【ホッケー(男子)】決め手はラスト1分!上位進出へ/関東学生ホッケー秋季リーグ 明大戦

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勝利に歓喜する中井とチームメイト

秋季リーグで未だ白星のない慶大は、上位進出をかけた明大戦に臨んだ。立ち上がりから互角の試合展開を展開する。すると34分、下山雄大(経4)からのパスを坂田大樹(法3)が押し込み、先制する。しかし後半開始早々1点を奪われ、苦しい試合展開に。それでも相原宗之(商3)の好セーブを機に慶大はペースを取り戻す。そして迎えた後半ラスト1分、慶大がPCのチャンスを得ると下山が入れたボールを中井将人(政4)が合わせ、2-1の勝ち越し。大一番を劇的な展開で制し、2014年秋以来の上位進出を決めた。

平成28年関東学生ホッケー秋季リーグ Bプール

10/2(日) 14:45試合開始 @早稲田大学東伏見グラウンド

 

前半

後半

合計

慶大

明大

得点者

前半34分 坂田大樹(法3)

後半34分 中井将人(政4)

 

スタメン

GK相原宗之(商3)、DF中井将人(政4)、吉國光裕(政3)、渡邉陸(法3)、吉川大地(政1)、MF細井佑(経4)、福谷亮太(政3)、金田翼(政2)、FW下山雄大(経4)、坂田大樹(法3)、大久保遼(政2)

 

駿河台大戦では引き分け、山梨学院大戦では大敗と、苦しい試合が続く慶大。上位進出を決めるにはこの明大戦での勝利が絶対条件となる。昨年の春季リーグ優勝校相手に、どれだけ自分たちのホッケーを展開できるか。一年間の真価が試される一戦となった。

 

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米山含むDF陣が堅い守りをみせる

前二試合で課題となった立ち上がりは好調。積極的に敵陣に攻め込む姿勢を見せる。明大にボールが渡る場面もあったが、慶大の安定したDF陣が綺麗なショットを打たせない。途中、福谷亮太(政3)が敵陣で奪ったボールが河本倫太郎(法2)へ、そして大久保遼(政2)へとつながる華麗なパス回しをみせ、サークルイン。その後も3度サークル内にボールを運ぶが、いずれも得点にはつながらず。数少ないミスを突かれゴールを狙われる場面では、相原の好セーブで失点を免れる。32分にはPCを奪われるが、ここも落ち着いて切り抜ける。両者無得点のまま前半が終わろうとした34分、下山雄大(経4)からつながったパスを坂田大樹(法3)が押し込んでゴール。この先制ゴールにより、前半を1-0で折り返す。

 

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宮坂の華麗なドリブルがチームを助けた

1点を守り抜きたい慶大。しかし、後半開始わずか30秒で明大に1点を奪われ、すぐに同点に追いつかれてしまう。失点後は明大優勢の展開が続く。後半20分にはPCの危機を迎えるが、フリックで打ち込まれたボールを相原が止め、追加点を防ぐ。この好セーブがチームを活気づけたのか、その後は慶大もペースを取り戻してくる。何度かサークル内でシュートのチャンスがあったが、得点には結びつかず。同点のまま試合終了を迎えようとしていた34分、慶大にPCのチャンス。下山がゴールに向かって打ったシュートに中井が合わせ、念願の追加点。得点のよろこびが冷めやらぬまま、ホイッスルが鳴り試合終了。慶大は2-1で今季秋季リーグ初白星、上位進出を決めた。

 

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相原の好セーブで追加点を許さない

これまでは精神力の弱さが目立った試合が多かった慶大。ミーティングを重ね、意識して声掛けをするようにしたという(細井)。今試合では慶大らしい粘り強さを発揮し、2014年秋リーグ以来の上位進出を決めた。しかし、「まだ何も成し遂げていない」(高根ヘッドコーチ)という言葉からも分かるように、チームはその先を見据えている。彼らの成長はここで終わらない。順位決定予選、順位決定戦でどのような姿を見せてくれるのか。彼らの可能性に期待したい。

(記事:久万由華子 写真:森田悠資)

 

