【バレーボール】本調子ならずも3回戦へ駒を進める 2回戦vs国際武道大/フルセットを制し、準々決勝へ 3回戦vs駒大/第37回東日本バレーボール大学選手権大会2日目

バレー戦評

2回戦 vs国際武道大

 

円陣を組む慶大

1回戦でストレート勝ちを収めた慶大は2回戦、国際武道大と対戦した。第1、第2セットと危なげない試合展開で勝利に王手をかけるも、レシーブ連携がかみ合わずに第3セットを落としてしまう。しかし最後はチームで仕切り直し、粘り強く食らいついてくる相手を振り切りセットカウント3-1で勝利。3回戦へと駒を進めた。

 

 

6月22日(金)第37回東日本バレーボール大学選手権大会 2回戦 慶大×国際武道大

@キッコーマンアリーナ

 

 

得点表

慶大

セット

国武大

25

19

25

12

23

25

25

19

 

 

2回戦の相手は国際武道大。「しっかりやれば勝てる相手」と伊藤祥樹主将(総4・清風)は評するも、試合は思わぬ苦戦を強いられた。

 

ブロックに冷静に対処する小出

第1セット。高さのあるブロックで相手スパイカーの打つ手を阻み、チームはスタートから得点を重ねる。小出捺暉(環1・駿台学園)やマルキナシム(総3・川越東)らによるレフトサイドからの攻撃も冴えわたり、慶大リードの試合展開が繰り広げられる。一時、連携のミスなど慶大らしくないプレーが続き1点差まで迫られる場面も見受けられたが、終盤は樫村大仁(環2・茨城高専)がクイックを決めるなど攻撃陣がポイントを稼ぎ、25-19と第1セットを手堅く収めた。

 

サーブを打つ富澤

調子を上げるチームは、第2セットを怒涛の7連続得点から始める。安定したサーブレシーブから生まれたチャンスをチームの大黒柱マルキが決めきるなど、自分たちのプレーで得点し、慶大は試合の主導権を握る。セットの終盤では、昨日と同様に途中交代でコートに立った宮川郁真(総1・松本県ヶ丘)がスパイクを決め、チームを盛り上げる。ラストは清水柊吾(総2・広島城北)のサーブが相手陣営を切り崩し、25-12と大差で勝利に王手をかけた。

 

取りきりたい第3セットだが、開始から自責のミスを続け、予期せぬ5連続失点を食らう。「(ミスが続いた要因は)一番はサーブレシーブ」と伊藤主将が分析するように、連携で滞りを見せた隙をつかれ6点差をつけられてしまう事態に、慶大はこの日初めてのタイムアウトを取る。明けてからは、富澤大凱(経3・慶應)を中心にポイントを奪い取るも、ブロックがかみ合わず苦しいビハインドの時間が続く。終盤は吉田祝太郎(政2・慶應)が鋭いサーブで相手レシーブを崩し1点差まで追い上げるも、勢いづく相手に逃げ切られ、惜しくもこのセットを落とした。

 

慶大の武器であるブロック

仕切り直して挑んだ第4セット、富澤・マルキの2大エースが高さのあるスパイクで相手ブロックを蹴散らし、見事第3セットの流れを断ち切る。中盤は、両校粘り強いレシーブで渡り合い、試合はシーソーゲームに。迎えた終盤、国武大のミスが続きここで慶大が一歩リードすると、最後はマルキがその高いスパイクで相手を圧倒し試合終了。第3セットから立て直し、2回戦を突破した。

 

 

第3セットでの思わぬ苦戦から「もったいない」(小出)試合展開となった2回戦。しかし、「こういう相手だからこそ、自分たちで考えて戦略立てて立て直すっていう力も必要になってくる」というように、伊藤主将は今回の試合を前向きに捉えた。確かに多少のごたつきを見せたものの第4セットではしっかりと修正に努め、試合を取りきった。今回の試合にも収穫はあったといえる。しかし、この先に待ち受けているのは強豪校のみ。チームの力以上のものを発揮して、さらなる高みへ突き進んでいって欲しい。

 

 

(記事:堀口綾乃 写真:尾崎崚登)

 

 

※ 監督・選手コメントは記事の最後にまとめて掲載いたします。

 

