【ラグビー】崩せなかったアカクロの壁 8年ぶりの勝利ならず/関東大学対抗戦Aグループ➅ VS早大

ラグビー

 

わずかに及ばなかった

優勝をかけた伝統の一戦は僅差で勝敗が分かれた。

複数回訪れたチャンスをなかなかものにできない慶大ときっちり得点を積み重ねていく早大。その中でも慶大が食らいつき、早大に最後まで試合を決めさせなかった。

7点差で迎えた後半終了間際に、敵陣深くまでボールを運び同点のチャンスを演出。だが、ここもあと一歩のところでミスが出てしまい、得点できず。

両校のプライドをかけた一戦は14−21で早大に軍配があがった。

 

 

関東大学対抗戦Aグループ VS早大

11月23日(金・祝)14:05K .O .  @秩父宮ラグビー場

 

得点

慶大

 

早大

前半

後半

 

前半

後半

PG

DG

14

小計

11

10

14

合計

21

 

 

得点者(慶大のみ)

T=細田、川合

G=古田2

ポジション

先発メンバー

交代選手

1.PR

細田隼都(商4・慶應)

→後半26分 渡邊悠貴(経4・慶應)

2.HO

安田裕貴(政3・慶應)

→後半14分 中本慶太郎(経4・慶應)

3.PR

大山祥平(経2・慶應)

→後半0分 菅公平(政4・慶應)

4.LO

相部開哉(政2・慶應)

 

5.LO

辻雄康(文4・慶應)

 

6.FL

川合秀和(総3・國學院久我山)

 

7.FL

山本凱(経1・慶應)

 

8.No.8

山中侃(商4・慶應)

 

9.SH

江嵜真悟(商4・小倉)

→後半30分 若林俊介(政2・慶應)

10.SO

古田京(医4・慶應)

 

11.WTB

宮本瑛介(経4・慶應)

 

12.CTB

栗原由太(環3・桐蔭学園)

 

13.CTB

豊田康平(総4・國學院久我山)

→後半30分 阿部直孝(政1・國學院久我山)

14.WTB

小原(総4・東海大仰星)

 

15.FB

宮本恭介(総2・慶應)

→後半6分 丹治辰碩(政4・慶應)

 

プライドをかけた試合に備える黒黄軍団

 対抗戦の優勝争いに残るためにも大事な伝統の早慶戦。19,197人もの観客が秩父宮ラグビー場に足を運び、戦況を見つめた。

 

試合は、なかなかお互いに得点を取ることができず、膠着状態が続いた。

慶大は22メートルラインの中でのラインアウトやスクラムなどの決定機を逃し、早稲田もチャンスをものにすることができなかった。

その中でもわずかに慶大が優位に立っているように見えた、前半中盤までの攻防。

 

試合の均衡はまさかのプレーで破られた。

早大SO岸岡智樹(早3・東海大仰星)が自陣のハーフウェイライン近くからDGを蹴ると、ボールは一直線でゴールへ。超ロングキックが成功し、早大が3点を先制した。

さらに、その5分後。早大にインゴール前でのラインアウトで、ボールをキャッチされると、モールでの攻撃で押し込まれて、トライを許してしまう。

慶大も早い段階で得点を入れておきたいところだった。

徐々にテンポをつかんで、22メートルラインの中でのラインアウトモールの好機を作り出す。だが、早大のジャンパーにボールを弾かれ、トライを取れず。

対して、前半終了間際に早大にペナルティーゴールを決められ、11点差にされてしまう。

何度もチャンスを演出していた慶大だったが、インゴールまでは一度もたどり着くことなく前半を終えた。

攻守にわたり慶大を支えた山本凱

 後半は慶大に待望の得点が生まれる。

FL山本凱(経1・慶應)のビックゲインやNo8山中侃(商4・慶應)のレッグドライブで早大インゴールへ近づいていくと、最後はPR細田隼都(商4・慶應)がインゴールにグラウンディング。

後半最初のトライに逆転勝利への期待が高まる。

さらに慶大がフェーズを重ねて攻めていき、慶大の攻撃の時間帯になったかに見えた。だが、ハンドリングエラーでボールを失うと、キャッチしたFB河瀬諒介(早1・東海大仰星)を起点とした早大のカウンターアタックを受けてしまう。早大のBKに一気に右サイドを駆け上がれて、失トライ。慶大の攻撃から一瞬にして、失点を許してしまった。

さらに、10メートルラインを超えたあたりでボールを受け取ったCTB中野将伍(早3・東筑)にギャップをつかれ、その後のパスダミーに慶大ディフェンスが対応できず、一気にインゴールまで持ち込まれてしまった。

 

