FINAL4進出を目指し、背水の陣で臨む今試合。自力での進出の可能性は消えてしまったが、得失点差で上位に立つため、大量得点での勝利が必要だ。そんなプレッシャーのかかる試合であったが、慶大は序盤から法大を圧倒していく。相手の守備の乱れも絡み、主将MF渡邉ひかり(法4)の7得点やMF竹村薫(環3)のハットトリックなどで14—5で快勝。チームはリーグ2位に浮上し、FINAL4進出へ向けなんとか踏みとどまった形だ。
第29回関東学生リーグ女子 Aブロック
9/17(土) 14:40ドロー @慶應大学日吉キャンパス陸上競技場
| 前半 | 後半 | 合計 |
慶大 | 11 | 3 | 14 |
法大 | 3 | 2 | 5 |
スタメン
ポジション | 背番号 | 名前 | 学部・学年 | 出身高 | 得点 |
G | 9 | 荒田桃子 | 政4 | 頌栄女子学院 | 0 |
DF | 20 | 岩波友香 | 法4 | 慶應女子 | 0 |
DF | 3 | 大木茉莉 | 総3 | 慶應NY | 0 |
DF | 70 | 飯豊広奈 | 政3 | 慶應女子 | 0 |
MF | 73 | 伊藤香奈 | 経2 | 慶應女子 | 0 |
MF | 54 | 浅野玲子 | 環4 | 国際基督教大付 | 0 |
MF | 96 | 白子未祐 | 文3 | 慶應女子 | 0 |
MF | 44(C) | 渡邉ひかり | 法4 | 慶應女子 | 7 |
MF | 11 | 竹村薫 | 環3 | 桐蔭学園 | 3 |
AT | 1 | 早乙女華子 | 経4 | 慶應女子 | 2 |
AT | 33 | 西村沙和子 | 商2 | 慶應女子 | 1 |
AT | 99 | 出原佳代子 | 経3 | 慶應女子 | 0 |
ベンチ入り選手
ポジション | 背番号 | 名前 | 学部・学年 | 出身高 | 得点 |
G | 49 | 横田真央 | 経3 | 渋谷幕張 | 0 |
DF | 30 | 松本彩花 | 経4 | 慶應女子 | 0 |
DF | 94 | 吉原茉莉那 | 法3 | 学習院女子 | 0 |
MF | 97 | 小久保磨里奈 | 政2 | 慶應NY | 0 |
MF | 65 | 加藤博子 | 商4 | 市川 | 0 |
MF | 42 | 力丸絢 | 法3 | 慶應湘南藤沢 | 0 |
AT | 72 | 吉岡美波 | 理2 | 大妻多摩 | 0 |
AT | 43 | 藤川悠希 | 商4 | 慶應湘南藤沢 | 1 |
春の早慶戦以来、日吉の地に戻ってきた慶大女子ラクロス部。白のホームユニホームを身にまとい、オレンジが特徴的な法大を迎え撃つ。FINAL4進出のためには、ひたすら勝ち続けるしかない。
慶大は、開始直後からエンジン全開で法大ゴールを狙っていく。開始3分、MF竹村が相手のファールをきっかけに先制点を奪う。すぐに同点に追いつかれるが、ここからMF渡邉が前半だけで6得点の大暴れ。法大のファールからフリーシュートを確実に決めるだけでなく、ドローで奪ったボールをそのまま自分でゴールに運ぶという力業も見せる。だが、ここで負けていられないのがAT陣だ。終盤には、AT西村(商2)が相手Gと1対1でのシュート、AT藤川(商4)がゴール裏から回り込んでの技ありシュート、AT早乙女(経4)がMF伊藤(経2)のアシストからのシュートを決め、点取り屋としての役割を果たした。試合後、早乙女が「しっかり足を動かしてアタックの守備までしっかりできたことが大量得点のカギになった」と振り返るように、前半は法大に攻撃の時間をほとんど与えなかった。
後半に入ると一転、慶大ディフェンスの時間が増える。「後半からあまり点数が決まらなくなったり取れるボールを取れなくなったりして」(早乙女)と、選手も明らかなリズムの変化を感じていた。それでも、MF渡邉のドローでの強さは変わらず。ボールを確実にキープし、法大のファールを誘う。そこから開始1分と8分にMF竹村が2回のフリーシュートを決め、ハットトリックを達成。前半のような勢いは無くなっても、決められる場面では必ず点を取り主導権は渡さない。その中でも、後半で存在感を見せたのはG横田(経3)だ。途中出場ながらもナイスセーブを連発し、苦しい時間を守備で救う。守護神不在で競争が続くポジションだが、「今日は結果を出して少しでも恩返しができたのかな」(横田)と、正Gに向け一定の手応えは感じていたようだ。その後、中盤に立て続けに2点を返されるが、すぐにMF渡邉のゴールで取り返す。終盤はAT陣を中心にさらなる追加点を狙うが、ゴールを割ることはかなわず試合は終了。14‐5の大差で勝利した。
「二桁得点を挙げて数字だけ見たら快勝だったんですが、私たちはもっと点差を広げて勝ちたかったです」(西村)。攻守にわたって実力の差を見せつけたが、この結果に決して満足はしていない。あくまでも目標は日本一。目の前の一戦に全力を注いでも、視線は常にその先に向いている。しかし、第4戦で明大と東海大がともに勝利したため、FINAL4進出は非常に厳しい状況が続く。次はいよいよリーグ最終戦。今試合での積極的な戦いぶりを自信に、最後の1秒まで全力で攻め抜いて欲しい。
(記事:下川薫 写真:森田悠資)