 

 

出場選手

センター

樫村大仁(環2・茨城高専)

オポジット

富澤太凱(経3・慶應)

サイド

マルキナシム(総3・川越東)

センター

清水柊吾(総2・広島城北)

セッター

吉田祝太郎(政2・慶應)

サイド

小出捺暉(環1・駿台学園)

リベロ

永田将吾(総1・高松)

途中出場

片波見和輝(文3・成田)

 

宮川郁真(総1・松本県ヶ丘)

 

 

 

3回戦 vs駒大

 

苦しみながら戦い抜いた。2回戦では納得いく試合ができなかった中、2時間ほどの間を開けて次の試合がやってきた。相手は関東1部リーグに属する駒大。2部リーグ時代から激闘を繰り広げてきた宿敵だ。春季リーグでの対戦ではストレートで勝利を収めたが、その再現といくだろうか。

 

6月22日(金)第37回東日本バレーボール大学選手権大会3回戦 慶大×駒大

@キッコーマンアリーナ

 

得点表

慶大

セット

駒大

25

19

25

22

21

25

22

25

15

11

 

戦術的なブロックで相手を封じかかった

第1セット序盤。相手の力のあるサーブが慶大に突き刺さるが、小出を中心に安定感のあるレシーブを展開してサイドアウトを取っていく。一方、レフトに集める相手を抑えにいくブロックで対応し、エースを捉えにかかる。樫村のブロックポイントなどでリードを奪ったが、逆に中盤にかけては相手エースを乗せてしまい、サーブレシーブの乱れもあって同点まで追いつかれる。しかし、タイムアウト後からは立て直し、マルキのスパイクでブレイクに成功する。たまらず相手はライトから攻撃を組み立てようとするが、マルキが2度にわたるブロックを見せて相手の攻撃を封じ込めた。終盤はサーブレシーブが安定すると、ブレイクも小刻みに決め、ペースを握ってこのセットを取った。

 

第2セットは樫村のサービスエースからまずリードを奪う。相手の力強いサーブに押される場面もあったが、セッターの吉田がうまくトスを上げ富澤が決め切るコンビネーションを見せて流れを渡さない。吉田のサービスエースや相手のミスもあり、早々に主導権を握った。小出はレシーブにとどまらず、鋭いスパイクで得点を挙げれば、クイックをブロックで沈めるなど、存在感を見せた。このまま逃げ切れるか、と20点を目前に控えたタイミングで再びレフトからの攻撃に苦しめられる。2点差に詰め寄られてタイムアウトを取ると、レシーブが安定感を取り戻した。その後はサイドアウトの応酬の末、レシーブし損なったボールが真後ろの客席に届くほど強烈な富澤のスパイクが決まり、2セットを連取する。

 

スパイクを打つ小出

このままストレートでセットを取りたいところだったが、徐々にボールをライトに集め始めた相手への対応が遅れ、ブロックが決まらなくなる。相手のミスにも助けられ、点差こそ離されなかったが、終盤に相手の巧みなサーブで崩されると大きく差を広げられてしまう。流れを変えようと片波見和輝(文3・成田)や岩本龍之介副将(商4・仙台第二)を投入したが、広げられた差を縮めることはできず、このセットは落としてしまった。

 

相手の勢いを止めたい第4セット。清水のサービスエースを含め3連続得点するなど序盤の主導権は慶大が握った。しかし、すぐにサーブレシーブが崩れ、4連続失点。さらに相手エースのサーブ順ではパワフルなサーブと相手の決定力の前に6連続失点を喫して完全に形勢を逆転されてしまう。清水のクイックや富澤のバックアタックなどで、なんとか追いすがる。相手の攻撃をブロックで鎮めて粘るシーンも見られ、慶大らしさが完全に無いわけではなかった。しかし、最後は相手の自在なサーブに屈してリードを奪われた。終盤は相手が得点のたびに大きな歓声が沸くアウェーのような状況にされてしまい、フルセットに持ち込まれた。

 