後半29分で7—21の14点差。2トライ2ゴールで同点になる、まだまだ挽回の余地がある状況。

34分に前半に苦しんでいたゴール前でのラインアウトをきっちり決めて、モールで押し込みトライ。そしてSO古田京(医4・慶應)が難しい角度のキックを成功させて、7点差に。

さらに、慶大の攻撃が続き、ボールを失う場面もあったが、敵陣のインゴール近くまで到達。

絶好のチャンスでラインアウトをきっちり決め、フェーズを重ねて攻めていく慶大。早大のインゴールはすぐそこだった。だが、焦りが出たのか、痛恨のノックオン。

最後まで諦めずに早大ボールのスクラムでプレッシャーをかけようと試みたが、力及ばず。早大にボールをさばかれ、タッチに蹴り出された。

インゴール前でのラインアウトの精度が課題だ

 またもわずかな点差に泣いた。得点が生まれそうな場面も多く、勝つことは十分にできた試合だった。特にインゴール近くでミスが生まれなければ。

 

これで対抗戦の優勝争いからは退いたが、下を向いている余裕はない。本番は大学選手権の舞台なのだ。

そのためにも次の対抗戦最終戦。チャンスは全部トライまで持っていく、そのくらいの気概のプレーを見せ、青山学院大を圧倒する試合を期待したい。

 

 

 (記事:田中壱規/写真:重川航太朗、竹内大志、萬代理人)

 

帝大

明大

慶大

早大

筑大

日体大

青学大

成蹊大

勝敗数

帝大

 

 

●15-23

 

〇24-19

 

〇45-28

12/1

@熊谷

 

〇90-7

 

 

〇141-7

 

〇113-7

5勝1敗

明大

 

〇23-19

 

 

●24-28

12/2

@秩父宮

 

〇66-21

 

〇31-17

 

 

〇88-0

 

〇110-0

5勝1敗

慶大

 

●19-24

 

〇28-24

 

 

●14-21

 

   〇35-24

 

 

〇84-17

12/1

@熊谷

 

〇68-14

4勝2敗

早大

 

●28-45

12/2

@秩父宮

 

〇21-14

 

 

〇55-10

 

〇68-10

 

〇123-0

 

〇99-5

5勝1敗

筑大

12/1

@熊谷

 

●21-66

 

●24-35

 

 

●10-55

 

 

〇55-24

 

〇73-31

 

〇101-0

3勝3敗

日体大

 

●7-90

 

●17-31

 

 

●17-84

 

 

●10-68

 

●24-55

 

 

●23-26

12/2

@熊谷B

6敗

青学大

 

●7-141

 

●0-88

12/1

@熊谷

 

 

●0-123

 

●31-73

 

〇26-23

 

 

〇21-12

2勝4敗

成蹊大

 

●7-113

 

●0-110

 

●14-68

 

●5-99

 

 

●0-101

12/2

@熊谷B

 

●12-21

 

6敗

 

 

次戦 12月1日(土)@熊谷ラグビー場

VS青山学院大

11:30K .O .

 

 

 

 

以下コメント

(共同記者会見)

——試合を振り返って

金沢HC:早稲田大学の特にFWに対するプレッシャーが素晴らしかったです。今日のパフォーマンスでは負けるべくして負けたのかなというのが今の感想です。

まだこれから続くので、次の青山学院大戦と大学選手権に向けて、しっかり改善して一番最後まで行けるように頑張りたいと思います。

SO古田京(医4・慶應):結果2トライで終わったというところが僕たちとしては敗因なのかなと思っています。あれだけアタックをしていて、2トライにとどまってしまう、その背景にはいろいろありますが、結果としてはそこが敗因なのかなと思います。

 

——ラインアウトでミスが多かったが

古田:まだFWとは話していませんが、うまく競られたのかなと思います。

ラインアウトをしっかり準備してきたので、早稲田さんがうまかったのかなと思います。

 

——ここぞというチャンスで反則が多かったが、早稲田のプレッシャーがすごかったのですか

古田:そうですね。自分たちの形でしっかりアタックしていこうということである程度出せましたが、最後は早稲田さんがいろいろな面で粘り強くディフェンスされたので、2トライという結果にとどまったと思います。

 

——どの辺でトライを取りたかったのか、早稲田のプレッシャーに感じた部分は

金沢HC:慶大の9番のアタックに対してのディフェンスが2、3人と人数をかけてきていて、非常に強かったなと思います。いつもでしたら、そこである程度ゲインができて、そこからリズムが作れるようなところを、最後までリズムを変えられませんでした。

 

——準備してきた部分でうまくいった部分とうまくいかなかった部分は

金沢HC:アタックについては、プレッシャーを受けている中で、いつもうまくリズムに乗れているところを乗れない時にどうやって打開していくのかは、選手がオプションとして学んでいってもらうことも必要なのかなと思います。

