【ソッカー(女子)】大学リーグ第7節 快勝で入れ替え戦出場へ踏みとどまる! 1部への挑戦権懸け最終戦へ 東海大戦

9節で順大との上位対決を制した慶大。この日は延期されていた第7節・東海大戦が行われた。勝利だけでなく得失点差にもこだわりたい慶大は、14分に加藤楓琳(2・常盤木学園高)のゴールで幸先良く先制に成功。33分には松木里緒(2・常盤木学園高)が豪快に蹴り込み、20で前半を折り返す。後半は相手の反撃に遭い、49分にセットプレーから失点を許すが、64分に鈴木紗理(1・十文字高)79分には再び松木がゴール。41で勝利を収めた慶大は、次戦に3点差以上で勝利すれば入れ替え戦出場が決まる。

 

31回関東大学女子サッカー2部リーグ 第7(延期分)

 

2017/11/19()16:30KO@慶應義塾下田グラウンド

 

【スコア】

慶應義塾大学 41 東海大学

 

【得点者】

10 14分 加藤楓琳(慶應義塾大学)

20 33分 松木里緒(慶應義塾大学)

2-1 49分 伊藤優海(東海大学)

3-1 64分 鈴木紗理(慶應義塾大学)

4-1 81分 松木里緒(慶應義塾大学)

 

◇慶大出場選手

GK野村智美(4・作陽高)

DF佐藤幸恵(1・十文字高)

DF加藤楓琳(2・常盤木学園高)

DF熊谷明奈(1・十文字高)

DF足立智佳(1・大阪桐蔭高)

MF松木里緒(2・常盤木学園高)

MF工藤真子(2・日テレ・メニーナ)

MF中島菜々子(3・十文字高)

MF小川愛(1・神村学園高)→85 勝木日南子(2・大和高)

FW鈴木紗理(1・十文字高)

FW志鎌奈津美(3・常盤木学園高)→57 山本華乃(1・山手学院高)

 

入れ替え戦出場権を巡る争いもいよいよ大詰め。1部に挑むチャンスを得るには、勝利以外の選択肢は残されていない。「サイドバックとの関係を考慮して」(伊藤洋平監督)、今節は前線の小川愛(総1・十文字高)と松木里緒(環2・常盤木学園高)のポジションを入れ替えた布陣に変更。勝利かつ大量得点を狙う。

 

立ち上がりから慶大は熊谷明奈(総1・十文字高)・加藤楓琳(総2・常盤木学園高)の両センターバックと工藤真子(総2・日テレ・メニーナ)のパス交換を中心に、攻撃を組み立てる。均衡が破れたのは14分。中盤でFKを獲得すると、鈴木紗理(総1・十文字学園高)の浮き球パスから最後は加藤が押し込んで先制に成功した。今季6得点目でチーム内得点王となったセンターバックの加藤は、その後も相手の素早いカウンター攻撃に冷静な対処を見せるなど攻守両面で好プレーを披露する。少しでも多く得点を積み重ねておきたい慶大は33分、相手ゴール前で仕掛けた志鎌のこぼれ球を松木が鋭く突き刺して2-0。終始主導権を握り続け、前半を終えた。

 

後半は一転して相手の縦に速い反撃に苦しむ時間帯が増える。49分には東海大に右CKをフリーで合わせられ、痛恨の失点。得失点差を積み上げたい慶大は、セットプレーからゴールへの強い意識を見せるが、フィジカルの強い相手を前に阻まれてしまう。それでも64分、慶大は中央で足立智佳(環1・大阪桐蔭高)からパスを受けた鈴木が最後はゴール左隅に流し込んで3-1とした。直後の65分にはカウンターからピンチを迎えるが、GK野村智美(総4・作陽高)が至近距離からのシュートをスーパーセーブ。「気持ちでかき出した」と振り返った通り、気迫の守りを見せる。苦しい時間帯を全員が声を掛け合って耐え抜くと、81分、右CKの流れから松木が4点目を奪取。1失点こそ悔やまれるが、最後まで全員が一丸となり、しっかりと勝ち点3を獲得した。

 

最終戦を3点差以上で勝利すること。これが入れ替え戦への切符を手にするための条件となった。相手は8位・山梨大。これまで多くの試合で格の違いを見せつけてきた彼女たちにとっては、決して難しい条件ではないだろう。ただ、意識しすぎることはかえって硬さを生む。重要なのは“自然体”で臨むこと。「今までやってきたことをやるだけ」(野村)。ここまで貫いてきた自分たちのサッカーで、1部への挑戦権に繋いでみせる。

 

(記事 髙橋春乃)

 

慶大は23日の山梨大戦に3点差以上で勝利すれば、入れ替え戦出場が決まる

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試合後コメント

 

