慶應スポーツ新聞会

【ラグビー】粘り見せ中盤まで互角の戦いを見せるも一歩及ばず/定期戦VS同志社大 

 

19年にラグビーW杯で使われる豊田スタジアムで試合は行われた

101回目を迎えた、西の名門・同志社大学との定期戦。4大学が集まる豊田ラグビーフェスタの一環として行われたこの試合は、悔しさの残る結果となった。BK陣の要・FB丹治辰碩(政4・慶應) とCTB豊田康平(総4・國學院久我山)がスタメン復帰を果たしたものの、前半は敵陣に切り込みながらも決めきれない展開が続く。後半はHO中本慶太郎(経4・慶應)とNo.8北村裕輝(経2・慶應)のトライで一度は追いついたものの、相手の巧みなパス回しの前に再び離されてしまった。ミスの続く時間をなかなか抜け出せないという今季の課題も垣間見えた一戦だった。

 

第101回同志社大学定期戦

6月17日(日)12:00K .O .  @豊田スタジアム

 

得点

慶大

 

同志社大

前半

後半

 

前半

後半

PG

DG

19

小計

21

19

合計

28

 

T=中本、北村、安田

G=古田2

 

ポジション

先発メンバー

交代選手

1.PR

中島雅大(環4・桐蔭)

→前半30分 竹内翼(政4・慶應)

2.HO

中本慶太郎(経4・慶應)

→後半34分 安田 裕貴(政3・慶應)

3.PR

坂田拓海(経4・慶應志木)

 

4.LO

植竹創(商4・湘南)

→後半20分 佐藤航大(理4・國學院久我山)

5.LO

辻雄康(文4・慶應)

 

6.FL

川合秀和(総3・國學院久我山)

→後半26分 齊藤柊(環4・獨協埼玉)

7.FL

佐藤武蔵(経4・慶應)

 

8.No.8

北村裕輝(経2・慶應)

 

9.SH

江嵜真悟(商4・小倉)

→後半36分 若林俊介(政2・慶應)

10.SO

古田京(医4・慶應)

 

11.WTB

宮本瑛介(経4・慶應)

→後半27分 高木一成(商3・慶應) 

12.CTB

栗原由太(環3・桐蔭学園)

 

13.CTB

豊田康平(総4・國學院久我山)

→後半20分 沖洸成(総2・尾道)

14.WTB

宮本恭右(環2・慶應)

 

15.FB

丹治辰碩(政4・慶應)

 

 

 19年にはワールドカップも行われる豊田スタジアム。普段より大きな会場で多くの観客が見守る中、試合は始まった。スタメン復帰を果たしたFB丹治辰碩(政4・慶應)が開始早々左サイドに切り込んでいくなど、序盤は常に敵陣で試合が進んでいく。その時間帯で、課題の一つであるラインアウトはミスなく決まるが、1人目から低く当たってくる相手のタックルに手を焼き、トライを決め切ることができない。

前半20分頃に相手のパス回しで自陣まで入られると、これまでと一転して防戦一方となる。しかし慶大の代名詞であるディフェンスが光り、簡単に得点を許さない。32分には、慶大がオフサイドでペナルティーを許すと同志社大はスクラムを選択し力勝負を挑んでくる。だが、ここも慶大が守りきり得点を与えなかった。

互いにトライを許さない緊迫した状況が続いたが、前半終了間際に均衡は破られた。

39分、センターライン付近でボールを奪われると、そのまま相手CTBに独走を許し、失トライ。先制点を許して前半は終了した。

 

厚い雲の切れ間から日差しが差し込む中、後半が始まった。慶大にも明るい兆しが欲しいところだったが、ラインアウトから一気に攻め上がられ、後半開始わずか1分でトライを許してしまう。しかし8分、敵陣深くでの相手のノットロールアウェイから得たラインアウトを成功させると、そのままモールで押し込み、HO中本慶太郎(経4・慶應)がグランディング。SO古田京(医4・慶應)もキックを決め、反撃の狼煙をあげる。

