4月25日、関東大学春季交流大会が開幕する。今春は、関東大学春季大会の5試合に加え、5月中旬に招待試合が2試合セッティングされ、例年より試合数が多い春シーズンとなっている。今回ケイスポラグビー班では、そんな蹴球部の2026年度春シーズンの注目ポイントをプレビューする。
2025年12月14日、ロスタイムまでもつれる接戦の末、花園ラグビー場で「日本一」の夢が潰えてから約4か月。再び大学ラグビーの頂を目指し、新たなスローガン「ALL IN」を掲げた127代蹴球部の戦いが幕を開ける。
4月25日に慶大日吉グラウンドで行われる春季交流大会開幕節の相手は日体大。昨年度の対抗戦では後半に突き放し45ー17で快勝を飾ったが、前半には相手のシンビンで数的優位となった状況で2トライを奪われるというシーンもあった。窮地に追い込まれた時の日体大の爆発力は計り知れない。また、日体大は4月19日に既に開幕戦を迎えており、試合勘を取り戻した状態で日吉に乗り込んでくる。初戦を制し、勢いを付けられるか。
5月3日に行われる春季大会2戦目の相手は流経大。今月12日に行われた東日本大学セブンズラグビーフットボール大会では早稲田大学を26-24で下すなど、個の力に優れたチームだが、今季はスローガン「As One」を掲げ、チームプレーの強化を図っている。一方、慶大は伝統的に組織力を武器とするチームであり、今季は日本一に向け個々のレベルアップに注力している。正反対の両チームが繰り広げる熱い攻防に注目だ。
流経大戦が終わると、慶大は招待試合期間に突入する。5月10日には青森県弘前市の弘前市運動公園陸上競技場で「早慶戦」が、翌週の5月17日には熊本県熊本市のえがお健康スタジアムで「慶明戦」が開催される。昨年の大学選手権で決勝に駒を進めた2チームに、新チーム始動から「ALL IN」してきた研鑽の成果をぶつける。
両試合の注目ポイントはFW陣の奮闘だ。昨年の秋季対抗戦・早慶戦ではセットピースで上回られ、今季のワセダの主将に就任したHO清水健伸(スポ4・國學院久我山)に前半だけでハットトリックを許す苦しい展開となった。一方、慶明戦ではFL大川虎拓郎(法4・東福岡)ら明大の強力FW陣によるパワープレーに対して集中力を切らさず、ラストワンプレーまで勝敗が分からない大接戦を演じた。恩田優一郎(政4・慶應)主将を中心に昨年の主力FWの大半がチームに残る慶大は、レベルアップした姿を見せ、勝利を収めることが出来るか。

主将・恩田優一郎(政4・慶應)
招待試合期間を終えた後、2週間のバイウィークを挟み、6月6日から春季大会が再開。ここからは3週連続開催の過密日程となる。
第3戦は敵地で立正大との一戦を迎える。2年連続で関東大学リーグ戦のベスト15に選出され、今年度は共同主将に就任したLOヴィリケサ・リモリモ(データ4・Queen Victoria)の推進力を警戒したい。
6月14日の第4戦の相手は法政大。創部102年目を迎え、関東大学リーグ戦13回の優勝を誇る古豪だ。近年はタイトルから遠ざかっているが、スローガン「逆襲」を掲げ、〝強い法政〟の復活を期している。梅雨と夏の狭間の期間に開催されることも踏まえると、蒸し暑い過酷なコンディションの中で試合が行われることも十分に考えられる。総合力が試される一戦となりそうだ。
そして、6月21日に迎える最終戦では、慶大日吉グラウンドで帝京大を迎え撃つ。昨年は優勝を逃したものの、大学選手権では2009年から2017年まで9連覇、2021年から2024年まで4連覇を果たした経験を持つ、言わずと知れた超強豪校だ。そんな帝京大の注目選手は副将のSO本橋尭也(医療4・京都成章)。181cm/88kgの体格を活かした力強いランと冷静なゲームメイクを持ち味としている。本橋が指揮する帝京大のアタックを、伝統の「魂のタックル」で迎え撃つのは慶大の副将・WTB/FB笠原悠真(政4・慶應)だ。ディフェンスから流れを掴み、絶対王者相手に勝利を収めることができれば、日本一に向けて大きな収穫となる。

副将・笠原悠真(政4・慶應)
秋季対抗戦、そして大学選手権に向けた足固めを行う春シーズンに、選手権ベスト4常連の3校との対戦を含む6試合が予定されていることは、必ず有利に働くはずだ。日本一を目指して「ALL IN」し続ける慶大蹴球部の躍進から目が離せない。
(記事:髙木謙)