伊藤洋平監督

(試合を振り返って)4-1っていうスコアはすごく上出来だと思います。(松木選手と小川選手のサイドを入れ替えた意図は)あっちの弱点を突くっていうのと、うちのサイドバックとの関係を考慮してちょっと入れ替えてみました。(結果、松木選手が2得点挙げた)ケイスポさんに指摘して頂いて、対応しました(笑)。(フィジカルに強みを持つ相手に対して前半を20で折り返し、余裕は生まれたか)余裕はあるはずだったんですけども、やっぱり3点目を取らないと試合というのは決まらないんで、そこで1点取られたっていうのはやっぱりうちの隙があったのかなと思いますし、前半を終えた時点で他会場の結果が耳に入ったんで、まあもう1点取ったらみんなに伝えようかなというところでスタッフは準備していました。(入れ替え戦出場には次戦で3点差以上での勝利が必要になる)本当に難しい戦いになると思うんですけど、いかに自分たちをコントロールして、焦らず今までやってきたことを発揮できるかが大事だと思いますんで、準備期間は少ないですけどコンディションをしっかり整えて準備していきたいと思います。(次節に向けて)今季のスローガンが”繋ぐ”ということなんですけど、最終節までこうやって勝ったり負けたり繰り返しながら、自分たちで入れ替え戦に回るチャンスを繋いできたので、しっかり最後に勝ち切って、得失点差3以上で勝ち切って、入れ替え戦にまず繋げたいと思います。

 

野村智美(4・作陽高)主将

(試合を振り返って)いや~、無失点で勝ちたかったんでそこは悔しいですけど、シーソーゲームになりかけたところを全員で守ったりだとか、他会場の結果も知った中で1点でも多く取りに行こうという姿勢を出せたのは次につながるかなと思います。(得失点差が重要となってくる中で、この41というスコアはどう評価しているか)まあ1失点に関してはセットプレーからあっけなく失ってしまったんですけど、それはいろいろな要因もあったんで…。それよりはピンチが他にもあった中で流れから失点を許さなかったことと、あとは相手の時間帯もかなりあった中で得点を前線がしっかりと取ってくれたなっていうのがあるので、まあまあっていう感じですかね。(あくまでも最低限は達成できた)そうですね。ノルマは何とか達成して、次につなげられたかなっていう感じです。(野村選手のスーパーセーブをはじめ、守備陣の体を張ったプレーはまさに気迫という言葉がふさわしいものだった)リーグ戦全体を通して負けた試合は4失点っていう大量失点を重ねていて、それが今の厳しい現状につながっていると思うし、そこの失点・勝ち点を取り返すことはできない中で自分に今何ができるかって言ったら1点でも失点を抑えることしかなかったので、そこはもう気持ちでかき出したっていう感じですかね。(前線の選手のポジションを入れ替えるなど試行錯誤している中で、攻撃面での手応えは)ここ2戦流れで得点できていないっていうのが自分たちの中でもモヤモヤしていて。交代選手はかなり勢いに乗せるようなプレーができているんですけど、入りのところで変化を与えることが必要なんじゃないかっていう中での今日のポジションチェンジで。まあそれが大きく影響したとは思わないんですけど、それによって競争も激しくなっているし、良い刺激だなって感じています。(久々に流れの中から得点が生まれて、雰囲気もさらに上がっていくのでは)はい。もう良い雰囲気で1点でも多く取るしかないんで、後ろが守る分前が点を取ってくれればなと思います。(次戦は中3日で山梨大戦、入れ替え戦出場には3点差以上での勝利が必須となるが意気込みを)3点っていう数字がありつつも、やっぱり今季大量失点を重ねても自分たちのサッカーを変えずに曲げずにやってきていて、それを変えることなく3-0以上で勝つことっていうのが、もちろん結果もだけど、その先に入れ替え戦につながると思うので、そこにしっかりこだわって戦っていきたいなと思います。(あまり意識しすぎない方がいいのかもしれない)そうですよね(笑)。本当に意識すると今年のチームはそういうのが苦手で、硬くなっちゃうので、「今までやってきたことを試合でやるだけだ」っていう認識の中で。今日も変に意気込むっていうよりは「サッカーを楽しむことを忘れずに入ろう」って言っていたんで、それを次節も体言できたらなと思います。

 

松木里緒(2・常盤木学園高)

