9月末、台風の影響が危惧されるなか山梨で行われた第2戦は、強豪・山学大に0−7で完敗した慶大。悔しさを胸に、プール戦もいよいよ最終戦を迎えた。第1Q開始6分に相手に先制点を取られてしまうも、10分にFW永野裕太(政4・慶應)の打ち込みからFW大橋俊介(政4・慶應)が押し込みゴール、同点に追いつく。相手のボールキープ力に押されつつ、耐え抜いた末の試合終了2分前、自陣プレーから抜け出せなかった慶大は、フィールドゴールからの追失点を許す。パワープレーで猛攻するも、あえなく試合は終了。1−2でプール戦を3位に終えた。
平成30年関東学生ホッケー秋季リーグ Bプール vs明大
10月14日(日) 14:45試合開始 @早大東伏見グラウンド
| 第1Q | 第2Q | 第3Q | 第4Q | 合計 |
慶大 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 |
明大 | 1 | 0 | 0 | 1 | 2 |
スタメン
GK 小川修平(政4・慶應)
DF 河本倫太郎(法4・慶應)、望月慎之介(経2・慶應)、片岡賢治朗(経2・慶應)、飯室隼(経1・慶應)
MF 金田翼(経4・慶應)、田畑智哉(政1・慶應志木)、中山正暉(経1・慶應)
FW 大久保遼(政4・慶應)、大橋俊介(政4・慶應)、永野裕太(政4・慶應)
肌寒く感じられる秋の気候の中、U21日本代表に選出された主力のDF吉川大地(政3・慶應)を欠いた布陣で、慶大がどのように戦い抜くのかが今試合の見所であった。
第1Qは序盤、ボールの奪い合いから始まり、互角な戦いを見せる。しかし、5分、FW永野が相手ボールをカットし、ドリブルで駆け上がると左サイドからシュート。惜しくもゴールとならなかったが直後、すかさず相手がカウンターで駆け上がり正面からそっとシュートを決め早々と先制点を挙げさせてしまう。取り戻そうとチャンスを伺う慶大は10分、ついに敵陣に侵入しFW永野がゴールに打ち込み、それをそのままFW大橋が押し込み見事ゴール。なんとか同点に漕ぎ着けて第2Qに続く。
食らいついた第2Q。開始3分、相手にPCを与えてしまうもここはGK小川修平(政4・慶應)のセーブで失点とせず。終始相手のボールキープに苦しむ慶大であったが、相手のサークル侵入時にはDF片岡賢治朗(経2・慶應)がボールを弾きサークル外にボールを送るほか、相手パスをカットした後スクープでパスを送るなど巧みなプレーを見せた。ボールに食らいつき、得点を許さなかった慶大はこのQを耐え抜き、前半を1−1で終える。
攻勢に転じたい第3Q。自陣プレーの時間が長く、慶大はなかなか好機を見出せない。しかしついに5分、今試合初のPCを獲得しMF金田翼(経4・慶應)がシュートを放つも、相手に弾かれ得点とはならなかった。このまま攻撃のペースをつかめるかと思われたが、一向にチャンスをものにできない。後半はマイボールにできない時間が続き、このQも得点なしで終えた。最終Qで追加点を狙う。
相手の攻撃に苦しんだ第4Q。3分に、早速相手が2度のシュートを放ち辛くも耐えるが、その攻撃力を見せつけられた。自陣プレーを抜け出せず、6分にも失点危機を迎えるがここはまたもGK小川のスーパーセーブにより失点としない。MF金田のカウンターで何度か敵陣にボールを送り出す場面もあったが、ラスト2分を残したところで、ボール奪取に尽力したMF中山正暉(経1・慶應)の奮闘むなしく相手にゴールを決められてしまう。残り時間をGKを外したパワープレーで臨み総攻撃を仕掛けるも敵わず。1−2でこの試合を献上した。
攻撃でも守備でも好プレーが見られ、格上相手ながら善戦を繰り広げた今回の試合。永野も「今年のチームが始まってから、一番良い内容だったし、一丸となれた良い試合だった」と述べるように、結果は敗戦としても内容は決してネガティブなものではなかったであろう。Bプールを3位に終えた慶大が、次回リーグ戦として迎えるは順位決定予選だ。奇しくも、対戦相手は昨季と同じく順位決定予選で対戦した東農大。前回は1−2で敗戦し入替戦出場を決定づけた試合となったため、この無念はぜひ晴らしてもらいたい。また、10月31日からのインカレにも出場する慶大。強敵と剣を交えることで、まとまりを持ち始めたチーム力にますます磨きをかけるに違いない。
