【アメフト】2年QB・依田が2TDでモメンタムを掴む 若い力が躍動し今季初勝利/関東学生1部TOP8第3節vs東京大学

アメフト

明治戦、早大戦と開幕2連敗を喫し、後がない状況で東大戦に臨んだ慶大。第2Qに先制を許すも、TE・大島拓翔(政1・慶應)が45ヤードのTDを決めると、LB・戸田旭(総1・慶應)のインターセプトからQB・依田一真(理2・都立西)がTDを決め、逆転に成功した。前半終了間際にはK・並里桜輝(経2・慶應NY)がFGを決め、3-17で前半を折り返す。後半も依田がこの日2本目のTDを決めるなど、下級生が躍動。守備陣も最後まで東大の反撃を許さず、並里が45ヤードのFGを決めて3-27。若手の活躍と守備陣の粘りで、慶大が今季初勝利を挙げた。

 1Q2Q3Q4QTOTAL
東京大学03003
慶應義塾大学0177327

2026年9月26日(土)14:00~ 関東学生アメリカンフットボール1部TOP8第3節vs東京大学 @アミノバイタルフィールド

第1Q
東大のキックオフで試合が始まる。直後、RB・橋口塁(経4・慶應湘南藤沢)の好リターンで自陣25ヤードから攻撃を始めた慶大は、WR・若月怜士郎(商4・慶應)へのパスと橋口のランで最初のフレッシュを獲得する。さらにTE・大島へのパスやRB・鶴田眞司(経1・慶應)のランで前進したが、4thダウン残り1ヤードのギャンブルは失敗に終わる。
その後は東大にランでフレッシュを重ねられ、自陣深くまで攻め込まれる。それでも、自陣20ヤード付近で相手RBがファンブルすると、主将のDL・天野甲明(政4・鎌倉学園)、LB・渡辺晴(経4・慶應)、LB・戸田の3人が飛び込んでボールを確保し、攻撃権を奪い返した。だが、直後の攻撃はパントに終わり、再び東大に攻め込まれる。それでもDL・篠原晴(経3・慶應湘南藤沢)のロスタックルで食らいつき、第1Qを終えた。
第2Q
この後、東大に攻め込まれる展開が続き、ゴール前10ヤードまで迫る。サイドラインから「Dここやぞ!勝負!勝負!」と声が飛ぶ中、慶大守備は3度のランをしのいでTDを許さず、東大は19ヤードのFGで0-3と先制した。全国へ向け、絶対に負けられない慶大。直後の攻撃では、まずQB・依田がフェイクから自ら走ってフレッシュを獲得する。続いて橋口がタックルを受けながらも15ヤードを走り、相手陣45ヤードまで前進。すると次のプレーで、QB・滝沢徹(経3・慶應)からのロングパスをTE・大島がキャッチし、そのまま走り切って45ヤードのTD!
春のOP戦で結果を残した規格外のルーキーが、秋リーグでついに結果を出した。
このTDについて、試合後に取材を受けた学生コーチ・乙部憲太朗(経3・慶應)は「プレー前からTDになると思っていた。それくらい準備していたし、相手にハマるプレーだった」と手応えを口にした。
オフェンスユニットの懸命な練習がここで花を咲かせ、7-3と逆転。
さらに、K・並里桜輝(経2・慶應NY)のキックオフがタッチバックとなった直後、東大の初プレーのロングパスを戸田がインターセプトし、敵陣18ヤードまで戻す。
この好機に、鶴田のランでゴール前4ヤードまで迫り、最後は依田が自ら持ち込んでTD。TFPも決まり、14-3とリードを広げた。1、2年生という若い力の躍動で追加点を掴む。

その後も守備は東大にフレッシュを与えず、迎えた前半最後の攻撃。自陣深くから、橋口の約18ヤードのランと、WR・早川開志(総2・慶應NY)への35ヤードのパスで敵陣22ヤードまで進む。残り22秒からパスが2本続けて失敗したものの、3rdダウン残り10ヤードで滝沢が自ら走ってフレッシュを掴む。そして残り3秒、並里が敵陣8ヤードからFGを決め、17点目を挙げた。慶大が17-3で前半を折り返す。
第3Q

何としてでも初勝利をつかみたい慶大。後半は東大のキックオフで始まると、いきなりビッグリターンを許し、苦しい立ち上がりとなる。だが、ここでディフェンスが粘りを見せる。パントまでしっかりと追い込み、なんとかピンチを切り抜ける。慶大のオフェンスは自陣20ヤード付近から始まる。すると、安定したランを見せるRB・橋口が2度のランで着実にゲインを重ね、前進。フレッシュを更新する。この後も、WR・若月へのパスがつながり、再びファーストダウンを更新する。激しい衝突にもひるまず、ハートでボールを取り切った。さらに、WR・富安航大(経2・慶應)へのパスもつながり、敵陣35ヤードまで攻め込む。QB・滝沢がエンドゾーンへ投げ込んだボールをWR・若月がキャッチを試みるも、惜しくも捕球ならず。

