【バレーボール】1点が遠く、昨年の雪辱を果たせずvs青山学院大

 

春季リーグ9戦目を迎えてここまでの戦績は7勝1敗。入れ替え戦に出場するためには絶対に負けられない戦いを続ける慶大。今日の対戦相手は青山学院大学。昨年も苦しみ、開幕前から意識していた相手に挑んだが、息詰まる接戦の中、最後の1点を取りきることのできなかった慶大はフルセットのデュースの末に敗戦。今季2つ目の黒星となった。

 

5月13日(土)春季関東大学男子2部バレーボール第9戦 慶大×青山学院大@日吉記念館

 

得点

慶大

セット

青学大

20

1

25

25

2

19

25

3

18

23

4

25

17

5

19

 

 

第1セット。序盤から激しい打ち合いになった。互いに強力なジャンプサーブと両サイドからのスパイクで激しく得点を奪い合う両校。互いに譲らない展開が続いたが抜け出したのは青学大だった。2連続失点を2連続で許し、たまらず取った慶大のタイムアウト。しかし、その後すぐに4連続失点を許すと、慶大は追いすがるきっかけをつかめなかった。そのまま押し切られると20-25でこのセットを落とした。

 

いい雰囲気でタイムアウトを迎える慶大

続く第2セット。「相手の流れをみて改善すべきところを話し合った」(黒田彪斗・環4)というこのセットは開始直後から慶大の流れだった。富澤太凱(経2)とマルキナシム(環2)のサーブを起点に得点を重ね、11-3。青学大のタイムアウトを2回使わせ、完全に慶大ペースに持ち込んだ。しかし、青学大のクイックを中心にした攻撃がこのセットから周りはじめ、点差を詰められてしまう。それでも慶大は落ち着いてサーブアンドブロックの形で得点を重ね、最後はピンチサーバーとして登場した尾木将(政4)のサービスエースでセットをもぎ取った。

 

そして第3セット。このセットでも慶大のバレーが光った。青学大がサーブを入れることに注力してきたことで慶大の強烈なサーブが際立った。ブロックに加えて、両サイドのスパイカー陣が前セットに引き続き強打を叩き込み試合の主導権を握った。青学大にもミスが増え、終始リードを保ち続けた慶大は25-18でこのセットを制し、勝利に王手をかけた。

 

ブロックが慶大の勢いを作り出す

ここで決めたい第4セット。両校の意地がぶつかりあいまさに一進一退の攻防が繰り広げられた。先にその混戦を抜けだしたのは慶大。黒田のスパイクと華麗なブロックで3連続得点を獲得し18-16.このセットで初めての2点差がつくと青学大はタイムアウトを取得。ここのまま試合を持っていきたい慶大だったが上手くいかなかった。ここでブロックに苦しめられ逆転を許すとリードを奪い返すことが出来ず23-25で試合は第5セットにもつれ込んだ。

 

 

運命の第5セット。ここまで慶大を苦しめ続けてきたクイックをこのセットではさらに多用してきた青学大。しかし、慶大もクイックなど多彩な攻撃で試合を優位に運び、8-4でコートチェンジを迎える。その直後慶大のミスが重なり、詰められたものの富澤のサービスエースで14-10とマッチポイントを迎えた。ここで青学大はクイックを囮に攻撃を組み立てて慶大を翻弄、富澤のバックアタックを1枚で止められ怒涛の5連続失点をしてしまう。ここで浮足立ってしまった慶大、これまでのレシーブの安定感が薄れ、攻撃も単調になってしまった。尾木をピンチサーバーで投入するも青学大の流れは止められず、粘りの末17-19でこのセットを失い敗戦となった。

 

 

残り2戦を残して7勝2敗。リーグ内順位は現在4位。入れ替え戦への道はかなり狭まってしまった。しかし、まだわずかな道は残っている。今日の敗戦が選手たちにとって何より「悔しい」ものであったのは間違いない。しかしだからこそ、その思いを「あと1点」につなげて彼らは戦い抜く。次は現在リーグ3位につける法大に挑む。 