喜びをあらわにする富澤

最終第5セットでも先手を取ったのは慶大だった。富澤の強烈なサーブがダイレクトで返ったところをマルキが相手コートに叩き込んでブレイクに成功する。レシーブが崩れてあわやブレイクを許す、というところで小出がなんとかライン側にボールを入れ込んでサイドアウトを取ると、次の攻撃で相手のスパイクをリベロ永田将吾(総1・高松)がうまく拾い、吉田、富澤とつないでリードを2点に広げる。コートチェンジ後も勢いは止まらない。相手のスパイクを拾うと、ブロックに2度阻まれながら富澤が決めてさらに差を広げる。富澤を中心にボールを集めて攻撃を組み立てていった。サーブレシーブも安定し、連続失点をわずか2回に留める。最後もサイドアウトを富澤がしっかり決めてフルセットの激闘を制した。

 

この日の2試合目という疲れもあった中だが、それは相手も同じ。1、2セットは自分たちの流れで出来ていただけに3、4セット目に崩れてしまったことは大きな反省点だと皆が口を揃えた。それでもタフな試合をなんとか勝ちきったことは自信になっただろう。次戦の相手は絶対的な覇者・早大。先日の定期戦では両軍共に離脱者が続出する熱闘の末に敗戦を喫している。今日のように好不調の波が現れてしまう戦い方では到底太刀打ちすることはできない。「130%の力を出したい」(伊藤)。どこまで自分たちらしいプレーを貫き、その先まで出しきることができるだろうか。悔しい敗戦から2週、成長したバレー部の真価が問われる一戦だ。

 

 

(記事:尾崎崚登 写真:太田彩恵・岩本弘之)

 

 

以下、コメント

 

 

宗雲監督

 

――まず1試合目を振り返って

気の緩みもあってあまりよくなかったです。最近あまり見ないくらいの集中力のなさでした。「3セット目は自分たちで修正できないところが課題だね」と終わって話をしたので、いい勉強になったと思います。

 

――2試合目を振り返って

2試合目はすごいタフな試合で、相手の軸となる選手が変わってからこっちも怯んでしまいました。でも、よくあそこで諦めなかったというか、サーブにやられながらもよく対策をしようと考えて、5セット目は小出が良いサーブレシーブを返してくれました。タフな試合を彼らはよく盛り返してくれたので、そこは評価しました。

 

――両試合とも2セット先取しながら苦しむ試合だったが

国際武道さんも両サイドがよく打ってきて、守備もいいチームなので、油断しているとああいう風になってしまうと思います。駒澤さんは1部でもやっていて、すごく力がある機動力のあるチームです。油断するとどっちに転んでもおかしくない相手なので、自分たちがもう少ししっかり力を出さないといけない、勝たないといけない相手でした。いい1日になりました。

 

――次は早慶戦というリベンジの舞台だが

たぶん選手は今日の試合でモヤモヤしていると思います。明日は思い切ってぶつかっていける相手なので、思い切ったプレーをしてほしいと思います。

 

 

伊藤祥樹主将(総4・清風)

 

――今日の試合を振り返って

国際武道大はしっかりやれば普通に勝てる相手だったんですけど、うまく噛み合わないところもあって、そこを修正しようと思って取り組んでいて、1セット落としたことは、監督は大きいことって言ってたんですけど、僕はそうは思っていなくて、こういう相手だからこそ、自分たちで考えて戦略立てて立て直すっていう力も必要になってくるのかなと思っていて、その面で落としたことで良かったも思うし、改めて自分たちは圧倒的な力があるわけじゃないってことを認識したと思うのでそういう点は良かったと思います。

駒澤大戦に関しては対策的には春とあまり変えていなくて、相手に何かをやられたというよりも、自分たちがミスを出したというのが2セット落とした原因なのかなと思います。

 

――2セット先取してからミスが続いた要因

一番はサーブレシーブです。相手のサーブがいいっていうのはありますけど、1部とか他のチームはあのサーブがスタンダードだと思うので、あれに対応できないと今後は勝てないのかなと思います。そのくらい危機感を感じましたね。

 

――駒大の印象について春と変わった点は

そうですね。あまり変わっていないような気はします。予想の範疇でした。

 

――次の早慶戦にむけて

早稲田はミスをしないチームなので、自分たちの実力を出しても上にいる存在なので、この前の早慶定期戦みたいに自分たちは120%、130%の力を出して、その上でやっぱり攻めて、サーブカット返し続けてサイドアウトを取り続けるっていうのが勝ちの一番の近道なのではないかなと思います。

