慶應スポーツ新聞会

【ラグビー】強敵相手に完敗・リベンジを果たせず/関東大学春季大会Aグループvs大東文化大

 

春季大会初戦を戦った慶大

苦しい船出となった。ホームグラウンドで迎えた関東大学春季大会の初戦。昨年の全日本大学選手権大会・準々決勝で敗れている大東文化大に対し、慶大は主力級を多く欠いた布陣で挑むこととなった。

試合は序盤から相手に主導権を握られる展開に。慶大があげたトライは、前半17分のWTB安西浩昭(政3・慶應)、41分のFL佐藤武蔵(経4・慶應)の2つのみ。後半に至っては得点を奪うことができない。ディフェンスでは、体格で大きく上回る大東文化大に11本ものトライを許し、12-63で敗戦。昨年のリベンジを果たすことはできなかった。

 

 

 

 

得点

慶大

 

大東文化大

前半

後半

 

前半

後半

T

G

PG

DG

12

小計

29

34

12

合計

63

 

平成30年関東大学春季大会Aグループvs大東文化大学

 

4月28日(土) 13:00K.O. @慶應義塾大学日吉グラウンド

 

T=安西、佐藤武

G=高木

 

ポジション

 先発メンバー

 交代選手

1.PR

渡邊 悠貴(経4・慶應)

→後半23分 有賀 光生(総3・國學院久我山)

→後半29分 渡邊 悠貴(経4・慶應)

2.HO

中本 慶太郎(経4・慶應)

→後半8分 中川 丈豊(経4・慶應)

3.PR

坂田 拓海(経4・慶應志木)

 

4.LO

佐藤 航大(理4・國學院久我山)

→後半23分 田中 芳樹(政4・慶應)

5.LO

辻 雄康(文4・慶應)

 

6.FL

川合 秀和(総3・國學院久我山)

 

7.FL

佐藤 武蔵(経4・慶應)

→後半38分 辻本 大河(法4・慶應)

8.No8

山中 侃(商4・慶應)

 

9.SH

江嵜 真悟(商4・小倉)

 

10.SO

南 翔大(総4・常翔学園)

→後半13分 中島 光貴(環2・慶應)

11.WTB

安西 浩昭(政3・慶應)

→後半33分 若林 俊介(政2・慶應)

12.CTB

栗原 由太(環3・桐蔭学園)

 

13.CTB

沖 洸成(総2・尾道)

→後半29分 柴尾 將希(商4・修猷館)

14.WTB

中山 和政(総4・桐蔭学園)

 

15.FB

高木 一成(商3・慶應)

 

 

 

快晴の下、関東大学春季大会の開幕を告げるホイッスルの音が響いた。第1戦の相手は大東文化大。昨年の全日本大学選手権大会・準々決勝や今年の第19回東日本大学セブンズで、慶大を破っているチームだ。SO古田京(医4・慶應)主将やWTB宮本瑛介(経4・慶應義塾)、Utility豊田康平(総4・國學院久我山)、FB丹治辰碩(政4・慶應)など、主力級の選手たちを欠いた中でこの日を迎えることとなってしまった慶大だが、昨年のメンバーを多く残す強敵を相手にリベンジを果たせるか。

 

 

慶大のキックオフで試合開始。だが序盤のスクラムで相手の圧力に耐えきれずにペナルティを取られると、早速モスグリーン軍団が牙をむいた。前半4分、大東文化大ボールのラインアウトからモールで攻め込まれると、そこから相手FBが抜け出す。慶大の必死のディフェンスも届かず、最初のトライを許してしまった。セットプレーでのミスも相次ぎ、流れに乗り切れないまま迎えた13分。自陣深くから攻め上がろうとした慶大だが、ここでパスミスが出てしまう。ボールを奪われて一気に相手優位の状況に立たされると、最後はショートパントを使った左への展開に対応しきれず、2つ目のトライを献上。0-12とリードを広げられてしまった。

 

