【バレーボール】自分たちらしさを発揮できず、無念のストレート負け/春季関東大学男子1部バレーボールリーグ戦 第2戦vs駒澤大

バレー戦評

試合前、円陣を組む選手たち

昨日の筑波大戦でフルセットの末に勝利を収め、このまま勢いに乗りたい慶大は、この日駒澤大との一戦に臨んだ。駒澤大の粘りのバレーを前に、最初からなかなか流れをつかめず、第1・第2セットを落としてしまう。立て直したい第3セットであったが、スタートから三連続得点を許し、以降流れを引き寄せることができないまま16-25で試合終了のホイッスルが鳴った。試合後、選手らが口を揃えて「自分たちらしいバレーができなかった」と語ったように課題が残る試合となった。

 

2022年4月24日(日)

春季関東大学男子1部バレーボールリーグ戦

第2戦 慶大×駒澤大

得点

慶大

セット

駒澤大

21

25

23

25

16

25

 

 

出場選手(サーブ順)

ポジション

背番号

名前(学部学年・出身校)

   
   

OH

島田航希(経3・慶應)

MB

27

下田悠生(経4・慶應湘南藤沢)

OP

松本喜輝(環3・九州産業)

OH

渡邊大昭(商2・慶應)

MB

降小雨(商4・慶應)

S

高倉真古都(商4・慶應)

L

25

樋口太樹(経4・慶應)

途中出場

 

 

OH

12

内田克弥(環2・松江工業)

OH

18

安達龍一(環4・洲本)

MB

芳賀祐介(環2・札幌北)

 

 

 

渡邊のスパイク

第1セットは序盤からシーソーゲームが続く展開に。高倉真古都(商4・慶應)によるブロックポイント、下田悠生(経4・慶應湘南藤沢)のサービスエース、渡邊大昭(商2・慶應)の角度のあるアタックなど要所要所で得点を重ねるも、駒澤大の粘りのバレーを前になかなか流れをつかむことができない慶大。長いラリーを取り切れず12-15と三点差をつけられるも、すかさず降小雨(商4・慶應)が相手のスパイクをシャットアウトし、13-15。続けて、松本喜輝(環3・九州産業)の強烈なアタック、島田航希(経3・慶應)のブロックポイントで15-15と追いつき、流れを渡さない。しかしながら終盤、サーブのミスや思うようにスパイクが決まらず失点を重ね、差を広げられてしまう。最後は渡邊のスパイクがブロックにつかまり、21-25でこのセットを落とした。

 

 

 

高倉のブロックポイントで同点に追いつく

切り替えたい第2セット。渡邊に代わり安達龍一(環4・洲本)が投入され、序盤から攻守において活躍を見せる。高い打点から繰り出さるスパイクで相手コートに鋭いボールを突き刺したかと思えば、その高さを活かし相手スパイカーにプレッシャーを与え、ブロックにおいても存在感を発揮。互いに譲らず点を取り合う展開が続く中、松本のアタックでブレイクを奪い、15-14。リードを広げたい慶大だが、拾ってつなぐ駒澤大の守備力が光り、その後四連続得点を決められ、流れを渡してしまう。一進一退の攻防が続く中、高倉のブロックポイントで23-23と土壇場で追いつくも、勢いに乗った駒澤大に23-25とあと一歩のところで第2セットを取られてしまう。

 

 

降副将を中心に気合を入れ直す

窮地に立たされた慶大の第3セットは、三連続失点で幕を開けた。相手のセンター線を使った攻撃やブロード攻撃に翻弄されながらも、安達のバックアタックやこのセットから出場の内田克弥(環2・松江工業)の相手ブロックをうまく利用したスパイクで応戦。しかし、先のセットからの勢いが衰えない駒澤大に得点を重ねられ、10-15でたまらずタイムアウトを要求。その後も流れを引き寄せることができず、最後はレセプションの崩れたところにダイレクトを叩き込まれ、16-25で試合終了。無念のストレート負けを喫した。

 

 

(記事・写真:田中瑠莉佳)

 

 

 

以下、コメント

 

 

星谷健太朗監督

 

――今日の試合を振り返って

まず試合ができたことを嬉しく思います。駒澤大学さんがとても良いバレーをする中で、選手たちも非常に気持ちを高めて試合に臨んでいたので良かったと思います。

 

――慶大らしいバレーができなかった原因は

コンディションの部分が1番大きいかなと思います。昨日フルセットで戦って、それもギリギリの状態でのフルセットで。今日は第2試合だから回復間に合うかな、と思ったんですが、なかなか厳しいものがありました。普段から誰が出てもそれぞれの役割を発揮できるようにやっていたものの、昨日のスタートから出ていたメンバーと、代わって入って出たメンバーのそこのクオリティーの差というところは課題だと思いました。

 

――来週に向けてどういった調整をしていきたいですか?

そうですね、自分たちが100パーセントの力を出し切れるようなコンディションにするというところですね。コンディションが整えば、自分たちの強みであるサーブとスパイクの攻撃力の部分が機能してくると思うので、そこを1番大事にしていきたいと思います。

 

 

高倉真古都主将(商4・慶應)

 

――今日の試合を振り返って

昨日の試合の疲れが残っている中での最大限のパフォーマンスというのは難しいなと感じました。

 

――思うようにいかなかった原因は

疲れのせいにしてはいけないんですけど、リーグ戦ってそういうものだと思うので、疲れがある中でもこれをしなきゃいけない、あれをしなきゃいけないというのが出来ていなかったと思います。

 

――とすると課題はどういったところでしょうか?

