。FOのこぼれ球を拾った荒谷が相手の守りが整わないのを尻目にパックを持ちこみシュート。しかしこれはGKのナイスセーブで得点にはならず。そしてその後は第2戦の勢いそのままに日体大ペースに。慶大は日体大の攻勢に守り続ける展開が続く。しかし慶大も集中を切らさず、ゴールラインは割らせない。そんな中、終了間際にはまたも荒谷が敵陣に攻め込みチャンスかに思われた。しかし日体大の必死のDFの前にシュートに持ち込めず、延長戦は終了。試合の決着は両チーム3人ずつによるGWS(ゲームウイニングショット)戦に委ねられた。

相手GWSをブロックする細井

 そして運命のGWS戦。先行は日体大。しかし慶大GK細井(政1)がしっかりシュートコースを切り、ゴールラインを割らせない。そして慶大一人目はFW小坂(商2)。しかし持ちこんだパックはGKにブロックされてしまう。そして二人目はどちらも決め切れず、最終三人目へ。そして日体大三人目、DF小野のシュートがついにゴールネットを揺らす。追いつめられた慶大。運命は慶大三人目・荒谷のスティックに委ねられる。全ての観客が固唾を飲む瞬間。荒谷が持ち込んだパックは無情にもGKにセーブされゲームセット。日体大昇格の歓喜に沸くリンク上。一方、GWSを止められず、泣き崩れる細井をなだめる慶大選手たち。勝負の残酷さがアリーナを渦巻く中、試合は終了した。

 前日の勝利でグループA残留に王手をかけた慶大。この日も残留まで残り4分というところまで持ち込んだ。しかし最後に待っていたのは「降格」という現実だった。慶大にとっては前日の快勝、そしてこの日も一時は試合をひっくり返し、選手たちには慢心もあったかもしれない。しかし何よりも忘れてはいけないことは慶大のホッケーは間違いなく日体大のホッケーを上回っていたこと。そして大学アイスホッケー界最高峰の舞台であるグループAでも自らのホッケーをいかんなく展開し、勝ち点7をもぎ取ったという事実だ。その事実を胸に秘め、この日の悔しさを力に変えた時、来季の入れ替え戦で歓喜の瞬間を迎えることができるだろう。慶大が「本当に芯から強いチーム」(浅沼監督)へ変貌を遂げる。この入れ替え戦をそのきっかけとなる一戦にしてほしい。

By Daiki Yamamoto

 浅沼監督

戦況を見つめる浅沼監督

(本当に残留まであと一歩だったと思うが)勝負なので、最後の最後までどうなるかわからないというのが、やはり日体大も悲願の昇格なので、僕ら以上の、僕らは僕らの中で精一杯の精一杯以上のという気持ちがあったが、結果と言ってはなんですけど、僕ら以上の気持ちを持って試合に臨んで、試合中もしつこさ、すべてを上回っての結果だと思う。(残留するのに何が足りなかったか)2試合の中で1試合勝ったことで、リーグ戦の時もそうだったが、明治に勝った翌試合で日大に負けたりとか、やはり本当に持続すること、最後の最後まですべての結果が出るまで持続することをあきらめないでやり続けること、そういうのがほんとに大事なところでまだ突き詰められていなかったというか、気持ちの部分も身体の部分も追い込み切れてなかった、というのがまさに結果につながったのかなと思っている。(逆にこの2試合で得たものもあったと思うが)まさに今の逆になるが、ほんとに最後の1分1秒、相手以上の気持ちを持って、やり通すということがあれば、その先はわからないがもっともっとやり切れた部分が自分たちに少しでもあれば、それは残してはいけないもので、今年のチームコンセプトである〝ALL OUT〟という言葉にもあるように、出し切ることがどれだけ大変なことか、大変の先にやはり光はあるわけであって、自分の中で自己満足している大変さだけじゃだめだなと。まだ早慶戦もあるし、インカレもあるが、しっかり一つひとつの結果を最後の3ピリの20分が終わるまでしっかりとした準備をしてしっかりとした頭の準備をして臨みたい。(来季はグループBでの戦いになるが)悔しいという気持ちで終わってても意味がないと思うので、悔しいその先に一皮も二皮もむけて、あらためたチャレンジャーとしてきっちり一つひとつのプレー、一つひとつの試合、一つひとつの練習、すべてにおいて自分たちがやり切れるかという気持ちを持って、おのおのが感じてくれれば、スタッフも今までのままだったらだめだということをまさにこういう結果で証明されたので、もう一回ゼロスタートという気持ちで積み上げていきたいと思う。(まだ早慶戦、インカレが残っているが今後に向けて)4年生はほんとに最後の最後まで後輩に残すべき行動だったり、言葉だったり、結果だったりがあると思います。それを出し切る環境を僕が作るということで、来年以降どういう体制になるかわからないが、スタッフ選手がほんとにいい相乗効果をお互いに出しながら決して現状満足せず、常に上へ上へ目指して、本当に芯から強いチームを作るように、地道な部分からゼロスタートということで小さい積み上げをして、新たなリーグできっちりと、やはり慶應のプレーが間違っていなかったと、今までやってきたことが間違ってなかったと、ということとプラス進化した部分を作って、“新”慶應チームとして臨みたいと思います。

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