【ラグビー】BK陣が疾走!!新戦力が活躍し逆転勝利を収める/関東大学春季大会Aグループ VS流通経済大

ラグビー

新戦力に加え、昨年から出場している栗原もトライを奪った

慶大BK陣がフィールドを縦横無尽に駆け抜けた。春季大会第2戦となる流通経済大(以下、流経大)との一戦。慶大は前半8分のSH若林俊介(政2・慶應)のトライで先制するも、その後拮抗した展開となり12-14とビハインドで折り返す。しかし、後半は慶大のトライラッシュ。後半最初のトライこそ許したが、WTB中島光貴(環2・慶應)のトライで反撃の狼煙を上げると、BK陣が幾度となく相手ディフェンスをかいくぐる。BKが走力を生かして流経大を突き放し、終わってみれば後半だけで7トライ。経験の浅い布陣で挑んだ一戦で、価値ある勝利を手にした。

 

平成30年関東大学春季大会Aグループ VS流通経済大

5月5日(土・祝) 14:00K.O. @保土ヶ谷ラグビー場

 

得点

慶大

 

流通経済大

前半

後半

 

前半

後半

PG

DG

12

41

小計

14

21

53

合計

35

 

T=若林、中島光2、中山、沖、高木、栗原、北村、川合

G=高木3、金堂

 

ポジション

先発メンバー

交代選手

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渡邊悠貴(経4・慶應)

 

2.HO

中本慶太郎(経4・慶應)

 

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坂田拓海(経4・慶應志木)

 

4.LO

山中侃(商4・慶應)

 

5.LO

田中芳樹(政4・慶應)

→後半31分 北村裕輝(経2・慶應)

6.FL

辻本大河(法4・慶應)

→後半15分 中川丈豊(経4・慶應)

7.FL

佐藤武蔵(経4・慶應)

→後半31分 齊藤柊(環4・獨協埼玉)

8.No.8

川合秀和(総3・國學院久我山)

 

9.SH

若林俊介(政2・慶應)

 

10.SO

南翔大(総4・常翔学園)

→後半17分 金堂眞弥(環2・城南)

11.WTB

中島光貴(環2・慶應)

 

12.CTB

栗原由太(環3・桐蔭学園)

 

13.CTB

沖洸成(総2・尾道)

 

14.WTB

中山和政(総4・桐蔭学園)

→後半41分 柴尾將希(商4・修猷館)

15.FB

高木一成(商3・慶應)

 

 

 

先週の大東文化大戦を大差で落とした慶大。春季大会2戦目は、昨年の大学選手権で慶大と同じくベスト8の結果を残している流経大と対戦した。慶大のスターティングメンバーには、SHに若林、WTBに中島光といった若い顔ぶれが並び、LO/No.8山中侃(商4・慶應)、FL/No.8川合秀和(総3・國學院久我山)などの実力者は普段と異なるポジションについた。

 

やや強い風が吹く中で開始した前半、慶大サイドは不利な風下側となる。中盤で両チームともに隙を伺うが、8分、慶大が相手のペナルティーから敵陣深くへ攻め込む。左右へフェーズを重ね、最後は「前を見れた」というSH若林が相手ディフェンスの隙に飛び込みトライ。幸先よく先制に成功する。その後も慶大がペースを落とさず、攻撃を仕掛ける。19分、CTB沖洸成(総2・尾道)とFL佐藤武蔵(経4・慶應)のビックゲインでゴール前へと詰め寄り、スクラムを獲得。マイボールをキープして左から中央へ展開し、SO南翔大(総4・常翔学園)が再び左のスペースへ蹴りこむも、ここはWTB中島光が追いつけず。追加点とはならない。

流通経済大相手にスクラムで負けなかった

すると、実力充分の流経大も黙ってはいない。25分、流経大の外国人選手にゴール前まで運ばれると、最後は走りこんできた選手を止められず失点。同点に追いつかれる。しかし、30分にSH若林がランで前進し、チャンスを演出。WTBの中島光へパスが渡ると、相手ディフェンスをステップでかわしてトライ。だが、終了間際に再びトライを奪われ、シーソーゲームとなった前半を12-14と2点のリードを許して折り返す。

 

