【野球】終盤得点重ね完勝 投打に明るい兆し 東大①

5月4日(土) 慶大-東大 1回戦

逆転の本塁打を放つ山本泰

逆転の本塁打を放つ山本泰

10年秋以来白星のない東大との今年初対戦。バッテリー間のミスから先制を許し、一瞬嫌な空気が立ち込めるも直後に山本泰(環2)の3点本塁打で逆転。その後1点を返されるも、7回8回と猛攻で4点ずつ加え計11得点。先発の白村(商4)は徐々に調子を取り戻し5回以降は東大打線を1安打。完投で今季初勝利を挙げた。

 

 

 

慶大

11

東大

 

慶大:○白村-手錢、小笠原

東大:●白砂、関、浅井、中田、嘉藤、窪田-笠原

 

慶大出場選手

 

ポジション

選手名(学部学年・出身高校)

[7]

佐藤旭(商3・慶應)

 

R7

稲垣(商4・慶應湘南藤沢)

[4]

牧野(商4・千葉東)

 

北村(商2・丸亀)

[9]

谷田(商2・慶應)

[8]

藤本(環3・慶應)

 

高馬(総4・関西学院)

[5]

横尾(総2・日大三)

 

R5

近藤(環3・國學院久我山)

[3]

松本大(環4・桐光学園)

[1]

白村(商4・慶應)

[6]

山本泰(環2・慶應)

[2]

手錢(環4・大社)

 

R2

小笠原(環2・智弁和歌山)

 

 

 

 

今日は直球を軸に東大打線を封じた

今日は直球を軸に東大打線を封じた

2カード終えて未だ勝ち点なし。ここまで苦しい戦いの続く慶大の次なる相手は、今年からプロ野球読売ジャイアンツなどで活躍した桑田真澄氏を特別コーチとして迎え入れたことで注目の東大。現在リーグ戦50連敗中とはいえ、昨秋には慶大も苦戦を強いられるなど当然ながら油断のできる相手ではない。今回はその桑田氏も見守る中での対戦となった。

 

試合を先に動かしたのは東大だった。3回裏、3番黒沢が2死から二塁打で出塁すると、次打者への初球に暴投、走者は三塁に進むと、5球目にも暴投で走者は本塁へ。嫌な形で先制点を献上する。

この嫌な流れのまま試合を進ませることは避けたい慶大はその直後の4回表、失策と安打で2人の走者を置いて打席には山本泰。今季大注目のこの男のバットが試合をすぐさまひっくり返す。「打った瞬間行ったと思った」という当たりは左翼席へ、逆転の3点本塁打。

 

これで一気に試合は慶大ペース、というわけにはいかず東大も粘り強く食らいつく。4回裏、先頭の笠原が放った打球はふらふらと上がって三塁後方へ落ちるテキサスヒット。この打球で、打った笠原は果敢にも二塁を目指し、これが守備のミスを誘う。遊撃山本泰の二塁への送球は逸れ、ボールの転がる間に笠原は一気に本塁に。またしても守備のミスの絡んだ失点で、差を1点に縮められる。

主砲・横尾にも当たりが戻ってきた

主砲・横尾にも当たりが戻ってきた

 

点を取った直後を締めることができず、再び流れは良くないものになるかと思われた。しかしここから、本人も「力を抜いて思い切って投げられた」という通り、白村が会心の投球を見せる。4回の2人目の打者から9回2死まで、1つの安打も許さない完ぺきな投球。すると打線もこの好投に応え、7回には4連打を含む打者9人の猛攻で4点を追加。8回には谷田(商2)の満塁一掃の三塁打などでさらに4点を加え、計11点。白村は完投で今季1勝目、打線は今季初の2ケタ得点を挙げた。

 

序盤は不安を感じる内容だったものの、終わってみれば11対2の完勝。終盤は投打ともに吹っ切れたものを感じ、今後に向けて明るい兆しの見えた試合であった。明日もこの勢いのまま、是非とも連勝で勝ち点を獲得し、さらなる強敵・明大、早大との対戦に良い形で繋げていきたいところだ。

 

(記事 脇田直樹)

 

選手のコメント

 

堀野 真主将(理4)

(今日を振り返って)今日序盤フライが多くて、監督から喝が入りまして。なんとか後半はそれを変えることができたと思います。今自分たちが勝てていない理由がわかった気がしたので良かったと思います。(先勝しましたが、チームの雰囲気は)入りは皆硬くて、何したら良いか分からなかったのですが、試合終わって勝ってみたら、上手くいった気がします。とにかく勝てて良かったです。(先制される苦しい展開でしたが)フライ多かったのですけどいつか打てると思っていたので。白村も点取られた回以外はしっかり投げられていたので粘れて良かったです。(山本泰寛選手の本塁打については)オープン戦からずっと打てていなかったのですけど、練習だとすごく飛ばしますし、いつか打つと思っていました。これをきっかけに打線爆発してくれると思います。(明日に向けて)明日2連勝して明治戦、早慶戦につなげたいので絶対勝ちたいです。頑張ります。

 

手錢 大(環4)

(今日の試合を振り返って)最初は自分のミスで失点してしまって嫌な流れを作ってしまったなと思っていたのですけど、周りがカバーしてくれて結果的にいい形で勝てたと思うので、反省するところは反省して、明日以降頑張りたいと思います。(3回のピンチの場面では自身の好守備も)好守備という感じでもないかなと。必死で、落とさないようにという気持ちでした。(頭部付近へ死球を受け交代する場面もあったが)大丈夫です。(今日の白村投手について)今日は今までと違って真っすぐにかなり力があり、球も低めに集まっていて、本人も途中から真っすぐ主体で行こうということにしていたので、真っすぐがやっぱり良かったかなと思います。それが復調の原因かなと。(明日に向けて)今日の勝ちはなかったことに、というわけではないですけど、また最初から集中して、勝ち点を取って、2連勝で次につなげられるように頑張りたいです。