すかさず同志社大もスクラムからゴール前に上がってくるが、前半から続くミスがここでも出てしまい、落としたボールを慶大が奪う。17分、古田のキックから敵陣に切り込むと、またもラインアウトから今度はNo.8北村裕輝(経2・慶應)がディフェンスの隙を突きトライ。古田も再びキックを決め、同点とする。ここで試合は振り出しに戻った。

No.8として出場した北村が結果を残した

だが切り替えの早い同志社大の素早いパス回しでじわじわと攻め込まれ、22分にトライを決められ、再び7点を追う展開となる。

慶大は26分にFL齋藤柊(環4・獨協埼玉)、27分にWTB高木一成(商3・慶應)と続けて選手を入れ替えて、逆転を狙う。

しかし34分、相手のキックを活かした攻めからCTBに再び独走を許し、リードを広げられてしまう。

終了間際の39分、慶大のラインアウトからモールで押し、途中出場の安田裕貴(政3・慶應)がトライを決めるも、追いつくことができずそのままノーサイドを迎えた。

 

春季大会を終え、春のシーズン最後の大きな試合となる伝統の一戦。勝利することはできなかったが、前半は互いにミスが相次ぎながらも簡単に相手に得点を許さないなどいい部分は見えた。後半にトライを奪えた場面も、選手それぞれが持ち味を発揮した結果と言える。しかし日本一という目標を達成するためには、「まだ克服できていない」(古田)課題は多い。夏の合宿でレベルアップを図るチームに期待したい。

また、春季大会は主力を欠くことが多かったが、それが逆にチーム力の底上げにつながっている。今回は丹治、豊田の復帰と、主力が揃いつつある中で、今後はハイレベルなレギュラー争いが繰り広げられるだろう。

新年に歓喜の瞬間を迎えるその時まで、黒黄軍団の前進は止まらない。

 

(記事:竹内大志/写真:田中壱規、重川航太朗)

 

 

以下コメント

SO古田京(医4・慶應)

 

――春季大会を終えて今日まではどんな練習をされましたか

春のシーズン最後の試合なので、アタックもディフェンスもしっかり見直して全体的に自分たちのラグビーをしよう、と今日の試合に臨みました。

 

――それを踏まえて今日の試合はどうだったか

シーズンを通してもそうでしたが、思い通りのラグビーができる時間帯、できない時間帯、というのが試合中にありました。できない時間帯には、判断にもプレーにもミスが続いてなかなか抜け出せないという課題がまだ克服できていないと感じています。

 

――前半ミスが多かった原因は

前半最初の20分はずっと敵陣でプレーが続いていましたが、そこで点が取り切れないというのは、いい判断ができず違うところにボールを運んでトライを決められない、というのが原因としてあったと思います。

 

――トライを決められた後半については

自分たちがオプションとなって、一人一人が前にボールを運んでいくというのが僕らのラグビーだと思うので、それができたかなと思います。

 

――自身のプレーについては

全体的には良かったのですが、後半のレシーブでふたつミスをしているので、ああいうところでいいプレーができないと勝ち切ることができないなと感じています。

 

――成功率の高いキックについては

自分の武器であると思っているので、それを生かせるようこだわって練習してきています。

 

――今後について

結果はまだ出ていませんが、日本一には着実に近づいていけると思っているので、自分たちのラグビーを80分やり通す精度を夏合宿で高めていって、目標を達成したいと思います。

 

 

FB丹治辰碩(政4・慶應)

 

――今日の試合をチームとして振り返って

前半でゴール前にいた時間帯にトライを決めきれませんでした。最初に決めないとリズムに乗れないので、そこから自分たちのミスがあったり、ゴール前のスクラムで負けてしまったり、BKも一発で抜かれてしまったり。特に前半は、流れに乗り切れなかったなというのが感覚的にあります。チームがいい流れで自分たちのラグビーができている時は、通用しないという感覚は全然なかったのですが、やはりリズムに乗り切れなかったなと思います。

 

――今日は久しぶりの試合でしたがご自身のプレーを振り返って

もともとボールを持つタイプで、それを去年は味方を生かすということを強く意識していたからすごくバランスが取れていたのですが、今日は前半でプレーが終わった後に、”あ、今の放しておけばよかったな”と自分の中で思うことが大きかったところもありました。自分の中で強く意識してやっとバランスが取れるくらいなので、そこはすごく反省していますね。

