【ソッカー女子】大学リーグ第1節 開幕戦は惜敗で黒星発進 武蔵丘短期大学戦

目標に掲げた「インカレベスト4」に向けて――インカレ出場権を懸けた戦い、関東大学女子サッカーリーグ(大学リーグ)が開幕。慶大は試合開始から縦に速い攻撃で相手ゴールを脅かす。しかし徐々にトーンダウンしていくと、82分にセットプレーから失点。開幕戦は黒星発進となった。

 

 

30回関東大学女子サッカーリーグ 1

 2016/08/27()15:00KO@後藤学園武蔵丘短期大学専用グラウンド

 慶應義塾大学0-1武蔵丘短期大学

 

【得点者(アシスト者)

〔慶〕

〔武〕82 長井咲季

 

◇慶大出場選手

 

GK野村智美(3・作陽高)

DF庄司夏穂(1・聖和学園高)

DF田中康子(4・常盤木学園高)

DF下山田志帆(4・十文字高)

DF宮田あずさ(4・文京学院大学女子高)

DF井原美和(2・大和高)61分奥本くるみ(1・浦和レッズレディースユース)

MF栃木栞(4・十文字高)

MF工藤真子(1・日テレ・メニーナ)

MF中島菜々子(2・十文字高)

FW堀井美月(4・常盤木学園高)

FW松木里緒(1・常盤木学園高)83分宮川渚(4・成城学園高)

 

 

無念の関東女子サッカーリーグ2部降格決定からおよそ1週間。しかし、慶大はその歩みを止めるわけにはいかない。いよいよ開幕した第30回関東大学女子サッカーリーグ1部。昨年は7位に滑り込んでインカレ初出場を成し遂げた慶大だが、今季はそれ以上の成績を残したいところだ。大事な初戦は武蔵丘短大との対戦となった。

 

試合前から降り続く雨をたっぷりと含んだピッチで、試合は始まった。5分、先発復帰した松木里緒(環1・常盤木学園高)がドリブルで中央を駆け上がるが、ラストパスは味方に通らない。8分には先制のビッグチャンスが到来。堀井美月(環4・常盤木学園高)のスルーパスに抜け出した栃木栞(環4・十文字高)が1対1を迎えるが、シュートを相手GKに当ててしまい先制の好機を逸する。1分後には堀井が右サイドのスペースに展開し、受けた工藤真子(総1・日テレ・メニーナ)がロングシュートを狙っていく。外れはしたものの、慶大が良い試合への入りを見せた。26分には再び工藤が右サイドをドリブルで持ち上がりクロスを上げるが、雨の影響か精度を欠いてしまう。ここまで相手を押し込んでいた慶大であったが、39分に相手にコーナーキックからヘディングシュートを打たれるとここから徐々に勢いが無くなっていく。無失点でハーフタイムを迎えたものの、少し嫌な雰囲気を作ってしまった。

 

そして後半開始直後、相手の勢いに慶大は押し込まれてしまう。54分、56分、60分と立て続けにチャンスシーンを作られるが、ここは相手のシュートミスで難を逃れた。「もうちょっとビビらずにボールをつなげたら」と田中康子(総4・常盤木学園高)が試合後に振り返ったように、ここで面食らってしまったことで慶大の攻撃は淡白なものとなり怖さを失っていた。71分には中盤でのパス回しを相手に奪われる。相手のロングシュートはGK野村智美(総3・作陽高)が横っ飛びでスーパーセーブ。何とかこのピンチを切り抜けたが、82分、宮田あずさ(環4・文京学院大学女子高)が自陣左コーナーフラッグ付近でボールを奪われ、たまらずファウル。このFKを頭で合わせられついに先制点を決められてしまう。同点に追いつくべく慶大は工藤を中心に攻め立てるが最後まで相手のディフェンスを打ち破ることができず試合終了。開幕戦は黒星発進となった。

 

相手ゴールに迫りながらも決めきれず、ミスから相手にゴールを許し敗れるという今季の慶大を象徴するような試合となってしまった。「サッカーはチャンスの数を競うスポーツではなく、ゴールの数を競うスポーツ」とはよく言ったものだが、これがまさしく今季の慶大に突き付けられている課題でもある。次節の対戦相手は、昇格組の帝京平成大。取りこぼしは許されない。「インカレベスト4」を目標に掲げる彼女たちにとって、早くも真価が問われる一戦となる。

 

(記事 小林将平)

 

 

 

試合後コメント

 

岩崎陸監督

 

(今日の試合を振り返って) 前半自分たちのプラン以上のところで相手のゴールに迫るような場面を作り出して、後半少し押し込まれた中でも我慢してカウンターのチャンスもあったりして、良い形で試合が進んでいたんだけど最後の最後のところでね、一発残り8分のところだったんですけどそれがもったいなかったですね。でもその残り8分からああやって攻めようという意思を見せて前に出られたんで、それは次につながると思うし、次の帝京平成大戦に向けて一度切り替えていきたいと思います。(前半40分くらいまではシンプルに縦に速い攻撃で相手を押し込めていたがそれは練習で取り組んできたことの現れか)まあグラウンド状態ということもありますし、練習で取り組んできたこともあって、そういう高い位置を取れる場面が増えたと思うんですけど、シュート数ではだいぶ相手の方にやられてしまいました。(やはりグラウンドの状態的にやりにくいところはあったか)うーん、まあそれは相手も一緒なんで…それでどうこうということはないですね。(前半40分過ぎから急にトーンダウンしてしまったのはなぜか)自分たちが奪ったボールをちょっと慌てて弾きすぎてマイボールにできなかったことですかね。バタバタしたところというのは自分たちが攻撃に出るところで奪われて守備になったところで押し込まれたというのはあったと思います。(攻め急いでしまったと)そうですね。(このリーグにおいて設定している目標の勝ち点などについて)まずインカレに出るためには勝ち点10以上というのが必要で、自分たちの目標は勝ち点15なんですけど、この最初の2戦で勝ち点3以上を取るのがまず第一前提なので、今日は残念ながら取れなかったですけど次の帝京平成大戦に本当にしっかり準備をして臨みたいと思います。

 

田中康子主将(総4・常盤木学園高校)

 

(試合を振り返って)関東リーグでは負けることが多くて、大学リーグは自分たちが目標としているインカレベスト4につながる大会なので、関東リーグの反省を生かして気持ちを切り替えて臨んだんですけど、守備の面では謙虚にできたと思いますが、攻撃の面ではチャンスがありながら決めきれなかったり、相手に対応できなかったりしたのが今後の課題だと思いました。今まで勝ち点を取ったことのない相手だったので、引き分けでも勝ち点を確実に取ろうというように話していたので、すごく悔しいです。(ピッチコンディションが悪い中の対応について)そんなにすごく悪いわけではなかったので、前半だったらボールが止まるところでしっかりと詰め切るであったりとか、後半は逆にもうちょっとビビらずにボールをつなげたらもっとチャンスを作れたのかなと思います。(大学リーグの目標は)まずインカレ出場です。7位でギリギリ行けるんですけど、インカレベスト4に行くために、5位で上がるということを目標にしています。(次節に向けて)しっかりと切り替えて、今日出た反省を次につなげて、次はホームなので確実に勝ち切るように全員で戦っていきたいと思います。

タイトルとURLをコピーしました