【バレーボール】力魅せるもミスで逆転負け 順大戦

力を発揮できなかった

黒星を喫してしまった

 

9月6日(土)、ついに秋季リーグが開幕した。主将柳田を欠く状況でいかに慶大の地力を見せるかが重要な秋リーグとなるが、注目の初戦は順大戦。序盤は慶大両エースの自在な攻撃でリードする展開となったが、第4セット以降は順大の高さに圧倒され、守備面での乱れが出てしまう。フルセットでの決着となったが最終セットも順大の勢いを止められず敗戦となった。

 

9月6日(土)秋季関東大学男子1部バレーボールリーグ 第1戦 慶大×順大 @専修大学生田キャンパス総合体育館

 

得点    
慶大 セット 順大
25 18
23 25
25 22
23 25
15
 

秋初戦の相手は順大。言わずもがな高さで押してくるチームだ。アジア競技大会出場の柳田(環4)、そして佐藤(環3)がスタメンを外れ、新たに成尾(環4)と黒田(環1)がスタメンに。春季リーグ後半戦のスタメンに似た形となった。第1セット開始後は成尾を用いた攻撃を見せるものの高いブロックは強力で6-9と流れを掴まれてしまう。しかしここで空気を変えたのは、野口(環4)自身も自信を持っているサーブだった。順大のスキをつきサーブレシーブを崩す見事なサーブで相手を浮き足出させたところに、力強さを増した丸谷(環4)のスパイクが突き刺さる。順大のタイムアウト後も勢いは止まらず、野口の2つのサービスエースを含めた8連続得点で一気に逆転。14-10とリードを広げたところで上田(総3)、稲田(環4)のクイックも有効に決まり、弾力的な攻めで順大を追いつめていく。終盤には黒田のパイプや野口のツーアタックで余裕を持ったまま最後はピンチサーバー・林(商3)のサービスエースで締めた。25-18でこのセットを取り、順調な滑り出しを見せた。

 

第2セットは丸谷のスパイクで攻めていくものの、順大の強固なブロックがそれを阻む。9-8の場面では野瀬(環3)のナイスレシーブで繋げていくものの、最後はやはり順大のブロックにかかってしまう。突破口を掴みたいところだが、1年生吉野のスパイク、さらには1枚のブロックにも苦しみ順大リードのまま進行していく。終盤では丸谷の持ち味、柔軟なスパイクや黒田の押し切っていくスパイクで確実に点を取ってはいくが、ここぞの場面ではしっかりと順大に点を取られてしまう。最後までひっくり返すことはできず23-25。接戦を制されてしまった。

 

第3セットは順大の高さに慣れ始めたか、慶大のブロックが有効に決まり始める。今までの攻撃に加えて稲田、上田のクイックを混ぜた自在な攻めで序盤から得たリードをきっちりと守っていく。黒田の豪快なバックアタック、成尾のブロックなど波に乗ったまま進めていき、終盤には差を詰められるところもあったが25-22で王手をかけた。

 

確実に取りたい第4セット。3枚のブロックをすり抜ける技ありの成尾のスパイクを皮切りに調子を掴みたいところで稲田が活躍。クイックにブロックにとフル回転で点を取っていくが、順大も粘りで食らいついてくる。サイドアウトを繰り返していくが、16-16の場面で慶大の連係が崩れてしまい、逆転を許す。このセットあたりから守備の乱れも見られるようになり、林を投入するが連続得点がなかなかできず終盤へ。佐藤のピンチサーバーや上野(文2)のピンチブロッカーなど策を講じていくものの、叶わず23-25でついに順大に追いつかれてしまう。

 

ついに最終セット。ここで順大の波を阻むことができず、山崎のサービスエースやブロックなどで開始直後4失点。大ピンチに立たされてしまい、佐藤がコートに入るがいつもの慶大の攻めを見せることができない。ここぞの場面での弱さが出てしまい、終盤まで追いつくことができず7-15。試合序盤は波に乗っていたものの、終盤に調子が狂ってしまい悔しい逆転負けを喫してしまった。

 

柳田が抜けたことで得点力が課題となっていたが、丸谷、黒田、成尾、そしてセンター2人のコンビネーションで攻撃の幅が広がり、今までの柳田中心とは違った新たな慶大の持ち味ができた。得点力に関しては新しい力が加わった。しかし試合終盤に見られた守備面における不調への対策、さらにはここぞの場面で使える、自信を持てる攻め方を確立していくことが必要だ。春季リーグでは開幕直後に出ていた課題を一つ一つクリアしながら、徐々に勝ちを重ねていく戦いだった。慶大の今季の特長はまさに「成長力」。秋季リーグでも必ずや強い慶大が完成させられていくだろう。そしてその戦力に柳田の加入。気が早い話であるが、全日本インカレに期待をよせたいところだ。

(記事 中田健太)

 

 

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