 

――ご自身のプレーの昨年との違いは

ボールをキャリーしたい気持ちが強いので、自分が走って、空いたスペースにパスを放ることができれば、自分も次のレベルに行けると思いますし、去年の対抗戦はそれがうまくできていたので、それをちゃんとしないといけないと今日の試合でもう一度再確認しました。

 

――ボールをパスするか運ぶかの判断はどのようにしていましたか

相手の肩の動きや体がどちらに向いているかなど、スペースや人を相手のラインで見て、自分に向いていたらパス、スペースがあったら走る、とシンプルに考えています。

 

――来週のオールスターに向けて

今日は自分の中で課題が出た試合でした。来週は各チームのトップ選手が集まりますし、しっかりパス・ラン・キックと色々なオプションを持って攻めるということを意識して、楽しみたいと思います。

 

 

宮本恭右(環2・慶應)

 

――今日の試合を振り返って

前半はやりたいことができなくて、攻め込めてもトライが取りきれなかったり、あまり前に出るディフェンスができなかったりしました。自分たちがやりたいことができている時は良かったですが、できていない時が悪かったかなと思います。

 

――序盤に波に乗れなかった要因は

相手を見ながらの立ち位置やスペーシングを意識してきましたが、横とのコミュニケーションが取れなかったり、ノックオンが多かったり、イージーミスが多かったので、アタックを継続できなかったのが要因だと思います。

 

――後半トライを取れた場面については

自陣から継続して前に出て、FWのミスも少なくトライを取れたので、やってきたことを出せたと思います。

 

――ここ3試合はスタメンでの出場ですが意識していることは

強い先輩方と一緒にプレーができているので、対抗戦に出られるように丹治さんや(宮本)瑛介さんのプレーから色々なものを吸収しながらやっています。

 

――同志社のアタックはいかがでしたか

そこまで大きく抜かれたというわけではありませんでしたが、ランニングスキルの高い選手が多く、パスで外に振ってきたりして、コミュニケーションミスでやられたところはありました。

 

――大きなゲインを見せる場面がありましたが

丹治さんが復帰して、そこにマークが集まっていたので、いい状態で自分にボールが回ってくることが多くて、そこを生かすことができて良かったです。

 

――豊田スタジアムでの試合はいかがでしたか

こんなに大きなスタジアムで試合をするのは初めてだったので、すごく興奮しましたし、お客さんも多く入って、こういった環境でできたことはすごくいい経験になったと思います。

 

――この夏と秋の対抗戦に向けて

まだまだ目指している所は遠いので、対抗戦で優勝ができるように頑張っていきたいと思います。

 

 

No.8/FL北村裕輝(経2・慶應)

 

――今日の試合を振り返って

FWとしてはスクラムとラインアウトからのモールを練習してきました。試合を通じてよかった部分もありましたが、スクラムとモールどちらもペナルティーを取られてしまうときもありました。試合を通じて低さを意識していたのですが、それができていた場面とできていない場面がありました。

個人としては、3列のプレイヤーとして、タックルとボールキャリーに重点を置いてプレーしていましたが、まだまだ自分の納得するプレーができなかったと今日の試合を振り返って思います。

 

――普段はNo.8のポジションを練習していますか

練習をすることはありますが、いつもはFLでプレ−をしています。

 

――トライの場面を振り返って

あの場面は、みんなでしっかりボールをつないで前に出て、最終的に自分がボールを持ってボールを(インゴールに)置いただけでした。

 

――ラインアウトモールからトライに結びつけた場面がいくつかありましたが、ラインアウトモールには力を入れてきたのですか

毎年そうなのですが、モールというのは低さにこだわって練習していて、今日の試合に向けてもトライを取ろうと話していたのでトライを取れたのはよかったです。

 

――これから特に強化していきたい部分は

2年生の春から試合に出場させてもらっていて、タックルとフィジカル、体重の部分を強化しなければいけないと感じました。

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