早慶定期戦までちょうど1週間となった6月30日。蝮谷体育館にて現役慶大バスケ部と同部OBによる熱い戦いが繰り広げられた。OBチームには、昨季まで慶大のゴール下を支えた堂本阿斗ディーン(2018年卒)のほか、日本屈指のビッグマンである竹内公輔(2007年卒・現栃木ブレックス)、2016年まで日立でプレーした酒井泰滋(2007年卒)ら豪華な顔ぶれが見られた。現役選手たちは早慶戦に向け、トップレベルの実力を持つ先輩たちの胸を借りて自信をつけたいところだ。
2018/6/30(土)@蝮谷体育館 | |||||
現役vsOB | |||||
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | |
現役 | 17 | 23 | 10 | 23 | 73 |
OB | 5 | 14 | 23 | 16 | 58 |
◆慶大スターティングメンバ―◆ | |||||
#4 鳥羽陽介 (環4・福大大濠) | |||||
#5 原匠(環4・近大付属) | |||||
#7 澤近智也(環4・高知学芸) | |||||
#9 山﨑純(総3・土浦日大) | |||||
#10 髙田淳貴(環3・城東) |
竹内がジャンプボールを制し、OBチームボールで1Qはスタート。現役チームは、澤近が竹内の上からジャンプシュートを決め先制すると、OBチームは堂本がバスケットカウントを決め対抗する。その後は、現役チームが鳥羽を中心に速い展開から得点を重ねていき17-5とリードを作った。2Qは、髙田が10得点、山﨑が15得点と“3年コンビ”が高いオフェンス力を披露しOBチームを圧倒。40-19で前半を終えた。
後半に入るとOBチームが本領を発揮。鮮やかなポストプレイで次々と得点を重ねていった黒木亮(2016年卒・現東京海上日動ビッグブルー)、ゴール下で圧倒的な存在感を放つ竹内を中心にみるみる得点を縮めていき、3Q終了時点で50-42まで追いついた。最終Q、まずはコーナーでパスを受けた原が3ポイントを決め点差を再び2ケタに。OBチームも竹内のゴール下、堂本のフェイダウェイで返し一進一退の攻防が続く。最後は、現役チームに軍配が上がり最終スコアは73-58となった。
終始、真剣な雰囲気の中行われた今回の親善試合。勝利したことはもちろんのこと、206センチの長身を誇る竹内や、スキルフルなインサイドプレイヤーである黒木といったレベルの高いビッグマンとマッチアップできたことは、高身長プレイヤーを多数擁する早大との対戦に向け大きな収穫となっただろう。来たる伝統の一戦でも、OBの大きな後押しがあることを胸に躍動してほしい。
(記事:内田貴啓 写真:徳吉勇斗、船田千紗)
堂本阿斗ディーン(2018年卒)
――現役生と戦ってみて
僕らが全然走れていなかったところはあったけれど、シュートもよく入っていて、リバウンドの積極性もあって、やれることはやれていたと思います。あとは早慶戦で実際に身長の差がある時に、そこをどう対処していくかがカギになると思います。
――今もバスケをプレーする機会は
週に1回遊びでやるかなって感じです。
――昨季のチームと変わった点は
やっぱり高さはなくなったけれど、その分走れているなと思いました。ただ試合に出られる選手が少ないので、そこをどうするかだと思います。
――対戦して気になった選手は
最後に出てきた(吉敷)秀太ですね。試合に出る時間は長くはないかもしれないけれど、リバウンドに対する積極性は流れを変えられるんじゃないかな、と思います。
――後輩たちにメッセージを
もちろん絶対勝ってほしいです。別に僕が言わなくてもわかってると思いますけど、緊張しないで楽しんでやってもらえれば、それが一番だと思います。
鳥羽陽介(環4・福大大濠)
自分たちのやってきたバスケット、戦術、戦略の部分は間違ってなかったのかなと感じました。ただ相手に流れを渡してしまったときに、そこから改善できなかったのは、ここから一週間の課題だと思います。
――竹内選手をはじめOBの印象は
高さも強さも兼ね備えていて、なかなか大学生にはいない選手ですが、チームとして守っていけたのは良かったと思います。
