来たる12月5日(土)、駒沢オリンピック公園総合運動場にて”第71回サッカー早慶定期戦―早慶クラシコ―”が行われる。夏に開催される予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、リーグ戦を兼ねた一戦となる。両校の意地がぶつかる一戦になることは間違いないだろう。
慶應スポーツは当日先発が予想されるメンバーを中心に守備陣、中盤、攻撃陣を分析していく。第1弾は守備陣。粘り強く戦い続ける今季、重要度がより増した守備を取り上げていく。
今季から1部で戦う慶大は現在7位と残留圏内を維持しているが、 チームの躍進を支えているのが粘り強いディフェンスだ。 ここまで19試合を消化し、 6試合でクリーンシートを達成するなど、 安定感を見せている慶大のディフェンス。 なかでもCBとして最後まで身体を張ってチームを支えている3人 の3年生、日川優太(商3・高崎)、谷本竜一(総3・ FCトリプレッタユース)、酒井綜一郎(政3・慶應) の活躍を抜きに、ここまでの戦いぶりは語れない。 今季の慶大は中盤を固めてボールを刈り取り、 ショートカウンターを狙うスタイルを取っているだけに、 相手にボールを持たれる時間は長くなっている。
だが、チームを救ってきたのはDF陣だけではない。 副将を務めるGK ・田原智司(環4・静岡学園) はここまで安定したセービングでゴールを守り抜いている。 田原の持ち味はなんといってもシュートストップだ。 GKはキャッチングやクリアリングなど様々な技術が求められるが 、 田原は反応速度の速さを生かした高いシュートストップ技術を持っ ている。副将としてディフェンスラインに的確な指示を送り、 得点を許すかどうかという場面でゴールラインを割らせない。 まさに絶対的守護神としての奮闘が目立っている。
早慶戦で予想されるのは劣勢、 そして長くなるであろう守りの時間。 リーグ首位に立つ早大は得点ランキング2位の加藤拓己(スポ3・ 山梨学院)をはじめ、高い攻撃力を誇っている。 狙えると見るや積極的にミドルシュートを放ったり、 枚数をかけて波状攻撃を仕掛けたりと攻撃の引き出しも多く、 90分を守り抜くのは簡単なことではない。 前期の勝利はチーム全体で粘り強く守り抜き、 与えられたワンチャンスを見事にものにして金星を掴み取った。 内容的には常に早大ペースだったものの、 結果的には出来すぎとも言える勝利。 後期にも5バックで徹底して守り、 カウンターを狙うスタイルで戦うことが予想される。 肉体的にも精神的にも消耗の激しい試合が予想されるため、 状況に応じてリザーブメンバーと入れ替えも必要となるだろう。 DFではここまで11試合に出場している東山航大(総4・ 柏レイソルユース)や、 フィジカルを強みに相手の攻撃の芽を摘む小林誉貴(商3・ 清水東)が挙げられる。また、 控えGKながら声でチームを鼓舞する稲川琢馬(環4・ 東京武蔵野シティU-18)の存在は非常に大きい。 チーム全員で戦い、再び宿敵撃破へ。 早慶戦の勝敗の行方はディフェンスが鍵を握るだろう。
(記事:林亮佑)
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