慶應スポーツ新聞会

【競走】待ちに待ったシーズン開幕!第51回東京六大学対校陸上競技大会

【競走】第51回東京六大学対校陸上競技大会

ついにシーズンの幕が開けた。4月7日、慶應義塾大学日吉陸上競技場において第51回東京六大学対校陸上競技大会が開催された。今シーズンの公式戦初戦ながら、わずか約一か月後に迫った関東インカレ(以下関カレ)に向けて試金石となる重要な一戦であり、また冬季練習の成果を発揮する絶好の舞台でもある。慶大はトラック種目とフィールド種目双方で上々の成績を残したが強豪法大・早大の高い壁を破ることは叶わず、昨年と同様総合3位という結果を収めた。

4/7(土) 第51回東京六大学対校陸上競技大会@慶應義塾大学日吉陸上競技場

4月初旬とあってまだまだ肌寒さが残る季節であり例年「寒い」大会でもある本大会。今年は昨年とは異なり晴天に恵まれ最高気温も19℃と決して低くなかったものの、最大瞬間風速12mの強風吹き荒れる「春の嵐」の中での開催となった。コンディションの影響で全体的にタイムは出なかったがその中でも選手達はしっかりとした結果を残した。

男子トラック種目でまず魅せたのは副将の前山陽軌(環4・成田)。昨年も5位と得点を獲得している400mHに出場した。予選を去年の決勝のタイムを上回る52”60で危なげなく1位で通過すると、決勝では53”30で2位に入り、見事7点を獲得した。スタートからゴールまで終始2位をキープする安定した走りを見せた前山。関カレでも副将として得点が期待される。100mには主将の永田駿斗(総4・県立諫早)が出場。予選は10”74で余裕の決勝進出を決めたが、決勝ではアクシデントに見舞われた。「途中で足がつってしまった」と、10”96で予選からタイムを落としてしまった。ベストタイムは10”42と高いポテンシャルを持っており、「冬季練習でも何回もベストがでていて非常に順調にきている」と、調整も上手くいっているようだ。関カレではチームを引っ張る力強い走りに期待したい。

100mに出場した主将の永田。関カレでは自己ベストの更新にも期待だ

自己ベストを大きく更新した大谷

この日一番の走りを見せたのはなんと言ってもこの人だろう。大谷尚文(理3・桑名)である。予選で47”66といきなり自己ベストを大きく更新し決勝に進出すると、決勝でも2位に入る好走を見せ前山と同じく7点を獲得した。なお、大谷が予選で記録した47”66というタイムは関カレのA標準47”80を突破するもので、チームとしても関カレでのチャンスが増えたことになる。後半に勝負を仕掛ける大谷の果敢な走りに期待だ。

男子のフィールド種目では自己ベストの更新が目立った。円盤投げで佐藤孝紀(政3・慶應)が自己ベストの32m08を投げ4位に入ると、三段跳では水口拓(経4・帝京大)が一回目でいきなり13m94を跳び自己ベストをマーク。さらに砲丸投では佐藤が2投目で10m60を投げまたもベストを更新。やり投では安部広太郎(商3・芝)が56m24を投げ自己ベストを更新した。男子は対校戦のフィールド種目に出場した11人中4人がベストを更新し、関カレに向けて上々の結果となった。

女子のトラック種目では、100mで女子主将の足立梨紗(文4・希望が丘)が強い向かい風の中12”43で2位に入り2点を獲得。だが、「負けるつもりは全くなかったので、正直悔しい気持ちでいっぱい」と、結果には全く満足していない。関カレでの気持ちを前面に出した力強い走りに期待したい。フィールド種目では森凪紗(環4・名城大付属)が、強風が上空で舞う悪条件の中50m77を投げ見事優勝。関カレでは記録を期待したいところだ。

優勝した女子4×100mRの4走、井上夏海(商2・希望ヶ丘)

リレー種目では男子の4×100mリレーに池内雅貴(総4・広島なぎさ)、永田、大川弘太郎(政3・慶應)、酒井由吾(環1・南多摩)が出場。池内がスタートを決めると永田がリードを広げ、大川にトップでバトンを渡した。だがその後逆転を許し、慶大は40”26で3位に入った。最終競技の4×400mリレーには前山、南正志(商3・都立町田)、小林児太朗(理4・県立熊谷)、大谷が出場。終始トップに立つことはできず、3’13”50でこちらも3位に入った。

3位に入った男子4×400mR。1走・前山から2走・南へバトンパス

慶大は総合で125点を獲得し3位という結果を収めた。昨年や一昨年と同じ結果であり順当と言えば順当な結果ではあった。トラック種目で男女ともに1位に輝いた早大や男子総合優勝に輝いた法大の壁はまだまだ高い。しかし、フィールド種目で自己ベストを出す選手が続出し、トラック種目でも大谷などが台頭するなど明るい材料は多い。また、足立が「関東インカレの会場もここと同じように突風が吹くような所なので、それを見据えるという意味では良い経験ができた」と語ったように、悪条件の中の試合を経験したことは選手たちにとっても大きい。約1か月後に迫った関東インカレ。冬季練習の成果が出た選手もそうでない選手も、時間が多く残されているわけではない。試金石となった今大会の結果を踏まえて、残り1か月、どのように練習するかで結果は大きく変わってくるだろう。関東インカレでの、「1部で勝負できるチーム」となった慶大競走部の活躍に期待したい。

(記事・写真:染谷優真)