――黒木さんや堂本さんと久々にプレーしてみて
こうやって応援しに来てくれて、現役生としてとても嬉しいです。久しぶりに一緒にバスケができて、素直に楽しかったというのが一番の感想ですね。
――早慶戦へ向けて
個人として最後の早慶戦なので、絶対に勝って終わりたいという思いです。チームとしても、昨年負けて勝利数で一つ先を越されてしまったので、今年で絶対にタイに戻すという強い気持ちで来週臨みたいと思います。
原匠(環4・近大付属)
歴代のOBの方々が来てくださって、本番前の最後の良い練習になったと思います。あとは一週間、しっかりコンディションを整えて準備するだけです。
――黒木さんや堂本さんと久々にプレーしてみて
下級生の頃を思い出したというか・・・(笑)。1年生の頃に先輩として一緒にやらせて頂いた方も多かったので、すごく新鮮な感じがありました。
――OBから何かアドバイスは
最後の早慶戦なので楽しんで、ということはどのOBの方々もおっしゃってくださったので、それが全てだと思います。来週は楽しんで頑張りたいですね。
――早慶戦へ向けて
最後なので、絶対に勝ちたいと思います。
澤近智也(環4・高知学芸)
Bリーガーの方も来てくださって、こんな機会は本当に貴重だと思ったので、吸収できるものは精一杯吸収しました。あとは早慶戦の一週間前なので、それに向けて自分たちのやってきたことを出そうと思って臨みました。
――竹内選手とのマッチアップだったが
第一印象は「デカいな・・・」と(笑)。でも早慶戦だけでなく、リーグ戦では留学生の方々とマッチアップしないといけないと考えると、良い練習ができたと思います。今日得たことは無駄にせずに、これから頑張っていきたいです。
――参考にしたいところは
竹内さんは身長を活かしたプレーが持ち味だと思います。でも僕は身長が無いので、堂本さんや黒木さんのようなセンタープレーをしていきたいです。外が入らないときの中で体を張ったプレーや、黒木さんのようなフェイクやフックシュートを参考に出来たので、これを活かしていきたいと思います。
――早慶戦へ向けて
僕にとって最後の早慶戦ということで、悔いのないようにというのはもちろん、勝って終われるように、最初から全力で行きたいと思います。
山﨑純(総3・土浦日大)
OBの方々と試合をして自分たちのやってきたことが間違っていなかったということを確認できました。
――今日見つかった課題は
シュートに行くまでのプロセスはよかったですが、その先のシュートが確率があまり良くなかったので、あと1週間やれることをやっていきたいです。
――早慶戦に向けて
悔いが残らないようにして、勝つことは大事ですがそこに囚われずに自分のプレーを出していきます。
髙田淳貴(環3・城東)
縦のつながりというか、卒業してからも現役のために試合に来て下さることに感謝しています。その中でも最終的に危ない場面もありましたが、早慶戦に向けて勝ち切れたことは大きかったなと思います。
――OBからのアドバイスは
最終的に楽しんでくださいと、去年も早慶戦には出ましたが緊張が勝ってしまったので、リラックスしてやってきたことを出し切れるかが大事だということを言われました。
――収穫はありましたか
オフェンスでは練習でやってきたことを出すことができたと思います。課題としては後半の入りが緩くなってしまったので、早慶戦までに1週間かけて直していきたいです。
――早大対策は
個人個人のスカウティングはしていて、ガードのところを全員で守ろうとか一つ一つ練習中から意識してやっています。
――早慶戦での自分の役割は
やはり点を取ることが求められているので、積極的に自分が点を取るという気持ちで臨んでいきたいです。
――早慶戦に向けて
去年負けてしまっているので、今年絶対勝って勝率をタイに戻せるように頑張ります。
第76回早慶バスケットボール定期戦は7月7日(土)に大田区総合体育館で開催されます。早慶両校の意地と意地がぶつかり合う白熱の一戦を、ぜひ会場でご覧ください!
女子戦12:30~ 男子戦14:30~