慶應スポーツ新聞会

【バレーボール】チーム全員でつかんだ勝利 第72回慶関定期戦

チーム全員でつかんだ見事な勝利

全日本インカレまで残り2日。そんな集大成の時期に開かれたのは、今年で72回目を迎える伝統の慶関バレーボール定期戦。チーム一の点取り屋・富澤太凱(経2)がけがで戦線離脱。「急造チーム」の慶大だが「根を詰めた」練習の成果を発揮し、関西学院大を相手に見事な勝利を収め、全カレに向けて確かな手応えを得た。

 

 

 

11月26日(日)第72回慶関バレーボール定期戦@慶應義塾大学日吉キャンパス蝮谷体育館

 

 

得点

慶大

セット

関学大

34

1

32

25

2

17

19

3

25

25

4

18

 

 

富澤が抜けたオポジットには黒田彪斗(環4)が入り、黒田の代わりに秋季リーグまでセッターとしてプレーした吉田祝太郎(政1)がスパイカーとして出場。そして、尾木将副将(政4)がセッターとしてチームを指揮した。2週間前の全早慶明定期戦の明大戦と同じ形で今回の試合に臨んだ。

 

 

クイックが絶好調だった樫村

第1セットは序盤からサイドアウトの応酬だった。慶大は「サイドアウトをクイックで取ろう」(尾木)という方針通り、佐藤康平(環4)と樫村大仁(環1)の高さと鋭さのあるクイックを積極的に使って攻撃を組み立てる。対する関学大も、ブロードや時間差攻撃など多彩な攻撃で慶大ブロックを翻弄。常に2点差以内で試合が進み、両者譲らぬまま30点台に到達。33-32の場面、吉田の強力なジャンプサーブで相手を乱して相手スパイクをワンタッチで弱めてから確実につなぎ、最後はエースの黒田が決め切った。激闘を制し、34-32で慶大が第1セットを先取する。

 

 

強烈なサーブを放つマルキ

第2セット、慶大はスタートダッシュを決めた。3-2の場面でサーブが回ってきたのはマルキナシム(総2)。強烈なサーブで相手を崩し、満足な攻撃をさせない。さらにサービスエースを奪うなど大活躍をみせ、彼のサーブを起点に8連続得点。その後も、リベロ長澤翔吾(環4)と黒田、吉田の確実なサーブレシーブ、そしてコート上の選手をまんべんなく使う尾木のトスワークで攻撃パターンを組み立て、自分たちのペースで得点を重ねていく。序盤に奪ったリードを最後まで守り切り、危なげなく第2セットもものにした。

 

 

増田主将がチームを盛り上げた

勢いこのままいきたい第3セットだったが、相手のブロックやサーブに苦しめられ、出だしから2連続失点。ブロードやレフトからのスパイクで得点を重ねていく関学大。慶大も吉田のサービスエースや佐藤の左手での必死のスパイクなどでなんとか食らいついていくも、中盤には相手のネットインサービスエースからリズムを乱され5連続失点。終盤、増田拓人主将(環4)がピンチサーバーとして出場して巻き返しを図るも、点差は縮めきれなかった。19-25でこのセットを落としてしまう。

 

 

サーブを放つ尾木

第4セットは佐藤に代わって清水柊吾(総1)がコートに立った。序盤、この試合ずっと苦しめられてきた相手のブロード攻撃を吉田がシャットアウト。その後も清水・樫村の両1年生選手が強烈なクイックで得点を量産したほか、吉田のサーブで崩してマルキがダイレクトスパイクを叩きこむなど、理想的な形で得点を重ねていく。途中、点差を詰められる場面もあったが、最後に試合を決めたのもマルキだった。レシーブしたボールが2階席まで届くほどの強烈なサーブで攻め、怒涛の3連続サービスエースを奪って試合終了。セットカウント3-1での快勝を収めた。

 

 

「根を詰めて練習したので、成果が出たかな」(増田)――ポイントゲッターのけがという大きなピンチを迎えた慶大バレー部。その逆境に負けず、全員で「新しい形」での勝利を目指して練習を重ねてきた成果が発揮された、そんな試合だった。また、尾木がトスを上げられないときは吉田がトスを上げるシーンもあり、攻撃パターンの多さが目立っていた。今のチームが単なる富澤の穴埋めの代替チームではなく、引き出しの多さという新しい強さをもつチームなのだということを強く感じられた。

 

 

ついに明日からは全日本インカレ、増田主将体制での最後の大会だ。「悔いのないように」(増田)、「自分たちの力を全力で出し切って」(尾木)、「有終の美を飾ってもらえるように」(樫村)。コート、ベンチ、応援席…それぞれの場所で活躍する部員一人一人の努力と思いが、勝利につながることを祈って…。

 

 

(記事:藤澤薫、写真:尾崎崚登・津田侑奈)

 

以下、コメント

 

宗雲監督

 

 

(今日の試合を振り返って)今日は内容良かったですね。

 

(2つのパターンを練習されていた中でこの形を選ばれた理由は)実際には、全早慶明の前くらいは2パターンをやっていたんですけど、吉田がスパイカーで行くパターンで手応えがあったので、そこからはもうずっと1パターンに絞るという形でやっていました。それがやっと、ここ2~3日練習で良くなったのが、今日良い形で出たんだと思います。

 

(今日はサーブレシーブが安定していることが多かったが)結果的にはそうなるんだけど、序盤に関学大さんのジャンプサーブがなかなかちょっと入らなかったので、あれが入るとやっぱり押されていくと思うので、相手のサーブの力にもよるとは思ますけどね。入ってたらちょっとやっぱり嫌だったんじゃないかな。

 