依然風が吹く中での後半、慶大は有利な風上へ。後半最初のトライを流経大に献上した後の5分、ペナルティーでボールを奪うと、この日LOに入った山中のランで前進する。そこから左へと展開し、最後は大外でWTB中島光が受けてこの日二つ目のトライ。9分に再び点差を離されたものの、ここからバックス陣が躍動する。16分、右サイドでボールを持ったWTB中山和政(総4・桐蔭学園)が約50mを相手タックラーをかわしながら走り切り、トライを挙げる。続けて20分には、CTB沖がセンターライン付近から飛び出すとスペースへのキック。相手選手が先に追いついたものの、ボールが手につかず。その隙を逃さず、グラウンディングを狙っていた沖がボールを押さえて逆転に成功する。

 

その後もFB高木一成(商3・慶應)、CTB栗原由太(環3・桐蔭学園)などが流経大のディフェンスをことごとくかわして立て続けにトライ。終了間際にも、CTB沖とFB高木が快速を飛ばしてゴール前へ運ぶと、最後はこの日No.8に入った川合がトライを決め、試合を決定づけた。最終的には、53-35でノーサイド。逆転で慶大は今季初白星を挙げた。

 

 前半はなかなか攻撃にリズムが生まれず、攻め込みながらもトライまで結び付かない場面が多く見られた。しかし、後半はアタックの部分をうまく修正。BK陣の足を生かしたトライで逆転勝利へと結びつけた。しかし、ゲームキャプテンを務めたHO中本慶太郎(経4・慶應)が「最初からフォーカスを達成することができなかった」と語るなど、選手たちからは前半のプレーを悔やむ声が多く聞かれた。外国人選手への対応、セットプレーの質など、まだまだ成長できる部分は十分にあるだろう。

 

一方で、新戦力の台頭も今後に向けては好材料だ。この日トライを挙げたWTB中島光やCTB沖は相手ディフェンダーのギャップを突いたゲインで大いに観客を湧かし、猛アピール。SHの若林も前半の2トライに絡むだけでなく、後半は的確な球出しでトライへの起点を作った。フォワードでは、LO田中芳樹(政4・慶應)やFL辻本大河(法4・慶應)などといった、昨年の対抗戦では出場機会に恵まれなかった選手も激しく低いタックルを見せた。経験豊富な選手を欠く中、経験の浅い選手たちが結果を残したことで、チーム内の競争はより激化するだろう。

 

春季大会の次なる相手は明大。昨年は春の招待試合、秋の対抗戦と勝利を収めているが、今季は絶対王者帝京大を接戦の末に破っている手強い相手だ。明大が誇る重量級FWに押し負けず、少ないチャンスをものにできるかが勝負のカギとなるだろう。秋の対抗戦に向けて、春から嫌なイメージを紫紺に植え付けておきたい。

 

(記事:重川航太朗/写真:田中壱規、竹内大志)

 

 

次戦 5月20日(日) VS明大

13:00K.O. @宮城県石巻市総合運動公園フットボール場

 

◎平成30年関東大学春季大会Aグループ 星取表・日程表

 

 

慶大

帝大

明大

大東文化大

東海大

流経大

慶大

 

6/10

富山

県総合陸上

5/20

宮城

石巻

 

●12-63

6/3

 

東海大G

 

〇53−35

帝大

6/10

富山

県総合陸上

 

 

●14−17

5/13

 

帝京大G

5/20

 

帝京大G

6/3

 

帝京大G

明大

5/20

宮城

石巻

 

〇17−14

 

6/3

 

明治大G

5/6

 

秩父宮

5/13

静岡

草薙

大東文化大

 

〇63-12

5/13

 

帝京大G

6/3

 

明治大G

 

6/10

松山下公園

陸上競技場

5/27

茨城

たつのこF

東海大

6/3

 

東海大G

5/20

 

帝京大G

5/6

 

秩父宮

6/10

松山下公園

陸上競技場

 

6/17

神奈川

ニッパ球

流経大

 

●35−53

6/3

 

帝京大G

5/13

静岡

草薙

5/27

茨城

たつのこF

6/17

神奈川

ニッパ球

 

 

 

 

以下、コメント

 

HO中本慶太郎(経4・慶應)

 

――今日の試合を振り返って

先週の試合でできなかったことをやろうということをフォーカスして試合に臨んだのですが、前半は少し取り組むことができなくて、後半にそれを修正することができてよかったです。しかし、最初からできなかったのは少し後悔の残る結果になりました。