しかし慶大も反撃に出る。17分、慶大ボールのスクラムからSH江嵜真悟(商3・小倉)、SO南翔大(総4・常翔学園)とつなぐと、そこからCTB栗原由太(環3・桐蔭学園)が一気に前へ飛び出してゲインを切る。その後も素早くパスを回して相手のディフェンスを巧みにかわすと、最後はWTB安西が左から回りこんでトライ。待望の初得点に会場が盛りあがる。FB高木一成(商3・慶應)はきっちりとコンバージョンキックを決めて7-12とした。

 

だが27分、相手インゴール前まで攻め立てたが、ターンオーバーを許す。手薄になっていた左へと展開され、ボールは相手WTBへ。慶大のディフェンスを次々に弾き飛ばし、自陣深くから敵陣まで一人で運び切るビッグトライを決められる。なおも攻撃の手を緩めない大東文化大に、慶大は32分、34分と立て続けにトライを許し、7-29とされた。

 

そのまま前半が終わるかと思われた41分、慶大が意地を見せる。敵陣に攻め込むと、左サイドから安西、栗原がオフロードでパスをつなぎ、最後はFL佐藤武がトライ。前半を12-29で終えた。

江嵜(右)とトライを決めた佐藤武(左)

 

逆転に向けてなんとか反撃の糸口をつかみたい後半。だが依然として苦しい状況が続く。「個々のタックルや2人目のカバーに課題が見られた」と江嵜が語ったように、相手の突破を簡単に許す場面が増加した。開始早々の2分に、勢いに乗った外国人を止められず失点。さらに11分に、ミスにつけこまれてトライを決められる。その後も大東文化大のオフェンスを止められず、最終的に後半だけで6トライ(2ゴール)を献上してしまった。対する慶大もBK陣が必死にパスをつないで何度もチャンスを作ったが、恵まれた体格やスピードを生かした大東文化大のディフェンスが立ちはだかりトライを奪えない。相手の圧力や連携不足から、ゴールライン手前、トライまであと一歩のところでのミスが相次ぎ、後半は無得点に終わった。

 

 

終始力の差を見せつけられ、リーグ初戦を白星で飾ることはできなかった。FW陣を中心に昨年から大きくメンバーが入れ替わり、スクラムやラインアウトにおいて大きな不安を抱えたまま迎えたこの一戦。BK陣の離脱も重なり、本来の状態で臨むことはできなかった。スクラムでは体格で上回る相手に圧倒され、ラインアウトではミスを連発。今後に向けて改善していくべき点は多い。だが「下を向いていても仕方がない」(辻)。この試合で見えた課題を修正し、自分たちの強みへとつなげていく。シーズンはまだ始まったばかりだ。これから大きく成長していくであろう黒黄軍団の今後に期待したい。

 

(記事:川下侑美/写真:田中壱規、重川航太朗)

 

 

次戦 5月5日(土・祝)vs流通経済大

 

14:00K.O. @保土ヶ谷公園ラグビー場

 

◎平成30年関東大学春季大会Aグループ 星取表・日程表

 

 

慶大

帝大

明大

大東文化大

東海大

流経大

慶大

 

6/10

富山

県総合陸上

5/20

宮城

石巻

 

●12-63

6/3

 

東海大G

5/5

神奈川

保土ヶ谷

帝大

6/10

富山

県総合陸上

 

●14-17

5/13

 

帝京大G

5/20

 

帝京大G

6/3

 

帝京大G

明大

5/20

宮城

石巻

〇17-14

 

6/3

 

明治大G

5/6

 

秩父宮

5/13

静岡

草薙

大東文化大

 

〇63-12

5/13

 

帝京大G

6/3

 

明治大G

 

6/10

松山下公園

陸上競技場

5/27

茨城

たつのこF

東海大

6/3

 

東海大G

5/20

 

帝京大G

5/6

 

秩父宮

6/10

松山下公園

陸上競技場

 

6/17

神奈川

ニッパ球

流経大

5/5

神奈川

保土ヶ谷

6/3

 

帝京大G

5/13

静岡

草薙

5/27

茨城

たつのこF

6/17

神奈川

ニッパ球

 

 

 

以下、コメント

 

LO辻雄康(文4・慶應)副将

 

