【フィギュアスケート】鈴木伶奈最後のインカレで有終の美!日本学生氷上競技選手権大会①

 

鈴木伶奈

笑顔で賞状を手にする鈴木

1月5日から行われている、第88回日本学生氷上競技選手権大会(通称:インカレ)。初日にはB・Cクラスの競技が行われ、慶大からは4名の選手が出場した。橋本は初のインカレで大会初日の第1番滑走に。富田はアイスダンスに挑戦。新しい一面をのぞかせた。好調の棟尾は優勝を狙う。鈴木はこれが最後の大舞台。4年の意地を見せるため、演技に全力を尽くした。

演技終盤に感極まるも最後まで自分らしく舞った鈴木

演技終盤に感極まるも最後まで自分らしく舞った鈴木

 

第88回 日本学生氷上競技選手権大会 フィギュア部門

1月5~7日 @日光霧降アイスアリーナ

クラス

選手名

学部学年

得点

順位

団体順位

女子Bクラス

鈴木伶奈

環・4

56.74点

4位

5位

男子Cクラス

富田雄登

商・3

38.94点

12位

2位

 

橋本將太

政・1

48.74点

2位

女子Cクラス

棟尾観月

文・2

33.87点

3位

3位

アイスダンス

富田雄登・廣川優音組

 

19.63点

3位

 

 

橋本將太

一番滑走の重圧を感じてしまった橋本。『PULP FICTION』は今回が最後だった。

大会初日の第1滑走で登場した橋本は、緊張した様子で位置に着いた。グループ内でも1番滑走は初めての経験だという。冒頭のジャンプは転倒。焦りが出たかと思われたが、続いて3連続のコンビネーションジャンプはこらえながらも成功。徐々に調子を戻していく。その後のジャンプも次々と決め、最後を成功させると笑顔も見えた。しかし、スピンでふらつき失速。これを取りこぼさなければ目標の50点台と優勝を手にできたかもしれない。初のインカレで2位とその存在感を示したが、はっきりした演技をジャッジにアピールできるかが今後の課題だ。次からは新しいプログラム。どんな構成で挑んでくるのか期待だ。

 

富田雄登

富田のシングル曲は『Csardas』

同じCクラスに出場した富田は、今回アイスダンスにも挑戦する。1日に2度リンクに登場することになるが、その新たな挑戦に注目が集まった。まずは個人。3つのジャンプを続けて成功させ、勢いづいたように思われたが、中盤のジャンプで転倒。力を入れて練習して来たスピンも、自分の思っていたレベルに届かなかった。情熱的なメロディにのせたステップには拍手が起こり、3連続ジャンプを決めると歓声が上がった。40点に近い点数で、今季では最高得点だったが、結果12位となり、全国レベルの高さを痛感した。入賞を逃しはしたが、初挑戦したアイスダンスでは3位の表彰台入り。今季限りでアイスダンスはやめるとのことだが、アイスダンスで身に付けたのびのびとしたスケーティングで、来季最後のシーズンまで磨きをかける。今回新しい一面を見せてくれた富田。この経験を活かして次につなげてほしい。

 

棟尾観月

赤い衣装を身にまとい『チャルダッシュ』を舞う棟尾

女子Cクラスの棟尾は、本来の力を出し切れず悔しい結果となった。リンクの氷が固く、練習中も合わない感覚が残り、不安があったという。ジャンプで2度転倒があり、ミスが響いた。しかし、自慢のスピンで挽回。コンビネーションジャンプではレベル3をもらった。演技が終わるとやはり不満足げな表情を浮かべたが、不安を残しながらも最後まで自分の演技に集中できていた部分では精神面での成長をうかがわせた。結果は3位、表彰台入りしたが、飽くなき向上心で既に来年のインカレに目を向けている。この悔しさをバネに、今度はベストな演技ができるよう、また調子を上げてきてくれるだろう。

 

 

鈴木伶奈

自分らしい演技が出来たという鈴木

Bクラスに出場の鈴木は、これが最後の大舞台。応援にたくさんの人がこの日光に駆け付けた。大きな声援を背に、『Mask of Zorro』が始まる。ジャンプが決まるたびに歓声が沸き、鈴木自身もそれに乗るようにして全てのジャンプを成功させた。かと思われたが2回転ループを続けて跳んでしまったとの判定でキックアウトに。これには鈴木も「最後まで私らしかったかな」と苦笑い。このミスがなければ表彰台も見えたと考えると非常に惜しいが、結果は4位入賞。自身でも最高に近い点数をたたき出した。キレキレのステップと剣を振りかざすような振付で『Mask of Zorro』をかっこよく演じきった鈴木。最後の最後で「攻め」て勝った先輩の姿を、後輩たちも目に焼き付けただろう。引退まで残り時間もわずか。同期の奥山主将と共に、最後まで慶大フィギュア部門を引っ張っていってほしい。

 

(文・写真 須佐奈月)

 

 

◆以下、選手コメント(滑走順)

 

橋本將太(政1)

