第33回関東大学女子サッカーリーグ 第1節 vs神奈川大学
2019/08/24(土)10:30KO
@神奈川大学湘南ひらつかキャンパスグラウンド
勝負の舞台が幕を開けた。第33回関東大学女子サッカーリーグの開幕戦。慶大は開始1分で失点する波乱の幕開けとなった。また20分にも追加点を許し、前半を0-2で折り返した。後半の立ち上がりにセットプレーから3点目を献上すると、これ以降は効果的な攻撃は見られなかった。3失点で大敗したソッカー部女子。インカレ優勝を目指す戦いは苦しい船出となった。
【スコア】
慶應義塾大学0-3神奈川大学
【得点者】
0-1 1分 望月麻央(神奈川大学)
0-2 20分 望月麻央(神奈川大学)
0-3 50分 藤田理子(神奈川大学)
◇慶大出場選手
GK 加藤楓琳(総4・常盤木学園) |
DF 中井里衣子(総2・作陽) |
DF 佐藤幸恵(総3・十文字) |
DF 奥本くるみ(環4・浦和レッズレディースユース) |
DF 足立智佳(環3・大阪桐蔭) |
MF 勝木日南子(総4・大和)→70分 高月彩香(環2・村田女子) |
MF 松木里緒(環4・常盤木学園) |
MF 小川愛(総3・神村学園) |
MF 髙橋佳里(総1・常盤木学園) |
FW ブラフフェイ(文1・スフィーダ世田谷FCユース) |
FW 山本華乃(理3・横須賀シーガルズ) |
全9試合、三ヶ月に渡るインカレを目指す戦いがついに始まった。システムは関東女子サッカーリーグで結果を残した4-2-3-1。神大CBの体格を考慮し「パワーで優位に立ちたい」という意図で、ブラフフェイ(文1・スフィーダ世田谷FCユース)を最前線に起用。山本華乃(理3・横須賀シーガルズ)がトップ下に入った。
伊藤監督が「出鼻をくじかれた」と振り返った通り、慶大は試合開始早々の1分に失点。開幕戦でまさかの展開となった。慶大は神大のハイプレスに押されるシーンがありながらも、前線中央のブラフと山本の高さ・強さを生かして徐々にペースを取り戻した。しかし20分、後方での処理でもたついたところからPA中央やや右寄りに抜けられて、1対1を沈められてしまった。早い時間に2点差となった数分後、奮戦してきたブラフがGKをかわして無人のゴールへシュート。得点かと思われたが、ゴールラインぎりぎりで滑り込んだ相手DFに惜しくもクリアされてしまった。さらにアディショナルタイムには、慶大選手が放ったミドルシュートがクロスバーに弾かれるシーンもあった。二度の決定機を決めることができなかったが、前半に関しては攻撃の形・テンポに好調さを感じさせるものが見られた。
立ち上がりの50分、「前後半共に」(伊藤監督)少し緩く入ったところを突かれる。CKでのマークが甘く、完璧に頭で合わせられて3点目を献上した。後半から山本と松木里緒(環4・常盤木学園)のポジションを入れ替えたが、これによって前半に神大を脅かした山本・ブラフの高さの優位が若干薄れた。また、ボランチの2人が高い位置で前を向ける場面も前半に比べて減少し、攻撃の形を作れなくなった。70分に勝木日南子(総4・大和)に代えて高月彩香(環2・村田女子)をトップ下に送り、松木が左サイドに移動したが状況は変わらなかった。結局、後半のゴールチャンスは68分の1度のみ。中央でブラフが潰れ、後方の勝木が鋭く抑えの利いたシュートをゴール隅に放つも、相手GKのファインセーブに阻まれた。必勝を期して臨んだ開幕戦であったが、立ち上がりの甘さと前半の決定機を逸したことが響いて0-3で大敗した。
全部で9試合しかないこのリーグは勝ち点が並びやすく、得失点差のウェイトも大きい。その中での得失点-3は手痛いものとなった。次戦(8/28)の筑波大は7月初旬に関東リーグで対戦。善戦の末に引き分けている(戦評)。インカレに向けて、落としてはならない試合となるのは間違いない。また、他会場の結果に目を向けると帝京平成大、日体大、東洋大の強豪3校がそろって敗戦。早稲田大も2点差を追いつかれて引き分けた。開幕戦から下馬評を覆す波乱が起きている。慶大もプレッシャーがかかる終盤戦の前に、できるだけ勝ち点を稼いでおきたいところだ。
(記事:柴田航太郎 写真:小林由和)
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以下、試合後のコメント
伊藤洋平監督
――ブラフ選手をトップに据えました。意図と結果はいかがでしたか
意図は、相手のCBに対してパワーで優位に立ちたかったということですね。結果に関してはよく収めてくれてたなと思います。
――前半はブラフ選手と山本選手の高さ、強さが効いていた印象
そうですね。
――前半は惜しいシーンがありましたが、2点差で折り返す展開になりました
出鼻をくじかれたので、そうですね。みんなも用意してたプランとかを忘れちゃってというのもありましたね。
――後半の入り、少し甘く入ったところで失点しました。この1点が厳しかったですか
本当に前後半共に立ち上がりにやられているので、やっぱりそうですね入り方ですね。あと、やっぱり得失点差も(順位に)かなり影響してくるので、まずは入りで失点しないっていうところを徹底していきたいと思います。
――開幕戦は黒星スタートとなりましたが、中3で次の試合がやってきます
いやもう切り替えるしかないので、次の筑波戦に照準合わせて前向きにやっていきます。
ブラフフェイ(文1・スフィーダ世田谷FCユース)
ーー今日の試合はトップでの出場となりましたが意識したことは
プレーで積極的に行くことを意識して試合に入りました。
ーー監督から何か言葉は
相手のセンターバックがそこまで体が強くないというのがあり、自分の体の強さを生かしてそこで突破するということを言われました。
ーー前半惜しいシーンもありました。前半の手応えなどは
あそこで決めきれていれば流れが変わっていたと思うので、得点力という部分ではまだ足りなかった部分があるのではないかと思います。
ーーハーフタイム中、攻撃陣とどんな話し合いを
もっと縦の連携を増やすということを話しました。
ーー後半いきなり追加点を許しました。後半だけで3点を返すのは難しかったか
あの時間で失点したこともチームの雰囲気を立て直しづらかったというのもあったと思うのですが、そこで立て直せなかったことがまあ1点も返せなかったことの理由なのではないかと思います。
ーー次戦に向けて
得失点差でいうと今日の3失点は本当に痛かったので、そこを返すつもりで筑波戦に挑んで絶対に勝ちたいと思います。