慶應スポーツ新聞会

【テニス(女子)】悔しい敗戦、課題は「勝負強さ」/第98回早慶対抗庭球試合

精神面の強さを発揮した江代

第98回早慶対抗庭試合 2017年5月13日・14日@早大東伏見三神テニスコート

慶大にとって早大は、永遠のライバル。1週間前の春関とは一味違った思いで臨んだ伝統の一戦は、またしても悔しい結果に終わってしまった。ダブルスでは両ペアともストレート負けを喫すると、シングルスで江代が1勝を挙げたものの、他の試合では勝ち切ることができなかった。リベンジを果たしたいこの戦いであったが、最終スコア1-6での敗戦となってしまった。

 

慶大

 

早大

D1 ●村瀬・押野

2{6(4)-7,2-6}0

上・大矢

D2 ●江代・山藤

2{1-6,0-6}0

細沼・清水

S1 ●押野

1{6-4,1-6,1-6}2

清水

S2 ●村瀬

0{5-7,0-6}2

S3 ●西田

0{2-6,2-6}2

大矢

S4 ○江代

2{1-6,6-4,6-4}1

細沼

S5 ●向井

1{1-6,6-2,1-6}2

金井

合計       1

6

 

1日目はダブルス。1週間前の春関では早大の大矢・細沼ペアが優勝したが、今回早大はペアを組み替えて臨んできた。

厳しい戦いを強いられた村瀬・押野

D1を務めたのは、慶大ダブルスの中核を担う村瀬早香(環4・京都外大西高)・押野紗穂(環3・つくば国際大東風高)。第1セット、力強いストロークとコートの隅を狙う打球を武器に早大と互角の戦いを繰り広げた。しかし、スーパータイブレークに持ち込んだ末セットを落とすと、相手に勢いを奪われてしまう。第2セットは相手のペースで進み、2-6で試合終了となった。

 

 

 

4年江代が1年山藤を引っ張るも敗戦

D2の江代純菜(総4・九州文化学園高)・山藤真帆(環1・野田学園高)は、序盤から相手の一方的な攻撃に苦しむ。相手の打球に追いつこうとする二人の間にボレーを決められ、第1セットを1-6で落としてしまう。ここからの巻き返しに期待したが、相手の勢いは止まらずそのままの流れで第2セットは0-6。ロースコアでのストレート負けを喫した。

 

 

 

押野はフルセットの末勝利を手にいれることができなかった

S1の押野の相手は、早大期待の1年、清水。しかしそんな注目選手相手に第1セット、押野は上級生の貫録を見せる。相手に飲まれまいとエースを連発させ、6-4で第1セットを取った。しかし第2セット、第1ゲームから相手選手にブレークを許すと、1年生とは思えない圧巻のショットを次々に決められ、1-6でこのセットを終えることとなる。そして迎えた第3セット。男子の試合が終わり、部員、OB・OGが揃って押野の応援へと第6コートに駆け付けた。そんな注目の中、試合は1ゲーム目からデュースの続く白熱した展開に。アドバンテージを先取する押野であったが、なかなか取り切れずにいたところ、ミスが続いてしまい、結果このゲームを奪われた。ここで落としたのが痛かったか、その後は相手のペースに飲まれ、仲間の応援も虚しく1-6で敗北を喫した。

 

 

自身のミスで流れを奪われてしまった村瀬

S2村瀬は第1セット、試合の主導権を争う互いに一歩譲らないゲーム展開となった。3-5から5-5に追いつくなど、流れに乗ったようにも思われたが、その後の2ゲームでミスを連発。第1セットを無念の5-7で取られると、続く第2セットでは完全に相手に流れを持っていかれ、二つ目のストレート負けに終わった。

 

 

 

 

 

 

西田は粘り強く戦うも一歩及ばず

S3の西田奈生(総3・済美高)は序盤から果敢に攻めて、打ち込むプレーを見せた。1-5で迎えた第7ゲームでは、長く続いたデュースを勝ち取る粘りを見せたが、次のゲームで今度は相手にデュースを取られ、セットを落とす。第2セットも積極的に前に出るなど攻めの姿勢を見せるが、相手には一歩及ばず、ミスも続き、悔しいストレート負けに終わった。

 

 

 

見事雪辱を果たした江代

S4の江代の相手は早大の細沼。二年前、この東伏見での早慶戦にて0-2で負けた相手であった。「勝つなら今日」と意気込むも、第1セットを相手のペースであっさりと取られてしまう。しかし続く第2セットでは気持ちを切り替えて、持ち前の粘り強さでラリーをつなげ、自分のプレーを発揮する。次第に相手のミスが目立ち始め、このセットを6-4で終えた。緊張の走る第3セットは、部員の声援にも熱が入り、それを受けて気迫あるラリーが続いた。両者一歩も譲らぬ展開の中、決して引かない江代の強気なボールが続き、女子で唯一の勝利を収めた。

 

 

 