体力向上、疲労回復ですかね。あと負けた要因としては、対策がはまらなかったというところが正直あるんですけど、そうなったときに対応する力っていうのがまだないと思います。昨日の試合(筑波大戦)は戦術がはまって巻き返せた試合だったんですけど、今日は最初から戦術がはまらなくてそのままあっという間に3セット取られてしまう展開だったので、対応力をつけないと勝てないなと思いました。

 

――来週に向けて

今週勝ちも負けも経験して、これがリーグ戦というのがみんな共通認識になったと思うので、あとはどれだけ勝っていけるかというところ、負け癖がついたわけではないと思うのでここから沈むことなく自分たちらしいバレーボールが出来ればなと思います。

 

 

降小雨副将(商4・慶應)

 

――今日の試合を振り返って

駒澤大学さんの対策がすごくうまくされていたなというのと、自分たちのいつものバレーボールができなかったのが敗戦の理由かなと思います。

 

――その自分たちのバレーができなかった原因は

技術面でいうと相手のサーブが良くて、Bパスになったところをきっちりサイドにブロックを飛ばれてしまって、うちのスパイカーが打ち切れなかったというところです。精神面でいうと慢心とかはなかったと思うんですけど、勝たなきゃいけないというところに捉われてしまって、バレーボールを楽しむことができなかったかなと思います。

 

――課題は

技術面でいうとサイドアウトをとること、Aパスを返してコンビをしっかり合わせるというところ。慶應の戦い方としては、打てないときはリバウンドでつなぐというところなので、それを徹底させることですかね。精神面では、まだ2部から1部に上がって、1部を経験したことがある選手が少ないので、強い相手に立ち向かっていくんだという気持ちをもう一度全員で思い起こして戦っていけたらなと思います。

 

――ブロックでの活躍が目立ちましたが、手応えはどうですか?

自分としては調子の波をなくすことが課題なので、昨日に引き続き良いプレーが出たというのは良かったですし、1年生の頃から試合に出させてもらって関東1部を今のチームでは1番経験している身なので、毎試合変わらず自分の良いプレーが出せるようにというのは今後も意識していきたいと思います。

 

 

安達龍一(環4・洲本)

 

――今日の試合を振り返って

ベンチとしてスタメンがダメな時に切り替えて盛り上げてやっていくというのが仕事だと思うんですけど、いざ自分が入ってみて相手のサーブやレシーブの型にはまって、点数が取れない、そういう仕事ができなかったという部分でいうと自分たちのプレーが発揮できなかったのかなと思います。

 

――その自分たちのバレーができなかった原因は

パスがうまく返らないことで、サイドにブロックがしっかりきて、その後ろにレシーブも構えられていて、というところですかね。クイックやパイプの真ん中の攻撃でプレッシャーを与えることができなかったので、しっかりまずはパスを返すところからやり直していきたいです。

 

――自身のスパイクやブロックの手応えは

ブロックでは多少プレッシャーを与えられたのかなと思うんですけど、スパイクは決め急いで打ち下ろしていた部分があるので、もっとブロックを見てかわしたり、奥に打ったりという選択肢を広げていきたいなと思いました。

 

――来週に向けて

自分たちのやってきたことを発揮して勝ち切りたいと思います。

 

 

松本喜輝(環3・九州産業)

 

――今日の試合を振り返って

昨日勝ったところから気の緩みがでていた部分があったのかなというところと、こっちの作戦がうまくはまらなかった分、相手の作戦がしっかりはまって、向こうのペースに終始持っていかれたというのを感じます。

 

――課題は

相手が対応してきたことに対する対抗策であったり、自分の手を何個か持っておくのが大事だと思いました。向こうに対策されたときに、次の手、さらに次の手と出していければいいんじゃないかと思います。

 

――今日もオポジットとして点を稼いでいたと思いますが、手応えはいかがですか?

そうですね、昨日に比べて大事な場面で上がってきたボールを決めきれない印象があったので、もう少しみんながつないでくれたという意識を持って、決め切りたいと思います。

 

――来週に向けて

まず体を癒すことは大前提として、そこから今日の反省や次の対策をして慢心せずにやっていきたいなと思います。

 

 

内田克弥(環2・松江工業)

――今日の試合を振り返って

昨日の試合がフルセットで疲れている中で、自分はみんなを盛り上げようと思ってプレーしました。でも思うようにみんなも調子が上がらず、駒澤大学さんもサーブキャッチがAパス入って苦しい場面が多かったです。

 

――その調子があがらなかった原因というのはどういったところだと思いますか?

向こうのブロックが良かったのもあるんですけど、こっちのフォローもつながらなかったのと競った場面でサーブレシーブを弾いてしまったり、というところが大きかったと思います。

 

――自身の手応えは

途中ディグとかあげたと思ってるんですけど、終盤でサーブを相手に返してしまった場面があったので反省する方が多いです。

 

――来週に向けて

自分はみんなを盛り上げたり、やる気にさせたりという役割が大きいと思うので、外からも中からもサポートできるように調整していきたいなと思います。

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