【フィギュアスケート】新プログラムで魅了!今後に弾みをつける 第40回リリーカップカナガワ

 

 

4月16日、新横浜スケートセンターにてリリーカップカナガワが開催された。慶大からは選手権女子に鈴木美桜(法4)、鈴木星佳(総2)が出場し新しいフリープログラムを披露。鈴木美桜はアクシデントにより、演技中断を余儀なくされたが、その後上手く立て直し、表彰台に上る。一方、鈴木星佳はジャンプの回転不足などの細かいミスで続き、表彰台は逃したが、今までとは雰囲気の異なるプログラムで新たな一面を見せた。

 

第40回リリーカップカナガワ 神奈川県フィギュアスケート フリー選手権大会

4月9~16日 @新横浜スケートセンター

クラス

選手名

点数

順位

選手権女子

鈴木美桜

72.24点

3位

 

鈴木星佳

66.63点

4位

 

 

最初に登場したのは鈴木美桜。新しいフリープログラムは、鈴木明子さんのプログラムを見てラストシーズンに使いたいと思っていたという「オペラ座の怪人」。きれいな音色に合わせた美しいステップで演技を始めると、冒頭のダブルアクセルを鮮やかに決めた。良いスタートを切ったかに見えたが、このジャンプで足をつってしまう。その後もジャンプに挑んだが「このままジャンプがきちんとできないままやるよりは一回中断して、気持ちを切り替えよう」と判断し一度演技を中断。演技再開後は3回転ジャンプも着氷させ、終盤には壮大な曲調に合わせた伸びやかなシークエンスを披露し、足に痛みを抱えながらも演技をまとめあげた。中断により5点の減点があったものの結果は3位。次は万全な状態で満足のいく演技が見られることに期待したい。

 

 

続いて登場したのは鈴木星佳。披露したのは新プログラム「カルメン」。昨シーズン披露した「塔の上のラプンツェル」や「Charlie Chaplin」とは異なる激しい曲調の中で「力強い女性を演じることが目標」だという。冒頭のダブルアクセルをきれいに決めるとキレのある振付を披露した。その後は中盤のトリプルトウループがアンダーローテーションになるなどのミスはあったものの、終盤は徐々に速くなる曲調に合わせたステップシークエンスで会場を沸かせフィニッシュ。ジャンプやスピンの細かいミスが響き、表彰台は逃したが、力強い振付と柔らかい振付を上手く使い分ける表現力が随所に見られ、今後への期待の膨らむ演技となった。

新プログラムのお披露目となった今大会。2選手とも十分に満足のいく演技はできなかったものの、それぞれが課題を見つけたようだ。この大会で見つかった課題が今後の演技の向上につながっていくことを願いたい。

(記事 伊藤史織 写真 反保真優)

 

▽以下、選手コメント

鈴木美桜(法4)

(新プログラム披露となった今大会。どのような気持ちで臨んだか)最後のシーズンに使いたいと思っていた「オペラ座の怪人」を選んで、最初の試合だったので緊張もありましたが、新しいプログラムをみなさんにお見せできるということが楽しみでした。この試合も小学校2年生から出ていますが、それも最後なのでとにかく楽しもうと思って臨みました。(新プログラムの選曲は)きっかけは鈴木明子さんが使っていたプログラムで、去年アメリカに行った時もすごくお世話になったし、あっこさんのオペラ座のプログラムが好きだったので私も滑りたいなという思いで選びました。(演技を振り返って)途中アクシデントがあって、中断してしまいましたが、本当は中断せずに滑り切ろうと思っていました。一個目のジャンプを跳んだ時から痛いというかつってしまっていたのですが、中断したくなかったのでやり続けました。でも、どうしてもジャンプを跳ぶ前に考えてしまって、このままジャンプがきちんとできないままやるよりは一回中断して、気持ちを切り替えようと臨んだので、順位や点数は自分の思っている通りにはいきませんでしたが、中断した後は「本当にスケートが好きだ」という気持ちを表現しようと思って、楽しんで滑れたので良かったです。(足の状態は)いろいろな疲れが緊張している場面で出てしまって、自分の管理不足だなというのは反省しています。(ラストシーズンとなるが、どのような一年にしたいか)18年間続けてきて、これまでスケートが大好きで続けてこられたのでその気持ちをこの一年間、一つ一つの試合を大事に演技に込めていけたらいいなと思います。

 

鈴木星佳(総2)

(演技を振り返って)曲を変えたのが1か月弱くらい前で、新しい曲を見せるのが楽しみだなと思って試合に臨みました。でもやっぱりまだ練習不足で疲れが出てジャンプがまとまらなかったり、スピンでもったいないミスをしたのが悔しいです。(新しいプログラムの曲名と見所を教えてください)曲名は「カルメン」です。去年の曲はすごく柔らかい雰囲気だったのですが、今年は今までとは違って、力強い女性を演じることが目標です。途中止まって演技をするところがあるのですが、1個1個のポーズをしっかりと曲に合わせてバシッと決められるように表現力を見てほしいと思います。(衣装や振付にこだわりはありますか)衣装は姉のお下がりなのですが、私も好きな衣装でした。振付は途中で曲に合わせてバシッと止まるところがあるのですがそこのポーズと、1番最初は目力も強くしているので、そのあたりの振付を見てほしいと思います。(新シーズンに向けてはどんな練習を)調子が良くても悪くても淡々と練習しようと心がけています。たとえばジャンプも注意するべきところを1個1個確認しながらできるだけ氷に乗れるように頑張っています。(今後に向けて改善したい点は)まずは滑り切る体力をつけることと、ジャンプも少しずつ良くなっているので、それを本番で出せるようにしたいと思います。

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