次戦 10月1日(土)vs東京学芸大
14:50〜ドロー @筑波大学セキショウフィールド
☆関東学生リーグ Aブロック 星取表・日程表
| 慶應義塾 | 明治 | 東海 | 法政 | 東京学芸 | 東京女子体育 | 勝ち点 | 得失点差 |
慶應義塾 | × | ●6-11 | △6-6 | ○14-5 | 10/1 | ○20-0 | 7 | 24 |
明治 | ○11-6 | × | ●3-6 | ○19-1 | ○14-3 | 10/1 | 9 | 31 |
東海 | △6-6 | ○6-3 | × | 10/2 | ○12-8 | ○17-2 | 10 | 22 |
法政 | ●5-14 | ●1-19 | 10/2 | × | 9/25 | ○7-4 | 3 | -24 |
東京学芸 | 10/1 | ●3-14 | ●8-12 | 9/25 | × | ○14-9 | 3 | -10 |
東京女子体育 | ●0-20 | 10/1 | ●2-17 | ●4-7 | ●9-14 | × | 0 | -43 |
上位2チームがFINAL4進出
以下、選手コメント
横田真央(経3=渋谷幕張)
(今日の試合を振り返って)チームとしては相手が格下で、明治が19-0で勝っていたので、私たちはそれ以上の点差をつけて圧勝したかったです。まだ細かいところで皆が弱腰になってしまってこの点数だったので、内容的にはもっと修正して残りの1試合に向かっていけたら良いと思います。DFは特にクリアで迷ってしまって、それが失点につながることがあったので、一人ひとりが強いかなくてはいけないと思います。(ナイスセーブを連発していた。自身のプレーについては)DF陣が良い守りをしてくれて、相手のシュートを読みやすくしてくれました。今シーズンは一度も調子が良い試合が無くて、苦しい時にチームの皆に助けてもらったり励ましてもらったりしたので、今日は結果を出して少しでも恩返しができたのかな、と思います。(正ゴーリー定着に向けて)今日は止めるという部分では結果を残せたんですけど、クリアではまだまだだと思ったので、そこを修正して自分にも自信をつけて、チームのために自分ができることをやっていきたいです。(最終戦に向けて)難しい一戦ということになってしまうけど、FINAL4進出するしないに関係なく、自分たちのやることは変わらないはず。なので、出来る限り最大限の努力をしたいと思います。
早乙女華子(経4=慶應女子)
(今日の試合を振り返って)前半は良い流れに乗っていたんですが、後半からあまり点数が決まらなくなったり取れるボールを取れなくなったりして相手にどんどん点数を重ねられて、自分たちの弱いところが出てしまって、まだ反省が残る試合だったなと思います。(アタックのポジションリーダーとして、今日の大量得点はどう捉えているか)大量得点できる時とできない時の差ってもちろんアタックで決めるかどうかっていうのもそうなんですけど、アタックでミスをしてディフェンスのボールになった後にどれだけ奪い返して点を取れるかっていうところが大きいと思うので、そういう点で前半に大量得点できたのはしっかり足を動かしてアタックの守備までしっかりできたことが大量得点のカギになったかなと思います。(自身の得点シーンを振り返って)私の得点もアタックからシュートを外した後に奪ってシュートを入れたっていう守備の面で入れたっていうところと、あとは味方からのしっかりしたアシストがあったからこそのシュートだったので、今までやってきたことをしっかり体現できたっていう私の力と仲間の力があったからこそできた得点だったかなって思います。(最終戦に向けて)次の試合もしっかり足を動かし続けること、攻めている時も攻めから守備になった時もずっと諦めないでボールを追い続けることが絶対に勝つカギになると思うので、ずっとボールを追い続けたいと思います。
西村沙和子(商2=慶應女子)
(東海大戦から一週間経ってどんな調整をしてきましたか)前回引き分けに終わってしまったんですけど、とにかく残り2試合大勝しなければならないということで一人一人がゴールを目指して全員で点を取りに行くことを意識しました。あとはみんなで万全の体制でグラボも取る、ジュートを決める、ディフェンスも守りきるっていう全員がそれぞれの調整をしました。(今日の試合を振り返って)二桁得点を挙げて数字だけ見たら快勝だったんですが、私たちはもっと点差を広げて勝ちたかったです。私自身も一点しか決められなかったので、ATとして不甲斐ないなと思っているので、次こそは慶大はもっと凄いって思われるような点の取り方をしてよりリードを広げて勝ちたいです。(これで3試合連続ゴールですが)私は2年生であまり開幕戦とかも自信がなかったのかなって開幕戦を振り返ると思うんですけど、このチームでプレーしてきて学年とか関係なく、私もチームの一員だなっていう自覚も出てきて、だからこそゴールにも自信を持って向かえたのかなと思って次も点が取れるようにしたいです。(最終戦に向けて)次こそもっとチームに貢献してチームが点差をつけて勝つにはATの私が点を取らないといけないなという自覚を持っているので、チームの一員として頑張っていきたいなと思います。