【アイスホッケー】新体制で挑むも開幕戦を勝利で飾れず/2025年秩父宮杯第72回関東大学アイスホッケー選手権大会第1回戦対立教大学

アイスホッケー

昨シーズンは早慶戦を52年ぶりの大金星で終えた慶大。秋大会では勝利を収めた立大との試合に、新1年生を迎えた新体制で挑んだ。序盤から目立つ立大による猛攻に対し、多田圭之介(政4・慶應)が華麗な防御を見せる。しかし、第1ピリオド終盤には得点を奪われてしまう。何としても追いつきたい第2ピリオドでは、有馬龍太(経4・武修館)の強烈なシュートが光り、同点に追いつく。しかし、迎えた第3ピリオド、立大のカウンターに圧倒され、キルプレー時には股を抜かれるなど3失点と点差を広げられた。試合終盤にはパワープレーで攻めるもシュートは決められず。1-4で立大に敗れ、課題の残る結果となった。

 

2025年5月6日(火)17:30試合開始 @東伏見ダイドードリンコアイスアリーナ

 

1P

2P

3P

TOTAL

慶應義塾大学

0(11)

1(16)

0(10)

1(37)

立教大学

1(15)

0(7)

3(14)

4(36)

※()内はシュート数

 

メンバー

慶應義塾大学                                       

1. 勝見、芝田、石村、有馬、土井

2. 三田、倉田、立島、古舘、茨城

3. 小島(壯)、小島(佑)、栖原、久恒、仁王

4. 郷、木原、生原、宮部、沖野

GK先発:多田 控え:秋田

 

緊張感で包まれる氷上で、戦いの火蓋は切られる。ブザーの音が場内に響き渡り、選手たちの闘志が燃え上がる。第1ピリオド序盤には勝見斗軌(法4・Ontario hockey academy)が相手ディフェンスの防御を破るも、惜しくもゴールには繋がらず。対する立大にカウンターで攻め込まれる。慶大は追い込まれつつも、多田が見事なセーブを見せるなど、間一髪の闘いが繰り広げられる。その後、キルプレーを終えた有馬が氷上を駆けゴールへと向かうも、得点にはつながらない。両者の攻防がせめぎあうなか15分4秒、立大の立石優羽(営3・日光明峰)にシュートを決められる。慶大は1点ビハインドでこのピリオドを終える。

FWの要である勝見

このままでは負けていられない慶大。第2ピリオド開始直後から反撃を見せる。5対3のパワープレーで有馬龍太(経4・武修館)が芝田光希(経2・都市大附属)のアシストを受け、相手ゴールキーパーが反応できないほどの高速シュートを決める。今試合初の得点が生まれた瞬間、氷上には選手たちの抱き合う姿が見られた。

同点に追いつき喜ぶ選手たち

その後、キルプレーで攻められる時間が増える。しかし、放たれたシュートに多田圭之介(政4・慶應)がすかさずダイブ。体を張ったプレーで何度もシュートを防ぐ。1-1の同点で試合は最終ピリオドを迎える。

何度ものセーブを見せた多田

第3ピリオド、なんとしてでも逆転したい慶大。49分51秒、キルプレーで守りに徹するなか、足元にシュートを決められてしまう。反撃したい慶大は勝見が1対1の絶好のチャンスでシュートを放つも思い通りには決まらず。攻められる時間が増え、選手たちの顔には疲れが見え始める。キルプレー終盤に股を抜かれ、シュートを決められてしまう。6人攻撃で何としてでも得点したい慶大だが、またも得点を許す。試合終盤には6対4のパワープレーで攻め続けるも、最後のシュートは惜しくも形にはならなかった。

6人攻撃時に失点を許す

最後まで攻め続けるも、試合終了のブザーは鳴り響く。選手たちの表情からは悔しさがうかがえる。立大にリベンジを果たされてしまったが多くの新1年生が出場できたことは好材料だろう。今試合で残った課題を次戦に生かしたいところだ。

 

♦得点を決めた主将・有馬選手のインタビュー

──試合を振り返って

春からずっとこの試合に向けて練習してきたのですが、自分たちがやるべきことを全くできませんでした。良いシーンもあった一方で、チームとしての未完成さが露呈したなと思います。

 

──シュートを決めた時の心境

5対3のパワープレーで「あのシーンで得点しなかったらもう終わり」という状況だったので、自分の果たすべき仕事を果たせたという安堵感を感じました。

 

──主将として今までとの違いを感じていますか

はい、間違いなく感じています。去年までは「誰か」に頼って、自分は自分のプレーをするだけで評価されていました。今年は自分が結果を出すことは当たり前で、それに加えて後輩たちが活躍しやすいようなチームの雰囲気作りをしなければならないところが難しいです。

 

──今シーズンの目標

早慶戦の勝利と秋のリーグ戦での1部A残留が目標です。

 

──チームの理想形

チームが終わる引退試合の時に「もっとこのチームでプレーしたかったな」とみんなが思うようなチームです。

 

 

何度も相手シュートを防いだ多田選手のインタビュー

──試合を振り返って

個人的にも、チーム全体としても、粘りきれなかったところがあります。2Pで追いついたところまでは良かったんですけど、3Pで不用意なプレーから、不用意な失点を挟んで、結局その失点を取り戻せなかったところで粘り強さが足りなかったと思います。

 

──観客席も沸くセーブを見せていたがその時の心境

今日の試合は全体的に、冷静に周りを見ながら、プレーできました。セーブした瞬間が残り2P終了まで約40秒だったので、その後にミスや失点をしないようにやりきろうと考えていました。

 

──今シーズンのチームの強み

強みはまだ発揮できていませんが、今後伸びしろがあることが一番の強みだと思います。1年生がたくさん入部してくれたので、昨年から抜けた選手を補う力だったり、より高みにいけるポテンシャルがあります。それが秋までの慶應の強みだと思います。

 

──及川寿暉さん(令7経卒・慶應)からかけられた言葉はあるか

僕と寿暉さんはそんなに真面目に語る関係性ではないのでピシッと良いことを言ってくれたわけではないです(笑)

去年、僕が寿暉さんの後ろとして準備していた早慶戦やリーグ戦で勝負強い瞬間がたくさんあったので、そのような姿を目指していきたいと思います。

 

次戦予定

2025年5月17日(土)12:30試合開始 @東伏見ダイドードリンコアイスアリーナ

取材:檜森海希、吹山航生、冨髙吉典

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