それでもRB・橋口がスピンを織り交ぜたランで攻め込み、着実にゲインを重ねていく。そして第2Qにタッチダウンを決めた超大型ルーキーのTE・大島にもパスがつながる。ここでQBは滝沢から依田へと交代。すると、快足を武器とする依田がそのままエンドゾーンまで駆け抜け、この日2つ目のTDを決める。K・並里もTFPを決め切り、リードを3-24まで広げる。東大がじりじりと攻め込む中、DB・泉山聡真(経4・慶應)が良い角度からタックルを決めるなど、ディフェンス陣が粘りを見せ、無失点で守り切る。

第4Q

慶大は自陣20ヤード付近からディフェンスで試合を再開すると、1プレイ目に東大QBのパスが浮いたところをDB・山下遥(経3・慶應)がインターセプト。再び慶大に好機が巡ってくる。続くオフェンスでは得点につなげられず、ターンオーバーとなるも、昨年オール関東にも選出されたP・加藤雄大(理3・本郷)が好パントを見せ、敵陣20ヤードまで追い込む。慶大は好位置からディフェンスを開始した。 慶大は、果敢に攻め込む東大オフェンスに対して粘り強く守り続け、最後はDB・泉山の見事なパスカットで攻撃を断ち切り、守り切る。

続くオフェンスでは、1年生RB・鶴田の激しいランで攻め込んでいく。当初QB・滝沢はWR・早川をターゲットにTDを狙うも、得点には結びつかない。それでも、K・並里が45ヤードのFGを決め切り、慶大は3-27とリードを広げる。 続くキックオフもK・並里が蹴り、タッチバックとなる。

東大は、先ほどと同様に後がない状況の中、ロングゲインを狙ってロングパスを繰り出す。しかし、これをLB・戸田とDB・柳原聡磨(政3・慶應)が必死に食らいついてカット。この後も、LB・松岡尚吾(環3・鎌倉学園)が、QBサックを決め、DB・成川侑一郎(理2・明法)も、エンドゾーンまで繋がったパスをカットし、最後まで執念の戦いを魅せ、慶大は今季初勝利を収めた。

DB・泉山聡真(経4・慶應)
ーー今年に入って最小失点。4年生として、今日のディフェンスはどう見えていたか
東大は、一つ一つ与えられたことを最後までやってくるイメージがありました。なので、ディフェンスとしても、自分たちに与えられた仕事を最後までやり続ける。ディフェンダー一人一人を見ても、最後までやり続けていたというイメージです。
ーー今日の泉山選手は数々のビッグプレーに絡んだ。手応えは
とりあえず結果だけを見れば、満足かなというのはあります。ただ、自分自身まだ詰められる部分はあると思うので、そういったところをこれから先も伸ばしていきたいです。
ーー1週間後には法政戦が控えている。最後に意気込みを
1週間という短い期間ですが、このまま波に乗って、東大、法政という2つの強い相手を倒していきたいと思います。
QB・依田一真(理2・都立西)

ーーこの日の試合を振り返って

明治戦、早稲田戦と悔しい結果が続いていて、本当に今日負けたら、自分たちは1年間日本一を目指してやってきたんですけど、その夢が潰えてしまうという大事な試合でした。これまでの反省を生かして、最後まで自分たちのやるべきことをやり抜くことができたのが、すごく良かったかなと思います。

ーー前節の早大戦から修正したところは

早稲田相手だと、一人一人の能力の高さを本当に実感して、シーズンは始まっていますけど、基礎的なところからやっていこうということで、この2週間準備できたのが良かったかなと思っています。

ーーQBに転向後はどのように臨んでいるか

1試合を通して自分がもらえるプレーというのは限られているんですけど、その中でも今日のようにプレーで少しでもボールを前に進めることができれば、自分では本当にそれだけでチームに貢献できているかなと思うので、ありがたいことだなと思っています。

ーー自身の2つのTDを振り返って

1個目はハンドオフのミスがあったので、そこは本当に猛省しなきゃいけないなと思っています。2個目は本当に練習してきた通りのことができたので、ブロックもものすごく良かったですし、気持ち良かったです。

ーー今後に向けて

まだ試合は残っているので、すでに2敗していることは変わらないですし、1試合も負けられないという状況が続くので、気を引き締めて、こっからもっと強くなっていきたいなと思っています。

今季初勝利の勢いをそのままに 春に続く法政撃破へ
今季初勝利を飾った慶大が、次節に迎え撃つのは法政大学だ。法政大とは、5月に富士通スタジアム川崎で対戦し、31年ぶりの勝利を収めた。

東大戦から法政大戦まではわずか1週間と準備期間は短いが、春には計9試合を戦い、実戦を重ねてきたUNICORNSにとって、この日程も乗り越えられるはずだ。今季初勝利で掴んだモメンタムをそのままに、春に続く法政大撃破を目指す。

 

(記事:神戸佑貴、水野翔馬、取材:山内悠暉)