――今日の試合を振り返って

リーグ戦の初戦ということで、勝たなければならない試合でした。負けてしまったのは新しい代としても悔しい結果ですし、不甲斐ないです。ですが下を向いていても仕方がないので、次の試合では勝ちたいです。

 

――今日のゲームプランは

ライズ(運動量)の部分で、相手に走り勝つということを意識していました。最初の20分はできていたと思うのですが、相手が波に乗ってしまってからはできていませんでした。これが悪い結果に繋がってしまったと思います。

 

――主力級のメンバーを欠いた中での試合となりました。連携面などに関してはいかがでしたか

BKの選手のけがが多いので、コミュニケーションを取るための声が少なくなってしまいました。それが敗因となってしまったと思います。

 

――ご自身も積極的に声を掛けていらっしゃいましたが

どのような相手に対しても、自分たちのやるべきことをいつも通りに出していくしかありません。「必ず勝とう」ということをみんなに伝えていました。

 

――相手の突破を許してしまう場面が多く見られました

1人で止めることができるような選手ではないので、なるべく複数人で挑むようにしていました。ですが「なんとしてでも止める」という覚悟がBK陣に足りなかったのではないかなと思います。全員が「何が何でも負けない」という気持ちを持ってプレーしてほしいです。

 

――スクラムやラインアウトに関しては

全然だめだと思っています。スクラムに関しては大東文化大に終始押されてしまいましたし、ラインアウトに関しても、スローワーのミスなどが原因で獲りきれませんでした。

 

――どのように修正をしていきたいですか

「一人一人が自分のスキルの無さをしっかりと認めて練習する」ということに尽きると思います。全員で修正していくしかないですね。

 

――試合後、金沢篤HCからはどのようなお話がありましたか

「前半ではやるべきことが少しはできていたと思うが、後半ではできていなかった。これが自分たちの現状だが、下を向いていても仕方がない。やるしかない」とおっしゃっていました。悔しいですが、次につながるような行動をしていきたいと思います。

 

――次の試合に向けて

過程も大事だとは思いますが、最終的には結果がついてこないとチームも前に進めません。次は「何が何でも必ず勝つ」という気持ちを持ちながら戦い、結果で示したいと思います。

 

 

HO中本慶太郎(経4・慶應)FRリーダー

 

――今日の試合を振り返って

セットプレーの成功率が低すぎて、自分自身がプレーを壊してしまった。そこが、悔いが残るところです。

 

――個人としてどういうことを意識して試合に臨みましたか

自分自身としてはセットプレーの安定、スクラム前ボールの確保、ディフェンスでの運動量を意識しました。

 

――チームとしてどういうことを意識して試合に臨みましたか

ディフェンスはラックにどれぐらい人数をかけるか、ラックチャレンジをどうするか、スペーシングをしっかりすることをフォーカスしました。

 

――今日の試合で感じた課題は

ラックにかける枚数はコントロールできていたのですが、ディフェンスのときに一人目のタックルの精度が悪く、ボールをどんどんつながれてしまいました。

 

――今日の試合の収穫は

かなりひどい試合なので、収穫があるとは言えないですね。

 

――スクラムの手応えは

マイボールは途中から確保できるようになったのですが、全てのスクラムで相手が優勢になっていたので、それが反省点ですね。

 

――今後に向けての意気込み

初の公式戦でここまでやられてしまって上位チームとここまで差があることを感じました。これから必死に練習して差を詰めて、絶対次勝てるように実力を伸ばしていきたいです。

 

 

SH江嵜真悟(商4・小倉)

 

――今日の試合を振り返って

試合前に戦術を立てたりなどしていましたが、今日に関してはそれ以前にボールのキャリーやパスで個人のミスが多く出ていて、うまく試合が運べていなかったです。

 

――BK陣から離脱者が多かったが、その点に関してのプランの立て方は

チームとしてやりたいことはすでに決まっているので、特に選手が抜けたから変えるとかではなく個人個人がどれだけやれるかというところだけですね。

 

――相手選手に独走を許す場面が何度かあったがそこに関しては

個々のタックルに課題が見られるなと思いました。また、2人目のカバーにも課題がありました。

 