 

白村 明弘(商4)

(今日の試合を振り返って)序盤からまっすぐ自体は結構いっていて、変化球でちょっと落ち着いて攻めていこうという姿勢でしたが、制球が定まらずにちょっと苦しんだ部分もあったので、もっとまっすぐでキャッチャーと話し合ってうまく組み立てていこうかなと思っていて、調子自体は結構よかったので、やっと光が見えたかなという感じがします。(先制点をあげられたが、そのあと意識したことはあったか)普通に投げていたら打たれないなということは分かっていましたし、ヒットも打たれたが、会心の当たりは少なかったので、落ち着いて投げていれば味方も点をとってくれると思っていたし、やれることを一つ一つやっていこうと思っていました。(後半調子を上げていったが、意識していたことはあったか)2点目とられた時に、あのようなとられ方をして完全に吹っ切れたので、それから力を抜いて思い切って投げられたというのはよかったです。最近あのようなボールが投げられていなかったので、ようやく感覚が戻ってきたかなという感じがします。(今後に向けての意気込み)今日完投勝利してこれで勢いに乗っていければ、チームとしても自分としてもいいかなと思うので、一つ一つ頑張りたいと思います。

 

牧野 恭法(商4)

(今日の試合を振り返って)序盤、かたさが出たのですが、終盤は普通に力が出せたので良かったかなと思います。(ショートではなくセカンドでのスタメンだったが)いきなりだったのですが、しっかりこなせないなと反省しています。(3回のヒットは神宮初ヒットとなったが)今まで長かったので、これを皮切りに頑張っていきたいです。(明日に向けて)今日の終盤は良かったので、明日はこの終盤の流れで初回から飛ばしていけるように頑張りたいです。

 

山本 泰寛(環2)

(今日の試合を振り返って)序盤はミスを多くしてしまって流れが悪く、先制されてしまいましたけど、中盤以降は自分たちの野球ができたので良かったと思います。(試合前のチームの雰囲気は)前の2カードで勝ち点を落として今日は東大に絶対勝つという気持ちで試合に臨んだんですけど、それがちょっと序盤は空回りしたという感じでした。(4回のチャンスの場面で打席での心境は)序盤ミスをしてしまったので、一,二塁という得点圏でのチャンスだったので、僕がしっかりつないで、ランナーを返すつもりで打席に入りました。(本塁打の感触は)打った瞬間行ったと思いました。自分の役割をしっかり意識して、食らいついていったので、いい結果が出たと思います。(自身の守備について)初めはちょっと動きが固くなっていたんですけど、だんだんと落ち着いてプレーできてきたと思います。(明日への意気込み)明日もしっかり東大相手に自分たちの野球ができるように頑張りたいです。

 

谷田 成吾(商2)

 

(まずはチームトップの4打点、おめでとうございます)ありがとうございます。(先制点を取られた後のチームの雰囲気は)初回からフライばかり上げてしまって、チームで何とかしようとしたんですけど、あまりいい雰囲気ではなかったので、自分が何とかしないと、という感じでした。(適時打を放った第4打席はどのような気持ちで臨んだか)自分の怠慢なプレーで点が入ってしまったので、何とか取り返さないと、という気持ちで入りました。(3点適時打となった第5打席を振り返って)点差が離れてしまって楽に打たせてもらったので、いい結果が残せて良かったです。(明日以降の意気込みは)できることをしっかりやっていれば勝てると思うので、頑張っていきたいと思います。

 

横尾 俊建(総2)

(今の率直な気持ち)打撃面において、まだまだ自分の実力を出せていません。もっとレベルアップしないといけないと最近感じます。(東大投手陣について)丁寧に投げてくるという印象を持ちました。先発だった白砂投手にしても、もっと頑張らないと攻略できないと思います。(ヒットを放ったが)まぐれです。(死球があったが)死球で出塁することだけが自分の取り柄です。(良かった点は)自信はなかったけれど、その中でヒットが打てたことです。(反省点は)法政戦や立教戦の時の反省をずっと引きずっていることです。スイングスピードをしっかり上げて、秋季優勝を目指します。(打順が5番になったが)5番の方が楽にプレーできます。藤本さんがいて下さって、監督も藤本さんの方がふさわしいと思っているからこその打順だと思っています。5番は5番の役割を果たすだけなので、悔しいという気持ちはありません。(明日に向けて)結果的に今日は大差で勝てましたが、序盤は楽に勝たせてもらえないと思うので、必死に頑張っていきたいと思います。

 

北村 祐樹(商2)

(試合を振り返って)序盤は全く自分たちの野球ができていなくて本当に苦しかったんですけど、相手のミスから点が取れて助けられました。そのミスにつけ込めたのがよかったと思います。(先週法大に敗れ、この一週間のチームの雰囲気は)負けた直後は最悪でしたが、落ち込んでいたら何も始まらないので、最後に意地を見せようと切り替えられたのかなと思います。(2安打2打点の自身のバッティングについて)自分では納得してないですが、たまたま結果になってよかったです。次は自分の納得いくバッティングができるように頑張ります。(今後のスタメン獲得に向けて)与えられたチャンスを生かせるように、自分の野球ができるように頑張ります。

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