次戦 10月16日(日)順位決定予選vs東京農業大学

14:45 試合開始 @明治大学八幡山グラウンド

 

関東学生ホッケー秋季リーグ Bプール 星取表・日程表 

順位

 

慶應義塾

明治

山梨学院

駿河台

勝ち点

得失点

慶應義塾

×

2-1

0-5

2-2

4

-4

明治

1-2

×

1-4

4-2

3

-2

山梨学院

5-0

4-1

×

2-0

9

11

駿河台

2-2

2-4

0-2

×

1

-4

※最終順位

 

以下、選手コメント

 

細井佑(経4)

(今日の試合を振り返って)前半非常にいい流れで折り返したんですけど、後半の最初に失点してしまいました。春と秋のこれまでの試合でも失点した後の流れが課題となっていて、今までだったらたぶん崩れてしまったと思うのですが、ひたすらミーティングを重ねて、失点したときにどう盛り上げようとか、チームの課題を改善してきたつもりだったので、今回最後の最後で1点取り返すことができてよかったです。慶大のやりたいホッケーができたと思います。(最後の1点を主将から見て)いろんな得点パターンがあって、僕は実は違うパターンを想定していました。でも、下山選手があのやり方を選んで、中井選手がそれに合わせてゴールを決めてくれたので、臨機応変な対応が良かったなと思います。(上位プール進出となりましたが)久しぶりの上位かなと思います。もちろんそこで止まるのではなくて、優勝という目標があるので、そこに向けて、まずは順位決定戦で必ず勝つことを考えて練習していきたいと思います。

 

高根智廉ヘッドコーチ

(前回の敗戦から1週間。チームとしてどんな調整を)特に大きくは変えていないです。先週は前半にやろうとしていたことができなかった一方で後半よくできていたので、いい意味で今日その動きを出せるようにしたかったです。山梨学院大も強いけれど、明大も去年の春季リーグで優勝していて強い相手なので、対策はしてきましたが、基本的には1年間やってきた自分たちのホッケーを変えずに今日までやってきました。(今日の試合を振り返って)やっぱりこれがホッケーだなと一番感じています。スコアやデータ、さらにはPCの数や後半の立ち上がりにうちが失点したりと一見、明大の勝ちゲームではあったんですが、そこでよく我慢したなと思いますし、運が味方したのかなとも感じて、最後は勝つべくして勝ちました。そのいい流れを作ったのは今までの試合ならば崩れていたところを崩れずに我慢していったからです。内容としてはまだまだ課題はたくさんあるんですが、結果を出すのが全てでそう考えればいいホッケーだったなと思います。(決勝点が決まった瞬間は)早く自陣に戻れと思いました。まだ終わってないぞと。あれからまだ少し時間があったので。その間で何が起こるかわからないし、まだそこの意識は彼らの中で甘い。「まだ試合は終わってないんだ」と言える選手が彼らの中にいない。残りの1、2分をどう過ごすかも難しいところだし、そのあたりは上で勝って行くためにも必要なところなのでそのあたりをまた詰めていけたらと思います。(リーグ戦3試合が終わって)夏の期間に強豪との練習試合を今までにないくらい入れて、自信を持ってこの秋季リーグに臨んでいったのですが、なかなか思うように結果が出なくて、やっぱりダメかという思いが選手にも私の頭の片隅にも出始めました。それでも、選手たちが初戦の引き分け以降、前を向いてよく頑張ってくれた。この一ヶ月本当にどうすればいいのかを必死に話し合って、チームの力がついてきたので、全てがあってこの試合の勝利になっています。初戦の駿河台大戦に勝っていたら、多分今日負けていたかもしれない。そうしたら下位プールに行ったかもしれない。いろんな試練を与えられてそれをチームとして乗り越えていった結果かなと私は思います。(今後に向けて)まだ何も成し遂げていないので、上位プールに進出できたというだけで、ここから2試合どうやって勝っていくのか、またみんなで考えてやります。今後も強い相手しかいなくて楽な試合は一試合もないので、その中で今日のように最後まで我慢して、チャンスを引き寄せられるかにかかっているのであと一ヶ月戦って最高の結果が出せるように頑張っていきます。

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