 

 

富澤太凱(経3・慶應)

 

――第1試合を振り返って

昨日は少し休んで、今日から合流しました。自分では入り方などの問題はないと思っていましたが、案の定プレーの中で粗さが出てしまって1セットも取られていますし、第1試合は特に良くなかったです。僕の決定力が足りない試合だと思いました。

 

――3セット目は序盤に連続失点もあった

3セット目はスタートに僕とマルキで相当ミスをしてしまって、そこで自分たちが責任を持って流れを引き戻せなかったのが取られた原因だと思っています。

 

――第2試合への切り替えは

1日ぶりだから仕方ないと割り切っていけたつもりでした。

 

――2試合目を振り返って

勝てて良かった試合だと思います。相手も2セットを取られた後でも、気持ちも切らさずにぶつかってきました。その面で対応が遅れたところで第3、4セットを取られたのかなと思います。

 

――第1、2セットは対策がうまくいった

特に伊藤主将の策がはまってうまくできたと思います。

 

――難しい球を決めていた印象があるが

トータルで見たら勝負所で決め切れなかった部分が多いので、そこは明日以降の課題にしていきたいと思います。

 

――フルセットでの勝利となった

相手も1部にいる以上一筋縄ではいかない試合ではありましたが、春リーグで勝っていた分、自分個人としてもチームとしてもどこか甘さがあったのかなと思います。その反面、この試合は勝ち切れたので、そこは少し自信にはなったと思います。

 

――明日の早慶戦に向けて

万全な状態で臨めるように準備します。

 

 

樫村大仁(環2・茨城高専)

 

――1試合目を振り返って

相手はチャレンジャー精神でくるとわかっていたので、僕らはそれを跳ね返すつもりで挑みました。相手の勢いに負けてしまったのか、1セットを落としてしまったことは反省です。

 

――相手の雰囲気に飲まれたということか

プレーで飲まれたというよりは、自責点などのミスが多かったと個人的には感じました。そこは減らさないと明日以降の試合は厳しい戦いになると思うので、減らせようにしていきたいです。

 

――2試合目では修正できたのか

1試合目よりはまとまっていたと思います。でも中盤はサイドにミスが出てしまったり、キャッチが入らなくなってしまいました。2試合あったということで集中力を持続させるのが難しかったかなと思います。明日も早稲田に勝った後、次の試合もありますし、集中力の部分は意識してやりたいと思います。

 

――前半はブロックがよく決まっていたが

ブロックは今日に関してはリードブロックより、止めに行くコミットブロックでした。主将の采配通りに動けたので、そこがはまったのかなと思います。

 

――クイックはどうだったか

パスが返るときは自分の高さを生かしてだいたい決まってるなという印象はあります。でも、割れた時の難しい球の処理がまだ下手なので、もっと練習しないといけないと思います。

 

――明日の早慶戦に向けて

伝統的な戦いというのもそうですが、前回の定期戦で負けた悔しさがすごく大きいです。特に足をつって途中で出てしまったので、そういうことは明日はないように体のケアにも気を遣いながら全力で挑めるようにしたいです。今日の勢いを持って僕らは挑んでいきたいと思います。

 

 

小出捺暉(環1・駿台学園)

 

――今日の試合を振り返って

2試合連続で試合をするのが結構きつかったですね。

 

――国際武道大戦については

自分たちのバレーをしっかりすれば簡単に勝てる試合だったので、もったいないなという印象です。

 

――駒大戦については

3セット目も4セット目も中盤リードしている展開だったのに、ミスによる連続失点が続いてしまったことが、3セット目4セット目を落とした要因かなと思います。

 

――春季リーグから戦略的に変えた点などは

自分たちは同じバレーで勝負したんですけど、春からそんなに簡単に勝てるゲームではなかったので、細かいところのサーブミスだったりが原因で、取られてしまったかなと思います。

 

――ご自身のプレーについては

サーブカットはとても調子が良かったので、自分的には良かったんじゃないかなと思います。

 

――次の早慶戦にむけて

早稲田には長い間勝っていないらしいので、次こそ勝ちたいです。

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