――今後修正すべき点は

個々のボールキャリーやタックルに課題が今日で多く見えたと思うので、そこを練習で意識してやっていきたいです。

 

 

CTB栗原由太(環3・桐蔭学園)CTBリーダー

 

――今日の試合をチームとして振り返って

昨季負けた相手で、気持ちの部分では良かったと思うんですけど、自分たちの実力のなさでこういう結果になったということを受け止めていかなければならないと思います。

 

――今季初戦でしたが、どういった気持ちで臨みましたか

春シーズンやってきたことを出そうということでやりました。上手くいったところもあれば、システム的なところではないところでのミスもあったので、そういったところで課題が出たかなと思います。

 

――前半の2トライの起点となりましたが、二つのシーンを振り返って

キャリーが僕の一つの長所なので、そこでチームにいい影響を与えられて、結果もでたので良かったかなと思います。

 

――今日はどういったゲームプランでしたか

相手に外国人選手がいるので、まずは気持ちの部分で負けないということと、タックル入れば止まるということをしっかり一人一人が意識しようという感じでした。あとは、前回の長崎で出た課題を意識してやっていたんですけど、結果はこういうものになってしまいました。

 

――長崎で出た課題とは具体的にどういったものでしょうか

アタックであればキャリアーに対して二人目のサポートが遅れがちだったということだったり、ディフェンスでは、一人一人のスペーシングが近かったので、間隔をもう少し取ろうということなどを意識していました。あとは、ブレイクダウンのところでも、入ったら仕事をする、仕事ができないならすぐにフェーズに備えるといったところです。

 

――アタックのリズムがあまり良くなかった印象でしたが

シェイプが上手くできていなかったということもありますし、ファーストフェーズでも思うようにアタックできずに流れでミスが出て相手にボールを取られたりという形が多かったと思います。自分たちが少ないチャンスを生かせなかったのが原因かなと思います。

 

――大東文化大との差は具体的にどういったところで感じましたか

ミスだったり、一つ一つのプレーの精度的なところです。タックルであったり、アタックだったらボールの繋ぎの部分だったり。一発取れるか取れないかで流れも違ったかなと思います。

 

――次戦の相手となる流通経済大の印象は

大東さんと同じでフィジカルが強いと思うので、変わらず慶應らしいラグビーで体を当ててやっていければと思います。

 

――ここから一週間はどういった調整を

今回の結果を経て、反省をしっかりと修正しつつやっていければと思います。

 

――帝京大や明大など、強い相手と戦うことになりますが、この春季大会をどういった大会にしたいですか

春から大学選手権で上位にくるチームとやる機会はあまりなかったので、しっかりと上のチームがどういった感じなのかを身で感じて、夏を経て秋へと準備していければと思います。

 

 

FB高木一成(商3・慶應)

 

——試合を振り返って

自分たちのディフェンスが悪かったです。2人目がボールに行けなくて、つなげられて攻められたのが一番の敗因だったと思います。

 

——細かいミスが目立ちましたが、それはプレッシャーからか

いえ、プレッシャーというよりも自分たちのセットが遅くて、そして判断も遅くなるという自分たちのミスでした。

 

——セットが遅くなった理由は

春シーズン始まってまだ短いということもあり、自分たちでもまだセットする位置をわかっていないのかなというのはあります。

 

——今日の試合で重点を置いていたことは

アタックではスペースを見るということでした。

しっかりスペースは見えていましたが、そこまでにミスをしてしまいました。ブレイクダウンの部分なども相手にやられていました。

 

——今日の試合から得た収穫は

個人的な部分では、低くタックルに行けば外国人でも止められたので、それは収穫でした。そして、アタックの時にスペースが見えたというのも収穫でした。しかし、2人目のディフェンスがうまくボールに行けてなかったというのがわかったので、そこは反省して次に直すところだと思います。

 

——流通経済大戦に向けて意気込みを

流通経済大にも外国人がいて、ボールを上でつないでくるチームだと思うので、しっかりボールを止めて、今日できなかった2人目の部分を修正していきたいと思います。

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