春季リーグ戦で優勝し、全日本大学野球選手権大会では準優勝を果たした慶大。春秋連覇・日本一を目指して臨んだこの秋は、一時首位を独走するも、第4節・明大戦で勝ち点を落とし、優勝の行方は最終週の早慶戦に持ち越された。明大が立大から勝ち点を獲得したことで、慶大は早慶戦で2連勝すれば優勝、2勝1敗なら明大との優勝決定戦、勝ち点を落とせば明大の優勝となる。
一方、ワセダは5勝5敗で現在4位につけており、早慶戦の結果次第では2位に浮上する可能性もある。優勝の可能性はないものの、慶大にとって難敵であることに変わりはない。4年生の有終の美を飾り、”忘れ物”である日本一をつかむためにも、まずは早慶戦で2連勝し、春秋連覇を成し遂げたい。そこでケイスポは、早慶戦を前に闘志を燃やす慶大の選手・スタッフ・首脳陣にインタビューを行った。
今回は横地広太(政4・慶應)選手です!(このインタビューは10月27日に対面で実施しました。)
――今季の自身の成績を振り返って
けがで出遅れてしまったので、思い描いていた通りにはなっていないんですけど、自分の成績というよりは、チームが今首位にいることに満足しています。
――チーム全体の成績を振り返って
春と比べて、優勝したことで他のチームのマークも厳しくなっているので、春よりは厳しい戦いというか、チーム的にも苦しい状況が続いていますけど、この最後の早慶戦前に、この段階でもまだ優勝争いできているので、そこは幸せに思って、ここから上がっていくんじゃないかなというところですね。
――夏はけがや病気が重なったが、現在のコンディションは
コンディション的には1回神社にお祓いに行ったので、その効果もあってまあ結構いい感じです。快調です。
――ここまでで一番印象に残っている試合
法政1回戦です。いきなりスタメンと言われてその試合でホームランを打てたので、個人としては印象的ですかね。
――法大1回戦では、6回裏に値千金の同点本塁打を放った。あの打席を振り返って
打線が抑え込まれていて、チームとしてちょっと焦りがある中で、僕がいきなりラインナップに入ったので、堀井監督が変えた選手は打つみたいなジンクスを、ここで崩してはいけないなって。
――そういったジンクスが
変えた人が必ず打つみたいなジンクスはあるので、それを守り切らないとって。新参者の僕が打てば、絶対に打線に火がつくと思っていました。
――打席に入る前、監督から声はかけられたか
「ボールの力を利用しろ」と言われました。
――本塁打は、2024年秋季リーグ明大1回戦以来。この時も同点に持ち込む一発だった
前回も同点に追い付いた後に最終回、清原正吾(令6卒)さんがホームランを打ってヒーローを持っていかれてしまって、今回も小原(=小原大和、環4・花巻東)が勝ち越しタイムリーを打って持っていかれて...。なんか悔しいなっていうのはありますね(笑)。ついてないなって。1回はBIG6のインタビュー受けたいです。
――その試合で今季初先発となったが、手応えは
代打の時よりも、ピッチャーと何打席か対戦する中で修正していくことができるので、その点において気持ち的には楽ですね。
――スタメン入りはいつ告げられた
前日にあるかもとは言われていたんですけど、本当に分かったのは当日の朝でした。
――前日から準備を
あるかもと言われた瞬間から、テスト前の一夜漬けみたいな(笑)。もちろんね、ずっと練習してましたけど、もう一個ギア上げないとって感じでしたね。
――全日本では、ドラフトでロッテ1位指名、関西大の米沢友翔(人間健康4・金沢)と対戦。その経験は今季にどのように生かされているか
全日本では左ピッチャーとの対戦が多かったので、対左の打ち方をつかんだ感じはありました。でもまだ今シーズンは左ピッチャー対戦していないので、これから生かせたらなという感じです。あと、米沢投手から1本ヒット打ったので、米沢投手には本当にビッグになってもらって、将来自慢できるようになってほしいです(笑)。
――ラストシーズンにおける自身の役割
やっぱりチームって絶対波があって、いいときもあれば悪いときもあると思うんですけど、最上級生がどんなときも普遍というか、僕はチーム内ではムードメーカー的な位置にいると思うので、ずっと明るく保ち続けることが、チームが前を向ける要因となると思うので、そこは結構意識しています。どんなときも陰のオーラを出さないというか、マイナスのオーラを外に出さない、ずっとプラスをまとうみたいな。