ただ、大学選手権の前にこういう厳しい試合ができたのは自分としては良かったと思います。

 

——後半の(早大の)2トライは混沌局面でのトライだったが

金沢HC:2つ目のトライは、片側にほとんどの選手が寄っている状態の中でターンオーバーを起こしてしまった状況でした。これは夏にもあったものです。もう一度そういうところを選手が思い出しながらできればいいと思います。

 

——最初の3点に関して、心理的な影響や試合の展開的な影響を感じることはありましたか

古田:チームとしてどうかわかりませんが、あの状況で3点入ってもなにも自分たちに影響はないと思って、トライを取ればいいとそのまま試合を続けていました。

結果トライを取れなかったのが一番問題かなと思います。

 

——前半の途中などでPGを狙える場面も何回かあったと思いますが

ラインアウトからアタックも含めて、敵陣に入った時のアタックは自信をもって用意してきた部分だったのでそこをしっかり出そうと、特に前半ではトライを取りに行こうということであのような選択をしました。

 

——小刻みに行こうとはあまり思わなかったと

はい、そうです。

 

 

SO古田京(医4・慶應)

——試合を振り返って

2トライにとまって、早稲田に上手くディフェンスをされてしまいました。

 

——早大のディフェンスが良かったという印象でしょうか

そうですね。もっと僕たちがFWで前に出たかったところを、本当に上手く準備をされて、それにやられたという感じがしています。

 

——慶應のアタックとしては

アタックもディフェンスも、自分たちの形はできていたかなと思います。ただ、アタックの部分では、判断などを含めて反省はあります。

 

——相手のSO岸岡(智樹=早3・東海大仰星)選手との蹴り合いのような場面もありました

岸岡選手のキックが長いことは分かっていて、カウンターを仕掛ける準備はしていたのですが、もう少し自分がキックのエリアという部分でできたことがあったのかなと思います。

 

——後半に向けての切り替えは

崩されていたわけではなかったので、後半最初にトライも取れましたし、このまま行けるだろうというふうにやっていました。

 

——今日の敗戦はどう捉えていますか

良くも悪くもリーグ戦の1試合ではあるので、今日の反省を大学選手権に繋げられればと思います。

 

 

LO辻雄康(文4・慶應)

——今の心境は

率直に悔しいです。

 

——試合を振り返って、敗因はどこにあると感じますか

いつもよりすごく疲れる試合でした。早大のディフェンスに対してしっかり前に出ることができないFWがいたり、BKのゲームメイキングが悪かったりして、試合展開として厳しくなり、防戦一方の試合になってしまったという感じがします。

 

——その中でも攻撃の時間帯がありましたが、ゲインラインをなかなか切れない印象を受けました

そうですね。それで早大のディフェンスにやられて、自分たちのアタックのリズムを作れなかったという感じです。

 

——ご自身のプレーについての評価は

ドミネートされてしまい、ディフェンスで狙われる場面が多く、ゲインを自分から切れませんでした。ゲームにリズムを作れなかったのが悔しいところです。

 

 

HO中本慶太郎(経4・慶應)

——今日の試合を振り返って

前半は早大に押されました。後半は、敵陣でプレーすることが多かったですが、トライを取り切ることができなかったので、詰めが甘いと感じました。

 

——ラインアウトについて

相手のラインアウトのディフェンスが凄く良かったです。チャンスでボールを失ってしまうのは残念でしたが、後半は修正することができました。前半のミスを次の試合では、修正していきたいです。

 

——次の試合に向けての意気込みは

今日の試合は、対抗戦の一戦にしか過ぎないです。大学日本一に向けて今回の試合で出た課題を修正していきたいです。

 

 

CTB豊田康平(総4・國學院久我山)

——今日の試合を終えての率直な感想

1番に出てくるのは悔しいという気持ちです。自分たちの出せるパフォーマンスをもっと出せていたら勝てた試合だと思うので、悔しさが残ります。

 

——次戦に向けての意気込みをお願いします

早慶戦といえど、1つの対抗戦、1つの試合なので次の試合はしっかり勝ちます。そのためにも、自分たちが成長できるように明日から練習していきたいと思います。

 

 

WTB宮本瑛介(経4・慶應)

——率直に今のお気持ちは

自分の至らないところで、チームに貢献することができなくて、悔しいです。まだ終わったわけではないので、切り替えてまた練習を頑張りたいと思います。

 

——戦ってみて早稲田の印象は

早稲田さんの接点でのプレッシャーがあって、なかなか僕らの力を上手く出せなくて封じ込まれたと思います。早稲田さんのパフォーマンスにやられたという印象です。

 

