【野球】森田が粘投も、打撃陣がまさかの無安打… 厳しい船出となる 法大①

野球戦評

4月10日(土)東京六大学野球春季リーグ戦 法大1回戦 @明治神宮野球場

意地の1点を叩き出した北村

昨秋の雪辱を誓う慶大ナインが春季リーグ初戦、法大1回戦に臨んだ。慶大エース・森田晃介(商4・慶應)は安打を許しながらも丁寧に投げ続け、6回無失点と試合を作る。しかし、法大エース・三浦銀二(キャ4・福岡大大濠)の前に打線が沈黙し、スコアボードに0が並ぶ展開に。試合が動いたのは7回裏。小林綾(環3・松本深志)が1死二、三塁のピンチを招くと、代わった生井惇己(総3・慶應)が適時打を浴び、重い2点が刻まれる。続く8回表、北村謙介(総3・東筑)の遊ゴロの間に1点を返すも、反撃はここまで。最後まで三浦から安打を放つことができず、62年ぶり3度目となるノーヒットワンランを許した。

 
 
慶大
法大

法大バッテリー:○三浦-舟生

慶大バッテリー:森田、●小林綾、生井、橋本達-福井

 

慶大出場選手

7回裏からは小林が登板するが、制球が定まらない。右前打と四球で走者を出すと、犠打を決められ1死二、三塁。ここで堀井監督がたまらず動いた。この場面でマウンドに上がったのは守護神・生井。続く打者を内角スライダーで見三振に抑えるも、2番・岡田悠希(人4・龍谷大平安)に4球目の直球を弾き返される。詰まった打球は左翼手の前に弾み、二者が生還。遂に均衡が破られた。

慶大打線に立ちはだかった法大エース・三浦

今日の三浦を相手に2点のビハインドはあまりにも重かった。三浦は勢いのある直球を軸に慶大打線を翻弄。四球による出塁こそあったものの、安打を放つことができない展開が続く。なんとか攻略の糸口を見出したい堀井監督は8回表、四球で出塁した萩尾匡也(環3・文徳)に代打・宮尾将(商3・慶應)を告げる。宮尾が四球を選び、さらに盗塁を決めて期待に応えると、福井章吾(環4・大阪桐蔭)の進塁打で1死三塁。ここで打席に向かうのは高校時代、三浦と対戦経験のある代打・北村謙介(総3・東筑)。外角の直球を遊撃へ弾き返すとその間に宮尾が生還し、ノーヒットノーランを阻止した。

9回表にはリーグ戦初出場となった中澤慎太郎(商4・法政二)が左翼ポール際に大飛球を放つもファール。無安打では終われない慶大は2死から連続四球で好機を作り、代打・綿引達也(商4・慶應)が打席へ。仲間から祈るような声援を受ける中、必死にファールで粘るも三浦の投じた145球目にバットが空を切った。

リーグ戦初出場となった中澤

王座奪還を誓って挑んだ初戦でまさかのノーヒットワンラン。62年ぶり3度目となる珍しい記録を達成されてしまった。しかし、無安打で奪った執念の1点は明日へ繋がるものになるのではないか。昨秋優勝した早大の勝ち点は8.5。厳しい船出であることは間違いないが、まだリーグ戦は始まったばかり。安打が出ようが出まいが負けは負け。明日に向け、気持ちの切り替えが大切だ。

(記事:林 亮佑、写真:國本葉月)

 

打撃成績

投手成績

◆選手コメント

森田 晃介(商4・慶應)

三浦銀二投手に粘り負けたのがとても悔しいです。次はチームを勝利に導ける投球をしたいです。

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