 

――修正しようとしていたのはどういった部分ですか

外国人の選手が多いチームが大東文化大、流通経済大と続いたので、1対1のタックルの部分と、オフロードをつながれてしまったのでそこをしっかり止めきる部分を特にディフェンスでは意識していました。アタックではみんなでコミュニケーションを取ろうと言っていましたが、意図のないプレーをしてしまったり、1対1で外国人優位な場面がありました。

 

――スクラムを組む前によく声が出ていたように感じました

前回の試合で、大東文化大にスクラムをかなり優位に組まれてしまったので、今回は絶対に押そうということで、まずはFWの士気の部分から徹底してやっていきました。

 

――後半にフォーカスポイントを意識することができたのはハーフタイムになにかお話があったからですか

そうですね。HCから「もう一度冷静になって、できていないところを確認しよう」ということを言われました。

 

――大東文化大戦を終えてからどういった練習を意識してやっていましたか

ひたすら1対1のところで絶対に外国人相手でも譲らないというところと、2人目に絶対につながれないというところを意識していました。その部分を1週間ひたすら練習していました。

 

――後半にたくさんの得点が生まれたのは、その部分が後半にできたからですか

そうですね。後半は何本かトライを取られましたが、しっかり止めきるところは止めきれたと思うのでそこは少し前半とは違ったのかなと思います。

 

――今日出た課題は

最初からフォーカスを達成することができなかったことです。

 

――ご自身の今日の試合の振り返りを

前回の試合でセットプレーがあまり安定しなくて、今回の試合も前半にセットプレーが安定しなかったので、特にラインアウトは明治戦にしっかり修正して臨みたいです。

そして自分としてはキャプテンだったので、もっとボールキャリーやタックルの面で、チームを引っ張ることができたらよかったと思います。だから、もっともっとキャプテンとしてプレーで引っ張りたいです。

 

――次戦に向けて

今シーズンようやく初勝利することができて、今季は試合内容ももちろんですが絶対に勝つということをこだわってやっていきたいので、次戦は絶対に勝つということを第一において、その上で今日できなかった最初からフォーカスを達成することや、1対1のディフェンスの部分をしっかりやっていきたいと思います。

 

 

WTB中山和政(総4・桐蔭学園)

 

――今日を振り返って

前半は先週の大東大戦のように簡単にトライを許す場面が多くて、うまくいかない部分が多かったです。しかし今週は練習から意味のあるトークをしようと改善を試みてきたので、後半はなんとかそれを発揮できて勝利につながりました。それがひとつの成果かなと思います。でもまだ課題はあるかなと思います。

 

――その課題というのは

大東大戦も今日も、入りが悪かったです。僕たちは普段から練習量を多くして「走り勝つラグビー」というのを目標にしているので、前半から自分たちの100%を出して、圧倒するラグビーをしたいです。

 

――大東大戦のあと、最初のタックルを課題に挙げていた選手もいたが、どう改善されたのか

タックルのスキルは4年間練習し続けていて、まだ改善の余地はあります。日本一を目指す上で、ひとりひとりにワンブイワンで止める意地があるのかということを今週はミーティングで話してきました。そのため練習の時から、抜かれている選手がいたら強く指摘してきました。前半は抜かれる部分もありましたが。

 

――後半の攻めについては

今週のフォーカスの一つに、タックルの際のコミュニケーションがありました。ハーフタイムにBKのトークをもっとシンプルにしようということを話しました。後半は外のスペースにチャンスが多かったので、僕たちWTBがコールして相手のいないスペースをうまく突くという僕たちが理想とするラグビーはある程度できたのかなと思います。

 

――今後に向けて意気込みを

慶應といえばやはりディフェンス。先週も今日も得点を取られすぎだと思います。だから、もっと厳しいプレッシャーで、圧倒するラグビーをこれからも実現していきたいと思います。

 

 

No.8/FL川合秀和(総3・國學院久我山)

 

――今日の試合を振り返って

前半は慶應がやろうとしていたことができなかったです。後半は全員でしっかりフォーカスしていたことに立ち直って、修正しました。

 

――具体的にやろうとしていたことは

アタックでは全員がひたすらにコミュニケーションを取って、どういうアタックをするのか、どういう反応するかを話すことをフォーカスしました。ディフェンス面では、二人目がボールにしっかりスマッシュすることを意識しました。