総合成績

慶應義塾大学 3位 125点 

以下、選手コメント

永田駿斗主将(総4・県立諫早)――まずは今日の大会をチームとして振り返っていかがですか

チームとして今シーズン最初の開幕戦で順位にこだわるのはもちろんなのですが、5月の関東インカレが競走部として一番の目標なのでそれを見据えて今どのくらいの記録を出さなければいけないかをブロックごとに考えてほしいとは言っていました。総合3位ですけれど、冬季練習の成果が出ている選手もいて良かったと思います。

――ご自身の結果を振り返っていかがですか

100mはもちろんタイトルを狙っていたのですけれど途中で足がつってしまうというアクシデントもあって、それはただの言い訳にしかならないので関東インカレでは同じことが起こらないように、力を発揮して戦えるようにしたいと思います。

――ご自身の調子はいかがですか

冬季練習で暖かいところで練習しようということでシンガポールに2回合宿に行って、そこで何回もベストが出ているので非常に順調に来ていると思います。今回はシーズン初戦でこれから始まっていくので楽しみが大きいです。

――冬季練習では特にどのようなことを意識して練習をされていたのでしょうか

関東インカレは1部残留をかけて厳しい戦いにはなると思います。僕は100m、200m、4×100mリレーの3種目に出ますが、100mと200mは予選・準決勝・決勝と3本ずつ、リレーも予選・決勝の2本あるので合計8本走ることになり本数が多いです。やはりスタミナをつけないといけないということで冬季練習は走り込みをしました。本数を多くしてかつ設定タイムも速くして、寒い中でしたがスピードを落とさないように練習をしました。

――今日チームとして公式戦初戦を迎えたが主将として今シーズンどのようにチームを引っ張っていきたいか

結果で引っ張っていくのはもちろんなのですが部員も多いことですし、関東インカレで結果を出すために今何をしなければいけないかをしっかり自分で考えてそれに向けて練習をしていこうと集合などでよく話しています。しっかりと目標を決めてそれに見合った努力をしていこうとみんなに伝えています。結果はもちろんですが周りの部員を見て声をかけたりして、上手くみんなで上がっていければいいなと思ってこの半年間主将をやってきました。

――約一か月後に迫った関東インカレにむけて手応えは

今日は冬季練習の成果が出ている部員もいましたし何人か出た新一年生も結構良い順位で活躍してくれて心強かったです。新しい体制もできてきているので関東インカレに向けてチームとしてはいいスタートが切れたと思います。

――関東インカレに向けて意気込みを

僕が得点しないとチームは2部に落ちてしまうので取らないといけない、という義務感よりは普通に走れば得点を取れる力はあると思っているので楽しみながら走りたいです。またチームとして同じ目標に向かって、しっかりと1部で勝負できるチームを作っていきたいと思います。

足立梨紗(文4・希望が丘)

――今日のレースを振り返って

シーズンの初戦ということで、5月に行われる関東インカレを見据えて12”00ぐらいのタイムで走れればと思っていました。ですが、思ったよりも動きがはまらなくて…冬季練習で得た良い動きをきちんと出していけるように、これから頑張りたいと思います。

――強風の中でのレースとなりましたが

私自身はあまり向かい風に弱い方ではなかったので、そこまで抵抗はありませんでした。ですが、今日は吹きすぎでしたね…。関東インカレの会場もここと同じように突風が吹くような所なので、それを見据えるという意味では良い経験ができたのかなと思います。

――100mは2位という結果でした

はい。負けるつもりは全くなかったので、正直悔しい気持ちでいっぱいです。

――4×100mリレーでは優勝されましたが、バトンパスについてはいかがでしたか

強風への対応が難しかったですし、3・4走を直前に交代したのでそこにも不安がありましたが、とりあえず1・2走はうまくいったので良かったと思います。

――冬季練習ではどのような所に重点を置いていましたか

苦手に感じている、スタート練習をしていました。スタートがうまくいくとその流れに乗ったまま走り切ることができるので…。昨年の全日本インカレの時よりは上達したなと思っています。

――女子主将に就任されましたが

陸上競技は個人種目ではありますが、一人一人が集まってチームになって活動しています。違う種目でそれぞれが目的を持って活動している中で、一つにまとめていくのは難しいです。やはり他のブロックだったりすると考え方が違っていたりするので、そのあたりのギャップを乗り越えていくのに苦労しました。

――今季の目標と意気込みを

目標は、全日本インカレの決勝に残れるような選手になることです。また、全日本選手権の標準を切って、出場したいと思います。

大谷尚文(理3・桑名)

――今日のレースを振り返って

普段は一本目のレースは体が動かないほうです。今日は一本目から自己ベストが出ました。それは大きな収穫だったと思います。二本目のレースのときは風が吹き荒れていたのでタイムは期待できなかったですが、最後は粘り勝ちできてよかったと思います。リレーでは疲労が抜け切れず、終盤に突き放されてしまいました。そこが反省点なので、もう一度引き締めてやっていきたいと思います。

――レースプランは

自分は後半型なので、前半に多少リードされても焦らずについて行って最後に逆転する、といういつも通りのレースプランでいきました。今日は早稲田の二人が速かったのでそこを目標についていこうと思いました。

――自己ベストを出せた要因は

冬季練習が大きかったと思います。前回の冬の練習にはなかったような400メートルより長い距離を走る練習が増えたので、それが効いたと思います。

――今年の冬季練習のテーマは

とにかく400メートルより長い距離を走って、後半の強さを伸ばすというのをどっしり幹に構えてやりました。

――今日の試合で見つかった課題は

早稲田の選手と比べると前半のスピードが足りなかったので、これからはスピード系もしくは短距離系の練習を増やしたいです。

――関東インカレに向けての意気込みを

今年は2部落ちしそうなすれすれのところにいるので、僕がしっかり得点を取りに行きたいです。

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