【ソッカー男子】プロ入り内定報告 合同記者会見

 

プロ入り内定を決めた4選手が、須田監督を中心にガッツポーズ!!

左から黄、日髙、須田監督、河井、田中

 2011年11月14日(月)、慶應義塾大学日吉キャンパスにて4選手合同の記者会見が行われた。記者会見には須田監督、田中副将(環4)、河井(政4)、日髙(総4)、黄(総4)が出席し、それぞれ来春からの所属チーム、そしてプロサッカー選手としての意気込みを表明した。慶大卒のJリーガー誕生は2年前、アビスパ福岡に入団した中町(総卒)以来のこと。一学年に4人のJリーガを輩出するのは史上初のことでまさに快挙と言える。

 

~記者会見内容~

4選手のプロ入り内定について「凄いの一言です」(須田監督)

須田監督挨拶
 

 

今日は皆さま方に大変うれしいニュースを報告させていただきます。ここにいる4人のソッカ―部の部員がJクラブの方に内定いたしました。我々塾ソッカ―部はスポーツ推薦がない状態で、文武両道を掲げて大学日本一を目指して日々サッカーを追及しています。その中で彼ら4人がJリーグの方に進むということで我々にとっても非常にうれしいことであり価値のあることであると思っています。今後来シーズンからJの舞台で活躍してくれることを願うとともに、今回皆さん方には大きく取り上げていただきますことをお願いします。簡単ではございますが私の挨拶と代えさせていただきたいと思います。

田中挨拶

環境情報学部4年の田中奏一です。大学では副将を務めています。来年からファジアーノ岡山に入団することになりました。子供のころから夢であったプロサッカー選手になることが出来て、またその夢をほかの大学ではなくこの大学から実現することが出来たというのはうれしく思っています。今まで支えてくださったすべての人たちに感謝の気持ちで一杯です。ファジアーノ岡山の方では試合に一刻も早く出場して、活躍できるよう頑張ります。大学の方でもまだリーグ戦の方が残っているので、そちらでもインカレ出場、日本一を目指していきたいと思っています。

河井挨拶

法学部政治学科4年河井陽介です。この度来季から清水エスパルスに入団が決まりました。幼いころからずっとサッカーをしてきて、夢であったプロサッカー選手になることが出来て大変うれしく思っています。また、自分が生まれ育った静岡のクラブでプロサッカー選手になれるのを非常にうれしく思っています。声をかけてくださった清水エスパルスさんには、非常に感謝しております。プロになったら一日も早く試合に出て勝利に貢献することが出来るように日々努力していきたいと思っています。また、今は大学サッカーに集中して、残りの大学生活を充実させることを第一の目標として練習していきたいと思っています。これから、自分はサッカーでみなさんに恩返しができるように頑張っていきますので、応援のよろしくお願いします。

「(大学生活は)素晴らしい4年間だった。謙虚な気持ちと向上心をもって、ファンの方々から愛されたい」(日髙)

日髙挨拶
 

 

総合政策学部4年日髙慶太です。この度来季からモンテディオ山形に入団することが決定しました。長年の夢だったプロサッカー選手になることが出来大変うれしく思っています。これまで、支えてくださったすべての人たちに感謝の気持ちで一杯です。モンテディオ山形では、これまでの謙虚な気持ちを忘れず、常に向上心を持って、ファンの方々から愛される選手になりたいと思っています。大学では、まだ関東リーグがあるのでその優勝やインカレ出場でこの慶應義塾ソッカー部が注目されるよう努力していきたいと思います。これから精一杯頑張るので応援よろしくお願いします。

黄挨拶

総合政策学部4年の黄大城と申します。この度来季から京都サンガFCへの入団が決まりました。幼いころからの夢であった、プロサッカー選手になるということを達成できたこと、またその第一歩を京都サンガFCという歴史あるクラブで迎えられることを心よりうれしく思います。入団が内定したことに満足するのではなく、プロサッカー戦手として、また一人の人間としてこれからもっともっと成長して京都の勝利に貢献できるように頑張りたいと思います。皆とかぶるんですが、大学生活はまだ残っているので、まずそこで結果を出していい形でプロサッカー選手として人生を迎えられるように頑張っていきたいです。

――ご自身の持ち味を教えてください

 田中 自分の持ち味はサイドでの相手との1対1に負けないということと、あとはスピードにのった攻撃参加を自分では得意としているので岡山でもそれを発揮できればいいなと思っています。