 

――No.8としてどういうことを意識したか

3日前に初めて自分がNo.8として出場することを知りました。No.8が結構久しぶりだったので、少し心配でした。自分がしっかりできることを意識して、試合に臨みました。

 

――大東戦の課題を克服することができたか

大東戦も外国人選手がいて、上につながれる場面がありました。今回も外国人選手が3人出場していたと思いますが、同じような場面で上につながれました。後半は意識して、修正できたと思います。

 

――セットプレーの手応えは

ひたすら相手は関係なく、自分たちのスタイルを意識して組みました。手応えはありましたが、まだ完璧ではありません。もう少し相手にプレッシャーを与えればよかったと思います。

 

――明治戦に向けての意気込み

今年の代は全ての試合に勝つことを意識して取り組んでいます。明治戦も変わらず、勝ちにこだわって、自分たちのスタイル、自分たちがやるべきことをぶつけて勝ちたいと思います。

 

 

SH若林俊介(政2・慶應)

 

――今日の試合をチームとして振り返って

前半は攻めているのに点が取れなくて、フォーカスしていたところもあまりできなかったです。後半は、フォーカスしてきたところをしっかりやりきって、勝つことができたのはよかったかなと思います。

 

――チームとしてフォーカスしていたのは、具体的にどういった部分ですか

アタックは細かいポジショニングや、プレーのコールをしっかりと出すことです。ディフェンスは、最初に三歩出ることと、二人目がボールにスマッシュすることです。あとは、1対1で負けないということを意識していましたが、あまりうまくできていなかったかなと思います。

 

――スタメンでの出場となりましたが、どういった気持ちで臨みましたか

自分は大学で初めて黒黄を着させていただいきましたが、そんなに気負うこともなく、のびのびとやれたと思います。すごい出来が良かったわけではないですけど、頑張れたかなとは思います。

 

――流経大相手にどういった攻撃の組み立てを意識しましたか

フォーカスしてきたことをハーフから周りにコミュニケーションをとってやっていくことと、アタックはテンポを上げることを意識しました。前半トライにつながった部分でもありますが、前を見ることも意識しました。

 

――前半の2トライに絡みましたが、振り返って

自分がすごいいいランをしたとか、そういうわけではありませんが、最近はパスだけではなくて、前を見るという意識も少しずつ持ち始めてきたので、その延長線上でいい結果になって良かったと思います。

 

――後半BK陣の活躍が目立ちましたが

相手のディフェンスが全然帰れていなくて、回せばチャンスがあったので、そこの部分で後半はしっかり外に展開できていたと思います。

 

――個人として上手くいった部分と上手くいかなかった部分は

上手くいったのは、前半のトライのところで前を見れたということです。良くなかったのは、ポイントに寄った時に、持ってしまって球を出すのがワンテンポ遅れてしまったので、そこは反省かなと思います。

 

――今後はどういった部分を強化していきたいですか

(江嵜)真悟さんを超すために、まずは自分の武器であるパスの精度を高めるとともに、少しずつ前や裏を見て、キックとかも織り交ぜられるようなプレースタイルを確立できればと思います。

 

――次戦は明大との対戦ですが、今年の明大の印象は

この前帝京にも勝ちましたし、去年のメンバーも残っていて、完成度の高いチームだと思います。挑戦者として挑む気持ちで臨みたいです。

 

 

WTB中島光貴(環2・慶應)

 

――今日の試合を振り返って

初めてスターターとして出た試合だったので、緊張したというよりはワクワクしていました。他の選手に比べて身体はまだ小さいですが、その分を運動量でカバーしようと思い、アグレッシブにプレーすることを意識していました。結果、トライも取れたのでよかったです。

 

――2本のトライについて

両方とも味方が前進してくれて、美味しいところをもらう形になりました。内側の選手がボールを前へと持っていってくれたお陰です。

 

――今回見えた課題は

接点でのヒットやフィジカルの面で、まだまだ改善していかければならない部分があるなと感じました。もっと身体を大きくしてフィジカルを強くした上で、走力を生かしたプレーをしていきたいと思います。

 

――今後に向けて

今日出た課題を克服しながら、もっと良いコンディションでパフォーマンスができるように頑張ります。

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