(試合を振り返って)残り2戦で、勝つことしか1部昇格への道はない中で、失点はしちゃったんですけど、得点を取れて自分たちでボールをコントロールできた試合だったので、まあ後半の部分で修正できなくて自分たちが苦しい場面が何回かあったのは修正しないといけないんですけど、でもしっかり勝ち切れたのは次につながるので良かったと思います。(得失点差を考えながらのゲームとなったが、41というスコアはどう評価しているか)やっぱり失点がまずいらなかったですけど、みんなで得失点差を意識して点を最後まで取りに行く姿勢があったんで。もう少しシュートまで行ける場面を増やしたかったなっていうのは正直思います。(今日はポジションを小川選手と入れ替えてプレーしていたが、狙いは)結構自分が裏に抜けるのが好きなタイプなので。右の方が右利きが多くて右でプレーしたがる選手が多い中で、裏に抜ける選手がいた方がいいっていうことで。最近起用されたばっかりでやってみてっていう感じで、うまくハマった部分もあるし、うまくハマらなかった部分もあったので、そこは修正しながらっていう感じです。(久々にゴールも生まれてまた波に乗れるのでは)最近点を取れなくて、「何でかな」って思っていたんですけど、とりあえず2点取れたのは自分の中でホッとしていて。次は得失点差で点を取らなきゃいけないので、そこでもしっかり点を取れるようにしていけたらと思います。(点を取れていないことを気にしていた部分もあった)はい。左でやっているとバランスを意識しすぎてゴールから遠ざかっているイメージがあって、そこのバランスが難しかったんですけど、右で起用されたことで得点に絡めたことっていうのは少しあるかなって思います。(次戦は中3日で山梨大戦、入れ替え戦出場には3点差以上での勝利が必須となるが意気込みを)もう3点以上取って勝つしかないので、チーム全員でできるだけの準備をして、最後の最後までゴールを狙いに行って、しっかりみんなで3点以上で勝って1部昇格への道につなげていけたらと思います。

 

加藤楓琳(2・常盤木学園高)

(試合を振り返って)まず勝つというのが前提にあったので勝ち切れたのは良かったなと思うんですけど、無失点に抑えられなかったのが守備としての課題が出たなと思います。(縦にスピードのある相手の攻撃に対して守備の手応えは)大きい選手だったり縦に速い選手がいるというのはみんなの中でも分かっていて、失点した時のCKとかも、あれは私がついていたマークだったので、審判のどうのこうのがあったにしろ、そこに負けないっていうところがまだまだ自分たちに足りていなかったなって思います。(FKから先制点も挙げた)あれは(鈴木)紗理のゴールって言っていいほどすごく良いボールが来たので、紗理に感謝したいなって思います。(後半は苦しい時間帯もあったが、守備で修正すべき点は)守備もそうですし、やっぱり繋がないと。自分たちでリズムを作っていかなきゃいけなかったので、そこの蹴るのか繋ぐのかっていうところが自分たちで一番合っていなかったので、そこを合わせていければ次ももっと良くなるかなって思います。(次戦は3点差以上での勝利が必要となる)3点取るよりまず無失点に抑えることが大前提で、3点はもう自分たちのビルドアップもそうですし、前線の選手を信じて最後まで、3点とは言わずに大量得点で勝ちたいなって思います。

 

鈴木紗理(1・十文字高)

(試合を振り返って)試合前から「絶対に勝ちにいくぞ」と全員が一丸となって闘えたので、点数が足りたかは分からないですけど、とりあえず勝てて良かったなという安堵の気持ちでいっぱいです。(見事なゴールだった)(足立)智佳が良いボールをくれて、相手もそんなに寄せてこなかったのであとは振り切って、さち(佐藤)がいるのも見えたんですけど、ここはFWとして狙ってやろうと思って打ちました。(FWとして”という意識は持ち続けているか)そうですね。まあトップ下気味なんですけど、FWには点を決めるという仕事があるので、常にシュートは考えています。(今日はいつも以上に仕掛けが多くキレもあったように見えた)残り2節ということで、この試合に懸ける思いだったり、ここに照準を合わせてきたところはあるので、1週間この試合のために準備を整えてきたのが良い形に出て良かったと思います。(セットプレーだけでなく流れからの得点が出た)そうですね。セットプレーからの得点が多かったのは悪いことではないんですけど、その分崩した点が少なかったので、攻撃の形が良くなかったり、ビルドアップがうまくいかなかったり、そこはみんなで思っていた部分でもあったので、今日の試合でこうすればうまくいくという共通理解が生まれてよかったと思います。(次節3点差をつけて勝つ必要がある)勝てばいいわけじゃなくて、何点以上という条件で、とても緊張感のある試合になると思います。今までやってきたことを存分に出して、かつ全員がまずシュートを見て、焦ることなくやれば必ず勝てる相手だし、絶対5点くらいは入る相手だと思うので、特に攻撃に重きを置いて3日間練習していけばいいかなと思います。

 

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