――打席、守備の際に意識していること
打席は冷静な思考も必要になるので、打席前は一旦ベンチでどんちゃん騒ぎしているんですけど、そこは切り替えて、熱い気持ちを持ったまま頭は冷静にしないといけないなと思っています。守備に関しては、ベンチから出ていったフレッシュさも大事だと思うので、どんちゃん騒ぎのまま行っていますね。
――チームの雰囲気
春優勝した後、マークが厳しくなって、勝ち点も全部は取れていないので、春に比べると少し、みんなの中のモヤモヤというか、もどかしさみたいなのはある気がします、もうちょっとやれるはずなのにみたいな。 だけど、その中でも、泥臭く1点取るという意識でここまで勝ててきているので、精神面では春と比べて成長はできているかなと思います。
――期待する後輩は
春は丸田(=丸田湊斗、法3・慶應)を挙げたので、今回は同部屋の熊ノ郷(=熊ノ郷翔斗、環2・桐蔭学園)で。ストレートに関してはスピード、質、伸びにおいてチーム内でダントツにいいので、ピッチャー状況が今どうなるか分からない中で、早慶戦キーマンになるんじゃないかなって思っています。
――今季のワセダの印象
一番印象に残っているのは、明治から勝ち点を取っていることで、その勝った2試合は髙橋煌稀(スポ3・仙台育英)が先発しているので、いいピッチャーだなという印象です。打線に関しては、一発で点を取っているイメージがあるので、一球で変わってしまう相手だなという印象ですね。
――髙橋煌投手を攻略するうえで大事になること
今チームとしてすごく取り組んでいるんですけど、 六大学随一の球速、速球をまず普通に弾き返すことが大事になると思うので、やっぱり速球対策だと思いますね。
――最後の早慶戦となるが、今の気持ちは
めっちゃ楽しみですけど、それ以上に絶対優勝して、全国大会に行きたいという気持ちがあるので、楽しみつつ優勝がかかった本当に大事な試合なので、緊張感のある試合になるとは思っています。
――早慶戦で注目してほしい選手
今津(=今津慶介、総4・旭川東)と小原じゃないですか。 去年から1、2番としてずっと出ていて、このチームの軸となっている二人だと思うので、その二人が打てば勝てるし、打てなかったら厳しい試合になるというのが、このチームのある種宿命だと思うので、今津と小原ですね。
――春季インタビューでは「チームのための一打席」を意識していると語っていたが、ラストシーズンとなり、その意識に変化はあるか
変化はもちろんないです。その意識が強くなっていることに加えて、自分がここで決めてやるという気持ちも強くなっていますね。
――ラストシーズンで感謝を伝えたい人
やっぱり堀井哲也監督とチームメイトのみんなかな。監督からは、人としてのことをすごく教えてもらったなという感じですね。監督は野球部だけで通用することではなくて、社会に出ても通用することだけ教えるので、例えば、目を見て、社会で通用する挨拶をしようとか、地域の人には必ず挨拶しろとか、電柱にも犬にも挨拶しろとか。それは社会で通用しないことなんですけど(笑)。そういった人間的なところを教えてもらったことに感謝していますね。あと最終学年は特に仲良くさせてもらったので、こっちからもいじれるようになったというか(笑)。
チームのみんなは、自分は今まで結構自分本位な人間だったんですけど、こんなに自分の成績よりもチームが日本一獲れたらいいやと思わせてくれる仲間は人生で初めてなので、そう思わせてくれたことに感謝しています。
――チーム思考に切り替わったのはいつ頃
1年生の秋日本一になった時は、チームとしてすごくまとまっていて、守備固めから入るみたいな自分の役割が固定されていたからこそ、チーム本位になれたんですよ。だけど、2、3年で、スタメンになったり変わったりとか自分の立場も変わったことで、結果を出さなきゃとか、1年の時よりはチームのへの思い入れが薄れてしまった自分もいたので、その時はどちらかというと自分思考でしたね。
――注目して欲しいところ
なで肩猫背で(笑)。
――早慶戦への意気込み
泥臭く優勝します!
(取材:吾妻志穂)


