【ソッカー(男子)】2位以上を確定させついに昇格!悲願の優勝へ 第21節 vs拓大

ソッカー男子

前節中盤の時間帯まで試合を優位に進めながら、終了間際に追いつかれ1部昇格が持ち越しとなった慶大。午前中のゲームで日体大が敗れたことで3季ぶり昇格が決まった中、4位に位置する拓殖大と対戦した。序盤から一進一退の攻防を繰り広げるなか、前半をスコアレスで折り返す。迎えた67分、佐藤海徳(政4・桐光学園)を起点に最後は内桶峻(政3・國學院久我山)が押し込み待望の先制点をあげる。最後まで集中した守備で失点を許さず3試合ぶりの勝ち点3。国士舘大と激しい優勝争いを繰り広げるなか、2部優勝へ大きく前進した。

2019/11/16(土)14:00ko @中台運動公園陸上競技場

【スコア】
慶應義塾大学 1-0 拓殖大学

【得点者】
1-0 67分 内桶峻(政3・國學院久我山)

◇慶大出場選手
GK田原智司(環3・静岡学園)
DF酒井綜一郎(政2・慶應義塾)
DF沼崎和弥(商4・暁星)
DF野村京平(総4・國學院久我山)
MF八田和己(総4・桐蔭学園)
MF落合祥也(商4・横浜FCユース)
MF橋本健人(総2・横浜FCユース)
MF佐藤海徳(政4・桐光学園)
MF内桶峻(政3・國學院久我山)→77分山田盛央(総4・藤枝東)
MF多嶋田雅司(商4・國學院久我山)→70分草野信之介(環3・桐蔭学園)
FW福本拓海(環4・済美)→86分松岡瑠夢(総3・FC東京ユース)


試合前に1部昇格が決まり、勝って来週の優勝に繋げたい慶大は前半、積極的な攻撃を見せるも得点の決め手に欠き苦戦するが、持ち味である隙のない守備で無失点で切り抜けた。開始直後は相手に攻められるが、6分、9分と酒井綜一郎(政2・慶應義塾)のゴール前でのブロックで危機を回避した。その後12分、橋本健人(総2・横浜FCユース)がゴールに接近した勢いのままシュートを放つも左に外れてしまい、直後13分にはCKから酒井が頭で合わせ入ったかに見えたが惜しくもゴールとはならなかった。

ヘディングシュートを放つ酒井

14分にはインターセプトした内桶が単独でドリブルしゴール前に運んでチャンスを作るも、相手DFに阻まれ得点に繋がらない。相手の守備に阻まれ、中々思うようにパスがつながらない中で、その後は相手のセットプレーが続きピンチの場面が続くが、守護神・田原智司(環3・静岡学園)をはじめとする慶大の守備陣の活躍で危機を回避した。スコアレスの試合展開が続き、先制点が欲しい慶大は24分から連続で福本拓海(環4・済美)を起点にチャンスを作るが、どちらもシュートが決まらず得点には繋がらなかった。その後はパスを繋ぎながら攻撃機会を伺うも、中々ゴール前まで渡らずシュートに持っていくことができない。そのまま試合は膠着し、無失点無得点で前半は終了した。

 

先制点が欲しい慶大は後半、攻勢を強める。52分、福本から佐藤とパスで押し上がり内桶へのラストパスは惜しくも通らず。53分にも、多嶋田雅司(商4・國學院久我山)から橋本とつなぎゴール前で福本を狙ったパスを供給するも渡らない。立て続けにチャンスを作り出す慶大はセットプレーでも相手ゴールを脅かしていく。60分、佐藤のCKからゴール前をシンプルに狙ったボールは相手DFが決死のブロック。66分にもPA左隅後方の位置から橋本がファーサイドに放ったFKに野村京平(総4・國學院久我山)が反応するも相手キーパーが弾き出す。再三のチャンスに得点の期待が高まる中、67分、左サイドでボールを奪取した落合祥也(商4・横浜FCユース)から多嶋田、内桶と渡って、逆サイドでフリーになっていた佐藤へ。佐藤が橋本を狙ったクロスを橋本が上手く落とし、それに反応した内桶がゴールに流し込む。

内桶が2試合連続のゴールを決めた

流れるような鮮やかなパス回しで欲しかった先制ゴールを上げる。その後も尚攻め続ける中、70分に多嶋田に代えて草野信之介(環3・桐蔭学園)、77分には先制弾の内桶に代えて、山田盛央(総4・藤枝東)と交代カードを切り更なる得点を狙いにいく。すると、79分、ゴール前へのその草野が出すロングボールに走り出した福本が足元にピタリと止めてシュート。ここはキーパーに弾かれるも、大きなチャンスを作り出した。

シュートを放つ福本

1点リードで迎えたアディショナルタイムには全員が引いて守り、1点を守りにいく。90+1分に、右サイドを崩されて、ゴール前であわや失点のピンチも相手シュートもDF陣が決死のブロックで弾き返す。その後も、相手にパスを回され、PA付近まで持ち上がられるシーンがあるものの、人数をかけたディフェンスでシュートは打たせず、終了のホイッスル。内桶のゴールを守りきり無失点の1ー0で勝利。首位を守った。

守備陣の活躍が勝利につながった

 