——慶應で良かった点は

継続したアタックで2トライ取れて、慶應の時間帯もあったと思います。そういった流れをトライに結び付けられなかったのが敗因だと思いますが、継続してアタックできる回数を増やしていければ、もっと勝ち進んでいけると思います。

 

——この敗戦はどう捉えていますか

4年間一度も勝てなかったので悔しいですが、学べることも多かったので、選手権に向けていい経験になったと思います。

 

 

CTB栗原由太(環3・桐蔭学園)

——試合を振り返って

フィジカルの面でアタックもディフェンスもフォーカスはできましたが、自分たちがアタックの時に相手のディフェンスが良く、打開できず手詰まったところが多くて、そういったところの差が最終的にスコアに出てしまったと思います。また要所要所でゴール前に行きましたが、そこを取りきれなかったところが流れを変える原因になったのかなと思います。

 

——前半で得点を得られなかったことについて

帝京大戦、明治大戦では取りきれてチームが勢いづいたポイントで、みんなのメンタル面としても風下の中で取れたら良かったものの今回は取りきれず苦しい思いをしました。そこを取れなかったのが今回の試合での大きな分岐点だったのかなと感じました。

 

——早大の印象

ディフェンスが思っていたよりも堅く、なかなか打開策が見つけられず、手強かったです。

 

——次戦に向けての意気込み

まだまだこれからも試合は続いていくので、あくまで目標は優勝で、その中の一つの過程として次に繋げていければと思います。

 

 

LO相部開哉(政2・慶應)

——今日の試合を終えての率直な感想

勝てる試合だと思うので、素直に悔しいです。

 

——今日の試合を振り返って

思い通りのことをやらせてしまいました。僕らが避けなければならなかった事態が起きてしまったというところで準備が足りなかったと思います。

 

——ラインアウトについてはどうでしたか

想定していた通りにいかなかったです。試合中に判断して修正していければよかったですが、前半はほぼ読まれてしまったのでかなり反省しなくてはならない部分だと思います。

 

——早慶戦の舞台に立ったことについてはどうでしたか

試合前は緊張しましたが、試合が始まってしまえば、大事な試合の1つなのでそこまで意識はしなかったです。

 

——次戦に向けての意気込みをお願いします

早稲田と明治の結果次第で、もしかしたら3位になれる可能性はあるので全力を尽くしてやるだけだと思います。

 

 

FB宮本恭右(環2・慶應)

——今日のゲームプランは

アタックでも、ディフェンスでも接点で勝つということを意識しました。また、タフスピリッツというテーマは明治戦と同じでした。

 

——今日の試合を振り返って

自分の課題が浮き彫りになる試合が多かったです。今日の試合では、特に相手のSOのキックに対して自分の処理があまり良くなかったです。慶大が流れを掴めないという展開につながってしまったので、自分としては、反省の多い試合となりました。

 

——積極的なボールキャリーを見せている場面が多かったですが

ボールキャリーで前に出るというのが自分の長所だと思うので、確実にゲインを切るのは、当たり前だと思います。自分としては、大きなことではないです。

 

——早大のディフェンスのプレッシャーは大きかったですか

慶大のパフォーマンスより早大のパフォーマンスが良かったのは事実だと思います。

 

——初めての早慶戦でしたが

小さい頃から憧れていた舞台であったので、その舞台に立つことができて良かったです。その場を楽しもうと思いました。しかし、自分のプレーがあまりできなかったので、また来年にリベンジしたいです。

 

——次の試合に向けての意気込みは

日本一に目指せる位置にいて、1月12日に勝つことをチームの目標としてやっています。一つ一つ勝って、日本一になれるように頑張りたいです。

 

 

FL山本凱(経1・慶應)

——今日の試合を振り返って

前半で得点できなかったことで最後結局負けてしまったので、もっとチャンスを生かしたかったなと思います。

 

——大観衆の中での試合でしたが

超満員の会場でプレーできて、楽しかったです。

 

——ディフェンスについては

前半に結構早大に食い込まれてしまってしまったので、今日はいつもに比べてあまり良くできなかったと思います。結局崩されてしまいました。

 

——アタックについてはいかがでしたか。得点につながるようなゲインも見られました

あの場面はチームがトライを獲れたので良かったです。ですがゴール前でラインアウトを取られる場面が多くトライのチャンスを逃してしまったので、悔しいです。

 

——次回に向けて修正していきたい点は

ディフェンスで苦戦して慶應らしいアタックができなかったことは反省点だと思います。しっかり振り返って修正します。

 

——今後に向けての意気込みを

4年生と一緒に日本一になれるように1試合1試合成長していきます。

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