第81回 早慶レガッタ
4月15日隅田川にて第81回早慶対校競漕大会(通称:早慶レガッタ)が行われた。慶大は対校女子クォドルプルが惜しくも敗れたものの、第二エイト、対校エイトと大差で早大から勝利を手にした。
4月15日早慶レガッタ@隅田川
レース結果
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慶大 |
早大 |
対校女子クォドルプル |
14分32秒46 |
14分24秒48 |
第二エイト |
11分44秒09 |
12分03秒74 |
対校エイト |
11分28秒17 |
11分42秒10 |
早慶レガッタは互いの威信をかけた伝統の一戦であるとともに、今シーズンを占う大事な戦いでもある。まず、最初に登場したのは対校女子クォドルプル。早大はインカレにおいて、昨季明大に破れるまで9連覇を果たしてきた超強豪。この試合でも一旦は慶大がリードを奪うものの、徐々に力の差を見せつけられ、約3艇身差で惜しくも敗戦してしまう。
うってかわって第二エイトでは、序盤から先行しレースの主導権を得た慶大が早大を全く寄せ付けない。距離を追うごとにその差を広げ、6艇身という大差での勝利を掴んだ。
そして、最後は対校エイト。早慶レガッタの花形競技である。慶大は女子クォド、第二エイトと同じように試合開始からピッチを上げ先行し、逃げる慶大、追う早大という構図を作りだす。高いレートで終始快調に飛ばす慶大に対し、中盤にスパートをかけ追いつきたかった早大だが、高波にオールをとられ思うようなスピードが出ない。結局、「技の慶應、力の早稲田」という言葉のままに自然が作り出した波、うねりに翻弄される早大をぐんぐん引き離し、言問橋を過ぎたあたりで完全に試合を決めてしまった慶大。3年ぶり、悲願の優勝を果たした。
女子は惜しくも敗れたものの、男子が力漕をみせシーズンを占う大事な戦いを圧倒的勝利で飾った慶大端艇部。今年も端艇部の活躍に目が離せなくなりそうだ。
(文・木村 駿)
~選手・監督コメント~
畠山監督
(今の心境を)ほっとしてます。(3年ぶりの勝利だが)私自身初めての勝利でした。今年は隅田川に帰ってきて、就任1年目と近い感じだった。(どのような作戦で臨んだか)細かい指示はクルーに任せていて、特にはなかった。(がむしゃらにということか)がむしゃらにならないような作戦をしている。(選手に言葉はかけてあげたか)「おめでとう」と伝えました。(次の目標を)インカレですね。最終目標は全日本の優勝なので、まずはインカレで勝ちたい。
(心境を)素直にうれしいです。2年間早稲田に負けていたので僕は勝てて、自分がやってきたことが実ったということでうれしいです。(2年ぶりの隅田川でしたが)震災の影響で去年戸田だったんですが、今年多くの関係者が僕たちを隅田川で漕がせてもらえるように手続きを踏んでもらい、とても感謝しています。また早稲田という最高のライバルと漕げたことを誇りに思います。(作戦は)常にいろんなことを考えていた。そのうちの一つとして、最初から出るというのがあった。その通りになってよかったです。(次の目標を)日本一です。
吉田
(心境を)ラフコンディションだったので、バタバタして漕げない環境だったんですけど、慶應の方が「9人で漕ぐ」という気持ちを一つにできたことがあの差になったのかなと思います。(作戦は)レースプランはあったんですけど、まずはどんな状況でも慌てないということを心がけました。(どんなレースプランだったか)最初に出るということです。最初の橋までスパートをかけて、早め早めに仕掛けて引き離し続けるということだった。(次の目標を)部の目標である全日本のエイトの優勝です。僕自身はそれに選ばれるように頑張りたいと思います。
野本
(今の心境は)うれしいですよ。(レースの作戦は)そうですね。頭をとるというか最初の橋までに出るということを目標にして、ゴールの一個手前の橋までが勝負だろうということをみんなで話していたので、そこまでに出るということを意識してやっていました。(それが早稲田よりもレートが高かった要因か)そうですね。最初に出ておかないとコースがアウトだったので、きついというのは分かっていたからそこ(最初に出ること)を目指してみんなでやって。そしたら自然に出てきたので。(早慶レガッタが終わり、次の大会への目標は)やっぱりこのいい流れを続けていけたら。僕たちは123期なんですけど、いい代だなってみんなに言われるくらい結果を残していきたいと思っています。(最後に大観衆の前でのレースというのはどうだったか)やっぱり最高ですね。うれしいです。それだけ重みもあるんですけど、その分勝ててうれしいです。
根本
(今の心境を)春休み75日間くらい戸田で合宿をしていて、その成果がだせて、形として出せてよかったです。(これからシーズンが始まるが)ここでしっかりいいスタートを切れたので、インカレ、全日本と行きたいと思います。
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