富田とともに団体で2位

富田とともに団体で2位

(初のインカレで1番滑走、緊張は?)大学で初めての全国クラスの大会で、緊張はものすごかったです。1番滑走というのも初めてで、6分間練習をどう配分すればいいのか分からなかったのですが、結果的にはうまくできたかなと思います。(演技の方を振り返って)フリップとルッツで、エッジの踏み分けの違いのジャンプなのですが、そこがあいまいになってしまいました。スピンも点数が入らなかったものがあったので、そこが悔しいです。(目標達成はできたと思いますか?)点数は高めだったのですが、50点目標にしていたので悔しいです。表彰台を狙うとは言っていましたが、やっぱり優勝したかったなと。記録としては一番良かったので、そこは良かったと思います。(次に向けて意気込みを!)今の曲は今回で最後だったので、次からは新しく進化した姿を見せられるように頑張ります。

 

富田雄登(商3)

富田雄登

今回はアイスダンスにも挑戦した富田

―シングル―(今大会を振り返って)男子Cクラスが全体的に高かったのもあって、なかなか難しい戦いだったなと思いました。自分の中では、今シーズンの中では良い方でしたが、これからもっと点数上げていかないと勝てないのかな、と感じた試合でした。(結果を見てどう感じましたか?)ジャンプはCクラスだとダブルジャンプまでぐらいしか跳ばないので、スピンの方をもっとしっかり点数取れるようにすれば、+10変わってくるかなと。次は最後のシーズンになりますが、今までスピンを取りこぼしていたので、点取れるような練習にしてきたいなと思います。今までもずっとしてきたのですが、それでは甘いのかなと思うので、50点取れるような構成にしていきたいです。―アイスダンス―(はじめたきっかけは?)最初は廣川(立大)の方から一緒にアイスダンスしようかと言われて、スケーティングも上達するので、僕も始めてみようかなと思ったのがきっかけでした。(練習中難しかったことは)シングルと違って、ステップ一つ一つしっかり覚えていないとできなくて、ごまかすことができないので。シングルだったら自分で調整したりできるのですが、アイスダンスの場合、一つでもずれちゃうと足が接触したり、曲にも合わなくなってしまうので、大変でした。(今後どのように活かしていきたいですか)今シーズンでアイスダンスはいったんやめてしまうのですが、フリーレッグで足をのばしたり、スケーティングは大きく変わったと思うので、基礎の部分のところに活かしていきたいなと思います。

 

 

棟尾観月(文2)

棟尾観月

不安を抱きつつも滑りきった

(2回目のインカレはどうでしたか)ここのリンクが自分にとっては滑りづらくて、公式練習の時から全然かみ合っていなくて、すごく不安が残ったままで。本番もその不安が出てしまった結果かなと思います。(演技の方振り返って)ジャンプは跳べなかった分マイナスがたくさんついてしまったのですが、その分スピンを丁寧に頑張って、コンビネーションスピンは落ち着いて入って、レベル3もらえたので、そこは良かったと思います。(インカレに向けて調子は上げてこられましたか?)ここ2、3か月好調で、ジャンプもフリップは少し微妙だったのですが、曲の中でもワンミスぐらいまでにまとめられていたので、その分今回跳べなかったのが悔しいです。(設定していた目標に達成できたと思いますか?)結果としては表彰台に上れたのですが、自分の納得いく演技ではなかったので、そこはまだまだ成長していかなきゃなと思います。(次に向けて一言お願いします)調子がいいなかで 迎えたインカレで、今シーズン通しても結果が安定して出ていたので、今回のような結果になってしまったのが悔しいですが、来年はインカレに標準をあわせて、他の大会で積み重ねてきたものをインカレで最終的に発揮して、納得のいく演技がしたいです。

 

鈴木伶奈(環4)

鈴木伶奈

最後の舞台を有終の美で締めくくった

(最後のインカレ、どんな意気込みで臨みましたか)絶対後悔しないような演技をしようという思いでした!(今日まで調子はいかがでしたか?)前日に、靴があたったりエッジが研がれていなかったり、ハプニングが色々とあったのですが(笑)、公式練習では特に問題なく調子も良かったです。6分間練習で少し間に合わなくて、ジャンプ全部は跳べなかったので、少し焦りはありました。(演技を振り返って)本当あれ以上ないな、と言う感じです。最後のコンビネーションジャンプ入るときはもう半泣き状態でした(笑)ジャンプで、同じ種類のもの3回跳んでしまって、キックアウト取られてしまったのですが、まあ私らしかったなと思いつつ(笑)満足です。(演技後はみなさんが迎えてくれていましたが)宇都宮で練習していたころの先生も来てくださったり、その頃の後輩も来てくれたり、本当に多くの声援と花束とプレゼントをいただいて、今までスケートやってきて良かったなと思いました。(残りわずかなスケート人生をどう過ごしていきたいですか?)最後まで、みんなが、私が先輩で良かったなと思えるように、最後の最後まで攻めてきたなと思ってもらえるように、また練習したいと思います。