河井 自分の持ち味は状況判断よくプレーすること、あとゴール前でのシュートであったり、周りをいかすプレーだったりというのも注目してもらいたいと思います。

日髙 自分の持ち味は運動量と攻撃になったときのアイディアが多いということだと思います。

「(京都では)中心となって引っ張っていける選手になりたい」(黄)

黄 
持ち味は運動量とスピードをいかした上下運動です。また、左足のキックも注目してみてほしいと思います。

 

――対戦してみたい選手は

  まずは一刻も早く試合に出場して、プロのスピードに慣れることを第一に考えているので、そこから対戦したい選手を選べるような立場になりたいと思っています。

日髙  陽介(河井)以外みんなJ2なので、レギュラーを取って、ここにいる2人とJ2の舞台で対戦したいと思っています。

河井  まずは同年代の選手達とどれぐらいレベルが違うのかを、試合に出て体感したいです。また、いま日本代表に選ばれているような選手達とJ1の舞台で対戦出来る機会があると思うので、それを目標に日々頑張っていきたいなと思っています。

田中  一緒に卒業するこの3人とやることと、僕はFC東京のユースの出身で、何人かプロになっている選手がいるので、そういった選手たちとやるのが楽しみです。

「いろんな人に支えられてきた。慶大からプロサッカー選手になれたことが嬉しい」(田中)

――田中選手への質問 
同期のFC東京ユースの選手でそのままプロに行った選手、大学を経由して来季からプロに行く選手、合わせて7人がプロ選手になるわけですが、それについてユース時代の人と何か話はしましたか

田中  大学でサッカーを続けている選手達とは、卒業したらプロで一緒にやろうね、という話は毎年会う度にしているので本当に嬉しい限りですし、Uー15時代の同期の丸山祐市選手(明大4年)もプロになるので本当に嬉しい限りだと思っています。

――入団するチームの印象と、チーム内で意識している選手、パスを出したい、または受けたいと思う選手

田中  一度練習に参加させてもらったんですが、本当に選手とクラブとサポーターの方々が一体となって目標に向かって頑張っているなというのを、1週間だけでしたけど感じることが出来ました。パスを受けたい選手は、ストヤノフ選手が周りの状況を見ながらいいパスを出していたので、ストヤノフ選手から裏へのロングパスを受けたいなと思っています。

 

河井  自分は大学1年の時から清水エスパルスに関わらせてもらってきたので、その頃から比べると今のチームは変わってきているんですけど、今のチームは若い選手とベテランの選手が上手く融合して、チームとしてまとまりがある非常にいいチームだなという印象を持っています。選手の中では、特に小野伸二選手や高原選手からは練習中からも学ぶことが多いですし、一緒に試合に出ることが出来たら、自分もすごく成長できると思っています。そういった手本となる選手が身近にいて、練習中からも自分が成長できる場所だと思っているので、そういった選手達を目標に頑張っていきたいと思っています。

日髙 自分が練習に参加した時は、もうJ2降格が決定してしまっていたのですが、雰囲気が落ちることもなく、1人1人が1回の練習をすごく大事にしているという印象を受けて、またベテランから若手の選手達が積極的にコミュニケーションをとってチームの雰囲気作りをしているな、というのが自分の中で印象に残っています。チーム内でパスを出したい選手は、FWの山崎選手がいい動き出しをしているのを練習で見ていて、自分がパスを出せたらなと思いました。また明治大学の宮阪選手も入団が決まっているので、一緒に中盤を組めたら面白いなと思っています。

 京都サンガFCの印象は、まず選手それぞれが高い目標を持っていて、オンとオフの切り替えをしっかりしていて、練習中もそれ以外でもとても雰囲気がいいなと感じました。そして、大木監督のもとで目標に向かってクラブが1つとなってJ1という目標に向かっていっているなという印象を受けました。パスを出したい選手は、前線に宮吉選手や久保選手といった若い選手がいるので、そこへアシストしたいという気持ちがあるのと、それ以外にも若い選手が多いので、中心となって引っ張っていけるような選手になりたいと思っています。