苦しい試合を見事勝利で飾った慶大。これで2位の国士舘大とは勝ち点差は2になり、得失点差を考慮すると、慶大の優勝が近づいたと言えるだろう。残り試合も1試合となり、長きに渡るリーグ戦もいよいよ最終章を迎える。1部昇格を決めた慶大だが、彼らの戦いはまだ終わっていない。試合後には、多くの選手が「優勝しかない」と強い決意を口にしてくれた。今季最大目標である最少失点で2部優勝を成し遂げる為にーー。荒鷲軍団の総力を結集させ、栄冠を掴み取る。

(記事:榎本大輝、菅原千尋、小林由和、写真:室留裕介、小林由和)

淺海友峰監督

--まずは昇格おめでとうございます

ありがとうございます。

ーー1部昇格を決めましたが

学生がよく頑張ってくれたと思います。非常に厳しいトレーニングをやってきたのですけど、全体的に学生も社会性を発揮してくれたと思います。あとはコーチ陣だったりトレーナーや普段はスポットライトの当たらない学生スタッフを含めたスタッフ陣の頑張り無くしてはこういう結果にはなっていなかったので彼らの頑張りを讃えたいです。

--今節は昇格が決まってからの戦いでしたがどのように臨みましたか

正直気持ち的に楽になる部分があったと思うのですけど、学生が掲げた目標はあくまでも2部優勝だったのでそこに向けてはブレずに勝つということだけを考えてやりました。ただ入りがやりづらい、難しい試合にしてしまったなと思います。

--0対0で前半を終えましたが、どのような声をかけましたか

いや、叱りました(笑) それぞれがやろうとしていたことができていなかったのでそこを徹底していこうと。具体的にはボールの移動中のところを改善点として出しました。

--最後に次節は最終節です

いつもとは変わらない、相手をリスペクトして勝ちに行く、あとは走るサッカーをもう一回徹底していい準備をしていきたいなと思います。

 

佐藤海徳(政4・桐光学園)主将

--試合前に昇格が決定していましたが、試合前のチームの雰囲気はどのような感じでしたか

ちょっとプレッシャーを感じてた部分はあったと思っていて、優勝を目指しているので、どちらかというと日体大が勝ったり引き分けたりしてくれる方が僕たちにとってはやりやすかったんですけど、国士舘大が勝って、少しプレッシャーも感じていた部分はあったかなと思います。

--試合を振り返って

そのプレッシャーを感じていた部分が前半あって、ミスだったり固くなってしまう部分が前半見受けられて、そこで他人にベクトルを向けて他人の責任を求めてしまったりしていたんですけど、後半になってそれがなくなって、みんなでミスをカバーして、楽しんでサッカーをしようという感じが出たので、それで一点取れて良かったなと思います。

--最終節に向けて

昇格を決められて、僕たちが2年生の時に降格してしまったリベンジを果たせたかなとは思っているんですけど、今年のチームは昇格ではなく優勝を目指してやっていて、僕も4年生として最後のソッカー部人生で、最後に優勝カップを掲げたいと強く思っているので、なんとしても勝って自力で優勝したいなと思います。

 

八田和己(総4・桐蔭学園)副将

ーー1部昇格が決まりました。今の率直な気持ちをお願いします

もう本当にこの1年間積み上げてきたものがしっかりと結果になって現れたということはすごい良かったかなという風に思います。

ーーご自身のプレーを振り返って

もう全然ダメでしたね。立ち上がりはっきりしたプレーで入ろうと言っている中で、自分が結構ミスをしてしまって。なかなかチームを鼓舞出来なかったところがあるので。ラスト1試合あるのでしっかりと修正出来るように、また来週1週間やっていきたいと思います。

ーーなかなか試合が動かない中、待望の先制点が生まれました。得点シーンを振り返って

なかなか本当に苦しい時間帯が続いていたのですが、こういう試合でしっかりと勝ち切れるというのは今年のチームの1つの強みかなという風には思っていて。しっかりと峻(内桶峻=政3・國學院久我山)得点してくれてこれまでやってきたことがしっかり出た形だったので、得点に関してはすごい良かったかなという風に思います。

ーーTEAM2019で戦う試合も残り1試合になりました

4年生がいっぱい出ている中でこのソッカー部に残せるものというのは本当に2部優勝というところだと思いますし、最後まで諦めないとか慶應魂を持って戦うとか。そういったところを最後の試合で4年生中心となって残せたらいいかなという風に思っています。

ーー優勝が懸かる大一番の試合に向けて

もう優勝しかないので。本当に最後の試合なので、チーム一丸となってもう立ち上がりから120%で全力で戦い抜きたいと思います。

 

内桶峻(政3・國學院久我山)

--試合前に昇格が決まりましたがお気持ちは

試合の始まる前から自分の前で試合がやっていることは知っていましたけどその試合は意識せず、自分の目の前の試合に集中しようということで試合前に昇格とかは意識しなかったです。

--ご自身は2試合連続のゴールです

あまり点を取るタイプではないのですけど、ゴールという形でこの大事な試合で勝利に貢献できたことはすごく嬉しかったです。ただ苦しい試合の中、無失点に抑えてくれた守備陣こそが今日の試合のMVPだと思います。

--最後に次節は首位を争う中での日大戦となりますが意気込みをお願いします

次節優勝もかかっていて、しかもこのチームでできる最後の試合で、特に4年生にはこの1年間、チームを引っ張ってもらってこの結果を勝ち取ることができたと思うので、4年への恩返しという気持ちを込めて絶対に勝って終われるようにしたいです。

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