向井は相手に食らいつきフルセットに持ち込むも敗戦

S5の向井マリア(環2・城南学園高)は相手の積極的なプレーに押され、第1セットを落とす。しかし第2セットでは、第1ゲームからブレークを成功させ、続く第2ゲームを渾身のサーブで取りに行き、好調のスタートを切る。そのまま流れを自分のものにし、第1セットとは逆の展開で第2セットを取りかえした。迎えた第3セット、このまま流れに乗りたいところであったが、後半からチャンスボールでのミスが続き、苦しい展開に。試合はそのまま相手ペースとなり、敗北を喫した。

 

 

 

 

 

今回の敗因としては、ダブルスで2つともストレート負けしてしまったことが大きかっただろう。2日目のシングルスで悪い流れを断ち切ろうと江代が1勝を挙げたことは、彼女の精神面の強さを感じさせた。しかし、一方ではフルセットの戦いに持ち込みながらも勝ちきれない試合が多く見られたのも事実である。早慶戦を勝つためには「一人一人が勝負から逃げないこと」(江代)が大切。技術面はもちろんのこと、この先の慶大には精神面での勝負強さを磨いていってほしい。

 

記事 鈴木優子 堀口綾乃

 

江代純菜(総4・九州文化学園高)

(今日の試合を振り返っていかがですか)今まで勝ったことのない相手で、二年前の早慶戦もここでちょうど負けていて、オーダーが発表されたときに、「今日は勝つチャンスだ」と思って入りました。ファーストセットを簡単にとられたとき、あんまり焦らずに自分がやることを考えながらできたかなと思います。一番勝ちに繋がったのは今まであまり攻撃できなかった部分で、引かずにどんどん自分から前に入っていけるようになったということだと思います。この勝ちというのは、自分自身にとって大きなものになって、もっと上のレベルの相手にも勝てるという自信もついたので、夏までにもっとメンタル的な部分も磨いていきたいと思います。(1セット目を1-6でとられ、第2セットはどのような気持ちで臨みましたか)結構簡単に落としてしまって……。ファーストセットで「相手が嫌がっていることは何だろうな」とかいろいろ考えながらやっていたために、簡単に自分が焦ってミスってしまったのが大きかったのかなということは思っていたので、ベンチの同期と話して、「もう一回ラリーしていこう」ということを考えました。そこで、真ん中に集め、焦らずにいくことを考えていたら、相手がミスし始めてくれたので、流れに乗ることができました。(仲間の声援はどのように届いていましたか)上からも、横からも、隣のコートからも、みんなすごく応援してくれました。慶應はチーム力が勝負ということはずっと言ってきているんですけど、今年のチームは特に一年生から同期まで、特にサポートの子たちは表舞台には立てないんですけど、いろんな場所でこのチームを支えてくれています。メンバーとしてコートに立てなかった部員たちも、その悔しさだったりを応援で私たちに届けてくれることはありがたいです。選手としては逃げたくなるポイントもあるんですけど、そこで応援がいるから「ここで踏ん張らないといけないな」だったり「絶対に逃げたら申し訳ないな」だったり、そんな気持ちでできるので、本当に心強い存在です。(昨日のダブルスを振り返っていかがですか)ダブルスは、一面展開で入って簡単に負けてしまいました。1年の山藤が初めてで相当緊張していたと思うんですけど、そこを自分が引っ張り切れなかったり、自分がしっかりしないといけないポイントで自分自身が焦ってしまったり、それでD1によくない流れを持っていってしまったかなというのは思っています。でもその分、シングルスでダブルスの分を取り返そうと思ってできたので、その点はよかったかなと思います。(では、ダブルスの悔しさがシングルスでの勝利につながったのですか)もともと去年のリーグまではダブルスに出たことがなくて、でも今年はこうして出させていただくチャンスを頂きました。シングルスは一年生のときから出ていて、やっぱり自分がシングルスの軸にならないといけないなというのはずっと思ってきているので、もちろんダブルスであんなスコアをつけられたというのはあるんですけど、私がやらないとみんながビビッてできないので、ダブルスが0-2で取られようが取られまいが、シングルスは絶対に逃げないというのは決めていました。ですから半々くらいですね。(この東伏見のコートはホームではないですが、何かホームとは違う「威圧」的なものは感じましたか)「威圧」というほどではないんですが、蝮だとOBの方や一貫校生が結構来て周りを囲んでくれて、チーム慶應としての応援ができるんですけど、ここだと部員がこの中にしか入れないのはまた雰囲気が違うかなと思っています。(日本一になるための課題は見つかりましたか)はい、見つかりました。一人一人が勝負から逃げないことが大事かなと思っています。去年のリーグを終えて、勝負強いチームをつくるって言ってきたんですけど、やっぱりこうやって本当に勝ちたい試合では逃げてしまうポイントが出てきたっていうのが今のチームの実力だと思うので、もう一回そこに全員で向き合って、夏までに変えていきたいと思っています。

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