            (記事・岩本弘之、写真・太田彩恵)

 

宗雲監督

 

(試合を振り返って)

14-11から負けたので、もう人に言えない位悔しいです。

(14-11からの敗因)

向こうがサーブを入れてきたのを強打で返せたんだけどアンラッキーなのもありましたし、いいスパイクが抜けたのにちょうどディグで拾われたりというのが重なって、自分たちの攻撃の選択も難しかったですね。

(セッターにかかる負担も大きかった)

本当は太凱のところのライトで終わって欲しかったんですけど、1枚でブロックされてしまったので、アレが悔やまれますね。

(タイムアウトは)

強打を入れれば決まる確率はとても高かった。そこだけ、強打を入れるだけという話をしていました。

(2セット目から盛り返したが)

1セット目は青学もうちもジャンプサーブをしっかり打っていて、ダイレクトボールやルーズボールが何点か決まらなかったという差が出た。お互いにやっていることは変わらなかったので、同じように自分たちのプレーを貫こうということでした。

(自分たちのバレーはどれだけできたか)

ほぼできた。今のチームはジャンプサーブをしっかり打って、ブロックで引っ掛けるというところで、最初にルーズボールが取れなかったので、そこを修正しながらやれたんですけどね、この間の駒澤戦といい最後の1点が遠いですね。

(法政戦に向けて)

学生は落胆していると思うんですけど、落ち込んでも仕方がないので、明日また自分たちのバレーをすること。スタイルを貫くことをできるかどうか。学生には期待しています。それにホームゲームなので負けても、下を向いていたらみっともないので体育会の学生の気概を見せてほしいと伝えました。

 

黒田彪斗(環4)

 

(今日の試合を振り返って)

勝てる試合を落としたということですかね。悔しいです。

(2、3セット目は慶大の流れでしたが)

1セット目で相手の流れを見て改善すべきところをみんなで話し合ってそれが実行できたから、2、3セット目でチームにいい流れができてうちのバレーができていたんですけど、4、5セット目も悪くはなかったんですけど勝負どころの決定力ですね。

(相手のクイックは)

7番と12番ですよね。もともと青学はクイックを軸にしたチームで、うちはサーブとブロックを軸にしたチームスタイルで、サーブで崩してクイックをなくせばいいかなという思いでいたんですけど、終盤相手のメンバーチェンジとかでレシーブ力を固められてクイックを使われて、そこでブロックで止めきれなかったところもちょっと痛いですね。

(残りの2試合にむけて)

今までやってきたことを信じて、残り少ない可能性を信じて、今日はしっかり休んで次明日前向きな気持ちで臨めればいいかなと思います。

 

富澤太凱(経2)

 

(今日の試合を振り返って)

本当にこの春は3月に新チーム始まってからずっと、このホームでの2連戦というところに焦点を当てて練習をしてきたのですが、やはり青山学院には及ばずという感じでした。

(今日のご自身のプレーを振り返って)

ずっと今週はセッターとずっとコンビで息が合っていたので自信はあったのですが、勝負所で相手に止められてしまったので、そこは今日は自分の仕事はできていなかったと感じました。

(今日の試合を分けた点)

相手の巧さと、気持ちで負けた部分もありましたし、そこに相手の執念であったり、バレー経験値の高さがあってそこの差かな、と感じました。

(あと2試合ありますが今後に向けて)

最後まで諦めず、やりきります。

 

 

サイド

マルキ ナシム(環2・川越東高)

セッター

吉田祝太郎(政1・慶應義塾高)

センター

佐藤康平(環4・桐蔭学園高)

オポジット

富澤太凱(経2・慶應義塾高)

サイド

黒田彪斗(環4・富山一高)

センター

樫村大仁(環1・茨城高専)

リベロ

長澤翔吾(環4・盛岡第一高)

 

谷口聡(環2・韮山高)

途中出場

立木智大(政4・慶應志木高)

 

尾木将(政4・修道高)

 

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