(記事:津田侑奈/写真:重川航太朗、新池航平)
次戦
【全日本学生ホッケー選手権(インカレ)】
10/31(水)1回戦VS東大
11:10 試合開始 @慶大日吉グラウンド
【秋季リーグ】
11/17(土) 順位決定予選VS東農大
9:30 試合開始 @駒沢オリンピック公園第一球技場
◎関東学生ホッケー秋季リーグ Bプール 星取表
| 慶大 | 東大 | 明大 | 山学大 | 勝ち点 | 得失点差 |
慶大 | × | ○4−1 | ●1−2 | ●0−7 | 3 | −5 |
東大 | ●1−4 | × | ●0−6 | ●1−7 | 6 | −15 |
明大 | ○2−1 | ○6−0 | × | ●1−2 | 0 | 6 |
山学大 | ○7−0 | ○7−1 | ○2−1 | × | 9 | 14 |
以下、コメント
永野裕太(政4・慶應)
——今日の試合を振り返って
今年のチームが始まってから、一番良い内容だったし、一丸となれた良い試合だったと思います。
——攻撃面での手応えは
特に前半に関しては、右サイドの外からえぐっていって得点となったシーンだったり、相手のビルドアップを途中でカットしてカウンターに繋げるシーンだったり、非常に良い形がたくさんあったので良かったかなと思います。
——明大のプレーでやりにくかった部分は
やはり試合が終わるにつれて、なかなかボールを前に運べなくなってしまったので、その辺りは彼らの方が優れていたのかなと思います。
——インカレを控えていますが
現状チームで達成できる目標は、インカレでベスト4以上ということになっているので、その達成に向けて全力を尽くしたいと思っています。
——秋リーグの次戦、東農大戦に向けて
春と全く同じ組み合わせになったので、もちろん春の借りを返せるように、今のチームの状態なら良い結果になるのかなと思います。
大橋俊介(政4・慶應)
——今日の試合を振り返って
上位に行くために勝ちたかったんですけど、競った試合ではあったんですが、勝てなくて残念です。
——得点シーンは振り返ってみていかがですか
サークルの外から打って来て、中に出して入れると言う形は練習からやってきた形だったので、それが出せて良かったです。
——攻撃面での手応えは
チャンスは少なかったですけど、得点に結び付けられていたので、精度をもう少したかめていけたらなと思います。
——インカレを31日に控えています
今日チーム一丸となって戦えていたので、この調子で守備と攻撃の精度を上げて行けばいいなと思います。
——次の東農大戦に向けて一言お願いします
上位に行けなくなってしまったので、最低でも5位に入れるようにしたいなと思います。
中山正暉(経1・慶應)
——今日の試合を振り返って
相手が格上ということで気持ちで負けないということをアップから意識してきて、その点はよくできたと思います。ただ気持ちが熱くなりすぎて、自分が思ってもないところにパスを出したりしてしまったので、熱くなっても技術が必要だと思いました。
——先制点を取られた後にすぐ奪い返しましたが、気持ちの切り替えは
かなりしっかりできました。ただ、あそこが試合のピークだったのかなと思います。
——その後は両チーム得点が入りませんでした
とりあえず守りからしっかり入って、ワンチャンスで攻めていこうと思っていました。
——最後の失点につながってしまったシーンについては
前を向きすぎてしまって、その結果人数が足りなくなってしまったので、熱くなっても頭は冷静でいなければいけないと思いました。
——個人としてプレーを振り返って
ディフェンスからしっかりと入って、前に繋げられるところは繋げて、あまりボールを持ちすぎないように意識していました。
——春から出場をしていますが、自身の成長などは感じますか
ディフェンスの仕方とか、スティックを下げることだったり、体力もついてきていると思います。あとは、攻め方を意識していきたいと思います。
——次の試合はインカレになります
守りをまずはしっかりとやって、攻める時も冷静にできるようにしたいです。