(ビッグサーバー富澤選手が抜けてしまったが、今季の慶大の強みであるサーブアンドブロックについて)多分、選手はスタイルが変わってないと思ってると思うんですけど、私の場合はちょっと違ってね。ポイントゲッター、今まで打数の多い富澤もいないので、サイド選手がバランスよく打つか、今日みたいにサーブレシーブが返ったらミドルを多く使ってね。多少スタイルは変わってると思うんです。ただ、彼らがサーブをしっかり打つというのは、富澤が抜けてもスタイルは変えない…まあ変える必要もない。だからそんなに影響はないと思います。

 

(今お話にもあったが、今日はセンターの選手がたくさん決めていた)樫村もここ2日くらいすごく良くなってきて、それからセッターの尾木がそこを上手に引き出してくれている。もっと言うと、リベロとサイド陣がちゃんと尾木のところにパスを返してる、お膳立てをしっかりやってくれてるっていうのが、ミドルが活躍できた要因じゃないかなと思います。

 

(全カレまで残り2日となったが)やっと上り調子になってきたので、このまま今日の力を維持して頑張ってほしいと思います。

 

 

 

増田拓人主将(環4)

 

 

(今日はどんな試合だったか)急造チームなんですけど、1週間根を詰めて練習したので、成果が出たかなと思います。

 

(チームの形としてどれくらい出来ているか)個人個人の慣れがまだ浅いので、その点からすると70%くらいだと思います。

 

(チームの雰囲気は)1週間くらい前まではまだまだでしたが、「終盤に向けて頑張ろう」と全員で共有したことで、少しずつ良くなってきた気がします。

 

(大きく変わった要因は)自分も主将としてやっていますが、黒田も頑張っていますし、尾木も副将としてやってくれています。でも1番大きいのは下級生が主体的になってくれていることです。自分たちの代というのを意識して盛り上げるとか、「あと少ししかないから、みんなで頑張ろう」という気持ちを下級生が出してくれるというところが大きいです。

 

(最後の全カレへ意気込み)みんなが納得して終われるようにするのが試合に出ていない自分の仕事だと思います。全カレに向けて、準備の段階から注力してやっていきたいです。悔いのないようにみんなが終わってくれればいいと思います。

 

 

 

尾木将副将(政4)

 

 

(今日の試合を振り返って)全カレ直前の試合ということで、自分たちの力を試せる良い場所だという認識でやっていたんですけど、結果的に3-1で自分たちの力も出せた試合だったんじゃないかなと思います。

 

(今日はジャンプサーブも打っていましたが)2年生で試合に出ていた時はジャンプサーブを打っていたんですけど、エースでビッグサーバーの富澤がけがをしていたので、その穴を埋められれば良いかなと思いながら打ちました。

 

(今日のトスの手応えは)チームとして、サイドアウトをキャッチで返してクイックで取ろうという方針をこの前立てたので、それを今日やってみたんですけど、両センターとも力のあるセンターなので、結構うまく使えていたので良かったんじゃないかなと思います。

 

(セッターとして、吉田選手との連携は)

今年一年は彼がずっと(トスを)上げていて、ポテンシャルがあるのはもちろんスパイクも打てる選手で、今は彼がスパイクを打って、僕がトスを上げるというのをやりました。セッター経験があるということで、連携の取りやすさというのは感じています。

 

(全カレに向けて一言)4年生は最後の大会なので、しっかり自分たちの力を全力で出し切って、気持ちよく終われれば良いなと思います。

 

 

 

マルキナシム(総2)

 

 

(今日の試合を振り返って)序盤の立ち上がりがあまり良くなかったんですけど、サーブカットも入っていて全員で立ち直せたのが良かったと思います。

 

(1セット目は相手のブロックに捕まってしまったが)1セット目はセッターと合わなかったのですが、途中から修正できたのでそこは良かったかなと思います。

 

(前回インタビューで2段トスについて話していたが、今日はどうだったか)今日は逆に2段トスは良かったのですが、コンビネーションがあまり合っていませんでした。全カレまであと2日なのでそこを調整したいと思います。

 

(最後サーブで得点を重ねていたが)3・4セット目辺りからサーブの調子が上がってきたので、全カレでもあのサーブが出せるように練習したいと思います。

 

(全カレに向けて一言)まずは1・2回戦を突破して、早稲田大ともう一回試合をして倒したいと思います。

 

 

 

樫村大仁(環1)

 

 

(今日の試合を振り返って)セッターが尾木さんに変わって難しいところはあったんですけど、練習でいっぱい合わせたことが通用して、全カレにつながるような結果になりました。

 

(クイックが決まっていたが)コツをつかんできたので、それが全カレで出せるように明日明後日で調整して頑張ります。

 

(好調を維持しているか)明日明後日で始まってしまうので、維持できるように頑張っていきたいです。

 

(全カレで引退する4年への思い)半年少しくらいの短い間で、僕も海外遠征があって合宿などはあまり参加できませんでした。それでも一緒にご飯に行ったり、良い先輩たちなので、有終の美を飾ってもらえるように頑張りたいと思います。

 

 

 

サイド

吉田祝太郎(政1・慶應義塾高)

センター

佐藤康平(環4・桐蔭学園高)

オポジット

黒田彪斗(環4・富山第一高)

サイド

マルキナシム(総2・川越東高)

センター

樫村大仁(環1・茨城高専)

セッター

尾木将(政4・修道高)

リベロ

長澤翔吾(環4・盛岡第一高)

 

松岡海(文4・慶應義塾高)

途中出場

立木智大(政4・慶應志木高)

 

岩本龍之介(商3・仙台第二高)

 

清水柊吾(総1・広島城北高)

 

浦部連太朗(総2・高松第一高)

 

五味渕竜也(環2・習志野高)

 

増田拓人(環4・習志野高)

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