――須田監督にお聞きしたいのですが、慶大卒のJリーガーが少ない中、今回のことは、プロ入りを狙っている下級生が多いチームにどのような影響を与えると考えていますか

須田監督 そうですね。まずわれわれ塾ソッカー部というか僕の方針としましては、別に「プロの選手を育てる」と、育成する場ではなくて、あらゆる分野、社会人になってどれだけ活躍できるか、そこで通用するかと、そういった学生育成をしているつもりでございます。それで今回たまたま彼らが本当に4年間努力をした結果、プロの道に進んだということで。わたくしもサッカーの専門家としては非常にうれしく思ってますし、彼らが何度かプロの練習に行った後、戻ってきて、そのプロのいいところですね。それをチームにフィードバックしてくれると。そういうことで下級生たちもそういったプロ意識、サッカーに対する姿勢だったり、もちろん技術の面だったり、そういうところで非常に下級生たちにも良い影響を与えていると思います。

「同年代のプロ選手、日本代表に選ばれている選手と戦いたい。サッカーで皆さんに恩返しできるよう頑張っていく」(河井)

――河井選手に質問です。高校時代にライバルだった大前選手、今どういう関係なのかと、今後2人でどういった関係を築いていきたいと考えているか教えて下さい

 

河井 (大前)元紀とは高校時代に決勝で戦った間からなのですが、自分が清水エスパルスに関わらせてもらうことになってからは、すごく親しく、練習参加した時も一緒に練習場まで行ったりしています。なんていうか、プロの生き様というのを見せてくれています。自分より先にプロになっているので、(プロの中では)先輩というか。今年もすごい試合に出て活躍していますし、自分より先にいってると思っています。まずは(大前)元紀に追いつけるように。自分が試合に出て同じ立場でまた話せるように、まずは自分が頑張らなくてはな、と思っています。そして一緒に試合に出た時には、非常にやりやすい選手の1人でありますので、自分がボールを持った時は、(大前)元紀を見てというか、元紀にパスを出して、ゴールを決めてくれる、というのを描きながら、自分の練習中だったり、試合に臨むうえでの、もっともっといい関係を作っていきたいなと思っています。

――慶應大学でサッカーをやろうと思ったきっかけ、それとこの4年間でどういうことがあってプロに進んだのか、またどのようなことを学んだか

田中 慶應大学に入ったのは、ユース時代に試合に出られないことが結構ありまして。大学をさがす際にスポーツ推薦ではなくて、今までこつこつとやってきた勉強面も評価してくれるところと、サッカーでも上を目指せるところを考えた上で慶應を受験しました。4年間で学んだことは、今までも本当にいろいろな人に支えられてサッカーができているということを感じてきたんですけど、この慶應サッカー部というのは選手だけじゃなくて、学生スタッフであったり、社会人コーチであったり、OBもそうですし本当にいろいろな方々が支えてくださっているので自分は本当にいろいろな人に支えられているなというのを改めてこの4年間で実感しました。

河井 慶應大学に進学した理由は、高校のときの監督からは自分は勉強もしっかりやりながらサッカーをやった方が伸びると言われたので。自分は慶應大学がどういうところなのか知らずに監督からすすめられるがままに受験した形です。まず入ってみて自分はこれまでの4年間を振り返ってみると、いい仲間に巡り会えたかなと思います。ここにいる3人もそうですし、他にも自分たちの学年にはサッカーに対する姿勢というか、向上心を持った選手や人間がたくさんいるのでそこでも自分は刺激されましたし、慶應義塾大学ソッカー部の中でプロを目指す環境というのが非常に自分には合っていてここまでやってこられたので周りの環境には非常に感謝しています。

 

日髙 僕は高校選びのときから高いレベルで文武両道を目指したかったので、大学でもサッカーを続けながら学問でも自分にいい刺激を与えてくれる大学に進みたいと思い慶應大学を選択しました。そのときは慶應大学はまだ2部だったんですけども、そこから自分が入って少しでも役に立って貢献して1部に上げることが自分にとってプラスになると思ったので慶應大学に進みたいと思いました。2人も言ったんですけど慶應大学は試合に出てる人だけじゃなくて出れない人だったり、マネージャーだったり自分のサッカーの時間を割いてでも仕事をしてくれる仲間がいて、そういうものを背負って戦うということの難しさだったり、すばらしさだったりそういうのをこの4年間で学ぶことができて本当に自分は一人でこういうプロに進むことに関しても自分の力で進めたわけではないし、そういうことを学べたすばらしい4年間だったと思います。

黄 自分も慶應大学に入学することを決めた理由として文武両道を第一に考えてそれを高いレベルでできるところを選択して塾に通いながら受験をいたしました。サッカー部で学んだことは3人とかぶってしまうんですけどここに今出席している林主務だったり富田、横山、グラウンドマネージャーのように1年生のころから同じプロサッカー選手という目標を胸にした入部した仲間がサッカーをやめてまで部の仕事を率先してやってくれる、また社会人スタッフやOBの方々をはじめ、現役の僕たちに対する熱いご声援というのは日々感じております。その中でやはりサッカーができたということは本当に自分のサッカー人生にとって大きなかけがえのない宝物となっております。そのような人たちに支えられて自分がここまで成長できたということを認識できる4年間でした。

 

――河井選手にお聞きしたいのですが、3年間、特別指定選手としてやられたことでプラスとなった面はどこですか

河井 まず大学1年のころに強化指定選手の話をいただいたのですけれども、そのころキャンプに参加していたころは自分の感想としては全くプロでは通用しないなと思いましたし、ついていくのがやっとだったなと感想をもったのが記憶にあります。それから2年間、強化指定選手を続けさせていただく中で練習や試合を通して徐々に自分のプレーであったりというのを出せるようになってきてチームメイトの人たちともコミュニケーションをとれるようになってきて、参加するたびに自分が成長できるのを感じることができたので非常にすばらしい機会を与えていただいたなと思っております。今となっては参加させていただくときにはいい刺激をもらう機会というかリラックスできる機会でもありますし大学サッカーでは学べないことも向こうでは学べるということで、そのような機会として強化指定選手をさせてもらっております。

皆様が、プロの世界でもご活躍されることを期待しています

 

取材:慶應スポーツ新聞会、ソッカー班一同

 

須田監督囲み取材

須田監督 

(4人もということで、率直に決まったときはどういう印象を受けましたか)すごいの一言で、驚いた。日々の努力とそれから、もちろん能力はあると思ってたんだよね。どこかとは思ってたんだけれども。リーグ戦で彼らは本当に頑張ってくれて、公式戦で自分の力を120%くらいの力を発揮したんじゃないかな。プロにいきたいというやっぱり強い気持ちがあって、ある意味プロ向きだよね。(日髙)慶太に関しては最初オファーがなくて練習参加っていうところから始まって。見てもらうってことで、プロチームへ練習に行ったんだよね。そうして帰ってきたらプレーがガラッと変わった。いい面で刺激を受けたのかな。そこで急激に伸びて帰ってきて。プロになれたのはそうやって彼らが本当に与えてもらったチャンスを生かしたからなんだよね。チームとしても非常に嬉しいことでした。成績もそのあとズズズっと伸びていってたし、プレーも変わったからね。(今の4年生の代は歴史を残すじゃないですけど、ここで4人がプロに行ったことで、3年生の藤田選手だとか1年生の増田選手だったりがこれから続いていくのではないですか)続いていけばいいけどね。ただそれも彼ら次第であって、本当に日々サッカーに集中して努力するってところだと思うよ。もちろん今試合に出ていてプロのスカウトから注目されてるんでね、楽しみなんだけれども、そこで甘んじてトレーニングしなかったら。サッカーを集中しないことになっちゃうと彼らだってどうなるかわからないし、しっかりと努力していかないといけないよね。(須田さんは李前監督の前にも慶大の監督をやってらっしゃいましたね。そのときと今を比べて4年生の意識の高さや雰囲気に違いを感じることはありますか)まさに今言ったようにサッカーに対する姿勢だよね。そこはグラウンドだけじゃなくて例えば体のケアだったりとか栄養をとることだったりとか休養をとることだったりそういった全てにおいて、意識が高いよ。だから彼ら個人としてもプロにいけるし、チームとしても一部で戦っていける。そこのところだよね。(これから3試合、インカレもあれば何試合か分かりませんが、4年生に何を求めたいですか)僕はシーズン当初から彼らを信じて、自立をテーマにやってきました。そのためには何が必要か、どういうことをやるのかを自分たちで考えて彼らがこれまで体現してきました。もちろんこちらからサッカーの面で指導したりだとか、戦術的にこう戦おうと、提案したりはしますが、やはりサッカーをグラウンドでやるのは学生たちなので、判断は学生たちがしなくてはいけないんです。それを続けることで、ゲームをコントロールする力が徐々についてきたと思います。それはここにいる4年生だけじゃなくて、キャプテンの笠松であったりキーパーの中川も同じです。そういったゲームを読む力がついてきたんで、本当にすごく成長したなと思います。ただ、まだ3試合あるし、次の1試合でも成長しなくちゃいけない。彼らの成長を信じてやっていきます。

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